11 / 71
無人島漂流編
脱出 1
しおりを挟む
島での生活がスタートしてから、既に1ヶ月の時間が経とうとしていた。
その間に、天馬の精神はかなり鍛えられ、相当に逞しく成長。肌も健康的に日焼けし、銀色の髪が良く映える。
森で見付けた白い果物を皮切りに、天馬は数々の食材を獲得。
野生、もしくは女性の勘とでも言えばいいのか、それとも、体に染み付いた死にかけの経験から、危機察知能力が極限までその性能を上げたのかは分からない。
いずれにしろ、天馬は食材に対する目利きが、相当鋭くなっていた。
平行して、天馬は魔法の腕前も、そこそこに上達。
今では、それなりに精密なことも出来るように。
それにともない、行動の幅も大きく広がりを見せていた。
空気を鎌鼬《かまいたち》のように扱い、物を切断する事が可能となり、道具の製作もしている。
それらを用いて、丸太と葉っぱでできた住処を泉の近くに用意。中には落ち葉を敷き詰め、先日に利用した葉っぱを上に被せて、簡易ベッドを作ってある。
天馬は現在、そこを拠点に活動中だ。
時おり、何度か島の獣に襲われそうになる場面にも遭遇したが、魔法を使うことでなんとか撃退。
そうして対処する内に、いつの間にか彼等が天馬を襲撃してくることはなくなった。
今では、近付いてくることすらない。
順調に島での生活に順応してきた天馬だが、ひとつだけ、いまだに慣れないことがある。
それは……トイレだ。
男女間での違いとして、胸の有無があれば、性器の形状、もとい、排尿の仕方だって大きく違う。
そこは元男であった天馬にとって、完全に未知の領域であり、初めのうちはかなり困惑して、1度や2度、お漏らしをしたほどだ。
その時は、ショックで1日中、塞ぎ混んだ。
男性の頃よりも、思ったより我慢ができない。
故に天馬は、水分を取ることを極力控えるような生活をしていた。
しかしそれが根本的な解決になるわけでもなく、いまだに天馬は、女性のトイレの正しいやり方が分からず、四苦八苦しているわけである……
――太陽が昇り始めた早朝。
天馬は海を訪れ、木で作った槍を片手に、全裸で浜辺に仁王立ちしていた。
「さ~て、今日は何が採れるかな……昨日仕留め損ねたあのタコもどき……あいつを狙うのものありだな……」
天馬は今日の献立を脳裏に浮かべながら、ぶつぶつと呟く。
ひとのいない場所ということもあり、天馬は海に潜る時はいつも服を脱いで、素っ裸になっていた。
海に潜る際、海水に衣服を浸すのを嫌った結果が、これである。
しかしそれは羞恥心が消えたわけではない。
天馬は、今でも自分の体を直視する事ができずにいる。
劣情こそ催すことはないが、やはりこの大きすぎる胸は、視覚的なインパクトが凄まじすぎた。
完全に目の毒である。
今日も、天馬はできるだけ自分の体を見ないように努めつつ、服を脱いだくらいだ。
とは言え、天馬は暇さえあれば森や海で食材探しに精を出し、日々新しい食材との出会いを求める生活を送っていた。
娯楽のないここの生活で、天馬が見付けた唯一の娯楽がこれだ。
意外にも、未知なるものであった魔法の習得より、こちらの方が天馬は楽しく思えている節がある。
「では、いくか!」
天馬は海に向かって歩き出し、(走ると胸が揺れてとても痛いので)意気揚々と海へと身を投じた。
結果、この日の素潜り漁で、3匹の魚と、1匹の軟体生物を捕獲。
獲物を捕まえてはその都度「とったどぉぉ~っ!」と声を上げて、ハイテンションの内に漁は終了。
「大漁、大漁っと」
天馬1人が食べる分なら、これくらい獲《と》れれば十分すぎる。
ほくほく顔のまま、天馬は真っ裸のまま泉へと帰宅し、海水を泉の水で洗い流す。
泉から上がり、魔法で体の余分な水分を飛ばし、葉っぱで覆われた住処から服を取りだして、それを着る。
