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第7話 オーガ村人始めました
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現在、家の窓の外からネストレが首を突っ込んで寛いでいる。
ラックルと銀髪エルフのシェリークは机に向かい合って会話を始めようとしていた。
「まず、ドラゴン騎士伝説について述べさせていただきます。ドラゴンに乗った騎士ならいくらでもいるという事を覚えておいて欲しいのです」
「それはどういう事だ?」
「ドラゴンと騎士の絆で超人的な力を得るのをドラゴン騎士と呼ばれていますが、今呼び名を変えるかで物議をかもしています。なぜなら、ただドラゴンに乗った騎士と真なるドラゴン騎士は違うからです」
「なら提案がある」
「はい」
「ドラゴン村人なんてどうだ」
「それはどういう」
「俺が村人でドラゴンに乗ってるからだ」
「でも名前のニュアンスが合っていない気がするのですが」
「気にすんなって、ドラゴン村人、どうだ? ネストレ」
「却下だ」
「即決かよ」
「私はドラゴン騎士がいい、またはドラゴンナイトなんてどうでしょうか、騎士とナイトは意味は同じですが、ニュアンスが違うので」
「それいいな、ドラゴンナイト、よし俺は今日からドラゴンナイトだ」
「所で体の異変はどこまで?」
「えーと属性魔法が俺の体には無害になってる、驚いたのは水の中でも呼吸が出来る事だ」
「それだとまだ1段階ですね」
「何段階まであるんだ?」
「それは分かっていませんよ」
「そういう落ちかよ」
「ですが2段階は分かっています」
「ほう」
「それは楽しみに取っておく事をお勧めします。知ってしまうと目ざめないかもしれませんからね」
「それは一大事な気はするな、大体の話は分かった。ドラゴン騎士については理解してきたが、こいつネストレって言うんだが、竜王の娘で竜神の転生でな」
するとラックルの瞳が大きく見光られた。
こちらをぎょっとした顔で見ていて、ぱちくりしていた。
「そ、それは凄すぎる話です、ぼくにはモンスター言語は理解できませんから」
「このモンスター言語を他の奴等に伝染させればもっと楽しく出来るのにな」
「それは言えていると思います、ぼくもモンスターと会話したいですし」
会話が終わろうとすると、外から雄叫びのような唸り声が響いた。
「まったく次から次へと」
「ひいいい」
シェリークはびびりのようで椅子から腰を抜かして落下していた。
ラックルは扉を開けると村の入り口の所に7メートルは超えるであろうオーガがいた。
鋭い牙が口から覗いており、右手と左手には巨大な骨の棍棒が握りしめられていた。
「ここにつえーやつはいるかー」
オーガが叫ぶと、ラックルは走りだした。
明らかに村人の走り方ではなく、地面に足跡がくっきりと沈みながら、跳躍して見せた。
「うおおおお、これはすげー奴だぜ」
オーガが叫ぶと、骨の棍棒を高速で振りぬいた。
ラックルの体が真横からの骨の棍棒により吹き飛んだ。
近くにあった木々を粉砕させながら止まると、ラックルはむくりと立ち上がり、そこに追い打ちとばかりとオーガの2本の棍棒が落下してくる。
ラックルの頭に命中してもラックルは何事もなかったように立っている。
しいて言えばたんこぶが出来たくらい。
「俺の体がすげー硬くなってる、まるでドラゴンの鱗のように、光ってるぞ」
「そ、それが2段階です。体がドラゴンの鱗のようになります」
シェリークが恐怖に負けないように近づいて助言してくれる。
その近くにはシェリークを守るようにネストレがいた。
「ほう、青いドラゴンか、お前を倒したら次はあいつだ。お前は何者だ」
