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白雪姫の初体験
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『昔、ある城に美しい白雪姫と、継母の女王が住んでいました。王様は…。』
友希のナレーションに合わせて舞台に上がる。観客が俺の方を指差してざわつき始めた…。見たくない…集中しよう。チラッと出てきた舞台袖を見てみると、1番前で駿也がこちらを見ていた。よしっ…出来る。
『鏡よ、世界で1番美しいのは…。』
アルミホイルを丁寧に貼り付けた巨大な鏡の前で女王が訊ねる。この声は里緒奈本人だ。結構太い声を出して、悪役を強調している。録音じやなくて、そのまま言えばいいのに…。
『白雪姫です。』
隆介の声だ。おっと、ここで驚いたフリ。両手を少し上げれば…完璧。
『白雪姫を殺しておしまいっ!』
ここで、1度退場…。召使に背中を押されながら、一緒にステージの袖に入って…場面交換だ。
『おやっ!?可愛い子だ。』
『名前は?』
『白雪。』
『どうしたんだ?』
『お城から出されて…』
7人の小人との出会いの場面。ここでちょっとした踊りが入る。ディズニーのパレードにあるような電子的な音楽から、映画のサウンドトラック。これは、見たことはないけど、母親の時代に結構流行ったらしい。船が沈没する場所での哀しいラブストーリー。音楽だけなら、俺も聞いたことがある。
…みんな笑顔だ。俺も笑顔で踊らないと。踊っているところを偶然通りかかった王子様に見られる。隆介…来たっ!
『何て可愛らしい娘なんだ…。』
そうそう、この声は駿也だ。王子の声は駿也。隆介をそのまま使うより、大人っぽくていいという評判で。…うん、結構いいな。駿也は…?踊りながら、駿也の方を見ると、最初のところから一歩も動かないでこちらを見ていた。メガネの奥で、優しい微笑み…元気が出る。
『ど、どうしよう…。』
踊りが終わって、櫛で倒れる場面と小人たちに助けられる場面と続いた。櫛を刺したまま倒れるのはヒヤヒヤした。櫛が取れないかはもちろんだけど、体育館シューズっ!足を折り曲げて、スカートを広げ、体育館シューズを隠したけど、次に倒れた時には小人たちに上向きに寝かされる。体育館シューズがスカートの裾から見えたら…?
『可愛らしい娘さん…林檎はいかが?』
里緒奈がデカい布を被って老婆に化け、ヨロヨロと歩いてきた。…里緒奈…上手いよ。主演男優賞ものだ。いや、女優か…。
『ありがとう。』
受け取って…食べる。倒れるんだ。足を隠して…。
『おやっ!?』
『白雪っ!?』
『なんていうことだ…!』
「あしっ!足っ!!」
小人たちがやってきた。小人が俺を囲んで嘆いているところで、目を開いて口パクさせる。
「何…?」
知也が気づいてくれた。
「足見えちゃう!スニーカーっ!!」
小声で言った言葉は、みんなに伝わったようだ。
『とにかく…きちんと寝かせてあげよう。』
セリフとともに、俺の体が持ち上げられる。良かった…。足元は、観客から見えないようにして知也が持ってくれた。他の子も誰だか分からなかったが、小道具の草を自然と移動して、ちょうど足元を隠してくれた。これで大丈夫。
『あああああ。』
『白雪…。』
嘆いていた小人たちが退場すると、いよいよ王子様の登場だ。隆介とキスすると思うと、たとえフリであっても身の毛がよだつ。ま、我慢するしかないか…。あと少しで終わる…。
『姫っ!?…白雪姫っっ!!』
この声…本当に迫真に迫っているよな。駿也も声優になっても食べていけそう…。隆介が俺のところに近づく。…どんな顔をして演技しているんだ?チョッピリ見てみたい。薄目を開けて隆介の顔を見た。
「っ!!!」
友希のナレーションに合わせて舞台に上がる。観客が俺の方を指差してざわつき始めた…。見たくない…集中しよう。チラッと出てきた舞台袖を見てみると、1番前で駿也がこちらを見ていた。よしっ…出来る。
『鏡よ、世界で1番美しいのは…。』
アルミホイルを丁寧に貼り付けた巨大な鏡の前で女王が訊ねる。この声は里緒奈本人だ。結構太い声を出して、悪役を強調している。録音じやなくて、そのまま言えばいいのに…。
『白雪姫です。』
隆介の声だ。おっと、ここで驚いたフリ。両手を少し上げれば…完璧。
『白雪姫を殺しておしまいっ!』
ここで、1度退場…。召使に背中を押されながら、一緒にステージの袖に入って…場面交換だ。
『おやっ!?可愛い子だ。』
『名前は?』
『白雪。』
『どうしたんだ?』
『お城から出されて…』
7人の小人との出会いの場面。ここでちょっとした踊りが入る。ディズニーのパレードにあるような電子的な音楽から、映画のサウンドトラック。これは、見たことはないけど、母親の時代に結構流行ったらしい。船が沈没する場所での哀しいラブストーリー。音楽だけなら、俺も聞いたことがある。
…みんな笑顔だ。俺も笑顔で踊らないと。踊っているところを偶然通りかかった王子様に見られる。隆介…来たっ!
『何て可愛らしい娘なんだ…。』
そうそう、この声は駿也だ。王子の声は駿也。隆介をそのまま使うより、大人っぽくていいという評判で。…うん、結構いいな。駿也は…?踊りながら、駿也の方を見ると、最初のところから一歩も動かないでこちらを見ていた。メガネの奥で、優しい微笑み…元気が出る。
『ど、どうしよう…。』
踊りが終わって、櫛で倒れる場面と小人たちに助けられる場面と続いた。櫛を刺したまま倒れるのはヒヤヒヤした。櫛が取れないかはもちろんだけど、体育館シューズっ!足を折り曲げて、スカートを広げ、体育館シューズを隠したけど、次に倒れた時には小人たちに上向きに寝かされる。体育館シューズがスカートの裾から見えたら…?
『可愛らしい娘さん…林檎はいかが?』
里緒奈がデカい布を被って老婆に化け、ヨロヨロと歩いてきた。…里緒奈…上手いよ。主演男優賞ものだ。いや、女優か…。
『ありがとう。』
受け取って…食べる。倒れるんだ。足を隠して…。
『おやっ!?』
『白雪っ!?』
『なんていうことだ…!』
「あしっ!足っ!!」
小人たちがやってきた。小人が俺を囲んで嘆いているところで、目を開いて口パクさせる。
「何…?」
知也が気づいてくれた。
「足見えちゃう!スニーカーっ!!」
小声で言った言葉は、みんなに伝わったようだ。
『とにかく…きちんと寝かせてあげよう。』
セリフとともに、俺の体が持ち上げられる。良かった…。足元は、観客から見えないようにして知也が持ってくれた。他の子も誰だか分からなかったが、小道具の草を自然と移動して、ちょうど足元を隠してくれた。これで大丈夫。
『あああああ。』
『白雪…。』
嘆いていた小人たちが退場すると、いよいよ王子様の登場だ。隆介とキスすると思うと、たとえフリであっても身の毛がよだつ。ま、我慢するしかないか…。あと少しで終わる…。
『姫っ!?…白雪姫っっ!!』
この声…本当に迫真に迫っているよな。駿也も声優になっても食べていけそう…。隆介が俺のところに近づく。…どんな顔をして演技しているんだ?チョッピリ見てみたい。薄目を開けて隆介の顔を見た。
「っ!!!」
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