魔法を使用することで、体や髪の水分を飛ばし、大幅に手間が省けるようになった。
しかし、最初は水分を抜きすぎて、髪がパサついたり、肌を乾燥させてしまうといった、苦い経験も繰り返したものだ。
だが、それでも挫けずに、何度も挑戦する精神力は、天馬の美徳とするところだろう。
以前よりも傷みが激しい服を着た後は、石を加工したナイフで魚を捌き、食事の準備を始める。
魚は内蔵を取り出し、鱗を剥ぐ。木の枝を細く加工した串に突き刺して、焚き火で焼いていくだけの簡単なものだ。
その間に、天馬はもうひとつの食材に手を掛ける。
そいつはタコのような姿をしているが、その色は気持ち悪いまでの紫であり、足も8本ではなく、合計すると全部で12本もある。
食べごたえは抜群そうではあるが。
それを天馬は、石を加工して作った器に、泉の水を沸かしてお湯を準備する。タコもどきは活け絞めをしてからお湯に投入。
茹でられたそれは、紫からピンクに変色し、足を丸めた姿を晒す。
その姿に、天馬の食欲が刺激された。
ちなみに、塩などというものはないので、この生物のぬめりはそのままである。
それでも、最近は味覚が麻痺してきたのか、大抵の物なら味を気にせず食べらるようになっていた。
とは言っても、美味しく食べられるに越したことはないので、香草や香辛料を見付けては採取し、最低限の味付けには挑戦している。
香りがいいものを天馬が勝手にそう判断しているだけなので、この世界でそれらが本当に香草や香辛料として使われているかは謎だ。
とは言え、それらを見付けるのにも、天馬は大分苦労をさせられたようだが。
「さ~て、お味はどんなものかな……?」
脚を切り取り、ぬらぬらした物を一思いに噛み千切る。
普通ならかなり生臭くて食べられたものではないのだが、天馬は全く気にした様子がない。
「もにゅもにゅ……結構たんぱく……お、でも噛めばそれなりに甘く感じるかも……」
しばらくタコもどきの脚に舌づつみを打っていたが、焼いた魚から、美味しそうな油が火に落ちて、食欲をそそるいい匂いが立ち始める。
真っ黒に焦がさないように、火から離して加減を調整。
十分に焼けていることを確認すると「上手に焼けました~っ!」などと口にし、タコもどきと共に、魚にかぶりつく。
すると、じゅわっと滲んでくる魚の油に若干の塩気を感じて、天馬の舌を満たしていく。
タコもどきが茹で上がるまでの時間放置してしまったので、外側が少し焦げているような気もしないではないが、天馬にとっては特に気にする事ではない。
「ふぅ……ごちそうさまでした」
手を合わせ、食材への感謝をのべると、天馬は一休みと言わんばかりに寝転がり、すやすやとお昼寝を始めた。
これが今の天馬の生活サイクルであり、次に目を覚ました時に、魔法の腕前を上げるのか、それともまた食料調達に赴くのか、気紛れに次の行動を決める。
誰からも指図されることなく、実にのんびりとした生活を送っていた。
しかしふと、天馬は胸の間で何かが振動している事に気付き、微睡んでいたところを起こされる。
眠い目を擦りながら、胸の谷間に手を突っ込む。
すると、久しくご無沙汰だったタブレットに触れ、それが振動していた事が判明。
「ああ、そういえばこんなのもあったけ……」
『こんなもの、とは失礼ですね』
「うわぁ?!」
突然聞こえてきた声に、天馬は簡易ベッドの上で驚愕し、跳ね起きた。
『お久しぶりですね、天馬さん。1ヶ月ぶりでしょうか? ……まぁ、私達のような女神からすれば、ほんの一瞬、という感覚ですが……』
「って、ディーさんですか……はぁ、久し振りにひとの声を聞いたから、ビックリしましたよ……」
タブレットの画面にひょこっと姿を現したのは、実に1ヶ月振りの再会となる、ディーだった。
