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第一部 異世界の貴族達
117. 異世界500日目 マイムシの町で
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朝食の後、片付けをしてから出発し、途中で休憩を取りながらひたすら車で移動をする。途中の町では買い出しと言うよりは気分転換を兼ねて少し寄り道をしたりもするが、泊まるのは拠点のみだ。二人も拠点での宿泊に慣れてきたようで、十分に睡眠はとれているようだ。
数日たつと、二人もかなりなじんできていろいろな話をするようになった。自分たちも一緒に料理をしたのもよかったのかもしれない。
料理のレベルは少しくらい上がっただろうか?今後はできるだけ料理にも手を出していこうかな。
ジェンも料理はある程度できるんだが、味付けの基本が大分違っていたからなあ。今回色々と味付けについて習っていたみたいで、いい感じになっていた。このあたりは食文化の差だったからしょうが無いんだけどね。
お礼というわけではないが、一般魔法について少し助言をしてあげると効果が上がったようだ。特に浄化魔法については効力が上がってかなり喜んでいた。まあ浄化魔法はかなり有益だからねえ。
途中雨に降られてペースが落ちたこともあるが、特にトラブルも無く、12日目のお昼にはマイムシの町に到着する。予定の二日遅れくらいなら十分早いほうだろう。
町の建設は結構進んでいるみたいで、町の防壁もかなりできてきているようだ。入口で門番に身分証明証と移住の案内、護衛証明を出す。
「2名が移住希望者で2名が護衛任務の冒険者だな。」
「はい。」
「移住希望者は役場に行ってから仕事の斡旋を受ければいいぞ。あと冒険者はせっかくならこの町の周りの魔獣退治を少しでもやってくれると助かるな。やるやらないに限らず、詳細は役場で聞いてくれないか。」
「ありがとうございます。まずは役場に行ってみようと思います。」
「町中は工事の車両などが多いから気をつけてな。」
門番の対応を見ると町の状況は悪くなさそうだな。
町の中は建物の建設ラッシュと言った感じであちこちで建物が建てられていた。工事用の車両や作業をしている人の数も多く、かなり活気がある。
お店も結構進出してきているみたいで、カサス商店も出店しているようだ。あとで寄ってみよう。
まずは役場に行ってから移住のことについて話をする。担当者がやってきたので紹介状を渡すと、予想通り大慌てで上司を呼びに行ってしまった。まあ、もうこの展開は慣れてしまったよ。しばらくして上司と思われる人と一緒に戻ってきた。
「ジョニーファン様から移住の二人をよろしくと書かれていましたが、ジョニーファン様のお知り合いと言うことでしょうか?」
「えっと、自分とこちらのジェンの二人がジョニーファン様の知り合いとなります。今回縁があってこちらの二人の移住を手助けすることになったんですが、こちらに知り合いもいないため、ジョニーファン様に紹介状を書いてもらった次第です。」
一応特別な配慮までを求めているわけでもないが、二人も町から出ることが初めてなので少し手伝いをしてもらえたらうれしいと言うことを説明した。
一通りの挨拶の後、上司は退席し、担当者と細かな打ち合わせをすることとなった。
今のところあと1年以上は町の拡張工事が行われ、その後徐々に工事の規模を縮小していくことになるようだ。現在移住してきた商会や個人商店など人が足りていないところが多く、多くの求人が出ているらしい。
事前の調査を行った書類を渡すと、「このレベルなら働き口はいくらでもありますよ。」とうれしい返答をもらった。いくつか候補を挙げてもらってから面接を受けることになるようである。
宿泊についてはいくつか賃貸で借りることのできるところがあるようだが、国の経営する集合住宅を手配してくれると言ってくれた。通常のところよりも価格が半分くらいの月4000ドールくらいとなるのでかなりおすすめのようだ。さらに二人で住めるくらいの広さみたいなので十分だろう。
「ほんとはかなり希望者が多くて抽選となるのですが、当選したと言うことにしておいて下さい。」
「わかりました。ありがとうございます。」
借りるときには保証人がいないといけないようなんだが、ジョニーファン様の紹介状があれば十分らしい。紹介状をもらってきてよかったな。正直あまりよくないことなのかもしれないが、使える伝は使わないともったいない。
普通の冒険者がこういうところを借りられないのが保証人の問題と、職業のせいなんだよなあ。しかも半年単位で借りないといけないわけだしね。いつもいるわけでもないし、部屋を借りると他にも色々とお金もかかるから結局宿の方がいいと言うことになるんだよな。
良階位になれば保証人はいらないみたいだけど、その場合は家を買ってしまう人の方が多いみたいだし。まあ自分達はまだ定住を考えているわけではないから宿で十分なんだけどね。
とりあえず半年分はこちらで払うことにしておいた。全部で24000ドールだが、そのくらいは十分に払うことができる。
集合住宅は明日のお昼から入ることができるようなので、引っ越しは明日と言うことで今日は宿に泊まることにしよう。
