86 / 430
第一部 異世界ものの定番の人たち
73. 異世界347日目 オーマトの町から魔獣狩りの前線基地へ
しおりを挟む
ルイサレムの町を出てから何事もなく5日後にオーマトの町に到着する。途中の宿ではひたすら魔符核を作っていた。
オーマトの町に到着してから役場で登録を済ませるが、ここで狩りをするわけではない。東の方の狩り場までは車で2日ほどかかりるせいである。その狩り場付近にそこまで大きくはないが、魔獣退治の拠点となるクレラニアというところがあるそうだ。
その辺りの魔獣は上階位の魔獣もいるが、ほとんどが良階位以上の魔獣となり、さらにその奥の秘境になると優階位以上の魔獣となるため、普通はいかないところらしい。
今のところ上階位上位の魔獣までは狩ることができたが、良階位についてはまだ不安が多い。素材を無視したら魔法でいけるかもしれないが、上位クラスになると魔法耐性があったり、避けたりしてくるようなので甘く考えたら不味そうだ。
魔獣の説明を読んでいると、金属蜥蜴や金属蠍などの岩場に住む金属系の魔獣は雷魔法による攻撃がかなり有効みたいだ。
通常は硬い皮膚で剣での攻撃は効かないが、地面に接しているお腹の方は柔らかいらしい。このため効きやすい雷魔法で痺れさせている間に裏返すことができればそこから切り裂くことができるようだ。
鈍器で戦って短剣でとどめを刺すという感じかなあ?雷魔法が効きやすく、麻痺もしやすいみたいだけど程度が分からないからねえ。威力も人それぞれだからどの程度の威力が必要なのかもわからない。
とはいえ、戦闘に使えるレベルの魔法を使える人は通常のパーティーで1名が普通なので自分たちはかなり有利といえる。魔法の威力も結構高いみたいだし。
素材の買取も高いため、雷魔法を持つパーティーにはいい面が多いんだが、蠍が毒持ちなので中級回復薬か中級回復魔法がないと危ないようだ。このため思ったほど人気はない場所となっている。雷魔法に回復魔法を使える自分達にはちょうどいい場所かも?
「せっかくなのでここに行ってみるか?」
「まだ遠距離攻撃はできないけど、二人とも雷魔法を使えるし、回復魔法も使えるから、行ってみましょう。」
「まあ、試してダメそうだったらすぐに諦めよう。そんなに困窮しているわけでもないし、また訓練して技量をあげればいいからね。」
「死んだら意味がないから、慎重にやっていくのは必要だしね。ただあまり安全にやりすぎるのもね。」
今日はオニオンという名前の宿に泊まることにした。ツイン一泊1200ドールとなっているのでまあ妥当なとこだろう。朝食も付いているしね。
翌日は町の見学をかねて買い物をする。クレラニアはムライオカのような前線基地ではなく、ちゃんとした町と聞いているので大丈夫とは思うが、場合によっては宿ではなく野営する可能性もあるので食材も買い出ししておかないといけないからね。
カサス商会にも顔を出してアドバイザーの名刺を出して店長を呼んでもらい、魔符核を200個納めておく。自分達のことは聞いていたようだが、やはり思った以上に若くて驚いたようだった。
すぐにクレラニアの町に移動するので納品だけと断っておいた。クレラニアにも店舗はあるようだが、規模はかなり小さいので、納品があるのならオーマトでとお願いされる。
オーマトの町で2泊したあと、バスに乗ってクレラニアの町に移動する。移動するバスはあまり大きくないのは仕方がないか。
バスで2日かかるとは聞いていたが、2日間かかった理由は魔獣が出るために車の速度が遅いせいである。途中何度か魔獣が出てきて退治することになった。護衛の人も乗ってはいるんだが、乗客のほとんどが冒険者なので瞬殺だったけどね。2日目の昼過ぎには到着できた。
町は森から少し離れたところみたいで、前線基地のせいか町の周りに農地は見えない。あくまで戦うための前線基地なのだろう。小さな町かと思っていたんだが、思ったよりも大きな町で城壁はかなり立派なものだった。それだけ魔獣が多いのだろう。
町に入ってから蠍の宿というところに行ってみる。ツイン一泊で1000ドールだが、食事は付いていない。部屋のレベルはまだ許せる程度だった。やはり町に魔獣が出ることもあるようなので危険手当のようなものなのかもしれない。
部屋の広さは少し狭いがまあ何をするわけでもないので十分だろう。ベッドは少し硬いが、ベッドの上に持っているマットを置けば全く問題ない。