その姿は以前と変わらず、お団子に纏めたブロンドの髪に、古代ローマのようなゆったりした服装。羽衣を纏っているのも変化なし。
更には、胸の膨らみを殆ど感じさせない、彼女のスレンダーボディも健在である。
本人に言ったら、確実に殺されそうだが……
『申し訳ありません。タブレットの通信回線が安定してきたので、試しに繋いでみたのですが……驚かせてしまったようですね』
ディーはタブレット越しに頭を下げ、天馬に謝罪した。
が、すぐに顔を上げ、真剣な表情を作ると、続けて口を開いた。
『ですが、随分と綺麗に焼けてますね? 先程も、久し振りにひとの声を聞いた、と仰っていましたが……もしや、まだそこは無人島ですか?』
「ええ、まぁ……ここから出るための手段も思い付きませんし、俺もここでの生活するのにも慣れてきたんで、そのままです」
『…………なるほど、ですから私のところに苦情がきたわけですか……』
ディーは額に手を当てて、やれやれと首を横に振った。
どうにも、天馬が無人島での生活に慣れてきたことを感心している様子ではない。
むしろ、呆れている感じだ。
『先日、私達の上役である神から、この世界への女神による干渉がひとつもない、とお叱りがありましてね……天馬さんが早速サボタージュを決めているのかと思いましたが、まさかまだその島にいたとは……私はてっきり、1週間くらいで脱出を試みているとばかり……』
「いや、そうは言われても、俺だってこの島で生きるのに、結構大変な目にも遭ったんですよ?」
『ええ、どことなく天馬さんが逞しくなっているのは分かります。ですが、やはり世界への干渉が止まっている現状は問題です……なので、天馬さん……!』
ディーはずい、と画面一杯に顔を近付けて、天馬に迫る。
むろん画面越しなのだが、妙な迫力を感じて、天馬は思わずのけぞってしまった。
『――今すぐに、その島から脱出して下さい!』
その間に、天馬の精神はかなり鍛えられ、相当に逞しく成長。肌も健康的に日焼けし、銀色の髪が良く映える。
森で見付けた白い果物を皮切りに、天馬は数々の食材を獲得。
野生、もしくは女性の勘とでも言えばいいのか、それとも、体に染み付いた死にかけの経験から、危機察知能力が極限までその性能を上げたのかは分からない。
いずれにしろ、天馬は食材に対する目利きが、相当鋭くなっていた。
平行して、天馬は魔法の腕前も、そこそこに上達。
今では、それなりに精密なことも出来るように。
それにともない、行動の幅も大きく広がりを見せていた。
空気を鎌鼬《かまいたち》のように扱い、物を切断する事が可能となり、道具の製作もしている。
それらを用いて、丸太と葉っぱでできた住処を泉の近くに用意。中には落ち葉を敷き詰め、先日に利用した葉っぱを上に被せて、簡易ベッドを作ってある。
天馬は現在、そこを拠点に活動中だ。
時おり、何度か島の獣に襲われそうになる場面にも遭遇したが、魔法を使うことでなんとか撃退。
そうして対処する内に、いつの間にか彼等が天馬を襲撃してくることはなくなった。
今では、近付いてくることすらない。
順調に島での生活に順応してきた天馬だが、ひとつだけ、いまだに慣れないことがある。
それは……トイレだ。
男女間での違いとして、胸の有無があれば、性器の形状、もとい、排尿の仕方だって大きく違う。
そこは元男であった天馬にとって、完全に未知の領域であり、初めのうちはかなり困惑して、1度や2度、お漏らしをしたほどだ。
その時は、ショックで1日中、塞ぎ混んだ。
男性の頃よりも、思ったより我慢ができない。
故に天馬は、水分を取ることを極力控えるような生活をしていた。
しかしそれが根本的な解決になるわけでもなく、いまだに天馬は、女性のトイレの正しいやり方が分からず、四苦八苦しているわけである……