このあと冒険者用の受付に行ってから護衛の仕事について完了する。今回の報酬は2000ドールとかなり報酬は低いんだが、実績はそれなりにつけてもらえるらしい。状況を確認してみると、冒険者の数はまだ足りていないので少しの間でも魔獣狩りを手伝ってくれるとありがたいと言われたのでしばらくここで狩りをしていくことにした。
簡単に資料を見ると、すぐ近くで初~並階位、少し離れたところで並~上階位、さらに離れると良階位以上の魔獣がいるようだ。とりあえず安全の確保が最優先なので日帰りエリアを中心に狩りをしてほしいということだったのでいても上階位の魔獣と言うところだろう。
しばらく拠点として使わなければならないのでツインで朝食付きで1000ドールのマルミニアという宿に泊まることにした。夫婦でやっているところでなかなかいい感じのところだった。
食堂は併設していないので外で食べないといけないがまあ食べるところはいっぱいあるようだから大丈夫だろう。
町の中をしばらく見て回り、途中でカサス商会にも顔を出す。二人にはお店の中を見てもらってから、支店長としばらく話をする。今は店の立ち上げでかなり大変な状況らしい。人の募集もしているがまだまだ手が足りないようだ。
魔道具について追加で500個ほど納めてほしいとの依頼があった。このため作っておいた分の300個だけ先に納めておく。しばらくはこの町にいるので、あとは帰るときにクリアミントで納めてくれればいいようだ。
この日は近くのお店で夕食を食べてから宿に戻り、眠りにつく。
翌日は宿の朝食を食べてから町を見て回り、お昼に鍵を受け取って集合住宅に行ってみる。いわゆるアパートという感じのところだが、さすがにできたばかりなのかかなり綺麗なところだった。
部屋はリビングキッチンという感じの広めの台所に5畳くらいの部屋が2部屋と2畳くらいの納戸があり、シャワールーム、トイレという感じで、二人で住むには広さは十分という感じだった。
まずは簡単に部屋の掃除をしてから持ってきた家具などを配置していく。一通りの片付けが済んだところで足りないものはカサス商会に買い出しへ。二人にはばれないようにこっそりと社員割引も利用させてもらう。
このあとは一緒に夕食を作って食べた後、今後のことについて少し話をする。
「とりあえず、1ヶ月くらいは自分たちもこの町に滞在するつもりですので何かあったら言って下さい。」
「ありがとうございます。」
「あと、前に言っていたお金の残りを渡しておきますので、何かあったときに使って下さい。」
そういって別に取り分けておいた盗賊の拠点から出てきた魔獣石を渡す。今回のことでいろいろと使っていたんだが、まだ10万ドールほど残っていた。
「なにからなにまでほんとうにすみません。」
二人の家を出てから宿に戻る。
「二人もなんとか落ち着いたみたいでよかったね。」
「うん、とりあえずは前向きになっているみたいだから大丈夫かな?」
「明日からは前に言っていたように狩りでの訓練を始めるけど、初日だからまずは慣れるところからかな?怪我だけは気をつけていこう。」
数日たつと、二人もかなりなじんできていろいろな話をするようになった。自分たちも一緒に料理をしたのもよかったのかもしれない。
料理のレベルは少しくらい上がっただろうか?今後はできるだけ料理にも手を出していこうかな。
ジェンも料理はある程度できるんだが、味付けの基本が大分違っていたからなあ。今回色々と味付けについて習っていたみたいで、いい感じになっていた。このあたりは食文化の差だったからしょうが無いんだけどね。
お礼というわけではないが、一般魔法について少し助言をしてあげると効果が上がったようだ。特に浄化魔法については効力が上がってかなり喜んでいた。まあ浄化魔法はかなり有益だからねえ。
途中雨に降られてペースが落ちたこともあるが、特にトラブルも無く、12日目のお昼にはマイムシの町に到着する。予定の二日遅れくらいなら十分早いほうだろう。
町の建設は結構進んでいるみたいで、町の防壁もかなりできてきているようだ。入口で門番に身分証明証と移住の案内、護衛証明を出す。
「2名が移住希望者で2名が護衛任務の冒険者だな。」
「はい。」
「移住希望者は役場に行ってから仕事の斡旋を受ければいいぞ。あと冒険者はせっかくならこの町の周りの魔獣退治を少しでもやってくれると助かるな。やるやらないに限らず、詳細は役場で聞いてくれないか。」
「ありがとうございます。まずは役場に行ってみようと思います。」
「町中は工事の車両などが多いから気をつけてな。」
門番の対応を見ると町の状況は悪くなさそうだな。
町の中は建物の建設ラッシュと言った感じであちこちで建物が建てられていた。工事用の車両や作業をしている人の数も多く、かなり活気がある。
お店も結構進出してきているみたいで、カサス商店も出店しているようだ。あとで寄ってみよう。
まずは役場に行ってから移住のことについて話をする。担当者がやってきたので紹介状を渡すと、予想通り大慌てで上司を呼びに行ってしまった。まあ、もうこの展開は慣れてしまったよ。しばらくして上司と思われる人と一緒に戻ってきた。
「ジョニーファン様から移住の二人をよろしくと書かれていましたが、ジョニーファン様のお知り合いと言うことでしょうか?」
