選り取り見取りされども愚鈍な日々よ

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第零章

第五話 タイムマシン

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「え⁉︎嫌ですよ!無理無理無理!」

「まぁまぁ落ち着いてよ。

これが世に言うマッドサイエンティストってものか。

「大丈夫よ、答真君」

「そうそう、話を聞くだけでもいいからさ」

「まぁ明日香さんがそう言うなら」

「いやごめんごめん。言い方が悪かったね。実験体と言っても君が第一号って訳でもないし、危ないものでもないんだよ。それに君にとってもメリットがある」

「私もほんの少しだけやったけど問題なかったし」

そうなのか。それなら少しだけ安心だ。しかし、油断は禁物だ。脳科学の研究を使った洗脳を明日香さんに施しているとも限らない。まぁ、彼女に限ってそれはないだろうがもしもその場合は即座に彼女を連れて逃げよう。

「それで、どんな実験なんですか?」

「そうだね、漫画好きな君の思う所で言うタイムマシンだ」

よし逃げよう。

「ちょっ、待って待って!違うから!怪しいやつじゃないから!」

「何が違うんですか!脳科学を謳いながらタイムマシンとは怪しいを通り越して危ないですよ」

「よし分かった、まず落ち着こう」

「答真君、少し手が痛いのだけれど」

しまった。逃げようとしていたから咄嗟に彼女の手を掴んでいた。我ながら大したものだ。恥ずかしい。いや、彼女を助けようと思っての行動である。恥ずべき行為ではない。と声高らかに宣言してみたが声には出なかった。

「すみません!」

「それじゃもっと詳しく具体的に説明しよう」

「お願いします」

「まずはじめに、タイムマシンというのはこの実験に一番近いもので説明しやすいから例えに使っただけだ」

「と言いますと?」

「君の言った通り脳科学者が時間遡行や時間跳躍を行う機械を作ることは出来ないだろう。ただ、それに近いことをしようとするのがこの実験なんだ。」

「どういうことですか?」

「人間の脳、海馬で知られる大脳辺縁系には今までの記憶が蓄積されている。そこに電気信号を送り込み記憶を追体験するんだ。つまり擬似タイムマシンだ」

「そんなことが可能なんですか?」

「そう、完成に近付いてはいるがまだ完璧ではない。そこで少しでも多くのデータが欲しいんだ。」

「なるほど…」

専門的なことはよく分からないが、青い猫型ロボットのタイムマシンよりは現実味があることは確かだ。
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