――太陽が昇り始めた早朝。
天馬は海を訪れ、木で作った槍を片手に、全裸で浜辺に仁王立ちしていた。
「さ~て、今日は何が採れるかな……昨日仕留め損ねたあのタコもどき……あいつを狙うのものありだな……」
天馬は今日の献立を脳裏に浮かべながら、ぶつぶつと呟く。
ひとのいない場所ということもあり、天馬は海に潜る時はいつも服を脱いで、素っ裸になっていた。
海に潜る際、海水に衣服を浸すのを嫌った結果が、これである。
しかしそれは羞恥心が消えたわけではない。
天馬は、今でも自分の体を直視する事ができずにいる。
劣情こそ催すことはないが、やはりこの大きすぎる胸は、視覚的なインパクトが凄まじすぎた。
完全に目の毒である。
今日も、天馬はできるだけ自分の体を見ないように努めつつ、服を脱いだくらいだ。
とは言え、天馬は暇さえあれば森や海で食材探しに精を出し、日々新しい食材との出会いを求める生活を送っていた。
娯楽のないここの生活で、天馬が見付けた唯一の娯楽がこれだ。
意外にも、未知なるものであった魔法の習得より、こちらの方が天馬は楽しく思えている節がある。
「では、いくか!」
天馬は海に向かって歩き出し、(走ると胸が揺れてとても痛いので)意気揚々と海へと身を投じた。
結果、この日の素潜り漁で、3匹の魚と、1匹の軟体生物を捕獲。
獲物を捕まえてはその都度「とったどぉぉ~っ!」と声を上げて、ハイテンションの内に漁は終了。
「大漁、大漁っと」
天馬1人が食べる分なら、これくらい獲《と》れれば十分すぎる。
ほくほく顔のまま、天馬は真っ裸のまま泉へと帰宅し、海水を泉の水で洗い流す。
泉から上がり、魔法で体の余分な水分を飛ばし、葉っぱで覆われた住処から服を取りだして、それを着る。
魔法を使用することで、体や髪の水分を飛ばし、大幅に手間が省けるようになった。
しかし、最初は水分を抜きすぎて、髪がパサついたり、肌を乾燥させてしまうといった、苦い経験も繰り返したものだ。
だが、それでも挫けずに、何度も挑戦する精神力は、天馬の美徳とするところだろう。
以前よりも傷みが激しい服を着た後は、石を加工したナイフで魚を捌き、食事の準備を始める。
魚は内蔵を取り出し、鱗を剥ぐ。木の枝を細く加工した串に突き刺して、焚き火で焼いていくだけの簡単なものだ。
その間に、天馬はもうひとつの食材に手を掛ける。
そいつはタコのような姿をしているが、その色は気持ち悪いまでの紫であり、足も8本ではなく、合計すると全部で12本もある。
食べごたえは抜群そうではあるが。
それを天馬は、石を加工して作った器に、泉の水を沸かしてお湯を準備する。タコもどきは活け絞めをしてからお湯に投入。
茹でられたそれは、紫からピンクに変色し、足を丸めた姿を晒す。
その姿に、天馬の食欲が刺激された。
ちなみに、塩などというものはないので、この生物のぬめりはそのままである。
それでも、最近は味覚が麻痺してきたのか、大抵の物なら味を気にせず食べらるようになっていた。
とは言っても、美味しく食べられるに越したことはないので、香草や香辛料を見付けては採取し、最低限の味付けには挑戦している。
香りがいいものを天馬が勝手にそう判断しているだけなので、この世界でそれらが本当に香草や香辛料として使われているかは謎だ。
とは言え、それらを見付けるのにも、天馬は大分苦労をさせられたようだが。
「さ~て、お味はどんなものかな……?」
脚を切り取り、ぬらぬらした物を一思いに噛み千切る。
普通ならかなり生臭くて食べられたものではないのだが、天馬は全く気にした様子がない。
「もにゅもにゅ……結構たんぱく……お、でも噛めばそれなりに甘く感じるかも……」
しばらくタコもどきの脚に舌づつみを打っていたが、焼いた魚から、美味しそうな油が火に落ちて、食欲をそそるいい匂いが立ち始める。
