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1.契約のはじまり
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「私のクリフェラ係になってください」
少女が決意を込めた瞳で告げる。少女――と言っても蓮路と同じくらい、年下だとしてもさほど変わらないだろう。
「アンタ、俺が流しだって知ってて言ってんの?」
少女はわずかに瞳を揺らしたが、はっきりと答えた。
「もちろんよ。あなた、有名だもの」
蓮路――鷹司蓮路・グロリア=ストゥプラ学園高等部一年は、流しのクリフェラ師である。
グロリア=ストゥプラ学園の女子生徒は、ほぼ全員がクリフェラ係を持っている。クリフェラ係とは、女の子のえっちな欲求を解消するための男性であり、そして――そのほとんどが専属なのだ。
そんな中、蓮路の存在は異色であった。蓮路は特定の奉仕相手を決めない。ストゥプラ生以外であっても相手をする。そして、蓮路が普通のクリフェラ係ともっとも違うのは、対価を要求することもある、という一点であった。
対価――つまり、奉仕相手に体を差し出すことを求めるのだ。
「まぁ、そろそろ流しも飽きてきたし、アンタみたいな美人ならいいかなって思うけど。……でもアンタ、俺にヤられてもいいってことか?」
「構わないわ」
少女が間髪を入れず答える。蓮路は片眉を上げてみせた。
「アンタ、水瀬って言ったな。そんなにSEXがしたいのか?」
「したいわ。あなたみたいに上手な人にクリフェラを受けて、SEXまですれば、私も少しは落ち着けると思うの」
「……落ち着ける?」
蓮路が眉根を寄せると、少女――水瀬依里子と名告った――は、蓮路をしっかりと見上げてこう言った。
「私は性欲が強いの。きっと、普通のクリフェラ係じゃ満足できなくて、際限なく求めてしまう。生活に支障が出てしまうと思うの。だから、あなたに頼んでるのよ」
「……性欲が強い、ねぇ……」
だがそれは、女なら当たり前ではないのか。蓮路はそれを利用して、流しのクリフェラ師をしているくらいである。
「だったら、クリフェラ係を何人か持てばいいんじゃねーの?」
実際、そうしている女性も多いのだ。
「それでは駄目。一度の行為で深く満足したいの」
「それで、俺なら満足できると?」
「あなた、とても巧いのでしょう? 流しなのに、あなたのクリフェラを受けた人はみんな忘れられなくて大変だとか……」
「まぁ、な……」
蓮路はかりかりと頭を掻いた。実際それで、面倒な目に遭ったことが何度もあるのだ。
「……流しもそろそろ潮時だしな。わかったよ。アンタの専属になる。……だが、俺がアンタに飽きたらそれで契約はお終いだ。それでもいいか?」
「わかったわ。……ありがとう、鷹司先輩」
彼女は花がほころぶように微笑む。そのあまりにもひたむきな笑顔に、蓮路はわずかにたじろいだ。
「蓮路」
「え?」
「クリフェラ係になるんだ、名前で呼ぶのが自然だろ?」
蓮路がそう提案すると、彼女はさらに嬉しそうに頬を染めた。これでは――惚れられているのとでも勘違いしてしまうではないか。
「そうね、蓮路さん。私のことも、依里子と呼んで」
「ああ、依里子。……アンタ、中等部三年か? クラスは?」
「Aクラスよ」
蓮路は依里子に近づき、彼女の長い黒髪に手を差し入れた。そして、頬に軽くくちづけた。
「放課後、迎えにいく」
少女が決意を込めた瞳で告げる。少女――と言っても蓮路と同じくらい、年下だとしてもさほど変わらないだろう。
「アンタ、俺が流しだって知ってて言ってんの?」
少女はわずかに瞳を揺らしたが、はっきりと答えた。
「もちろんよ。あなた、有名だもの」
蓮路――鷹司蓮路・グロリア=ストゥプラ学園高等部一年は、流しのクリフェラ師である。
グロリア=ストゥプラ学園の女子生徒は、ほぼ全員がクリフェラ係を持っている。クリフェラ係とは、女の子のえっちな欲求を解消するための男性であり、そして――そのほとんどが専属なのだ。
そんな中、蓮路の存在は異色であった。蓮路は特定の奉仕相手を決めない。ストゥプラ生以外であっても相手をする。そして、蓮路が普通のクリフェラ係ともっとも違うのは、対価を要求することもある、という一点であった。
対価――つまり、奉仕相手に体を差し出すことを求めるのだ。
「まぁ、そろそろ流しも飽きてきたし、アンタみたいな美人ならいいかなって思うけど。……でもアンタ、俺にヤられてもいいってことか?」
「構わないわ」
少女が間髪を入れず答える。蓮路は片眉を上げてみせた。
「アンタ、水瀬って言ったな。そんなにSEXがしたいのか?」
「したいわ。あなたみたいに上手な人にクリフェラを受けて、SEXまですれば、私も少しは落ち着けると思うの」
「……落ち着ける?」
蓮路が眉根を寄せると、少女――水瀬依里子と名告った――は、蓮路をしっかりと見上げてこう言った。
「私は性欲が強いの。きっと、普通のクリフェラ係じゃ満足できなくて、際限なく求めてしまう。生活に支障が出てしまうと思うの。だから、あなたに頼んでるのよ」
「……性欲が強い、ねぇ……」
だがそれは、女なら当たり前ではないのか。蓮路はそれを利用して、流しのクリフェラ師をしているくらいである。
「だったら、クリフェラ係を何人か持てばいいんじゃねーの?」
実際、そうしている女性も多いのだ。
「それでは駄目。一度の行為で深く満足したいの」
「それで、俺なら満足できると?」
「あなた、とても巧いのでしょう? 流しなのに、あなたのクリフェラを受けた人はみんな忘れられなくて大変だとか……」
「まぁ、な……」
蓮路はかりかりと頭を掻いた。実際それで、面倒な目に遭ったことが何度もあるのだ。
「……流しもそろそろ潮時だしな。わかったよ。アンタの専属になる。……だが、俺がアンタに飽きたらそれで契約はお終いだ。それでもいいか?」
「わかったわ。……ありがとう、鷹司先輩」
彼女は花がほころぶように微笑む。そのあまりにもひたむきな笑顔に、蓮路はわずかにたじろいだ。
「蓮路」
「え?」
「クリフェラ係になるんだ、名前で呼ぶのが自然だろ?」
蓮路がそう提案すると、彼女はさらに嬉しそうに頬を染めた。これでは――惚れられているのとでも勘違いしてしまうではないか。
「そうね、蓮路さん。私のことも、依里子と呼んで」
「ああ、依里子。……アンタ、中等部三年か? クラスは?」
「Aクラスよ」
蓮路は依里子に近づき、彼女の長い黒髪に手を差し入れた。そして、頬に軽くくちづけた。
「放課後、迎えにいく」
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