「村人だオーガ」
「モンスター言語を理解する村人? 聞いた事がないな」
「オーガ、俺が勝ったら村人になれ」
「ふ、いいだろう、村人にしてみろおおおお」
またもやオーガが地面を震わして走りだす。
ラックルも拳を構えるのではなく、常備装備しているクワを背中から取り出す。
2本の棍棒とクワが衝突する。
辺りに衝撃波となり響くと木々が次から次へとなぎ倒されていく。
両手がじんじんと痺れており、何より何かの骨の棍棒が異常に硬かった。
「こりゃーすげーこれに賭ける」
オーガが2本の骨の棍棒をまとめて構えると、
2本の棍棒の形が巨大な死神の鎌のように変貌する。
鎌が振り下ろされると、クワでそれを弾き飛ばすのではなく、オーガの懐に入り、クワを顎目掛けて振り上げた。
だがオーガはそれを顔をのけ反らせる事で避けて見せると。
振り落とした巨大骨鎌を横に一閃する。
クワの刃の部分でそれをガードすると、クワを放棄したラックルは思いっきりオーガの腹目掛けてパンチを繰り出した。
「あがふぅ」
少し歪な声を上げてオーガの口から血が噴き出る。
腹は歪に凹んでおり、完全に殺してしまったと覚悟するラックルだが。
「こんなものでえええええ」
オーガは地面を踏ん張り、気合で腹の凹みを復元させた。
次にオーガが拳を握りしめてラックルの顔面目掛けて炸裂させる。
顔に衝撃が走り、唇が切れて血が飛び跳ねるが。
ただただ地面に足をつけて立ち続けるラックル。
それから先は巨大オーガの拳とラックルの拳の殴り合いだった。
人間の身長のラックルは頑張った所でオーガのお腹を殴るしかないわけで。
「この人間め、お腹ばかり狙いおって」
「おめーだって俺の顔面を巨大な拳で殴りまくってるじゃねーか」
「俺様はお前の小さい体に合わせたら顔しか殴れねーの」
「俺だってな頑張ってもお前のお腹より上はねらえねーっちゅうの」
殴り合いが続く中で、ラックルは本気を出してみる事にした。
「よーしこれで死んだらごめん」
「はは、舐めるな村人」
落ちているクワを持ち上げる。
次に真上にかざす。
まるで聖剣のように扱い。
あとは地面に向かって。
思いっきり叩き落すだけ。
「そんな上段構えなどって、嘘だろおおおお」
地面が割れた。地面が津波のようになり、オーガに襲い掛かる。
オーガは悲鳴を上げる事もなく、その拳に全身全霊を込めて繰り出す。
「あばおおおお」
意味不明な叫び声をあげて殴り飛ばす事が不可能な土の津波に巻き込まれて、オーガは戦闘不能となる。
「シェリーク、エリクサを」
「はい、これですね」
ラックルは気絶しているオーガの口の中にエリクサをぶち込むと。
このエリクサは山賊の根城から回収したものだ。
「あがごほごほ、生きているな」
「おめでとう君も村人だ」
「いつからって、本当だ」
「お前は本当にモンスターかよ鑑定スキルを習得してるな」
「それこそお前こそ村人じゃないな」
「そうだ、えっへん、ドラゴンナイトだ」
「まぁドラゴンいるからそうなるわな」
「どうだ。この村で用心棒にならないか」
「面白そうだ」
オーガは喜びの気持ちを表して何度もジャンプした。
地面が揺れた。
ホブゴブリン達もコボルト達もパニックになった。
先程のクワの地面割れの攻撃により、そこが脆くなっていたようだ。
巨大な穴が開いた。
その先には地下湖があった。
ラックルはにんまりと笑い。
「うーむ、魚を育てるのにいいかもしれんな、問題は魚に詳しい奴がいればいいのだが」
「それなら知ってるぜ」
オーガが喜びのジャンプをやめると。
「リザードマンだな、あっちの川に困ってそうにしてたぞ、50体くらいか?」
「おう、そうか、俺はラックルだ覚えておけ」
「俺様はガガンだ覚えておけよ相棒」
「ああ、相棒」
