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第4章 愛は光に眠る宝石のよう
はだしで駆け出せ2。
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夜の王城をバタバタと走るのは、レティーシアを抱えたラザルートと彼の父親である国王、そして彼の弟であり、魔術師団長でもあるルイの三人である。
そして、先導するように、白いドレスを身にまとった光の精霊王スヴィエートがいるのだが、適正を持たぬモノからすると、国のトップ三人が、走っているという状況にしかならない。
三人が目指すのはロイヤルガーデンの最奥にあるバラ園。
ここは、王族と六候爵家に縁のあるものしか入れぬ場所である。
バラ園の入口についた、ラズは、スヴィエートが立ち止まったフレイアの銅像の前で同じように立ち止まった。
「ここの鍵は、直系王族の正式な継承権を持つものしか開けぬ。そして、まだ王子には継承権は移っておらぬ。」
「継承権というのは?」
「王位を継いでおるかおらぬかだ。・・・はぁ。年寄りを走らせるものではない。」
「父上。叔父上も。」
肩で、息をし、うっすら額に汗をかき姿を現したのは、先ほど部屋を出た時姿を見た、国王だった。
ある程度息が整った所で、フレイアの銅像へ向けて、親指にはめていたリングをかざす。
すると、フレイアがっ持っていたバラへとリングから光が伸び、バラがピンク色に変わったところで銅像の前に、人一人通れるくらいの通路が現れた。
「私は、入口で待っているから、兄さんと一緒に行って来なさい。」
「はい。」
国王が階段入口へ入り、ラズが来るのを待っている。
スヴィエートは先に入ったらしく、早く来るように急かされた。
長い螺旋階段は壁に沿ってあり、階段毎に小さな灯りが灯っており、ゆっくり降りる分には問題無い明るさだった。
一番下まで降りてくると、大きな椅子にもたれ掛かるように眠る、長髪の男性がいた。
その男性の額に、スヴィエート様がキスをする。
「父上・・・。」
「あの方は、闇の精霊王”フォンセ”殿。スヴィエート様の夫君で、フォンセ殿を目覚めさせれる可能性を秘めているのが、レティーシア嬢となる。ルイの見解だが、レティーシア嬢が気を失っているのも、彼が目覚めるのが近いからであろう。ということだ。」
「さすがね。今回は、王子がレティーシアをからかったのがいけないのよ。まぁ、それでも状況は変わらなかったでしょうけれど。」
宙から、地に降りてきたスヴィエート様は、レティの顔をのぞき込む。
異常がないのを確認したのち、光の紋章がある方の手を取り、ラザルートに付いてくるように促す。
闇の精霊王が眠る場所まで来ると、握っていた方の手をフォンセの額にかざした。
すると、レティの手の甲から光がでて、フォンセの身体をつつみ、スヴィエートの体も包み、そしてレティとラズの体までも包む。
光の球体がくるくると四人の中を循環し、フォンセの額に集まると、光は収まった。
「・・・・んっ。」
先にまぶたが動いたのはレティで、うっすらと目を開けると、光の調節をするように目をしばたかせた。
「・・・・スヴィエートさま?と、ラズ様?ここ。」
目が覚めたので、床に立つと、目の前にいる人物へ視線を移した。
濡れ羽色の髪は長く、黒いロングコートの様な上着を身に付けており、左脇には短剣を装着している。
「気分はどう?レティーシア。」
「え?あぁ、大丈夫です。ちょっと驚いただけで。」
ラズから手を離し、手を祈るように組んでいる部分に両手を重ね、額をくっつっけた。
「・・・・チェムノター・・・兄さま・・・」
レティがそう、つぶやくと額をくっつけていた部分から淡い光が溢れ出した。
そして、先導するように、白いドレスを身にまとった光の精霊王スヴィエートがいるのだが、適正を持たぬモノからすると、国のトップ三人が、走っているという状況にしかならない。
三人が目指すのはロイヤルガーデンの最奥にあるバラ園。
ここは、王族と六候爵家に縁のあるものしか入れぬ場所である。
バラ園の入口についた、ラズは、スヴィエートが立ち止まったフレイアの銅像の前で同じように立ち止まった。
「ここの鍵は、直系王族の正式な継承権を持つものしか開けぬ。そして、まだ王子には継承権は移っておらぬ。」
「継承権というのは?」
「王位を継いでおるかおらぬかだ。・・・はぁ。年寄りを走らせるものではない。」
「父上。叔父上も。」
肩で、息をし、うっすら額に汗をかき姿を現したのは、先ほど部屋を出た時姿を見た、国王だった。
ある程度息が整った所で、フレイアの銅像へ向けて、親指にはめていたリングをかざす。
すると、フレイアがっ持っていたバラへとリングから光が伸び、バラがピンク色に変わったところで銅像の前に、人一人通れるくらいの通路が現れた。
「私は、入口で待っているから、兄さんと一緒に行って来なさい。」
「はい。」
国王が階段入口へ入り、ラズが来るのを待っている。
スヴィエートは先に入ったらしく、早く来るように急かされた。
長い螺旋階段は壁に沿ってあり、階段毎に小さな灯りが灯っており、ゆっくり降りる分には問題無い明るさだった。
一番下まで降りてくると、大きな椅子にもたれ掛かるように眠る、長髪の男性がいた。
その男性の額に、スヴィエート様がキスをする。
「父上・・・。」
「あの方は、闇の精霊王”フォンセ”殿。スヴィエート様の夫君で、フォンセ殿を目覚めさせれる可能性を秘めているのが、レティーシア嬢となる。ルイの見解だが、レティーシア嬢が気を失っているのも、彼が目覚めるのが近いからであろう。ということだ。」
「さすがね。今回は、王子がレティーシアをからかったのがいけないのよ。まぁ、それでも状況は変わらなかったでしょうけれど。」
宙から、地に降りてきたスヴィエート様は、レティの顔をのぞき込む。
異常がないのを確認したのち、光の紋章がある方の手を取り、ラザルートに付いてくるように促す。
闇の精霊王が眠る場所まで来ると、握っていた方の手をフォンセの額にかざした。
すると、レティの手の甲から光がでて、フォンセの身体をつつみ、スヴィエートの体も包み、そしてレティとラズの体までも包む。
光の球体がくるくると四人の中を循環し、フォンセの額に集まると、光は収まった。
「・・・・んっ。」
先にまぶたが動いたのはレティで、うっすらと目を開けると、光の調節をするように目をしばたかせた。
「・・・・スヴィエートさま?と、ラズ様?ここ。」
目が覚めたので、床に立つと、目の前にいる人物へ視線を移した。
濡れ羽色の髪は長く、黒いロングコートの様な上着を身に付けており、左脇には短剣を装着している。
「気分はどう?レティーシア。」
「え?あぁ、大丈夫です。ちょっと驚いただけで。」
ラズから手を離し、手を祈るように組んでいる部分に両手を重ね、額をくっつっけた。
「・・・・チェムノター・・・兄さま・・・」
レティがそう、つぶやくと額をくっつけていた部分から淡い光が溢れ出した。
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