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「くそっ…」
想い人が連れ去られていった入り口を睨みながら、王太子らしからぬ汚い言葉を吐いてしまう。
まさかランタナ姉様まで出てくるとは思っていなかった。
ランタナ姉様はラシルス姉様と違って私と似ているところがある。
ランタナ姉様の婚約者のグーズベリー様は、商家の見習いであり、平民で成人もしていない。私より年下だぞ?紹介された時、何かの冗談かと思ったくらいだ。
私も、周囲の人間も、そしてグーズベリー様本人も。
だがどうやって説き伏せたのかわからないが、グーズベリー様を婚約者として認めさせた。
おそらく彼は姉と同様見た目通りのふんわりとした方ではないだろう。姉上が欲しがった理由が何となくだがわかる。
聡く、賢く、そして美しく。年下とは思えない黒い圧倒的なオーラが見え隠れする。
そんな彼を婚約者にするランタナ姉様は私を上回る策略家だ。
私は今までランタナ姉様にだけは逆らったことがない。それは勝ち目がないからだ。
少しの勝算でもあれば別だが、隙がない。社交界の妖精と言われているが、悪魔の間違いじゃないだろうか。
ランタナ姉様と違ってラシルス姉様は本当に真っ直ぐで嘘がない。素直で扱いやすい。
ラシルス姉様は社交より剣術の方に興味がいきすぎて、残念な王女と言われているが、ラシルス姉様の方が妖精だと思っている。
まぁ剣術で未だに勝てないが…そんなことはどうでもいい。
あともう少し時間があれば、おそらくリセンティカは私のものになっていた。
彼女は優しすぎる。自身のせいで周囲に迷惑がかかるとなれば心を痛めるだろうことも予想済みだ。
そうなると私の手をとるしかない。例え私に好意がなくとも、結婚の約束さえ取り付ければ彼女は私のものにすることが出来ていた。
彼女に好きになってもらってからというのが理想ではあるが、下手に時間を与えてしまえば、彼女は確実に私から逃げ出すだろう。
そうなる前にと思っていたのに…やはり昨晩の内に畳み掛けておけばよかった。
でもまぁランタナ姉様のことだ、彼女を王城へ連れて行き、国王陛下に会わせるのだろう。
そんなことをしても、私とリセンティカが結婚する未来に変わりはない。
この2年、リセンティカを手に入れる為に準備してきたんだ。
何があっても逃さない。
「野営訓練は終了だ!!直に出立の準備をしろ!王城へ帰還する!」
私はテントから出ると大きな声で指示した。
片付けをし護衛たちを引き連れてとなると、どう頑張っても到着は夕方以降になるだろう。
彼女を安易に家に帰したりはしないだろうから、王城にいる間に婚約をもぎ取る。いや、もう家に一生帰らせることはない。
彼女の部屋も準備は終わっている。厳選した侍女も配置済みだ。
なにより、現婚約者と王太子という立場についても解決済みだ。後は彼女が私の手を取るのみ。
正直なところ、父上、国王陛下が反対するとは考えにくい。下手に私の結婚を阻害すれば、母上の関心が私に向くだろう。一刻も早く私を母上から遠ざけるには、私が結婚してしまえばいいのだ。
国王陛下が認めてしまえば、誰も文句は言わない。
大丈夫。決して誰も不幸になどしない。
「準備はまだか!私は後15分で出発する!間に合わない者は準備が出来次第合流するように!」
私はそう周囲に声をかけると、足早に馬の元へ向かった。
想い人が連れ去られていった入り口を睨みながら、王太子らしからぬ汚い言葉を吐いてしまう。
まさかランタナ姉様まで出てくるとは思っていなかった。
ランタナ姉様はラシルス姉様と違って私と似ているところがある。
ランタナ姉様の婚約者のグーズベリー様は、商家の見習いであり、平民で成人もしていない。私より年下だぞ?紹介された時、何かの冗談かと思ったくらいだ。
私も、周囲の人間も、そしてグーズベリー様本人も。
だがどうやって説き伏せたのかわからないが、グーズベリー様を婚約者として認めさせた。
おそらく彼は姉と同様見た目通りのふんわりとした方ではないだろう。姉上が欲しがった理由が何となくだがわかる。
聡く、賢く、そして美しく。年下とは思えない黒い圧倒的なオーラが見え隠れする。
そんな彼を婚約者にするランタナ姉様は私を上回る策略家だ。
私は今までランタナ姉様にだけは逆らったことがない。それは勝ち目がないからだ。
少しの勝算でもあれば別だが、隙がない。社交界の妖精と言われているが、悪魔の間違いじゃないだろうか。
ランタナ姉様と違ってラシルス姉様は本当に真っ直ぐで嘘がない。素直で扱いやすい。
ラシルス姉様は社交より剣術の方に興味がいきすぎて、残念な王女と言われているが、ラシルス姉様の方が妖精だと思っている。
まぁ剣術で未だに勝てないが…そんなことはどうでもいい。
あともう少し時間があれば、おそらくリセンティカは私のものになっていた。
彼女は優しすぎる。自身のせいで周囲に迷惑がかかるとなれば心を痛めるだろうことも予想済みだ。
そうなると私の手をとるしかない。例え私に好意がなくとも、結婚の約束さえ取り付ければ彼女は私のものにすることが出来ていた。
彼女に好きになってもらってからというのが理想ではあるが、下手に時間を与えてしまえば、彼女は確実に私から逃げ出すだろう。
そうなる前にと思っていたのに…やはり昨晩の内に畳み掛けておけばよかった。
でもまぁランタナ姉様のことだ、彼女を王城へ連れて行き、国王陛下に会わせるのだろう。
そんなことをしても、私とリセンティカが結婚する未来に変わりはない。
この2年、リセンティカを手に入れる為に準備してきたんだ。
何があっても逃さない。
「野営訓練は終了だ!!直に出立の準備をしろ!王城へ帰還する!」
私はテントから出ると大きな声で指示した。
片付けをし護衛たちを引き連れてとなると、どう頑張っても到着は夕方以降になるだろう。
彼女を安易に家に帰したりはしないだろうから、王城にいる間に婚約をもぎ取る。いや、もう家に一生帰らせることはない。
彼女の部屋も準備は終わっている。厳選した侍女も配置済みだ。
なにより、現婚約者と王太子という立場についても解決済みだ。後は彼女が私の手を取るのみ。
正直なところ、父上、国王陛下が反対するとは考えにくい。下手に私の結婚を阻害すれば、母上の関心が私に向くだろう。一刻も早く私を母上から遠ざけるには、私が結婚してしまえばいいのだ。
国王陛下が認めてしまえば、誰も文句は言わない。
大丈夫。決して誰も不幸になどしない。
「準備はまだか!私は後15分で出発する!間に合わない者は準備が出来次第合流するように!」
私はそう周囲に声をかけると、足早に馬の元へ向かった。
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