「私は相棒じゃないのか?」
「すみません、相棒です」
最近無口のネストレが突っ込んできた。
ラックルと銀髪エルフのシェリークは机に向かい合って会話を始めようとしていた。
「まず、ドラゴン騎士伝説について述べさせていただきます。ドラゴンに乗った騎士ならいくらでもいるという事を覚えておいて欲しいのです」
「それはどういう事だ?」
「ドラゴンと騎士の絆で超人的な力を得るのをドラゴン騎士と呼ばれていますが、今呼び名を変えるかで物議をかもしています。なぜなら、ただドラゴンに乗った騎士と真なるドラゴン騎士は違うからです」
「なら提案がある」
「はい」
「ドラゴン村人なんてどうだ」
「それはどういう」
「俺が村人でドラゴンに乗ってるからだ」
「でも名前のニュアンスが合っていない気がするのですが」
「気にすんなって、ドラゴン村人、どうだ? ネストレ」
「却下だ」
「即決かよ」
「私はドラゴン騎士がいい、またはドラゴンナイトなんてどうでしょうか、騎士とナイトは意味は同じですが、ニュアンスが違うので」
「それいいな、ドラゴンナイト、よし俺は今日からドラゴンナイトだ」
「所で体の異変はどこまで?」
「えーと属性魔法が俺の体には無害になってる、驚いたのは水の中でも呼吸が出来る事だ」
「それだとまだ1段階ですね」
「何段階まであるんだ?」
「それは分かっていませんよ」
「そういう落ちかよ」
「ですが2段階は分かっています」
「ほう」
「それは楽しみに取っておく事をお勧めします。知ってしまうと目ざめないかもしれませんからね」
「それは一大事な気はするな、大体の話は分かった。ドラゴン騎士については理解してきたが、こいつネストレって言うんだが、竜王の娘で竜神の転生でな」
するとラックルの瞳が大きく見光られた。
こちらをぎょっとした顔で見ていて、ぱちくりしていた。
「そ、それは凄すぎる話です、ぼくにはモンスター言語は理解できませんから」
「このモンスター言語を他の奴等に伝染させればもっと楽しく出来るのにな」
「それは言えていると思います、ぼくもモンスターと会話したいですし」
会話が終わろうとすると、外から雄叫びのような唸り声が響いた。
「まったく次から次へと」
「ひいいい」
シェリークはびびりのようで椅子から腰を抜かして落下していた。
ラックルは扉を開けると村の入り口の所に7メートルは超えるであろうオーガがいた。
鋭い牙が口から覗いており、右手と左手には巨大な骨の棍棒が握りしめられていた。
「ここにつえーやつはいるかー」
オーガが叫ぶと、ラックルは走りだした。
明らかに村人の走り方ではなく、地面に足跡がくっきりと沈みながら、跳躍して見せた。
「うおおおお、これはすげー奴だぜ」
オーガが叫ぶと、骨の棍棒を高速で振りぬいた。
ラックルの体が真横からの骨の棍棒により吹き飛んだ。
近くにあった木々を粉砕させながら止まると、ラックルはむくりと立ち上がり、そこに追い打ちとばかりとオーガの2本の棍棒が落下してくる。
ラックルの頭に命中してもラックルは何事もなかったように立っている。
しいて言えばたんこぶが出来たくらい。
「俺の体がすげー硬くなってる、まるでドラゴンの鱗のように、光ってるぞ」
「そ、それが2段階です。体がドラゴンの鱗のようになります」
シェリークが恐怖に負けないように近づいて助言してくれる。
その近くにはシェリークを守るようにネストレがいた。
「ほう、青いドラゴンか、お前を倒したら次はあいつだ。お前は何者だ」
「村人だオーガ」
「モンスター言語を理解する村人? 聞いた事がないな」
「オーガ、俺が勝ったら村人になれ」
「ふ、いいだろう、村人にしてみろおおおお」
またもやオーガが地面を震わして走りだす。
