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第一部 異世界ものの定番の人たち
72. 異世界341日目 そろそろ北上開始
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年始の休みの後、再び訓練を開始する。今回はそれぞれ槌と杖の鍛錬の比重を上げている。やはりある程度他の武器も使えないと色々な魔獣を相手にするには厳しいからだ。
もちろんパーティーメンバーを増やせばいいんだが、自分達がいつ元の世界に戻るのかも分からないので、躊躇してしまう。稼ぎ的には十分なんだけどねえ。
ただ、自分達が急にいなくなる可能性もあるし、それが魔獣と戦っている時とかだと最悪だ。それ以前に自分達のことをあまり話せないという問題がある。
ジェンとも話したんだが、やはりパーティーは二人で行くしかないという結論となっている。本当は盾役になる人が欲しいんだけどね。
まあ、あと男でも女でも複数になるといろいろと問題も出てくる可能性もあるというのも面倒なんだよなあ。
ゴーレムとか魔獣を使役するという魔法があればいいんだが、この世界では聞いたことがない。なんとかならないもんかねえ。やってみたらできたりするのだろうか?
使役するとしてもある程度の知能もいるだろうから、かなり上位の魔獣でないと無理だろうなあ。ただ、他人にかける補助魔法もない世界だから、相手の精神を支配できるようになるとは思えないな。
「おはよう。真剣な表情でどうしたの?」
朝早めに起きてしまったのでソファーで考え事しているとジェンが起きてきた。
「ああ、おはよう。ごめん、起こしたかな?パーティーメンバーのことを考えていたんだ。」
「パーティーは二人で頑張るってことになったんじゃなかった?私たちの秘密もあるし、変な人に入られても困るから。」
「うん、それはそうなんだけど、せめてゴーレムとか従魔みたいなことはできないのかなって思ってね。欲しいのは盾役だから、少々動きが鈍くてもなんとかなるかなあと思ってね。」
「そういうことね。でもそんな魔法はなかったでしょ?」
「今はないようだけど、魔法はイメージの産物だからもしかしたらと思ったんだよ。」
「まあ、どっちにしてもすぐには無理だろうから、まずは私たちのレベルを上げるのが最優先なのは変わらないわね。」
「まあね。」
「あぁ、あと町を移動する話だけど、今日バスの予約にいこうと思ってるよ。オーマトまではもう雪もないみたいだからね。サクラの方はまだ残雪があるので厳しいみたいだけど、そこまで時間もかからずにいけそうだからね。」
「わかったわ。」
着替えを済ませてから宿で朝食をとった後、準備を済ませてからバス乗り場へと向かう。
バスの予定を確認すると、この時期はまだ移動する人が少ないせいかバスの本数が前よりも少ない。雪解けを待つ間に魔獣も増えているのでその掃討にも時間がかかっていると言うこともあるようだ。このため値段もいつもより高くなっているのは護衛の問題だろう。バスの運行状況を見て、3日後に出発の便を予約する。
この後は道場へ行き、訓練を行った。翌日もみっちりと訓練をしてここでの訓練は終了となる。
最後に挨拶をしていると、道場の受講者として名前を載せてもいいかと言われたので承知して、用意された板にサインする。
なんでこんなものにサインするのかと思ったんだが、改めて見てみるとこの道場で習った人が掲げられているコーナーがあり、何人かは名前が大きく掲示されていた。
どうやら良階位以上の冒険者や世間的に有名になった人の名前は大きく掲示されているようだ。有名人のサイン色紙みたいなものなのかな?うちの道場はこんな有名な人が習ったところなんだぞと言うアピールだろう。
紹介してもらったイントさんの名前があるというので見てみると、「インマルトチカ」となっていた。イントって言う名前は通称だったのか?
あとでジェンにも聞いてみたところ、同じように名前を書くことになったらしいが、そこにあったスレインさんも「スレーインチカ」という名前だったらしい。チカっていうのが名字みたいなものなんだろうか?ということは姉妹?