真っ黒に焦がさないように、火から離して加減を調整。
十分に焼けていることを確認すると「上手に焼けました~っ!」などと口にし、タコもどきと共に、魚にかぶりつく。
すると、じゅわっと滲んでくる魚の油に若干の塩気を感じて、天馬の舌を満たしていく。
タコもどきが茹で上がるまでの時間放置してしまったので、外側が少し焦げているような気もしないではないが、天馬にとっては特に気にする事ではない。
「ふぅ……ごちそうさまでした」
手を合わせ、食材への感謝をのべると、天馬は一休みと言わんばかりに寝転がり、すやすやとお昼寝を始めた。
これが今の天馬の生活サイクルであり、次に目を覚ました時に、魔法の腕前を上げるのか、それともまた食料調達に赴くのか、気紛れに次の行動を決める。
誰からも指図されることなく、実にのんびりとした生活を送っていた。
しかしふと、天馬は胸の間で何かが振動している事に気付き、微睡んでいたところを起こされる。
眠い目を擦りながら、胸の谷間に手を突っ込む。
すると、久しくご無沙汰だったタブレットに触れ、それが振動していた事が判明。
「ああ、そういえばこんなのもあったけ……」
『こんなもの、とは失礼ですね』
「うわぁ?!」
突然聞こえてきた声に、天馬は簡易ベッドの上で驚愕し、跳ね起きた。
『お久しぶりですね、天馬さん。1ヶ月ぶりでしょうか? ……まぁ、私達のような女神からすれば、ほんの一瞬、という感覚ですが……』
「って、ディーさんですか……はぁ、久し振りにひとの声を聞いたから、ビックリしましたよ……」
タブレットの画面にひょこっと姿を現したのは、実に1ヶ月振りの再会となる、ディーだった。
その姿は以前と変わらず、お団子に纏めたブロンドの髪に、古代ローマのようなゆったりした服装。羽衣を纏っているのも変化なし。
更には、胸の膨らみを殆ど感じさせない、彼女のスレンダーボディも健在である。
本人に言ったら、確実に殺されそうだが……
『申し訳ありません。タブレットの通信回線が安定してきたので、試しに繋いでみたのですが……驚かせてしまったようですね』
ディーはタブレット越しに頭を下げ、天馬に謝罪した。
が、すぐに顔を上げ、真剣な表情を作ると、続けて口を開いた。
『ですが、随分と綺麗に焼けてますね? 先程も、久し振りにひとの声を聞いた、と仰っていましたが……もしや、まだそこは無人島ですか?』
「ええ、まぁ……ここから出るための手段も思い付きませんし、俺もここでの生活するのにも慣れてきたんで、そのままです」
『…………なるほど、ですから私のところに苦情がきたわけですか……』
ディーは額に手を当てて、やれやれと首を横に振った。
どうにも、天馬が無人島での生活に慣れてきたことを感心している様子ではない。
むしろ、呆れている感じだ。
『先日、私達の上役である神から、この世界への女神による干渉がひとつもない、とお叱りがありましてね……天馬さんが早速サボタージュを決めているのかと思いましたが、まさかまだその島にいたとは……私はてっきり、1週間くらいで脱出を試みているとばかり……』
「いや、そうは言われても、俺だってこの島で生きるのに、結構大変な目にも遭ったんですよ?」
『ええ、どことなく天馬さんが逞しくなっているのは分かります。ですが、やはり世界への干渉が止まっている現状は問題です……なので、天馬さん……!』
ディーはずい、と画面一杯に顔を近付けて、天馬に迫る。
むろん画面越しなのだが、妙な迫力を感じて、天馬は思わずのけぞってしまった。
『――今すぐに、その島から脱出して下さい!』
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる