2 / 48
えっ?君はだれ?
2
しおりを挟む
「ぷっ!はははっ!望、頭まだ夏休み?はははははっ!」
奴の笑い声にクラスのみんなが集まってきた。声が低い…こんなに低いクラスメイトいたっけ?
「どうしたの?」
俺の隣の席の美佳ちゃんが可愛い声で聞いてくるが、俺はそれどころじゃなかった。
「え?えっ?何で…?俺11番。12番は…」
里緒奈だろ?そう言おうとしたのにソイツに台詞を奪われた。
「俺だろ?佐崎。佐崎駿也。お前、本当に大丈夫か?」
座り直して身を乗り出し、俺のおでこに手をかざしてくる。止めろって…小学生じゃないんだから…。すかさず顔を動かして躱す。
「何?何?望君、駿也君のこと忘れちゃったの?」
「ええっ?お前、親友を忘れたって…どんな夏休み過ごしてたんだよ!?」
美佳ちゃんや、幸矢に言われてもピンと来ない。コイツ…駿也と俺が…親友?
「おい、いい度胸してるな。俺を忘れたって?」
そんなずいっと顔を近づけられても…。筋の通った鼻。鋭く光る目。口角の上がった大きな口…。イケメンだな…じゃなくて本当に知らないぞ!?
「め、メガネ外して…。思い出すかも…。」
俺の声は、かなり小さくなっていた。
「きゃー!駿也君のメガネ外した顔見たーい!!」
周りの女の子の歓声がこだました。
「ダメ。いつもこの顔だろ?思い出して。」
いつも…この顔………思い出せない。
「無理。駿也…だっけ?ごめん…俺、本当に頭休んでる…。」
駿也の机に腕を投げ出して突っ伏した。
「ひでえっ!」
「かわいそー!」
周りから俺を非難する声が聞こえる…。やっぱり俺がどうにかなっちゃったのか?すまない…駿也…。
混乱する頭を正常に戻そうと念じながら目を瞑ると、長くてゴツゴツした指が、俺の頭を撫でてきた。
「大丈夫。…お前が変なんじゃない。……ごめん。」
俺の耳元で囁かれ、最後の「ごめん」は聞き取れないぐらいだったが、確実に駿也の声だった。お前の手ってでかいな。こうやって撫でられるのは悪くない…気持ちよくて…眠りそう…。
「みんな揃ってるかー!?HR始めるぞ!携帯の電源は切ってあるだろうな?」
担任の大声でハッと目を開け、慌てて姿勢を前に向ける。俺の周りにいた奴らも、クモの子を散らすように去っていった。
担任が出席を取り始めた。安藤から始まって…、5番、6番、7番…。
「佐々川望。」
「はい。」
軽く手をあげて答える。次は…。
「佐崎駿也。」
「はい。」
後ろから、低い声が聞こえた。やっぱり、俺が変なのか?机の上に顔を乗せ、脱力する。もう何が何だか…。
トントン。
後ろから背中を突かれた。
「何?」
顔を動かしてチラッと後ろに視線を送る。駿也が長い指先に挟んだ紙片を差し出してきた。何も考えずに受け取り、開いてみる。
『今日(も)一緒に帰るぞ!』
なぜ、わざわざ(も)を強調するんだ?つか、駿也、綺麗な字書くな?初めてだ。男でこんな整った字を書く奴…。ますます訳が分からずに、朝っぱらから大きなため息をついた。
奴の笑い声にクラスのみんなが集まってきた。声が低い…こんなに低いクラスメイトいたっけ?
「どうしたの?」
俺の隣の席の美佳ちゃんが可愛い声で聞いてくるが、俺はそれどころじゃなかった。
「え?えっ?何で…?俺11番。12番は…」
里緒奈だろ?そう言おうとしたのにソイツに台詞を奪われた。
「俺だろ?佐崎。佐崎駿也。お前、本当に大丈夫か?」
座り直して身を乗り出し、俺のおでこに手をかざしてくる。止めろって…小学生じゃないんだから…。すかさず顔を動かして躱す。
「何?何?望君、駿也君のこと忘れちゃったの?」
「ええっ?お前、親友を忘れたって…どんな夏休み過ごしてたんだよ!?」
美佳ちゃんや、幸矢に言われてもピンと来ない。コイツ…駿也と俺が…親友?
「おい、いい度胸してるな。俺を忘れたって?」
そんなずいっと顔を近づけられても…。筋の通った鼻。鋭く光る目。口角の上がった大きな口…。イケメンだな…じゃなくて本当に知らないぞ!?
「め、メガネ外して…。思い出すかも…。」
俺の声は、かなり小さくなっていた。
「きゃー!駿也君のメガネ外した顔見たーい!!」
周りの女の子の歓声がこだました。
「ダメ。いつもこの顔だろ?思い出して。」
いつも…この顔………思い出せない。
「無理。駿也…だっけ?ごめん…俺、本当に頭休んでる…。」
駿也の机に腕を投げ出して突っ伏した。
「ひでえっ!」
「かわいそー!」
周りから俺を非難する声が聞こえる…。やっぱり俺がどうにかなっちゃったのか?すまない…駿也…。
混乱する頭を正常に戻そうと念じながら目を瞑ると、長くてゴツゴツした指が、俺の頭を撫でてきた。
「大丈夫。…お前が変なんじゃない。……ごめん。」
俺の耳元で囁かれ、最後の「ごめん」は聞き取れないぐらいだったが、確実に駿也の声だった。お前の手ってでかいな。こうやって撫でられるのは悪くない…気持ちよくて…眠りそう…。
「みんな揃ってるかー!?HR始めるぞ!携帯の電源は切ってあるだろうな?」
担任の大声でハッと目を開け、慌てて姿勢を前に向ける。俺の周りにいた奴らも、クモの子を散らすように去っていった。
担任が出席を取り始めた。安藤から始まって…、5番、6番、7番…。
「佐々川望。」
「はい。」
軽く手をあげて答える。次は…。
「佐崎駿也。」
「はい。」
後ろから、低い声が聞こえた。やっぱり、俺が変なのか?机の上に顔を乗せ、脱力する。もう何が何だか…。
トントン。
後ろから背中を突かれた。
「何?」
顔を動かしてチラッと後ろに視線を送る。駿也が長い指先に挟んだ紙片を差し出してきた。何も考えずに受け取り、開いてみる。
『今日(も)一緒に帰るぞ!』
なぜ、わざわざ(も)を強調するんだ?つか、駿也、綺麗な字書くな?初めてだ。男でこんな整った字を書く奴…。ますます訳が分からずに、朝っぱらから大きなため息をついた。
0
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【8話完結】帰ってきた勇者様が褒美に私を所望している件について。
キノア9g
BL
異世界召喚されたのは、
ブラック企業で心身ボロボロになった陰キャ勇者。
国王が用意した褒美は、金、地位、そして姫との結婚――
だが、彼が望んだのは「何の能力もない第三王子」だった。
顔だけ王子と蔑まれ、周囲から期待されなかったリュシアン。
過労で倒れた勇者に、ただ優しく手を伸ばしただけの彼は、
気づかぬうちに勇者の心を奪っていた。
「それでも俺は、あなたがいいんです」
だけど――勇者は彼を「姫」だと誤解していた。
切なさとすれ違い、
それでも惹かれ合う二人の、
優しくて不器用な恋の物語。
全8話。
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる