infinite love

谷山佳与

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第1章 学園編入編。

牽制。

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「ねぇ、スチュアートさん聞きたいことがあるのだけれど。」
「ん?なぁに??」

動きやすい格好に着替えるため更衣室にクラスの女子達とやってきた私は、色々と説明をしてくれたクラスメイト、もとい久野 唯ちゃんに声をかけられた。
その声にみな、振り向きはしないものの聞き耳はしっかり立てているみたいだった。

「スチュアートさんは、皇帝とウィリアム君どっちが好きなの?」
「What?」

予想外の質問に思わず固まる。

「だって、さっき教室で二人揉めてたみたいだし、皇帝のあの目!!笑顔以上に見たことないわ!そのあと物凄く不機嫌になってたし」
「あ~、あれは。「“フィーに気安く触るな”だったかしら?ウィリアム君が皇帝に言ったセリフ。皇帝もスチュアートさん取られて、急に不機嫌になったわよね」・・・小川さん聞こえ・・・。」
「勿論。本場の発音をきちんと聞き取れたことに安心したわ。それより“フィー”ってスチュアートさんの愛称??」
「そう愛称の一つなんか、他のやつには呼ばせるなって言われたことあったわ。」
「きゃー!!それ言ったの二人のどっちか?」

興奮気味に聞いてくる久野さん達に苦笑しつつも、違うと首をふる。

「私の兄さん達。だから。私の事“フィー”って呼ぶのこの世に四人かな~?兄さん達と龍とディ。他のみんなは“ソフィ”って呼ぶよ。」
「私たちもソフィって呼んでいい?」
「勿論!」

着替え終わった私たちはバスケが行われる体育館に移動した。
体育館の中に入ればそこには多くの女子生徒がいた。

「すごっ。これみんな龍目的?」
「そうね。一番は皇帝目的でしょうね~」

隣に立っていた小川がそう言う。

「うわ、モテるんだね。あんまり皆の前で関わりたくない・・・かな?」

苦笑を浮かべる私に、小川と久野はちゃんとバスケットが好きで選択している子もいるよと教えてくれた。
それでも圧倒的にBrillioが目的の生徒たちの方が多いんだろうな~と思ってしまう。
先生が来るまでの間、私は小川と久野と外周を走りストレッチをして待つことにした。
しばらくして現れたのは、黒のストレートヘアの先生と、少し中年の男性の先生が入ってきた。

「え?先生一人なの?」
「そう。この授業の単位はいらないって子がほとんどだから。」
「へ~。」

しかし、どこかであの先生見たことあるんだよなぁ。どこだっけ?
ん~っとうなっていると、周りの女子の声が大きくなる。
その声で、龍たちが入ってきたんだなと理解した。
後ろにディもいる。
世話係ってところで渋々一緒に行動しているのだろなぁ、と思った。
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