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第一部 異世界王族からの依頼
155. 異世界798日目 二人の関係
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部屋に戻ってから浄化魔法でさっぱりした後、服を着替えてやっと一息ついた。疲れたけど、皆の幸せな姿を見られてよかったなあ・・・。
クリスさんたちに確認してもらったところ、ジェンの言っていた元の世界にいる大事な人というのは両親のことだったと聞いたときは気が抜けてしまった。あそこまで思い詰めた表情で言われたらよほど思い合っている恋人と思ってしまうよ。そして男友達はいたが、恋人はいなかったと聞いてすごくほっとした。
クリスさんたちの後押しもあったんだが、ジェンに本当の気持ちを伝える勇気が出てきた。もし今回断られても、いつかは付き合えるように自分を磨いていけばいい。そう考えることにした。クリスさんたちは絶対に大丈夫と言ってくれたんだけどね。
部屋で少し休憩していたジェンに声をかける。
「ジェン・・・ちょっといいかな?」
自分がいつもより真剣な顔をしているのか、真面目な顔になった。
「え、ええ、なに?」
「もとの世界に戻ったらこの世界のことはすべて忘れてしまうかもしれない。でも自分の気持ちはちゃんと伝えておきたいんだ。
本当は会ったときから少し気になっていた。一緒にいる時間とともにその気持ちは大きくなっていったんだ。でも大事な人がいるから、離ればなれになっている状態でこんな話をするのは卑怯だと思っていたんだ。だからずっとこの気持ちは封印していたんだ。」
「うん。」
「でも、大事な人というのは両親のことだったと聞いて、遠慮しなくていいと思ったら言わないと我慢できなくなったんだ。今の関係のままでいたい気持ちもあるけど、それだけでは我慢できなくなったんだ。」
「たしかに最初にそんなことを言っていたかもしれないわ。あのときは戻れないことになってしまったらどうしようと思っていたからそれが声に出ていたのね。まさかその言葉がイチを苦しめていたとは思わなかったわ。ごめんなさい。」
「謝らなくていいよ。たとえ彼氏がいたとしても奪い取ってやるというくらいの勇気が無かっただけだからね。
それで、もしもとの世界に戻っても覚えていることができるように、・・・いや忘れないくらいこれからもジェンとの思い出を作っていきたいんだ。
頼りになるかわからないけど、自分と付き合ってくれないか?パーティーメンバーとしてではなく、恋人としてだけど・・・
だめかな?」
「ありがとう・・・。
私もね、
同じ気持ちだよ!イチ!!」
そういうとジェンが自分に抱きついてきた。抱きついたまま頭を首筋にこすりつけてくる。
「時間が許す限り一緒に思い出を作っていこうよ。
絶対に忘れないから・・・。
もし忘れてしまっても絶対に思い出してみせるから・・・。」
しばらく抱きついてから、不意に顔を上げて自分を見つめてくる。いいのかな?と思いながらも、そのまま顔を近づけて唇が触れる。そのあとジェンの口と舌の動きに驚いたが素直に受け入れた。
どのくらいの時間がたったのかわからない。でもとても幸せだった。欲情してくると言うよりもジェンのことが愛おしくてたまらない。もちろんあっちの方は興奮しているけど、いまはこのまま抱き合っている方がよかった。
目を開けるとすぐ横にジェンの顔があった。夕べはベッドで抱き合ったまま眠ってしまったみたいだ。
ジェンのぬくもりがうれしかった。
ジェンの重さを感じることがうれしかった。
ジェンと両思いだったことがとてもうれしかった。
こうやって一緒にいてもいいんだな。好きになってもいいんだ・・・。
ジェンの顔を見ていると、ジェンも目を覚ましたようだ。ジェンに軽く口づけするとジェンからお返しとばかりに抱きつかれた。
こんな自分を好きになってくれるなんて、こんなに愛情を感じられるって幸せだなあ・・・。しばらく抱き合った後、起きることにした。朝から身体の一部が起きているのは仕方が無いよね。
結婚式の翌日だが、クリスさんたちと会う約束をしていたのでスレインさんたちの屋敷に向かう。昨日結婚式の後で告白するということは伝えていたからね。絶対に報告に来いと言われていたんだけど、もしふられていたらどうすればよかったんだろう。
家に到着すると、すぐに中に案内されて、テーブルに座らされた後、興味津々という顔で皆から注目を浴びる。
「えっと、いろいろとありましたが、このたび正式に付き合うこととなりました。いろいろと相談にのってくれてありがとうございます。」
「「「「「おめでとう!!!」」」」」
その言葉を聞いてみんなから祝福されたが、すぐに「やっとか・・・」とため息をつかれてしまった。
どうやら二人がお互いに好き合っているのは周りから見るとバレバレだったみたいで、なぜあれで付き合っていないというのかがわからなかったらしい。
「そんなにイチャイチャしていなかったと思うんだけど・・・」
「イチャイチャするというより、普通すぎて夫婦にしか見えなかったってことだよ!」
速攻で突っ込まれてしまった。そうなのか?