翌日は旅の準備と挨拶回りをすることにした。しばらく海から離れるので海産物はある程度確保しておきたい。
まずは港に行ってガバナンさんを訪ねると、ちょうど漁から戻ってきたところだった。町を移動するので新鮮な海鮮を購入したいことを説明すると、他の漁師にも声をかけてくれて新鮮な魚介類を手に入れることができた。
小さいけど収納バッグがあるので鮮度だけは大丈夫と説明すると、半端ないくらい持ってきて困ってしまった。結局話が終わらなくてお昼までごちそうになってしまうことになった。
まあお陰で新鮮な魚などが手に入ったのでしばらくは海産物には困らないだろう。代金もかなりおまけしてくれたしね。
続いてカサス商会に行ってオーマトの町に行くことを伝える。相変わらず「なにかいいものがあったらすぐに言っておくれ。」と言っていた。
魔符核はどこの町でもいいので納品すればいいようだ。ただ輸送のことを考えるとできれば大きな町がありがたいようだ。
ちなみに売れ行きはかなりいいみたいで、最初は買い替えのタイミングで買っていく感じだったが、その性能を確認した人から口コミで広がっているらしい。
同業者が研究を始めたみたいだが、もちろんそんな簡単にはできないようだ。まあ、概念と文字で二重に分からなくなっているだろうからね。
その後カルミーラ商会に行き、ショウバンさんに取り次いでもらう。町を移動すること、サクラの町に着いたらオークションに出品することをお願いしておく。ショウバンさんから手紙を預かり、名刺と一緒に手紙を渡せば分かるはずだと言ってくれた。助かります。
オークションは2月の末くらいなので少なくとも10日前には持っていくように改めて言われる。検品があるので、普通はもっと前に出さないといけないようだがそこは老舗のお店なのでなんとかしてくれるらしい。
最後に役場に行ってから他の冒険者達と話をする。他の冒険者達も徐々に移動を始めているが、大半は2月以降に移動するらしい。
夕食は海鮮料理のお店でおなかいっぱい味わった。
もちろんパーティーメンバーを増やせばいいんだが、自分達がいつ元の世界に戻るのかも分からないので、躊躇してしまう。稼ぎ的には十分なんだけどねえ。
ただ、自分達が急にいなくなる可能性もあるし、それが魔獣と戦っている時とかだと最悪だ。それ以前に自分達のことをあまり話せないという問題がある。
ジェンとも話したんだが、やはりパーティーは二人で行くしかないという結論となっている。本当は盾役になる人が欲しいんだけどね。
まあ、あと男でも女でも複数になるといろいろと問題も出てくる可能性もあるというのも面倒なんだよなあ。
ゴーレムとか魔獣を使役するという魔法があればいいんだが、この世界では聞いたことがない。なんとかならないもんかねえ。やってみたらできたりするのだろうか?
