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教育実習四週目
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「と、と、トモさんっ!」
思わず大声が出た。でもトモは目を瞑ったままで、僕を抱きしめた腕は緩むことがなかった。少しだけ鼓動が速くなる。
「もう少しなんだ、もう少し。だからもう少しだけこうしていたい。」
まただ。トモの呼吸が荒い。トモはやはりどこかおかしい。何がもう少しなんだろう? でも「何も聞いてくるな」というトモの強い意志が感じられて、口は開けなかった。僕がこうしていることで、トモが落ち着くのなら……。
トモの胸元に顔を埋める形になり、否応なくトモの香りが鼻に入ってくる。ボディソープの香り? いつもと違う香りを身に纏っているような気がする。ムスク? シトラス? 一度だけ使ってみようかとドラッグストアで手に取った練り香水を思い出す。結局買わなかったけれど。
『トモはもうシャワーを浴びていたのかな?』
今日一日家にいたらしいトモなら、もう既に風呂に入っていても不思議じゃない。でも、どこが悪いのだろう? 仕事も休むほど。夕飯も作れないほど。体調は悪くなさそうだ。
でも、こんな風に抱きしめられることは嫌じゃなかった。僕もトモの身体に身を預けて目を瞑り力を抜いた。トモの気がすむまでつきあってあげてもいい。
勝手に流れる映画の音声だけ聞きながら、じっとしていた。映画が終わる頃になってようやくトモの腕の力が緩んできた。規則的に胸が上下するのがわかる。眠ってしまったらしい。
『寝た……?』
少しだけ顔を上げて顔を見る。うまい具合にクッションに頭が乗ってる。本当に寝るつもりなのかな? そうっとトモの身体の上から抜け出して床に降りる。左腕がソファから落ちてしまっていて、痛くなるかもと、お腹の上に戻してあげた。
『このまま寝せてあげたほうがいいかもしれない。』
エンドロールが流れ始めていた映画を止めて電源を落とす。このままでは少し寒いから、毛布を掛けてあげようと自室に行ってロフトから毛布を引き摺り下ろした。
一階までそうっと降りてきて、トモに毛布を掛ける。深い眠りに入ったのかトモは身動きひとつしなかった。今のうちに食べたものを片付けて、シャワーを浴びよう。
シャワーを浴びて歯を磨き、後は寝るだけ。ユウの部屋からは声は聞こえないけど、風呂から上がったことを知らせた方がいいかな? でも、2人でのんびりしているのだったら、このままでもいいか? あの2人、ワインを飲みながら寝ちゃった?
変に静まり返ってしまった家の中で動いているのは僕だけ。トモの様子を見てから2階へ上がろうとリビングのドアを開けた。トモはまだソファで眠ったままのようだった。
『寝てる……コンタクト外さなくて良かったのかな?』
いつも風呂から上がると眼鏡をかけるはずだ。一晩中コンタクトを入れたままで、目は大丈夫なのだろうか?
