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第一部 現実になった異世界生活
28. 異世界60日目 本格的に狩りをやってみる
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昨日パーティーを組むことにしたのはいいんだが、まずはどのくらいの収入が見込めるのかを確認しなければならない。冒険者として生きていくと決めたからにはその生活基盤をきっちりと確かめておく必要があるからだ。両親にはお金のことはきっちりと考えるように言われていたからなあ。
先日はたしかに一日で3000ドールちょっと稼ぐことができたんだが、一日稼いだからといってずっとその収入があるわけでもない。とりあえずは3日ほどやってみようと言うことになった。
宿と食事を考えると、1日あたり最低でも一人600ドールは必要なので1日1200ドール以上、できれば1500ドール以上稼ぎたいところ。二人とも治癒魔法と回復魔法が使えるので怪我の対応はあまり考えなくていいだろう。よっぽどの大けがの時のことまで考えていたらしょうがないしね。さすがに保険に入るのは金額的に負担が大きすぎる。
問題は装備になるんだが、今使っているものを再度一式そろえようとしたら一人頭10,000ドールくらいは考えていた方がいい。武器はまだ整備していれば長持ちはすると思うが、今のレベルの防具だと半年~1年で買い換える感じだろう。もっといいものだと整備しながら使えばかなりの期間使えるらしいけどね。
ということは半年で20,000ドールをためなければならないと言うことだ。グレードアップすることを考えるとその倍だな。一日あたりに換算すると300ドールくらいか。
あとは毎日狩りというわけにもいかないし、雨の日は諦めるとしたら一日2500ドールくらいはほしい感じか。最低ラインは2000ドールくらいかな。
前に聞いた時に並階位の収入は200~1500ドールくらいと言っていたから一人あたり1000~1250ドールとなるからできないレベルでもないというところか。
あとお金を稼ぐ手段としては骨董店やのみの市での転売だな。のみの市は月に1回やっているので装備分くらいは稼げるかもしれない。ただあまりおおっぴらにやってしまうと変な人たちに目をつけられかねないというのが怖いところだ。
宿で朝食をとった後、すぐに町の外に移動。この間と同じように二人で協力しながら狩りを進めていく。魔獣を倒して解体、魔獣を倒して解体。お昼を食べてから魔獣を倒して解体・・・。ひたすらこれの繰り返しだ。
さすがに何度も倒した魔獣なので危険なことは少ないんだが、緊張感が薄れてしまうのは気をつけないといけない。
魔法についても色々試している。いろいろとイメージを膨らませて使っているが、なかなかこれという感じにはならない。まあこの辺りのイメージはぼちぼちやっていくしかない。
今のところ仕える魔法は火、風、水、土なんだが、風と土に関しては空気と落ちている石や土を使っている。塊を飛ばしてダメージを与える”火弾””風弾””水弾””石弾”、切り裂く”風斬””水斬”、壁や盾となる”風壁””水壁””土壁”という感じだ。
いろいろと本を読んだんだが、戦闘につかっている魔法は大体同じようなもので、それぞれの種類の玉として打ち出す、それぞれの威力で斬る、エリアに発生させて範囲攻撃、壁で防ぐという感じだ。
それぞれの威力の違いで呼び方がいろいろと違っているが、たんに威力が違うものを別の呼び名にしているだけのような気もする。
これをうまく使えばいいんだが、やはり遠くなると精度も威力も落ちてしまうのが問題だ。なので遠い場合はできるだけ大きなものを体に当てる感じなんだが、有効射程距離は10キヤルドくらいだ。それ以上だと精度以前に威力が落ちすぎてしまう。5キヤルドくらいまで近くになったところでは目や足など効果のある場所を狙うようにしている。
並階位くらいまではまだ直線的な攻撃なので狙いやすいが上階位くらいからは動きも複雑になって当たらなくなるし、躱してくるようなので高階位の魔獣を狩るにはもっと精度を上げなければならない。