ラックルも拳を構えるのではなく、常備装備しているクワを背中から取り出す。
2本の棍棒とクワが衝突する。
辺りに衝撃波となり響くと木々が次から次へとなぎ倒されていく。
両手がじんじんと痺れており、何より何かの骨の棍棒が異常に硬かった。
「こりゃーすげーこれに賭ける」
オーガが2本の骨の棍棒をまとめて構えると、
2本の棍棒の形が巨大な死神の鎌のように変貌する。
鎌が振り下ろされると、クワでそれを弾き飛ばすのではなく、オーガの懐に入り、クワを顎目掛けて振り上げた。
だがオーガはそれを顔をのけ反らせる事で避けて見せると。
振り落とした巨大骨鎌を横に一閃する。
クワの刃の部分でそれをガードすると、クワを放棄したラックルは思いっきりオーガの腹目掛けてパンチを繰り出した。
「あがふぅ」
少し歪な声を上げてオーガの口から血が噴き出る。
腹は歪に凹んでおり、完全に殺してしまったと覚悟するラックルだが。
「こんなものでえええええ」
オーガは地面を踏ん張り、気合で腹の凹みを復元させた。
次にオーガが拳を握りしめてラックルの顔面目掛けて炸裂させる。
顔に衝撃が走り、唇が切れて血が飛び跳ねるが。
ただただ地面に足をつけて立ち続けるラックル。
それから先は巨大オーガの拳とラックルの拳の殴り合いだった。
人間の身長のラックルは頑張った所でオーガのお腹を殴るしかないわけで。
「この人間め、お腹ばかり狙いおって」
「おめーだって俺の顔面を巨大な拳で殴りまくってるじゃねーか」
「俺様はお前の小さい体に合わせたら顔しか殴れねーの」
「俺だってな頑張ってもお前のお腹より上はねらえねーっちゅうの」
殴り合いが続く中で、ラックルは本気を出してみる事にした。
「よーしこれで死んだらごめん」
「はは、舐めるな村人」
落ちているクワを持ち上げる。
次に真上にかざす。
まるで聖剣のように扱い。
あとは地面に向かって。
思いっきり叩き落すだけ。
「そんな上段構えなどって、嘘だろおおおお」
地面が割れた。地面が津波のようになり、オーガに襲い掛かる。
オーガは悲鳴を上げる事もなく、その拳に全身全霊を込めて繰り出す。
「あばおおおお」
意味不明な叫び声をあげて殴り飛ばす事が不可能な土の津波に巻き込まれて、オーガは戦闘不能となる。
「シェリーク、エリクサを」
「はい、これですね」
ラックルは気絶しているオーガの口の中にエリクサをぶち込むと。
このエリクサは山賊の根城から回収したものだ。
「あがごほごほ、生きているな」
「おめでとう君も村人だ」
「いつからって、本当だ」
「お前は本当にモンスターかよ鑑定スキルを習得してるな」
「それこそお前こそ村人じゃないな」
「そうだ、えっへん、ドラゴンナイトだ」
「まぁドラゴンいるからそうなるわな」
「どうだ。この村で用心棒にならないか」
「面白そうだ」
オーガは喜びの気持ちを表して何度もジャンプした。
地面が揺れた。
ホブゴブリン達もコボルト達もパニックになった。
先程のクワの地面割れの攻撃により、そこが脆くなっていたようだ。
巨大な穴が開いた。
その先には地下湖があった。
ラックルはにんまりと笑い。
「うーむ、魚を育てるのにいいかもしれんな、問題は魚に詳しい奴がいればいいのだが」
「それなら知ってるぜ」
オーガが喜びのジャンプをやめると。
「リザードマンだな、あっちの川に困ってそうにしてたぞ、50体くらいか?」
「おう、そうか、俺はラックルだ覚えておけ」
「俺様はガガンだ覚えておけよ相棒」
「ああ、相棒」
「私は相棒じゃないのか?」
「すみません、相棒です」
最近無口のネストレが突っ込んできた。
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