使役するとしてもある程度の知能もいるだろうから、かなり上位の魔獣でないと無理だろうなあ。ただ、他人にかける補助魔法もない世界だから、相手の精神を支配できるようになるとは思えないな。
「おはよう。真剣な表情でどうしたの?」
朝早めに起きてしまったのでソファーで考え事しているとジェンが起きてきた。
「ああ、おはよう。ごめん、起こしたかな?パーティーメンバーのことを考えていたんだ。」
「パーティーは二人で頑張るってことになったんじゃなかった?私たちの秘密もあるし、変な人に入られても困るから。」
「うん、それはそうなんだけど、せめてゴーレムとか従魔みたいなことはできないのかなって思ってね。欲しいのは盾役だから、少々動きが鈍くてもなんとかなるかなあと思ってね。」
「そういうことね。でもそんな魔法はなかったでしょ?」
「今はないようだけど、魔法はイメージの産物だからもしかしたらと思ったんだよ。」
「まあ、どっちにしてもすぐには無理だろうから、まずは私たちのレベルを上げるのが最優先なのは変わらないわね。」
「まあね。」
「あぁ、あと町を移動する話だけど、今日バスの予約にいこうと思ってるよ。オーマトまではもう雪もないみたいだからね。サクラの方はまだ残雪があるので厳しいみたいだけど、そこまで時間もかからずにいけそうだからね。」
「わかったわ。」
着替えを済ませてから宿で朝食をとった後、準備を済ませてからバス乗り場へと向かう。
バスの予定を確認すると、この時期はまだ移動する人が少ないせいかバスの本数が前よりも少ない。雪解けを待つ間に魔獣も増えているのでその掃討にも時間がかかっていると言うこともあるようだ。このため値段もいつもより高くなっているのは護衛の問題だろう。バスの運行状況を見て、3日後に出発の便を予約する。
この後は道場へ行き、訓練を行った。翌日もみっちりと訓練をしてここでの訓練は終了となる。
最後に挨拶をしていると、道場の受講者として名前を載せてもいいかと言われたので承知して、用意された板にサインする。
なんでこんなものにサインするのかと思ったんだが、改めて見てみるとこの道場で習った人が掲げられているコーナーがあり、何人かは名前が大きく掲示されていた。
どうやら良階位以上の冒険者や世間的に有名になった人の名前は大きく掲示されているようだ。有名人のサイン色紙みたいなものなのかな?うちの道場はこんな有名な人が習ったところなんだぞと言うアピールだろう。
紹介してもらったイントさんの名前があるというので見てみると、「インマルトチカ」となっていた。イントって言う名前は通称だったのか?
あとでジェンにも聞いてみたところ、同じように名前を書くことになったらしいが、そこにあったスレインさんも「スレーインチカ」という名前だったらしい。チカっていうのが名字みたいなものなんだろうか?ということは姉妹?
翌日は旅の準備と挨拶回りをすることにした。しばらく海から離れるので海産物はある程度確保しておきたい。
まずは港に行ってガバナンさんを訪ねると、ちょうど漁から戻ってきたところだった。町を移動するので新鮮な海鮮を購入したいことを説明すると、他の漁師にも声をかけてくれて新鮮な魚介類を手に入れることができた。
小さいけど収納バッグがあるので鮮度だけは大丈夫と説明すると、半端ないくらい持ってきて困ってしまった。結局話が終わらなくてお昼までごちそうになってしまうことになった。
まあお陰で新鮮な魚などが手に入ったのでしばらくは海産物には困らないだろう。代金もかなりおまけしてくれたしね。
続いてカサス商会に行ってオーマトの町に行くことを伝える。相変わらず「なにかいいものがあったらすぐに言っておくれ。」と言っていた。
魔符核はどこの町でもいいので納品すればいいようだ。ただ輸送のことを考えるとできれば大きな町がありがたいようだ。
ちなみに売れ行きはかなりいいみたいで、最初は買い替えのタイミングで買っていく感じだったが、その性能を確認した人から口コミで広がっているらしい。
同業者が研究を始めたみたいだが、もちろんそんな簡単にはできないようだ。まあ、概念と文字で二重に分からなくなっているだろうからね。
その後カルミーラ商会に行き、ショウバンさんに取り次いでもらう。町を移動すること、サクラの町に着いたらオークションに出品することをお願いしておく。ショウバンさんから手紙を預かり、名刺と一緒に手紙を渡せば分かるはずだと言ってくれた。助かります。
オークションは2月の末くらいなので少なくとも10日前には持っていくように改めて言われる。検品があるので、普通はもっと前に出さないといけないようだがそこは老舗のお店なのでなんとかしてくれるらしい。
最後に役場に行ってから他の冒険者達と話をする。他の冒険者達も徐々に移動を始めているが、大半は2月以降に移動するらしい。
夕食は海鮮料理のお店でおなかいっぱい味わった。
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