魔法のスキルレベルアップもかねてできるだけまんべんなく使いたいんだが、やはり狩りには火関係の魔法は難しい。火事の危険もあるし、素材もだめになってしまうからね。
防御として使う壁関係はやはりまだ薄くしか作れないので強度的にはかなり厳しい。まあそれでも目隠しにはなるし、いきなり目の前に出すので魔獣も驚いて勢いが下がるだけでも効果があると考えている。
他にも属性魔法の複合技ができないかとか考えている。今は二つの属性を同時に攻撃魔法に変換するまではできないのでアイデアだけだが、うまくいけばできるのではないかと思っている。ただこのような魔法の使い方はあまり研究されていないような感じだ。たんに公になっていないだけかもしれないけどね。
このほか攻撃ではないが、ジェンの使っていた風魔法で空気の振動を制限することで防音効果のエリアを作ったり、土魔法で簡単なテーブルやかまどのようなものを作ったりとか、重量軽減をしたりとか、水魔法で魔獣の血を吸い出すとかいろいろと使うことができる。
3日間朝1時から5時まで4時間ひたすら狩りをした結果、収入は2900、2400、2300で平均が2500ドールとなった。とりあえず目標は達成できた感じだが、正直なところ、倒すよりも探すのに時間がかかるという感じである。
魔獣を探すのは魔獣の痕跡を追ったりするというわけではなく、索敵で探りながらなので効率が悪いのだろう。痕跡とかを探すことを勉強するよりは索敵のエリア拡大に力を入れた方が早そうなので、今のところ魔獣と遭遇するのは運任せである。
ちなみに他の人たちはというと、魔獣の痕跡を追う人たちと索敵を使って狩りをする人たちとほんとに運任せの人たちがいるようだ。場所によっては魔獣の方からよってくるところもあるのでその場合は探す必要もないらしい。ただその分危険がかなり高い。
今回はあまり休憩することもなく、ひたすら狩りをしてこの成果なのでさすがに疲れも大きい。やはりもっと余裕を持ちたいものだ。ただそう考えると1日の収入は2000ドールを切ってしまうだろう。ただ単に日々生きていくだけならそれでもいいんだろうが、できればもう少し稼ぎたいところだ。
やはり町の付近だともともとそんなに魔獣がいるわけでもないので、ちゃんと稼ぐなら数日の遠征に行った方がよさそうだ。
魔法についてはジェンも魔法のレベルアップのために常に魔素をまとわせたり、放出をしたりとやっていた。自分と同じように異世界ものの小説からの知識らしい。比較がないため効果があるかどうかについては正直わからないが、半分無意識にやってきているので負担もないからとやっているようだ。
これに加えてちょっと時間があると小さい火や水、風、土を出して遊んでいた。小さいけど、今では2種の魔法を同時に出すことができる様だ。自分はまだ1種だけなので混ぜ合わせることはできない状態。
ジェンは重量軽減の魔法を使っていなかったみたいで、やり方を教えるとかなり感激していた。さすがに原理はすぐに理解できたみたいで、魔素使用による負担もあまりなく使いこなしていた。いまのところ魔素の使用量から大体3割まで軽減するくらいが負担かからないようだ。
あと魔獣の血抜きについてもかなり驚いていた。これをするだけで肉の質は格段に良くなるし、解体も楽になるので、食べるにしろ、売るにしろ、運ぶにしろ効率はかなりアップである。
自分はもう少し慣れているのでさらに軽くできるんだが、二人で50キグムくらい、無理すれば60~70キグムくらいは運ぶことができるので、狩った魔獣の素材は全部運べている。一般的に運搬の関係で買い取り額の安い肉などは持って帰れないので貴重な部位のみを持って帰ることが多いようだ。
重さは軽減できるとはいえ、あまりにかさばるとやはり邪魔になってしまうのはしょうがないところだ。急な戦闘の時は基本的に荷物を放り投げる感じで対処している。収納魔法がほしい・・・。
毛皮とかが特にかさばるので数を狩るようになったら狩る魔獣も選ばないといけないかもしれない。
あと遠征した場合はさらに持ち帰るのはかなり厳しいだろうなあ。