まずは役場に行って魔獣や狩り場の情報を確認する。オーマトの情報とそれほど差はなかったが、ちょっと情報が更新されているところもあった。
登録のために受付に行くと、カードを見て声をかけられる。
「ここに出る魔獣は基本的に良階位以上と考えてください。失礼ですが、まだ上階位みたいですが大丈夫ですか?」
やはりメインは良階位以上みたいで、上階位のパーティーもいるが、人数がある程度多いところがほとんどみたいだ。まあ冒険者になって1年もたっていない上階位の2人パーティーだからね。
「あくまで実力確認の為なので、危ないと思ったらすぐに逃げますよ。一応勝算があってきているので。」
とりあえず知らずにきたわけでもないのでそう説明しておく。
「わかりました。くれぐれも無理はなさらないようにお願いします。無理と思ったらあきらめるのも一つの選択です。」
このあとお店を見て回ったが、やはり冒険者向けの店が多かった。鍛冶屋とかには困らなそうだ。
食事をとってから宿に戻りシャワーを浴びる。今日はバスでの移動が多かったのでそうそうに眠りについた。
オーマトの町に到着してから役場で登録を済ませるが、ここで狩りをするわけではない。東の方の狩り場までは車で2日ほどかかりるせいである。その狩り場付近にそこまで大きくはないが、魔獣退治の拠点となるクレラニアというところがあるそうだ。
その辺りの魔獣は上階位の魔獣もいるが、ほとんどが良階位以上の魔獣となり、さらにその奥の秘境になると優階位以上の魔獣となるため、普通はいかないところらしい。
今のところ上階位上位の魔獣までは狩ることができたが、良階位についてはまだ不安が多い。素材を無視したら魔法でいけるかもしれないが、上位クラスになると魔法耐性があったり、避けたりしてくるようなので甘く考えたら不味そうだ。
魔獣の説明を読んでいると、金属蜥蜴や金属蠍などの岩場に住む金属系の魔獣は雷魔法による攻撃がかなり有効みたいだ。
通常は硬い皮膚で剣での攻撃は効かないが、地面に接しているお腹の方は柔らかいらしい。このため効きやすい雷魔法で痺れさせている間に裏返すことができればそこから切り裂くことができるようだ。
鈍器で戦って短剣でとどめを刺すという感じかなあ?雷魔法が効きやすく、麻痺もしやすいみたいだけど程度が分からないからねえ。威力も人それぞれだからどの程度の威力が必要なのかもわからない。
とはいえ、戦闘に使えるレベルの魔法を使える人は通常のパーティーで1名が普通なので自分たちはかなり有利といえる。魔法の威力も結構高いみたいだし。
素材の買取も高いため、雷魔法を持つパーティーにはいい面が多いんだが、蠍が毒持ちなので中級回復薬か中級回復魔法がないと危ないようだ。このため思ったほど人気はない場所となっている。雷魔法に回復魔法を使える自分達にはちょうどいい場所かも?
「せっかくなのでここに行ってみるか?」
「まだ遠距離攻撃はできないけど、二人とも雷魔法を使えるし、回復魔法も使えるから、行ってみましょう。」
「まあ、試してダメそうだったらすぐに諦めよう。そんなに困窮しているわけでもないし、また訓練して技量をあげればいいからね。」
「死んだら意味がないから、慎重にやっていくのは必要だしね。ただあまり安全にやりすぎるのもね。」
今日はオニオンという名前の宿に泊まることにした。ツイン一泊1200ドールとなっているのでまあ妥当なとこだろう。朝食も付いているしね。
翌日は町の見学をかねて買い物をする。クレラニアはムライオカのような前線基地ではなく、ちゃんとした町と聞いているので大丈夫とは思うが、場合によっては宿ではなく野営する可能性もあるので食材も買い出ししておかないといけないからね。
カサス商会にも顔を出してアドバイザーの名刺を出して店長を呼んでもらい、魔符核を200個納めておく。自分達のことは聞いていたようだが、やはり思った以上に若くて驚いたようだった。
すぐにクレラニアの町に移動するので納品だけと断っておいた。クレラニアにも店舗はあるようだが、規模はかなり小さいので、納品があるのならオーマトでとお願いされる。
オーマトの町で2泊したあと、バスに乗ってクレラニアの町に移動する。移動するバスはあまり大きくないのは仕方がないか。
バスで2日かかるとは聞いていたが、2日間かかった理由は魔獣が出るために車の速度が遅いせいである。途中何度か魔獣が出てきて退治することになった。護衛の人も乗ってはいるんだが、乗客のほとんどが冒険者なので瞬殺だったけどね。2日目の昼過ぎには到着できた。