トモの整った顔を眺めていると、微かに眉間に皺が寄っているのに気づいた。何か、夢を見ている? 「もう少しだけこうしていたい」とさっき抱きしめられたことを思い出す。僕がいる事でこの皺が無くなるのなら……。
そう思った瞬間には、毛布を上げてそっと中に入り込んでいた。胸にもたれ掛かるのは躊躇する。重くて余計に夢見が悪くなるかもしれない。と思った瞬間に、トモの右手が僕の体を引き寄せて、頭を抱え込まれた。
『お、お、お、起きてた?』
トモの逞しい左腕に腕枕をする形になり、ちょっとだけ慌てた。悪戯をしようとしたところを見つかった時のように、心臓がドキドキしていた。トモがずり落ちそうになった毛布を引き上げて、僕の頭まですっぽりと包み込む。
「……朝まで。」
寝ぼけているのか起きているのか判別できなかった。けれど、トモの温かい身体は気持ちがいい。しばらくしてトモと僕の鼓動が同じリズムを取るようになった頃、いつの間にか僕もぐっすりと眠ってしまった。
思わず大声が出た。でもトモは目を瞑ったままで、僕を抱きしめた腕は緩むことがなかった。少しだけ鼓動が速くなる。
「もう少しなんだ、もう少し。だからもう少しだけこうしていたい。」
まただ。トモの呼吸が荒い。トモはやはりどこかおかしい。何がもう少しなんだろう? でも「何も聞いてくるな」というトモの強い意志が感じられて、口は開けなかった。僕がこうしていることで、トモが落ち着くのなら……。
トモの胸元に顔を埋める形になり、否応なくトモの香りが鼻に入ってくる。ボディソープの香り? いつもと違う香りを身に纏っているような気がする。ムスク? シトラス? 一度だけ使ってみようかとドラッグストアで手に取った練り香水を思い出す。結局買わなかったけれど。
『トモはもうシャワーを浴びていたのかな?』
今日一日家にいたらしいトモなら、もう既に風呂に入っていても不思議じゃない。でも、どこが悪いのだろう? 仕事も休むほど。夕飯も作れないほど。体調は悪くなさそうだ。
でも、こんな風に抱きしめられることは嫌じゃなかった。僕もトモの身体に身を預けて目を瞑り力を抜いた。トモの気がすむまでつきあってあげてもいい。
勝手に流れる映画の音声だけ聞きながら、じっとしていた。映画が終わる頃になってようやくトモの腕の力が緩んできた。規則的に胸が上下するのがわかる。眠ってしまったらしい。
『寝た……?』
少しだけ顔を上げて顔を見る。うまい具合にクッションに頭が乗ってる。本当に寝るつもりなのかな? そうっとトモの身体の上から抜け出して床に降りる。左腕がソファから落ちてしまっていて、痛くなるかもと、お腹の上に戻してあげた。
『このまま寝せてあげたほうがいいかもしれない。』
エンドロールが流れ始めていた映画を止めて電源を落とす。このままでは少し寒いから、毛布を掛けてあげようと自室に行ってロフトから毛布を引き摺り下ろした。
一階までそうっと降りてきて、トモに毛布を掛ける。深い眠りに入ったのかトモは身動きひとつしなかった。今のうちに食べたものを片付けて、シャワーを浴びよう。
シャワーを浴びて歯を磨き、後は寝るだけ。ユウの部屋からは声は聞こえないけど、風呂から上がったことを知らせた方がいいかな? でも、2人でのんびりしているのだったら、このままでもいいか? あの2人、ワインを飲みながら寝ちゃった?
変に静まり返ってしまった家の中で動いているのは僕だけ。トモの様子を見てから2階へ上がろうとリビングのドアを開けた。トモはまだソファで眠ったままのようだった。
『寝てる……コンタクト外さなくて良かったのかな?』
いつも風呂から上がると眼鏡をかけるはずだ。一晩中コンタクトを入れたままで、目は大丈夫なのだろうか?
トモの整った顔を眺めていると、微かに眉間に皺が寄っているのに気づいた。何か、夢を見ている? 「もう少しだけこうしていたい」とさっき抱きしめられたことを思い出す。僕がいる事でこの皺が無くなるのなら……。
そう思った瞬間には、毛布を上げてそっと中に入り込んでいた。胸にもたれ掛かるのは躊躇する。重くて余計に夢見が悪くなるかもしれない。と思った瞬間に、トモの右手が僕の体を引き寄せて、頭を抱え込まれた。
『お、お、お、起きてた?』
トモの逞しい左腕に腕枕をする形になり、ちょっとだけ慌てた。悪戯をしようとしたところを見つかった時のように、心臓がドキドキしていた。トモがずり落ちそうになった毛布を引き上げて、僕の頭まですっぽりと包み込む。
「……朝まで。」
寝ぼけているのか起きているのか判別できなかった。けれど、トモの温かい身体は気持ちがいい。しばらくしてトモと僕の鼓動が同じリズムを取るようになった頃、いつの間にか僕もぐっすりと眠ってしまった。
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