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19年前
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来る時とは逆のルートで帰途につく。バス停で降りた時、乗り込もうとする人たちの後ろで、ベンチに腰掛けているスーツ姿の男が目に入った。
『バスに乗らないのか?』
去っていくバスには無関心に、新聞を見ている。どこかで見たような姿に心がざわついた。まっすぐ帰らず、近くを散歩することにする。バス停の裏にある公園へ入り、バス停が見えるギリギリのところにある大木の裏から様子を伺った。
しばらくすると男は立ち上がり、男の方へやってくる人影へ向かって手を上げた。
『何だ、待ち合わせか。』
ほっと一息ついて、男2人が去る後ろ姿を見送る。あそこが未来への入り口だと気づかれることが一番まずいことだ。
2人が視界から消えてしばらくして、人気が無くなったバス停に戻った。ここから道を渡って2、3分のところに入り口がある。古びた昔ながらの喫茶店。もう既につぶれている。入り口の赤いフードが破れ垂れ下がっている。奥に見える庭は、枯れかけた雑草で溢れ、廃墟のイメージが半端ない。周りには人が住んでいそうな家もあるが、田や畑も多い。ここが19年後にはショッピングモールになってる。
入り口を手紋で開けて中に入った。
「ただ今戻りました。」
誰もいない。こんな午前中の早い時間に帰ってくるとは思ってなかったのかな?
「コウイチさん!ただ今戻りましたあ!」
大声を上げると奥の部屋がスッと開き、コウイチが姿を現した。白いVネックTシャツに黒ジーンズ。ラフな格好だが似合ってる。背が高いからか?羨ましい。髪の毛どうにかすればいいのに。コウイチが近づくにつれ、玉ねぎを炒めたような香りが漂う。
「…お帰り。」
「料理してた?お昼?にしては早いか?」
「メガネ。」
差し出された手にメガネを置く。ついでに携帯と鞄も。
「なあ、今回巌城さんの家に泊まってきたんだけど、問題ない?ホテルに泊まるべきだったかな?」
ネクタイを緩めながら、コウイチに聞いてみた。
「ああ。問題ない。これから毎回泊まってこい。その方がトラブルが少ない。」
お、コウイチには珍しく、饒舌じゃないか?
「でもさ、巌城さんの息子のこう君に懐かれちゃって、少しだけ罪悪感があるんだよね。あの時代の人間じゃないわけだし。」
カプセルに入りながら、母親に学校のことを話すように今回のことを話していた。
「問題ない。巌城の家の中は信頼していい。」
カプセルの蓋を閉めながら、コウイチが言った。
「そっか。良かったあ。」
透明な蓋越しに呟く。コウイチが身を乗り出し、切れ長の目が俺の視線を捕らえる。何をそんなに見ているんだろう…。そんな思いを最後に意識を手放した。
『バスに乗らないのか?』
去っていくバスには無関心に、新聞を見ている。どこかで見たような姿に心がざわついた。まっすぐ帰らず、近くを散歩することにする。バス停の裏にある公園へ入り、バス停が見えるギリギリのところにある大木の裏から様子を伺った。
しばらくすると男は立ち上がり、男の方へやってくる人影へ向かって手を上げた。
『何だ、待ち合わせか。』
ほっと一息ついて、男2人が去る後ろ姿を見送る。あそこが未来への入り口だと気づかれることが一番まずいことだ。
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入り口を手紋で開けて中に入った。
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誰もいない。こんな午前中の早い時間に帰ってくるとは思ってなかったのかな?
「コウイチさん!ただ今戻りましたあ!」
大声を上げると奥の部屋がスッと開き、コウイチが姿を現した。白いVネックTシャツに黒ジーンズ。ラフな格好だが似合ってる。背が高いからか?羨ましい。髪の毛どうにかすればいいのに。コウイチが近づくにつれ、玉ねぎを炒めたような香りが漂う。
「…お帰り。」
「料理してた?お昼?にしては早いか?」
「メガネ。」
差し出された手にメガネを置く。ついでに携帯と鞄も。
「なあ、今回巌城さんの家に泊まってきたんだけど、問題ない?ホテルに泊まるべきだったかな?」
ネクタイを緩めながら、コウイチに聞いてみた。
「ああ。問題ない。これから毎回泊まってこい。その方がトラブルが少ない。」
お、コウイチには珍しく、饒舌じゃないか?
「でもさ、巌城さんの息子のこう君に懐かれちゃって、少しだけ罪悪感があるんだよね。あの時代の人間じゃないわけだし。」
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「そっか。良かったあ。」
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******
そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています
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