しばらく色々と冷やかされたあと、クリスさんに引っ張られて他の部屋へ。
「で?初めてだったんだろう?初めての経験はどうだった?」
「初めてって、キスのこと?」
「とぼけなくていいよ。夕べは一緒に寝たんだろ?」
「うん、二人で抱き合ってそのまま朝までぐっすりだった。」
「んんっ?普通に寝たのか?」
「うん。」
「えっと、ジェニファーさんと最後の関係は持たなかったと?」
「関係って・・・ええ~~~!!いやそれはまだ早いと思う、か、ら・・・。昨日やっとお互いの気持ちを確認しただけだから・・・。」
「はぁ・・・いまさらだな。まあジュンイチのペースでやってくれたらいいよ。」
~ジェンSide~
「夕べちゃんと告白されたんだね?」
「うん。」
「だけどやっとなのね。初めて会った時からいつになったらちゃんと付き合うのかって、ほんとヤキモキさせられたわよ。」
「それで朝までベッドで二人でってところかな。体は大丈夫なのか?僕は翌日かなり大変だったからな。」
「うーんと、ベッドで抱き合っていたのは確かだけど、単に抱き合って寝ていただけよ。」
「「「「ええ~~~~!!なにもなかったの?」」」」
「うん、でもとてもいい気持ちで眠れたわ。朝一でイチの方からキスしてくれたしね。」
「ま、まあ、それぞれ付き合うペースもあるからな。」
「そ、そうね。」
「だけど、なんでその状態で最後まで行かないのよ?」
「でも、体の関係が無くてもイチとは十分つながっていることがわかったからいまはそれだけで十分幸せだよ。」
ほんと、まさか抱き合っているだけであんなに幸せな気持ちになれるなんて思わなかったわ。今まで抱き合ったときとは全く違ったわ。
もとの世界に戻っても絶対に忘れないからね。私に告白したんだから覚悟しておいてね。
~クリストフ王爵Side~
「なあ、ジュンイチ達のことは聞いたか?」
「ええ、付き合うことにはなったみたいだけど、昨日はキスで終わったらしいわね。」
「ああ、同じベッドで抱き合って寝ていたらしい。」
「私たちとは大違いね。」
「まあ、ジュンイチ達はジュンイチ達のペースで付き合っていけばいいんじゃないか?お互いの気持ちはわかったはずだからな。」
二人がいわゆる恋人つなぎで出て行ったのを温かい目で見送った5人だった。
クリスさんたちに確認してもらったところ、ジェンの言っていた元の世界にいる大事な人というのは両親のことだったと聞いたときは気が抜けてしまった。あそこまで思い詰めた表情で言われたらよほど思い合っている恋人と思ってしまうよ。そして男友達はいたが、恋人はいなかったと聞いてすごくほっとした。
クリスさんたちの後押しもあったんだが、ジェンに本当の気持ちを伝える勇気が出てきた。もし今回断られても、いつかは付き合えるように自分を磨いていけばいい。そう考えることにした。クリスさんたちは絶対に大丈夫と言ってくれたんだけどね。
部屋で少し休憩していたジェンに声をかける。
「ジェン・・・ちょっといいかな?」
自分がいつもより真剣な顔をしているのか、真面目な顔になった。
「え、ええ、なに?」
「もとの世界に戻ったらこの世界のことはすべて忘れてしまうかもしれない。でも自分の気持ちはちゃんと伝えておきたいんだ。
本当は会ったときから少し気になっていた。一緒にいる時間とともにその気持ちは大きくなっていったんだ。でも大事な人がいるから、離ればなれになっている状態でこんな話をするのは卑怯だと思っていたんだ。だからずっとこの気持ちは封印していたんだ。」
「うん。」
「でも、大事な人というのは両親のことだったと聞いて、遠慮しなくていいと思ったら言わないと我慢できなくなったんだ。今の関係のままでいたい気持ちもあるけど、それだけでは我慢できなくなったんだ。」
「たしかに最初にそんなことを言っていたかもしれないわ。あのときは戻れないことになってしまったらどうしようと思っていたからそれが声に出ていたのね。まさかその言葉がイチを苦しめていたとは思わなかったわ。ごめんなさい。」
「謝らなくていいよ。たとえ彼氏がいたとしても奪い取ってやるというくらいの勇気が無かっただけだからね。
それで、もしもとの世界に戻っても覚えていることができるように、・・・いや忘れないくらいこれからもジェンとの思い出を作っていきたいんだ。
頼りになるかわからないけど、自分と付き合ってくれないか?パーティーメンバーとしてではなく、恋人としてだけど・・・
だめかな?」
「ありがとう・・・。
私もね、
同じ気持ちだよ!イチ!!」
そういうとジェンが自分に抱きついてきた。抱きついたまま頭を首筋にこすりつけてくる。
「時間が許す限り一緒に思い出を作っていこうよ。
絶対に忘れないから・・・。