この3日間はひたすら狩りをするのみだったが、宿に戻ってから夕方の1時間くらいは宿の手伝いをしていた。流れ的に自分も片付けなど手伝うことになってしまったが、そのおかげで自分の分の宿代も半額にしてくれたので良かったかな。
先日はたしかに一日で3000ドールちょっと稼ぐことができたんだが、一日稼いだからといってずっとその収入があるわけでもない。とりあえずは3日ほどやってみようと言うことになった。
宿と食事を考えると、1日あたり最低でも一人600ドールは必要なので1日1200ドール以上、できれば1500ドール以上稼ぎたいところ。二人とも治癒魔法と回復魔法が使えるので怪我の対応はあまり考えなくていいだろう。よっぽどの大けがの時のことまで考えていたらしょうがないしね。さすがに保険に入るのは金額的に負担が大きすぎる。
問題は装備になるんだが、今使っているものを再度一式そろえようとしたら一人頭10,000ドールくらいは考えていた方がいい。武器はまだ整備していれば長持ちはすると思うが、今のレベルの防具だと半年~1年で買い換える感じだろう。もっといいものだと整備しながら使えばかなりの期間使えるらしいけどね。
ということは半年で20,000ドールをためなければならないと言うことだ。グレードアップすることを考えるとその倍だな。一日あたりに換算すると300ドールくらいか。
あとは毎日狩りというわけにもいかないし、雨の日は諦めるとしたら一日2500ドールくらいはほしい感じか。最低ラインは2000ドールくらいかな。
前に聞いた時に並階位の収入は200~1500ドールくらいと言っていたから一人あたり1000~1250ドールとなるからできないレベルでもないというところか。
あとお金を稼ぐ手段としては骨董店やのみの市での転売だな。のみの市は月に1回やっているので装備分くらいは稼げるかもしれない。ただあまりおおっぴらにやってしまうと変な人たちに目をつけられかねないというのが怖いところだ。
宿で朝食をとった後、すぐに町の外に移動。この間と同じように二人で協力しながら狩りを進めていく。魔獣を倒して解体、魔獣を倒して解体。お昼を食べてから魔獣を倒して解体・・・。ひたすらこれの繰り返しだ。
さすがに何度も倒した魔獣なので危険なことは少ないんだが、緊張感が薄れてしまうのは気をつけないといけない。
魔法についても色々試している。いろいろとイメージを膨らませて使っているが、なかなかこれという感じにはならない。まあこの辺りのイメージはぼちぼちやっていくしかない。
今のところ仕える魔法は火、風、水、土なんだが、風と土に関しては空気と落ちている石や土を使っている。塊を飛ばしてダメージを与える”火弾””風弾””水弾””石弾”、切り裂く”風斬””水斬”、壁や盾となる”風壁””水壁””土壁”という感じだ。
いろいろと本を読んだんだが、戦闘につかっている魔法は大体同じようなもので、それぞれの種類の玉として打ち出す、それぞれの威力で斬る、エリアに発生させて範囲攻撃、壁で防ぐという感じだ。
それぞれの威力の違いで呼び方がいろいろと違っているが、たんに威力が違うものを別の呼び名にしているだけのような気もする。
これをうまく使えばいいんだが、やはり遠くなると精度も威力も落ちてしまうのが問題だ。なので遠い場合はできるだけ大きなものを体に当てる感じなんだが、有効射程距離は10キヤルドくらいだ。それ以上だと精度以前に威力が落ちすぎてしまう。5キヤルドくらいまで近くになったところでは目や足など効果のある場所を狙うようにしている。
並階位くらいまではまだ直線的な攻撃なので狙いやすいが上階位くらいからは動きも複雑になって当たらなくなるし、躱してくるようなので高階位の魔獣を狩るにはもっと精度を上げなければならない。
魔法のスキルレベルアップもかねてできるだけまんべんなく使いたいんだが、やはり狩りには火関係の魔法は難しい。火事の危険もあるし、素材もだめになってしまうからね。
防御として使う壁関係はやはりまだ薄くしか作れないので強度的にはかなり厳しい。まあそれでも目隠しにはなるし、いきなり目の前に出すので魔獣も驚いて勢いが下がるだけでも効果があると考えている。
