ご主人様が大好き過ぎる新人メイドクレアちゃん

4.愛と笑顔の超絶メイド日記～紅茶＋愛＝勘違い～

超絶美人メイドのクレアちゃん、人生最大の失敗であるスカート大事件は昨日の出来事。それなのに、もう遠い昔のことのように感じるわ。

今は心置きなく着られるロングスカートのメイド服を用意してあるから、ご主人様を虜にできるわ！

朝、私はいつものようにご主人様の恋人であるクレアちゃんとしての役目を全うするため、起こしに行く準備を整えていたの。でも、たとえ完璧なメイドであっても朝の時間帯は難しいわね。昨日の失敗が頭から離れず、少し緊張してしまって。

でも、そんなことじゃダメよね。ご主人様にしっかりアピールしなくちゃ。廊下を歩いていると、奥の扉が開いたわ。

「おはようございます、ご主人様」

「おはよう、クレアちゃん。今日も可愛いね」

メイド服を着て、いつもの挨拶をすると彼は笑顔で返してくれた。ご主人様が今日も私を可愛いと言ってくれたの。きっと彼はそのままプロポーズをしようと思ってくれていたのかしら。私の作戦は上手くいっているみたい！さすがの私、上手くいっているわね！

「ありがとうございます、ご主人様。そんな風に言ってもらえて嬉しいわ」

そんなやりとりをしながら、私はキッチンに向かって朝食の準備を始める。今日こそは彼の心を動かすわ…！そんな気持ちで調理を進めて。

準備が整ったら朝食を持って彼のところへ。ドアを開けると、彼はすでに椅子に座って待っていて、私の姿を見ると爽やかな笑顔を向けてくれた。まさに、恋する男性の表情よ。

「こちらでございます、ご主人様！」

「ありがとう、クレアちゃん」

笑顔で彼の前に料理を置く。愛情たっぷりで、今日の料理はいつもよりも美味しいはず！

「さぁ、冷めないうちに召し上がってください」

彼にそう伝えると、自分の席に戻って紅茶を用意する。今日はどの茶葉がいいかしら…考えていると、彼が私に声をかけてきた。

「クレアちゃん、今日の紅茶は……」

言葉を切った彼は私を見て笑みを浮かべる。昨日の私を思い出してくれたのよね！今日の私はご主人様の好みのロングスカートをはいているから！そういう切り返しって大事よね。これがメイドとしての本来あるべき姿よね。恋愛マスターの私には難しくないけれど、他の人が見たらきっと驚くわ。

「ご主人様、どうかされましたか？」

「いや、なんでもないよ」

ご主人様も男性だものね。すぐに私の魅力に引かれたみたいで、真剣な表情で私を見つめてきたけれど、超絶技巧派のメイドとして余裕の表情で対応するわ。でも、まだだわ。安心してはいられない。もっと私の魅力を伝えて、彼を惹きつけなくちゃ。

「そうですか、では紅茶の方ですが……」

そう言って私は用意していたものを準備していると、彼は笑顔で言った。

「今日も美味しい紅茶を淹れてほしいな」

彼の言葉に私は笑顔で応える。

「かしこまりました、ご主人様」

彼は、私から目を離せないみたいね。分かるわ。私って本当に可愛いもの。でも、それも私が超絶美人メイド、クレアちゃんだからよ！その後も隙を見つけて彼にアプローチをかけていくの。でも、今日のご主人様、何だか違うわ。いつもより少し、そそっかしい感じがするんだけど…気のせいかしら？

「あっ……だから……クレアちゃん、美味しい紅茶を飲みたいんだけど……」

再びの彼の発言に疑問を感じ、改めて彼の目線を追っていると……

えっ？？コーヒー？あっ……ヤバっ……間違えちゃった……

「ううっ……ごめんなさい、ご主人様……」

ああ、ティーカップにコーヒーを入れちゃったわ。もうダメ、顔を上げることすらできないくらい恥ずかしい。

すると、ご主人様が近づいてきて、

「なんだ？クレアちゃん、ロングスカートをはいて安心したのかい？でも僕が飲みたかったのは紅茶だったんだけどね、まあいいや」

私の失敗に彼はいつもの優しい笑顔と言葉で、コーヒーを飲み干してくれたわ。

本当、ご主人様大好き！