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僕の趣味は女の子、君の趣味も女の子
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「ね、隣いい?」
「あ、いいよ。」
小さな会議室の長机に座っていると、総務部の齋藤柚奈さんが隣に座った。研修の時には1つの長机に2人ずつと決まっている。15人いた僕の同期は、1か月を過ぎたところで1人減っていた。
「ね、羽田野くんが会社辞めたって知ってる?」
「えっ? 羽田野が?」
就活の時に使ったと思われる、ブラックのスーツに身を包んだ斎藤さんが小声で話しかけてきた。まっすぐな黒髪を後で束ね、前髪を大きく膨らませている。目の周りや頬がピンク色にキラキラとメイクされていて、とても可愛いとは思うけど、ちょっと濃すぎるような気もする。
羽田野は他の3人の新人と一緒に営業部に所属している。誰よりも一生懸命で、真面目に働いていたことを僕は知っていた。
「そう。営業部では、今までも辞めていった人が多いんだって。だからいつも多めに採用するって聞いたわ。」
「え? 本当に? でもずっと営業をしなくちゃならないわけじゃないだろ? 3年から5年で異動するって聞いたよ?」
羽田野が辞めたとしたら同期で2人めだ。1人めは情報管理部の紺野。社内のネットワークを管理し、みんなが働きやすい環境を整えていくことが仕事。でも辞めていった紺野くんは、「全く分からない……。」と毎日のように暗い顔をしていた。
営業部の羽田野は、そんなことはなかった。今日は誰々さんと一緒に外回りをして勉強してきたとか、一件顧客を任せられたとか毎日顔を合わせるとそんな話をしていたんだ。そんなにきつい仕事だとは思わなかったけど、営業は思ったより大変なのだろうか?
「何だか……ちょっと失敗したみたいなの。私と同じ総務部の日山さんがこっそり教えてくれた。」
「日山さん? 日山さんって……。」
営業部の他の3人が後ろの方の席で固まっているのを見つけた。何事もなかったかのように笑顔で何か話している。ちょうどその時、3人の近くのドアから、嶺さんともう1人、年配の男の人が入ってくるのが見えた。
紙の資料を手にした年配の男の人が、盛んに嶺さんに話しかけている。嶺さんは今日はグレーのスーツ。やはりズボンは買ってきたばかりのように縦筋が綺麗についていた。
斎藤さんと何を話していたのかすっかり忘れた僕は、2人が目の前の長机に揃って立つのを目で追っていたことに気づいた。
「あーー、営業部の逹崎と、」
「嶺です。」
今日は営業についてだったけ? 慌ててファイルに綴ってある今までの資料を探す。確か最初に計画表をもらったはず……。
「あーー、こちらを見てもらおうかな。」
スクリーンに映し出されたプレゼン用の画面をポン、と手で叩いて逹崎さんが話し始めた。自分に言われたような気がして顔を上げる。
そこには、営業部が会社でどんな役割を担っているかを話し始めた逹崎さんと、笑いながらウィンクをしてきた嶺さんがいた。
「あ、いいよ。」
小さな会議室の長机に座っていると、総務部の齋藤柚奈さんが隣に座った。研修の時には1つの長机に2人ずつと決まっている。15人いた僕の同期は、1か月を過ぎたところで1人減っていた。
「ね、羽田野くんが会社辞めたって知ってる?」
「えっ? 羽田野が?」
就活の時に使ったと思われる、ブラックのスーツに身を包んだ斎藤さんが小声で話しかけてきた。まっすぐな黒髪を後で束ね、前髪を大きく膨らませている。目の周りや頬がピンク色にキラキラとメイクされていて、とても可愛いとは思うけど、ちょっと濃すぎるような気もする。
羽田野は他の3人の新人と一緒に営業部に所属している。誰よりも一生懸命で、真面目に働いていたことを僕は知っていた。
「そう。営業部では、今までも辞めていった人が多いんだって。だからいつも多めに採用するって聞いたわ。」
「え? 本当に? でもずっと営業をしなくちゃならないわけじゃないだろ? 3年から5年で異動するって聞いたよ?」
羽田野が辞めたとしたら同期で2人めだ。1人めは情報管理部の紺野。社内のネットワークを管理し、みんなが働きやすい環境を整えていくことが仕事。でも辞めていった紺野くんは、「全く分からない……。」と毎日のように暗い顔をしていた。
営業部の羽田野は、そんなことはなかった。今日は誰々さんと一緒に外回りをして勉強してきたとか、一件顧客を任せられたとか毎日顔を合わせるとそんな話をしていたんだ。そんなにきつい仕事だとは思わなかったけど、営業は思ったより大変なのだろうか?
「何だか……ちょっと失敗したみたいなの。私と同じ総務部の日山さんがこっそり教えてくれた。」
「日山さん? 日山さんって……。」
営業部の他の3人が後ろの方の席で固まっているのを見つけた。何事もなかったかのように笑顔で何か話している。ちょうどその時、3人の近くのドアから、嶺さんともう1人、年配の男の人が入ってくるのが見えた。
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「嶺です。」
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