他にも属性魔法の複合技ができないかとか考えている。今は二つの属性を同時に攻撃魔法に変換するまではできないのでアイデアだけだが、うまくいけばできるのではないかと思っている。ただこのような魔法の使い方はあまり研究されていないような感じだ。たんに公になっていないだけかもしれないけどね。
このほか攻撃ではないが、ジェンの使っていた風魔法で空気の振動を制限することで防音効果のエリアを作ったり、土魔法で簡単なテーブルやかまどのようなものを作ったりとか、重量軽減をしたりとか、水魔法で魔獣の血を吸い出すとかいろいろと使うことができる。
3日間朝1時から5時まで4時間ひたすら狩りをした結果、収入は2900、2400、2300で平均が2500ドールとなった。とりあえず目標は達成できた感じだが、正直なところ、倒すよりも探すのに時間がかかるという感じである。
魔獣を探すのは魔獣の痕跡を追ったりするというわけではなく、索敵で探りながらなので効率が悪いのだろう。痕跡とかを探すことを勉強するよりは索敵のエリア拡大に力を入れた方が早そうなので、今のところ魔獣と遭遇するのは運任せである。
ちなみに他の人たちはというと、魔獣の痕跡を追う人たちと索敵を使って狩りをする人たちとほんとに運任せの人たちがいるようだ。場所によっては魔獣の方からよってくるところもあるのでその場合は探す必要もないらしい。ただその分危険がかなり高い。
今回はあまり休憩することもなく、ひたすら狩りをしてこの成果なのでさすがに疲れも大きい。やはりもっと余裕を持ちたいものだ。ただそう考えると1日の収入は2000ドールを切ってしまうだろう。ただ単に日々生きていくだけならそれでもいいんだろうが、できればもう少し稼ぎたいところだ。
やはり町の付近だともともとそんなに魔獣がいるわけでもないので、ちゃんと稼ぐなら数日の遠征に行った方がよさそうだ。
魔法についてはジェンも魔法のレベルアップのために常に魔素をまとわせたり、放出をしたりとやっていた。自分と同じように異世界ものの小説からの知識らしい。比較がないため効果があるかどうかについては正直わからないが、半分無意識にやってきているので負担もないからとやっているようだ。
これに加えてちょっと時間があると小さい火や水、風、土を出して遊んでいた。小さいけど、今では2種の魔法を同時に出すことができる様だ。自分はまだ1種だけなので混ぜ合わせることはできない状態。
ジェンは重量軽減の魔法を使っていなかったみたいで、やり方を教えるとかなり感激していた。さすがに原理はすぐに理解できたみたいで、魔素使用による負担もあまりなく使いこなしていた。いまのところ魔素の使用量から大体3割まで軽減するくらいが負担かからないようだ。
あと魔獣の血抜きについてもかなり驚いていた。これをするだけで肉の質は格段に良くなるし、解体も楽になるので、食べるにしろ、売るにしろ、運ぶにしろ効率はかなりアップである。
自分はもう少し慣れているのでさらに軽くできるんだが、二人で50キグムくらい、無理すれば60~70キグムくらいは運ぶことができるので、狩った魔獣の素材は全部運べている。一般的に運搬の関係で買い取り額の安い肉などは持って帰れないので貴重な部位のみを持って帰ることが多いようだ。
重さは軽減できるとはいえ、あまりにかさばるとやはり邪魔になってしまうのはしょうがないところだ。急な戦闘の時は基本的に荷物を放り投げる感じで対処している。収納魔法がほしい・・・。
毛皮とかが特にかさばるので数を狩るようになったら狩る魔獣も選ばないといけないかもしれない。
あと遠征した場合はさらに持ち帰るのはかなり厳しいだろうなあ。
この3日間はひたすら狩りをするのみだったが、宿に戻ってから夕方の1時間くらいは宿の手伝いをしていた。流れ的に自分も片付けなど手伝うことになってしまったが、そのおかげで自分の分の宿代も半額にしてくれたので良かったかな。
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