もし忘れてしまっても絶対に思い出してみせるから・・・。」
しばらく抱きついてから、不意に顔を上げて自分を見つめてくる。いいのかな?と思いながらも、そのまま顔を近づけて唇が触れる。そのあとジェンの口と舌の動きに驚いたが素直に受け入れた。
どのくらいの時間がたったのかわからない。でもとても幸せだった。欲情してくると言うよりもジェンのことが愛おしくてたまらない。もちろんあっちの方は興奮しているけど、いまはこのまま抱き合っている方がよかった。
目を開けるとすぐ横にジェンの顔があった。夕べはベッドで抱き合ったまま眠ってしまったみたいだ。
ジェンのぬくもりがうれしかった。
ジェンの重さを感じることがうれしかった。
ジェンと両思いだったことがとてもうれしかった。
こうやって一緒にいてもいいんだな。好きになってもいいんだ・・・。
ジェンの顔を見ていると、ジェンも目を覚ましたようだ。ジェンに軽く口づけするとジェンからお返しとばかりに抱きつかれた。
こんな自分を好きになってくれるなんて、こんなに愛情を感じられるって幸せだなあ・・・。しばらく抱き合った後、起きることにした。朝から身体の一部が起きているのは仕方が無いよね。
結婚式の翌日だが、クリスさんたちと会う約束をしていたのでスレインさんたちの屋敷に向かう。昨日結婚式の後で告白するということは伝えていたからね。絶対に報告に来いと言われていたんだけど、もしふられていたらどうすればよかったんだろう。
家に到着すると、すぐに中に案内されて、テーブルに座らされた後、興味津々という顔で皆から注目を浴びる。
「えっと、いろいろとありましたが、このたび正式に付き合うこととなりました。いろいろと相談にのってくれてありがとうございます。」
「「「「「おめでとう!!!」」」」」
その言葉を聞いてみんなから祝福されたが、すぐに「やっとか・・・」とため息をつかれてしまった。
どうやら二人がお互いに好き合っているのは周りから見るとバレバレだったみたいで、なぜあれで付き合っていないというのかがわからなかったらしい。
「そんなにイチャイチャしていなかったと思うんだけど・・・」
「イチャイチャするというより、普通すぎて夫婦にしか見えなかったってことだよ!」
速攻で突っ込まれてしまった。そうなのか?
しばらく色々と冷やかされたあと、クリスさんに引っ張られて他の部屋へ。
「で?初めてだったんだろう?初めての経験はどうだった?」
「初めてって、キスのこと?」
「とぼけなくていいよ。夕べは一緒に寝たんだろ?」
「うん、二人で抱き合ってそのまま朝までぐっすりだった。」
「んんっ?普通に寝たのか?」
「うん。」
「えっと、ジェニファーさんと最後の関係は持たなかったと?」
「関係って・・・ええ~~~!!いやそれはまだ早いと思う、か、ら・・・。昨日やっとお互いの気持ちを確認しただけだから・・・。」
「はぁ・・・いまさらだな。まあジュンイチのペースでやってくれたらいいよ。」
~ジェンSide~
「夕べちゃんと告白されたんだね?」
「うん。」
「だけどやっとなのね。初めて会った時からいつになったらちゃんと付き合うのかって、ほんとヤキモキさせられたわよ。」
「それで朝までベッドで二人でってところかな。体は大丈夫なのか?僕は翌日かなり大変だったからな。」
「うーんと、ベッドで抱き合っていたのは確かだけど、単に抱き合って寝ていただけよ。」
「「「「ええ~~~~!!なにもなかったの?」」」」
「うん、でもとてもいい気持ちで眠れたわ。朝一でイチの方からキスしてくれたしね。」
「ま、まあ、それぞれ付き合うペースもあるからな。」
「そ、そうね。」
「だけど、なんでその状態で最後まで行かないのよ?」
「でも、体の関係が無くてもイチとは十分つながっていることがわかったからいまはそれだけで十分幸せだよ。」
ほんと、まさか抱き合っているだけであんなに幸せな気持ちになれるなんて思わなかったわ。今まで抱き合ったときとは全く違ったわ。
もとの世界に戻っても絶対に忘れないからね。私に告白したんだから覚悟しておいてね。
~クリストフ王爵Side~
「なあ、ジュンイチ達のことは聞いたか?」
「ええ、付き合うことにはなったみたいだけど、昨日はキスで終わったらしいわね。」
「ああ、同じベッドで抱き合って寝ていたらしい。」
「私たちとは大違いね。」
「まあ、ジュンイチ達はジュンイチ達のペースで付き合っていけばいいんじゃないか?お互いの気持ちはわかったはずだからな。」
二人がいわゆる恋人つなぎで出て行ったのを温かい目で見送った5人だった。
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