君がずっと好きでした。〜君が届かなくなる前に。〜

谷山佳与

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本編 東の妖精姫

貴方は私から諦め方を奪ったの。

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ライラックに連れてこらえていた場所はレティと幼少時良く遊んでいた秘密基地らしく、壁には絵本や二人が描いたであろう絵や、模造刀などが置かれていた。
天井には、星や天体、天使やお花などのモービルが吊るされていた。
モービルを飾ってくれたのは、王弟殿下らしい。
この部屋に入った時に音がもれないよう防音の魔法をしたので、外に音が漏れることは無いと説明を受けた。
なので、2人だけの秘密となる。

気恥しさもあったがライラックがいつも通りに話すので緊張もだんだん、薄れ落ち着くと部屋を出て再度バラ園を2人で散策して回った。

その日から、ライラックは何かに理由を付けて私の元へ公務の間を塗って抜け出してくるようになった。レティはそんなライに対して、呆れつつも嬉しそうに笑っていた。
その日は、レティもライラックも珍しく明日の婚姻式の最終打ち合わせなどで忙しいとのことで、私はアルマと2人、与えられた客室で過ごしていたのだが、借りていた本を読み終わったので軽い読見ものを借りに行こうと図書館を訪れた。

入口のカウンターには、ルイ王弟殿下では無く違う諸君の方が座っていたが、ライラックとレティと再会をした最奥の窓辺にルイ王弟殿下はいらした。
隣には、銀髪の神秘的な美しさを持つご令嬢と一緒に座られ雑談をされていた。
きっとあの方が、ルイ王弟殿下のご婚約者である、リリーシア・フォン・エステル様だとすぐに解り邪魔をするといけないので、そっとその場を離れた。
当初の予定通り軽目の読み物を借り、客室へ戻ろうとしたところで、数人のご令嬢達に囲まれた。
フレイアスに来てから、レティとライラック以外とは交流を持っていなかったので、誰かを私は知らないし、少なくとも近隣諸国の王族でもないことは分かっている。
しかもここは王宮で、いくら他国であっても王族への直接の声かけはマナー的にしてはならない。
これが学院となると、常識の範囲内であれば、下位の爵位の令嬢から話しかけても問題は無い。
常識があれば。
の話にはなるけれど、これでも一応肩書きは、オステン王国、第4王女の私を取り囲んだ時点で、侍女のアルマは眉間にシワを寄せ、私を庇うように前に出ようとするが、それを片手で静止させる。
ここで私が無視して通りすぎても問題はないのでしょうけれど、それも難しい立ち位置ですわね。
と、小さくため息をついた。

「何かご用かしら?」

そう、尋ねればキッと、睨まれた。
睨まれるような事をこの方達にした覚えは無いのだけれど、口を開く気が有るのかないのか分からない。

「用がないのでしたら、私は部屋に戻りたいのだけれど。」
「ライラック様に近寄らないで。ライラック様は私の婚約者よ!」
「まぁ。そうでしたの。でも、ごめんなさい。私レティーシア様にもライラック様にも、ラザルート様からも、ライラック様がご婚約されていたなんてお聞きしたことは、ございませんわ?ご婚約発表前としても、それを貴方が言ったことで色々と問題は起きないのでしょうか?」

そう、指摘をすればさっと令嬢の顔が青ざめる。
王族の婚約に関しては、国王である陛下が宣誓されて初めて、婚約者と認められる。
少なくとも親しい友人や身内には内密に報告が上がってくる。
毎日王族の食堂で一緒に食事を取らせていただいているあの場に招待をされるのだから、親しい友人には私も入っているはず。
それに、何度か話題には上がりはしたけれどライラックは、保留!って言われていたので、まぁ、自称という可能性が非常に高いですわね。
と、結論をだす。

「他に無ければ、私は失礼させていただきますわ。」

そう、令嬢達にいうとアルマを連れて客室へ戻った。
客室へ戻ると、ノアお兄様とお茶をしているからとアルマにレティへの手紙を書き渡してもらうよう言付けた。
先程の件をノアお兄様にお伝えすると、アルマに護衛の一人を付けしばらくは共に行動するようにと指示を出された。
真相は分からないけれど、とりあえずレティにこの件を報告、相談すべきだと私は判断したので、レティが打ち合わせが終わり、寄ってくれるのを待つことにした。
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