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カタン、チリンチリンチリン
お釣りが返却口に落ちているのが分かった。
「ねぇアキラさん、こっち向いて?」
「……。」
自動販売機を前に、僕と生田くんの膠着状態が続いていた。
「何で逃げたの?」
「……。」
何で逃げたかだって!? こうやって触れ合いたくなかったからだ! でも言葉にすることはできなかった。
「アキラさん、モロに俺好みなんだよね。もう一度こっちを見てくれない?」
「……。」
早く、早く帰って! 誰かここに来て! 若い男に絡まれてるって誰か気づいてよ……。
「ねぇ……。」
「うるさいなっ!」
無理矢理、体を反転させられそうになり、自分から生田くんに向き合った。
「!」
生田くんが驚いたような顔をした。少し乱れた髪に手をやって整える。生田くんはしばらく見ない間にまた背が伸びたようだった。上目遣いに見てホクロを探す。
『ああ、やっぱり似ているかも。』
初めて会った時より大人の顔つきになった。少年っぽさがどこかに消えてしまった。
「やっぱり、俺好み。ね、アキラさん、俺にも奢って?」
「何で……!」
君に奢ってあげなければいけないわけ? 続けようとしたけど、急に気が変わった。
「はい。」
自販機の取り出し口からペットボトルを出して生田くんに渡す。お釣りを取って財布にしまった。
「あれ? アキラさんは?」
「僕はいらない。じゃ、サヨナラ。」
これで君に興味がないことが伝わればいい、そう思いながら歩き出した。
「待ってってば。もうちょっと話そうよ。ほら、あそこのベンチで。」
何故だか腕を掴まれて、強引に噴水の前まで引きずられていった。
「話せよっ! 僕、いや俺っ、君には興味がないっ!」
「俺は興味がある。」
「……。」
僕は若いやつの強引さに、何を言ったらいいか分からなくなってきていた。
「はい、どうぞ。」
生田くんがわざわざキャップを外してペットボトルを差し出してきた。これ買ったの僕なんだけど……。けど、喉が渇いてた。僕は、遠慮なくペットボトルを受け取って口にした。
「ぷはぁーっ!」
半分ほど飲んで生き返る。本当に喉が渇いていたんだ。
「ぶっ……はははははっ!」
生田くんが隣で爆笑した。
「う、うるさいっ! 何でぼっ、俺を追いかけてきたんだっ!」
恥ずかしさを誤魔化すように怒鳴ると、生田くんが急に真面目な顔になった。
「だから、ズバリ好みだったんだって。先輩に教えられたんだ。俺好みの子が『J』にいるって。いつ行っても一人で飲んでるって。」
そう言いながら、僕の手の中からペットボトルを取り上げた。
「先輩も落とせなかったって言うから、興味が湧いたんだけど、これほどとは思わなかった。ねぇ、名前は本名?」
生田くんはそこまで言うと、僕が残したペットボトルを口にした。
『あっ……。』
それ、僕が口をつけたやつなんだけど……。24にもなって、間接キスなんて初めてでもないのに、顔が赤くなっていくのを止められなかった。
お釣りが返却口に落ちているのが分かった。
「ねぇアキラさん、こっち向いて?」
「……。」
自動販売機を前に、僕と生田くんの膠着状態が続いていた。
「何で逃げたの?」
「……。」
何で逃げたかだって!? こうやって触れ合いたくなかったからだ! でも言葉にすることはできなかった。
「アキラさん、モロに俺好みなんだよね。もう一度こっちを見てくれない?」
「……。」
早く、早く帰って! 誰かここに来て! 若い男に絡まれてるって誰か気づいてよ……。
「ねぇ……。」
「うるさいなっ!」
無理矢理、体を反転させられそうになり、自分から生田くんに向き合った。
「!」
生田くんが驚いたような顔をした。少し乱れた髪に手をやって整える。生田くんはしばらく見ない間にまた背が伸びたようだった。上目遣いに見てホクロを探す。
『ああ、やっぱり似ているかも。』
初めて会った時より大人の顔つきになった。少年っぽさがどこかに消えてしまった。
「やっぱり、俺好み。ね、アキラさん、俺にも奢って?」
「何で……!」
君に奢ってあげなければいけないわけ? 続けようとしたけど、急に気が変わった。
「はい。」
自販機の取り出し口からペットボトルを出して生田くんに渡す。お釣りを取って財布にしまった。
「あれ? アキラさんは?」
「僕はいらない。じゃ、サヨナラ。」
これで君に興味がないことが伝わればいい、そう思いながら歩き出した。
「待ってってば。もうちょっと話そうよ。ほら、あそこのベンチで。」
何故だか腕を掴まれて、強引に噴水の前まで引きずられていった。
「話せよっ! 僕、いや俺っ、君には興味がないっ!」
「俺は興味がある。」
「……。」
僕は若いやつの強引さに、何を言ったらいいか分からなくなってきていた。
「はい、どうぞ。」
生田くんがわざわざキャップを外してペットボトルを差し出してきた。これ買ったの僕なんだけど……。けど、喉が渇いてた。僕は、遠慮なくペットボトルを受け取って口にした。
「ぷはぁーっ!」
半分ほど飲んで生き返る。本当に喉が渇いていたんだ。
「ぶっ……はははははっ!」
生田くんが隣で爆笑した。
「う、うるさいっ! 何でぼっ、俺を追いかけてきたんだっ!」
恥ずかしさを誤魔化すように怒鳴ると、生田くんが急に真面目な顔になった。
「だから、ズバリ好みだったんだって。先輩に教えられたんだ。俺好みの子が『J』にいるって。いつ行っても一人で飲んでるって。」
そう言いながら、僕の手の中からペットボトルを取り上げた。
「先輩も落とせなかったって言うから、興味が湧いたんだけど、これほどとは思わなかった。ねぇ、名前は本名?」
生田くんはそこまで言うと、僕が残したペットボトルを口にした。
『あっ……。』
それ、僕が口をつけたやつなんだけど……。24にもなって、間接キスなんて初めてでもないのに、顔が赤くなっていくのを止められなかった。
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