「えっと、自分とこちらのジェンの二人がジョニーファン様の知り合いとなります。今回縁があってこちらの二人の移住を手助けすることになったんですが、こちらに知り合いもいないため、ジョニーファン様に紹介状を書いてもらった次第です。」
一応特別な配慮までを求めているわけでもないが、二人も町から出ることが初めてなので少し手伝いをしてもらえたらうれしいと言うことを説明した。
一通りの挨拶の後、上司は退席し、担当者と細かな打ち合わせをすることとなった。
今のところあと1年以上は町の拡張工事が行われ、その後徐々に工事の規模を縮小していくことになるようだ。現在移住してきた商会や個人商店など人が足りていないところが多く、多くの求人が出ているらしい。
事前の調査を行った書類を渡すと、「このレベルなら働き口はいくらでもありますよ。」とうれしい返答をもらった。いくつか候補を挙げてもらってから面接を受けることになるようである。
宿泊についてはいくつか賃貸で借りることのできるところがあるようだが、国の経営する集合住宅を手配してくれると言ってくれた。通常のところよりも価格が半分くらいの月4000ドールくらいとなるのでかなりおすすめのようだ。さらに二人で住めるくらいの広さみたいなので十分だろう。
「ほんとはかなり希望者が多くて抽選となるのですが、当選したと言うことにしておいて下さい。」
「わかりました。ありがとうございます。」
借りるときには保証人がいないといけないようなんだが、ジョニーファン様の紹介状があれば十分らしい。紹介状をもらってきてよかったな。正直あまりよくないことなのかもしれないが、使える伝は使わないともったいない。
普通の冒険者がこういうところを借りられないのが保証人の問題と、職業のせいなんだよなあ。しかも半年単位で借りないといけないわけだしね。いつもいるわけでもないし、部屋を借りると他にも色々とお金もかかるから結局宿の方がいいと言うことになるんだよな。
良階位になれば保証人はいらないみたいだけど、その場合は家を買ってしまう人の方が多いみたいだし。まあ自分達はまだ定住を考えているわけではないから宿で十分なんだけどね。
とりあえず半年分はこちらで払うことにしておいた。全部で24000ドールだが、そのくらいは十分に払うことができる。
集合住宅は明日のお昼から入ることができるようなので、引っ越しは明日と言うことで今日は宿に泊まることにしよう。
このあと冒険者用の受付に行ってから護衛の仕事について完了する。今回の報酬は2000ドールとかなり報酬は低いんだが、実績はそれなりにつけてもらえるらしい。状況を確認してみると、冒険者の数はまだ足りていないので少しの間でも魔獣狩りを手伝ってくれるとありがたいと言われたのでしばらくここで狩りをしていくことにした。
簡単に資料を見ると、すぐ近くで初~並階位、少し離れたところで並~上階位、さらに離れると良階位以上の魔獣がいるようだ。とりあえず安全の確保が最優先なので日帰りエリアを中心に狩りをしてほしいということだったのでいても上階位の魔獣と言うところだろう。
しばらく拠点として使わなければならないのでツインで朝食付きで1000ドールのマルミニアという宿に泊まることにした。夫婦でやっているところでなかなかいい感じのところだった。
食堂は併設していないので外で食べないといけないがまあ食べるところはいっぱいあるようだから大丈夫だろう。
町の中をしばらく見て回り、途中でカサス商会にも顔を出す。二人にはお店の中を見てもらってから、支店長としばらく話をする。今は店の立ち上げでかなり大変な状況らしい。人の募集もしているがまだまだ手が足りないようだ。
魔道具について追加で500個ほど納めてほしいとの依頼があった。このため作っておいた分の300個だけ先に納めておく。しばらくはこの町にいるので、あとは帰るときにクリアミントで納めてくれればいいようだ。
この日は近くのお店で夕食を食べてから宿に戻り、眠りにつく。
翌日は宿の朝食を食べてから町を見て回り、お昼に鍵を受け取って集合住宅に行ってみる。いわゆるアパートという感じのところだが、さすがにできたばかりなのかかなり綺麗なところだった。
部屋はリビングキッチンという感じの広めの台所に5畳くらいの部屋が2部屋と2畳くらいの納戸があり、シャワールーム、トイレという感じで、二人で住むには広さは十分という感じだった。
まずは簡単に部屋の掃除をしてから持ってきた家具などを配置していく。一通りの片付けが済んだところで足りないものはカサス商会に買い出しへ。二人にはばれないようにこっそりと社員割引も利用させてもらう。
このあとは一緒に夕食を作って食べた後、今後のことについて少し話をする。
「とりあえず、1ヶ月くらいは自分たちもこの町に滞在するつもりですので何かあったら言って下さい。」
「ありがとうございます。」
「あと、前に言っていたお金の残りを渡しておきますので、何かあったときに使って下さい。」
そういって別に取り分けておいた盗賊の拠点から出てきた魔獣石を渡す。今回のことでいろいろと使っていたんだが、まだ10万ドールほど残っていた。
「なにからなにまでほんとうにすみません。」
二人の家を出てから宿に戻る。
「二人もなんとか落ち着いたみたいでよかったね。」
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