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12年前
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「こう君は、勉強しなくても大丈夫なのか?」
俺は声をかけた。夜の11時まで巌城家で大晦日の1日をのんびりと過ごしていた俺たちは、初詣に2キロほど離れているという神社へ向かっていた。空には綺麗な星が瞬いていたが、時折吹き付ける風がとても冷たかった。こう君は受験生のはず。
「う…ん。大丈夫かは分からないけど、推薦で年明けに願書出すんだ。」
落ちたらそこから勉強頑張る、と笑った。
「推薦かあ。凄いな。」
俺の高校受験の時は、とにかく勉強、勉強と母親に急かされて、正月もずっと自分の部屋に閉じこもっていた。しかしこう君は、焦って勉強する様子が無かった。俺とテレビゲームをしたり、明日は出来ないだろうからと、双六をしたりトランプをしたり…。俺もすっかり仕事で来ていることを忘れて遊んでしまった。
「そのために生徒会長なんてもやったし。」
これで内申バッチリ、俺、抜け目ないんだ。とこう君はニヤリと笑った。
「それより、小野寺さん、俺の服ピッタリ。」
俺は風呂の後、こう君のジーンズと綿シャツ、スタジャンを借りていた。1年の初め頃履いていたというスニーカーもピッタリだった。
「何だか小野寺さん、年上っていう感じしないな。」
「ば、ばか言うなよっ!立派な社会人だっ!」
自分でも違和感ないことを実感していただけに、とても恥ずかしかった。
30分以上かけて訪れた神社は、初詣をしようとする人たちが列を作っていた。そこそこ有名な神社らしい。県内の大学に4年間通っていた俺だったが、全然知らなかった。まあ、毎年年末は神奈川の実家に帰っていたけど。
「どうする?並ぶ?」
時間を確認すると、日付が変わるまで後15分。少し時間がある。
「ちょっと来て。」
こう君に急に手を引かれた。な、何だ?
沢山の出店を素通りし、境内の傍までやってくると甘酒を配っていた。
「はい、小野寺さん。俺、これ好きなんだよね。」
2人分の甘酒をもらってきたこう君が幸せそうに笑った。強い北風が吹き付ける中、温かな甘酒はとても美味しかった。
日付が変わって、おめでとうの声が飛び交う中でお詣りを済ませ、出店にやってきた。多くの店から湯気が立ち上り、強い北風にたなびいていた。
「こう君に御守り買ってあげるよ。学業成就の御守り。何色がいい?」
テントに入ると温かい。豊富な種類の御守りを見ながら、こう君に話しかけた。推薦入試が上手くいくように、学業成就の御守り。コウイチにも買いたいな。…家内安全かな。…ピンク色がある…。全然コウイチには似合わないけど、ウケを狙って…。
「やった!紺色がいいな。これ……。」
こう君は、俺をじっと見つめていた。コウイチに渡す家内安全のピンク色の御守りを掴んだ俺をじっと見ると、
「俺、これがいい。」
とまた御守りを選び直して差し出してきた。その御守りは、紺色の家内安全だった。
俺は声をかけた。夜の11時まで巌城家で大晦日の1日をのんびりと過ごしていた俺たちは、初詣に2キロほど離れているという神社へ向かっていた。空には綺麗な星が瞬いていたが、時折吹き付ける風がとても冷たかった。こう君は受験生のはず。
「う…ん。大丈夫かは分からないけど、推薦で年明けに願書出すんだ。」
落ちたらそこから勉強頑張る、と笑った。
「推薦かあ。凄いな。」
俺の高校受験の時は、とにかく勉強、勉強と母親に急かされて、正月もずっと自分の部屋に閉じこもっていた。しかしこう君は、焦って勉強する様子が無かった。俺とテレビゲームをしたり、明日は出来ないだろうからと、双六をしたりトランプをしたり…。俺もすっかり仕事で来ていることを忘れて遊んでしまった。
「そのために生徒会長なんてもやったし。」
これで内申バッチリ、俺、抜け目ないんだ。とこう君はニヤリと笑った。
「それより、小野寺さん、俺の服ピッタリ。」
俺は風呂の後、こう君のジーンズと綿シャツ、スタジャンを借りていた。1年の初め頃履いていたというスニーカーもピッタリだった。
「何だか小野寺さん、年上っていう感じしないな。」
「ば、ばか言うなよっ!立派な社会人だっ!」
自分でも違和感ないことを実感していただけに、とても恥ずかしかった。
30分以上かけて訪れた神社は、初詣をしようとする人たちが列を作っていた。そこそこ有名な神社らしい。県内の大学に4年間通っていた俺だったが、全然知らなかった。まあ、毎年年末は神奈川の実家に帰っていたけど。
「どうする?並ぶ?」
時間を確認すると、日付が変わるまで後15分。少し時間がある。
「ちょっと来て。」
こう君に急に手を引かれた。な、何だ?
沢山の出店を素通りし、境内の傍までやってくると甘酒を配っていた。
「はい、小野寺さん。俺、これ好きなんだよね。」
2人分の甘酒をもらってきたこう君が幸せそうに笑った。強い北風が吹き付ける中、温かな甘酒はとても美味しかった。
日付が変わって、おめでとうの声が飛び交う中でお詣りを済ませ、出店にやってきた。多くの店から湯気が立ち上り、強い北風にたなびいていた。
「こう君に御守り買ってあげるよ。学業成就の御守り。何色がいい?」
テントに入ると温かい。豊富な種類の御守りを見ながら、こう君に話しかけた。推薦入試が上手くいくように、学業成就の御守り。コウイチにも買いたいな。…家内安全かな。…ピンク色がある…。全然コウイチには似合わないけど、ウケを狙って…。
「やった!紺色がいいな。これ……。」
こう君は、俺をじっと見つめていた。コウイチに渡す家内安全のピンク色の御守りを掴んだ俺をじっと見ると、
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とまた御守りを選び直して差し出してきた。その御守りは、紺色の家内安全だった。
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そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています
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