町は森から少し離れたところみたいで、前線基地のせいか町の周りに農地は見えない。あくまで戦うための前線基地なのだろう。小さな町かと思っていたんだが、思ったよりも大きな町で城壁はかなり立派なものだった。それだけ魔獣が多いのだろう。
町に入ってから蠍の宿というところに行ってみる。ツイン一泊で1000ドールだが、食事は付いていない。部屋のレベルはまだ許せる程度だった。やはり町に魔獣が出ることもあるようなので危険手当のようなものなのかもしれない。
部屋の広さは少し狭いがまあ何をするわけでもないので十分だろう。ベッドは少し硬いが、ベッドの上に持っているマットを置けば全く問題ない。
まずは役場に行って魔獣や狩り場の情報を確認する。オーマトの情報とそれほど差はなかったが、ちょっと情報が更新されているところもあった。
登録のために受付に行くと、カードを見て声をかけられる。
「ここに出る魔獣は基本的に良階位以上と考えてください。失礼ですが、まだ上階位みたいですが大丈夫ですか?」
やはりメインは良階位以上みたいで、上階位のパーティーもいるが、人数がある程度多いところがほとんどみたいだ。まあ冒険者になって1年もたっていない上階位の2人パーティーだからね。
「あくまで実力確認の為なので、危ないと思ったらすぐに逃げますよ。一応勝算があってきているので。」
とりあえず知らずにきたわけでもないのでそう説明しておく。
「わかりました。くれぐれも無理はなさらないようにお願いします。無理と思ったらあきらめるのも一つの選択です。」
このあとお店を見て回ったが、やはり冒険者向けの店が多かった。鍛冶屋とかには困らなそうだ。
食事をとってから宿に戻りシャワーを浴びる。今日はバスでの移動が多かったのでそうそうに眠りについた。
12
あなたにおすすめの小説
異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 番外編『旅日記』
アーエル
ファンタジー
カクヨムさん→小説家になろうさんで連載(完結済)していた
【 異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜 】の番外編です。
カクヨム版の
分割投稿となりますので
一話が長かったり短かったりしています。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
おいでよ!死にゲーの森~異世界転生したら地獄のような死にゲーファンタジー世界だったが俺のステータスとスキルだけがスローライフゲーム仕様
あけちともあき
ファンタジー
上澄タマルは過労死した。
死に際にスローライフを夢見た彼が目覚めた時、そこはファンタジー世界だった。
「異世界転生……!? 俺のスローライフの夢が叶うのか!」
だが、その世界はダークファンタジーばりばり。
人々が争い、魔が跳梁跋扈し、天はかき曇り地は荒れ果て、死と滅びがすぐ隣りにあるような地獄だった。
こんな世界でタマルが手にしたスキルは、スローライフ。
あらゆる環境でスローライフを敢行するためのスキルである。
ダンジョンを採掘して素材を得、毒沼を干拓して畑にし、モンスターを捕獲して飼いならす。
死にゲー世界よ、これがほんわかスローライフの力だ!
タマルを異世界に呼び込んだ謎の神ヌキチータ。
様々な道具を売ってくれ、何でも買い取ってくれる怪しい双子の魔人が経営する店。
世界の異形をコレクションし、タマルのゲットしたモンスターやアイテムたちを寄付できる博物館。
地獄のような世界をスローライフで侵食しながら、タマルのドキドキワクワクの日常が始まる。
駆け落ち男女の気ままな異世界スローライフ
壬黎ハルキ
ファンタジー
それは、少年が高校を卒業した直後のことだった。
幼なじみでお嬢様な少女から、夕暮れの公園のど真ん中で叫ばれた。
「知らない御曹司と結婚するなんて絶対イヤ! このまま世界の果てまで逃げたいわ!」
泣きじゃくる彼女に、彼は言った。
「俺、これから異世界に移住するんだけど、良かったら一緒に来る?」
「行くわ! ついでに私の全部をアンタにあげる! 一生大事にしなさいよね!」
そんな感じで駆け落ちした二人が、異世界でのんびりと暮らしていく物語。
※2019年10月、完結しました。
※小説家になろう、カクヨムにも公開しています。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる