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第15章 遠距離恋愛の日々
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淳也が家を出てから、彼と真澄の関係は新たな段階に入った。物理的な距離は離れたが、心の距離はむしろ近づいたように感じられた。
週末、淳也が実家に帰ると、家族の前では普通の親子を演じながらも、隙を見ては密かな交流を楽しんだ。
「淳也、久しぶり!元気にしてた?」兄が玄関で出迎えた。
「はい、なんとかやってるよ」淳也は笑いながら答えた。
父もリビングから顔を出した。「お、帰ってきたか。仕事はどうだ?」
「忙しいけど、楽しいよ」
真澄は台所から「お帰り」と声をかけるだけだったが、その目は淳也をしっかりと捉えていた。
夜、家族が寝静まった後、淳也と真澄はキッチンの陰で会った。
「待ってた」真澄は微笑む。
「僕もずっと会いたかった」淳也は彼女を抱きしめ、深くキスをした。
久しぶりの再会は情熱的だった。しかし、家の中ということもあり、声を押し殺さなければならなかった。
「やっぱり、あなたが家にいないと寂しい」真澄が喘ぎながら囁いた。
「僕も。でも、こうして会えるから」淳也は彼女の汗ばんだ額にキスをした。
朝、二人は、普通の親子のように振る舞った。
「おはよう。よく眠れた?」真澄が朝食を運びながら聞いた。
「うん、久しぶりにぐっすり寝られた」淳也は自然に笑った。
父も兄も何も疑わず、家族の団欒を楽しんだ。
時折、真澄が淳也のマンションに泊まりに来ることもあった。その時は、ようやく人目を気にせずにいられた。
「ここにいると、本当のカップルみたい」ある週末、真澄が嬉しそうに言った。
「僕たちは本当のカップルだよ」淳也はソファで彼女を抱きしめた。「ただ、少し特殊なだけ」
「ええ」真澄は淳也の首筋にキスをした。「でも、この特殊さが私たちを強くしてる」
真澄は52歳になり、更年期の症状が本格化していた。ほてりや発汗に悩まされることも多かったが、生理は完全に止まり、妊娠の心配がなくなったことは、ある意味で解放感をもたらした。
「生理がなくなって、少し寂しいけど、楽でもある」真澄が打ち明けた。「だって、もうあの時のような心配をしなくていいから」
「そうだね」淳也もうなずいた。「あの時は本当に辛かった」
「でも、あの経験があったから、今の私たちがある」真澄はペンダントをそっと撫でた。「あの子がいてくれたおかげで、もっと強くなれた」
「うん」淳也は彼女を抱きしめた。「あの子も、私たちを見守ってくれてる」
ベッドの中での関係は、距離がある分、より濃密になった。会える時間が限られているからこそ、一期一会のように大切に愛し合った。
「淳也、私…最近、すごく感じるの」ある夜、真澄が喘ぎながら言った。「年を取ったせいか、感度が良くなったみたい」
「それは嬉しいな」淳也は笑いながら彼女をもっと深く愛した。「僕も真澄とだと、いつも以上に感じる」
「私もよ。あなたとだと、若い頃みたいに情熱的になれる」
年齢差を感じさせない、深い身体的相性。それは二人にとって大きな幸せだった。
しかし、現実の問題もあった。真澄が更年期を迎え、体調の変化に悩まされることが多くなった。
「今日は頭痛がして…」ある時、真澄がLINEで送ってきた。
「大丈夫?薬は飲んだ?」
「うん。でも、なかなか治らなくて」
「じゃあ、今週末は休もうか。実家に帰るのを延期して、ゆっくり休んで」
「でも、あなたに会いたい」
「僕も会いたいけど、真澄の体調が第一だよ」
「優しいね。ありがとう」
結局、その週末は淳也が実家に帰り、真澄の世話をした。父と兄は仕事で出かけており、家には二人だけだった。
「ごめんね、せっかくの週末なのに」ベッドで横になる真澄が謝った。
「気にしないで」淳也は彼女の額に手を当てた。「少し熱あるみたいだね」
「更年期のせいよ。ほてりと頭痛がひどくて」
「じゃあ、ゆっくり休んで。僕がご飯作るから」
「え?大丈夫?」
「まかせて」淳也は笑った。「一人暮らしでだいぶ上達したから」
実際、淳也の作ったお粥はなかなかの出来だった。
「おいしい」真澄は驚いたように言った。「立派になったわね」
「真澄に食べさせてあげたいから、練習したんだ」淳也は照れくさそうに笑った。
その週末、二人は深いキスさえせず、ただ寄り添って過ごした。それだけで十分な幸せだった。
「こうしてあなたの側にいられるだけで、幸せ」真澄が呟いた。
「僕も。愛してる、真澄」
「愛してる、淳也」
遠距離恋愛は確かに大変だった。会えない寂しさ、LINEや電話越しでは伝えきれない想い。しかし、その分会えた時の喜びは大きく、関係をより大切にするようになった。
「次はいつ会える?」別れ際、真澄が寂しそうに聞いた。
「来週の週末は僕が実家に帰る。その次は真澄が僕のところに来ない?」
「うん。楽しみにしてる」
駅の改札口で手を振る真澄を見送りながら、淳也は思った。この関係は決して楽ではないが、それだけの価値がある——と。
彼らは社会の常識に反する関係を選んだ。しかし、その選択がもたらした幸せは、何物にも代えがたいものだった。
週末、淳也が実家に帰ると、家族の前では普通の親子を演じながらも、隙を見ては密かな交流を楽しんだ。
「淳也、久しぶり!元気にしてた?」兄が玄関で出迎えた。
「はい、なんとかやってるよ」淳也は笑いながら答えた。
父もリビングから顔を出した。「お、帰ってきたか。仕事はどうだ?」
「忙しいけど、楽しいよ」
真澄は台所から「お帰り」と声をかけるだけだったが、その目は淳也をしっかりと捉えていた。
夜、家族が寝静まった後、淳也と真澄はキッチンの陰で会った。
「待ってた」真澄は微笑む。
「僕もずっと会いたかった」淳也は彼女を抱きしめ、深くキスをした。
久しぶりの再会は情熱的だった。しかし、家の中ということもあり、声を押し殺さなければならなかった。
「やっぱり、あなたが家にいないと寂しい」真澄が喘ぎながら囁いた。
「僕も。でも、こうして会えるから」淳也は彼女の汗ばんだ額にキスをした。
朝、二人は、普通の親子のように振る舞った。
「おはよう。よく眠れた?」真澄が朝食を運びながら聞いた。
「うん、久しぶりにぐっすり寝られた」淳也は自然に笑った。
父も兄も何も疑わず、家族の団欒を楽しんだ。
時折、真澄が淳也のマンションに泊まりに来ることもあった。その時は、ようやく人目を気にせずにいられた。
「ここにいると、本当のカップルみたい」ある週末、真澄が嬉しそうに言った。
「僕たちは本当のカップルだよ」淳也はソファで彼女を抱きしめた。「ただ、少し特殊なだけ」
「ええ」真澄は淳也の首筋にキスをした。「でも、この特殊さが私たちを強くしてる」
真澄は52歳になり、更年期の症状が本格化していた。ほてりや発汗に悩まされることも多かったが、生理は完全に止まり、妊娠の心配がなくなったことは、ある意味で解放感をもたらした。
「生理がなくなって、少し寂しいけど、楽でもある」真澄が打ち明けた。「だって、もうあの時のような心配をしなくていいから」
「そうだね」淳也もうなずいた。「あの時は本当に辛かった」
「でも、あの経験があったから、今の私たちがある」真澄はペンダントをそっと撫でた。「あの子がいてくれたおかげで、もっと強くなれた」
「うん」淳也は彼女を抱きしめた。「あの子も、私たちを見守ってくれてる」
ベッドの中での関係は、距離がある分、より濃密になった。会える時間が限られているからこそ、一期一会のように大切に愛し合った。
「淳也、私…最近、すごく感じるの」ある夜、真澄が喘ぎながら言った。「年を取ったせいか、感度が良くなったみたい」
「それは嬉しいな」淳也は笑いながら彼女をもっと深く愛した。「僕も真澄とだと、いつも以上に感じる」
「私もよ。あなたとだと、若い頃みたいに情熱的になれる」
年齢差を感じさせない、深い身体的相性。それは二人にとって大きな幸せだった。
しかし、現実の問題もあった。真澄が更年期を迎え、体調の変化に悩まされることが多くなった。
「今日は頭痛がして…」ある時、真澄がLINEで送ってきた。
「大丈夫?薬は飲んだ?」
「うん。でも、なかなか治らなくて」
「じゃあ、今週末は休もうか。実家に帰るのを延期して、ゆっくり休んで」
「でも、あなたに会いたい」
「僕も会いたいけど、真澄の体調が第一だよ」
「優しいね。ありがとう」
結局、その週末は淳也が実家に帰り、真澄の世話をした。父と兄は仕事で出かけており、家には二人だけだった。
「ごめんね、せっかくの週末なのに」ベッドで横になる真澄が謝った。
「気にしないで」淳也は彼女の額に手を当てた。「少し熱あるみたいだね」
「更年期のせいよ。ほてりと頭痛がひどくて」
「じゃあ、ゆっくり休んで。僕がご飯作るから」
「え?大丈夫?」
「まかせて」淳也は笑った。「一人暮らしでだいぶ上達したから」
実際、淳也の作ったお粥はなかなかの出来だった。
「おいしい」真澄は驚いたように言った。「立派になったわね」
「真澄に食べさせてあげたいから、練習したんだ」淳也は照れくさそうに笑った。
その週末、二人は深いキスさえせず、ただ寄り添って過ごした。それだけで十分な幸せだった。
「こうしてあなたの側にいられるだけで、幸せ」真澄が呟いた。
「僕も。愛してる、真澄」
「愛してる、淳也」
遠距離恋愛は確かに大変だった。会えない寂しさ、LINEや電話越しでは伝えきれない想い。しかし、その分会えた時の喜びは大きく、関係をより大切にするようになった。
「次はいつ会える?」別れ際、真澄が寂しそうに聞いた。
「来週の週末は僕が実家に帰る。その次は真澄が僕のところに来ない?」
「うん。楽しみにしてる」
駅の改札口で手を振る真澄を見送りながら、淳也は思った。この関係は決して楽ではないが、それだけの価値がある——と。
彼らは社会の常識に反する関係を選んだ。しかし、その選択がもたらした幸せは、何物にも代えがたいものだった。
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