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番外編 後日談
8. 移動手段
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ユータ達はトウセイ大陸に渡るためにこの町にやって来ていたらしく、数日後に船で出発するようだ。
折角なので二人の見送りに行くと、町のお偉いさんもやって来ていて対応が大変そうだった。かなり有名人になっていたんだなあ。
「わざわざ見送りまで来てもらってありがとう。」
やっと一段落したのか、自分たちのところに挨拶に来てくれた。
「またこっちに戻ってきたら会おう。気をつけて!!」
「ジュンイチの方こそ、あまり無茶をしないようにね。戻ってきたら連絡を入れるよ。」
握手を交わしてから二人が船に乗り込むのを見送る。甲板までは距離があるが、風魔法を使って出航までは話をしていた。
二人と話していた自分たちは周りからちょっと奇異の目で見られていたけど気にしないでおこう。
前に向こうの大陸に行ったときはアムダの討伐だけだったから、またあっちの大陸に行ってみるのもおもしろいかもしれないな。
二人を見送った後、自分たちも出発することにする。目的は王都のサクラだ。
サクラの町に行く交通手段は自分たちの車でいく他に二つあり、一つは前からあるバスのようなものだ。途中宿泊しながらになるが、オーマト経由の直行バスだと12日、乗り継ぎで移動した場合は乗り継ぎのタイミングもあるが、15日ほどかかるようだ。バスの移動時間は以前とそれほど変わっていない感じだな。
もう一つは飛行艇で、これだと5日くらいで着くらしいが、週に1回しか出ておらず、出発は3日前だったので次の出発は7日後とタイミングが悪かった。ちなみに運賃はバスの5倍くらいかかるみたい。
車で移動した場合、急げば10日くらいで着くのでユータ達は普段は車で移動しているらしい。
最近は列車のようなものも出来ているようなんだが、あくまで貨物の運搬がメインの短距離のものだけらしく、人を運ぶ目的のものはかなり限定されているようだ。
ちなみにヤーマン国の町の移動は以前と比べて格段に安全になっているらしく、護衛業務はかなり減ってしまっているようだ。主要街道ではほとんど魔獣の被害は出ていないみたい。
ただ地方の方はまだ魔獣が出ることも多いし、未だに盗賊の被害もあるようなので、大手の商会は今も護衛依頼は出しているようだ。ユータ達もいくつかの商会と契約をしているらしい。
護衛依頼を出す商会はかなり減っているので、今の冒険者の昇格に関わる実績ポイントについてはいろいろと見直され、上位の魔獣を退治した場合のポイントが前よりも高くなっているようだ。もちろん詳細までは発表されていないが、良階位や優階位の魔獣の実績ポイントは2倍以上になっているらしい。
出発してから走って行くが、車の速度は周りと比べても遜色はなさそうだ。まあかなりの改造を行っていたからね。
今のところ郊外ではスピードの制限がないのでかなり助かる。速度は自分たちの車の方が速いみたいで途中車を追い抜いていくことになった。
休憩がてら途中の町や村にも寄っていくが、以前に比べると発展しているが、大きな町ほど発展具合が顕著ではなかった。まあ、地球でも20年で一気に変わってしまうわけでもないからね。オーマトの町にも少し寄っていくが、この街はあまり縁がなくて知り合いもいないんだよなあ。
宿泊はタイミングが合ったときだけ町に泊まり、そのほかは拠点に泊まっていった。町以外にも野営エリアのようなところが出来ていてキャンピングカーのような感じの車で寝泊まりしている人たちの姿もあった。
もちろん管理人という護衛がいるところなので、ただというわけではないが、町と町の間にあるのでそれなりに使っている人がいる。
途中の町に寄っていったこともあり、結局10日ほどかかってサクラの町に到着する。
~ジェンSide~
長年考えていた異世界への転移が現実のものとなった。可能性は低いとは思っていたのだけど、こっちの世界に来ることが出来てほんとにうれしかったわ。
元の世界に戻り、イチの事も思い出せて本当に良かったと思う。もしあのまま記憶が戻らなかったら全く違う人生だったよね。きっとなにか心の一部が抜けた感じで結婚もしなかったと思うのよね。
子供も出来ていろいろ大変なこともあったけど、とても充実した日々だったわ。でもずっと心に引っかかっていたのよね。やっぱりちゃんとお別れが出来なかったせいだと思うわ。
時間がずれていたらライハンドリアに行ってもみんなに会えないかと思ったけど、20年と聞いてちょっとほっとした。20年ならまだみんな元気な可能性もあると思う。
向こうで作った薬を飲んで身体が若返ったのも良かったわ。みんなからは「若くてうらやましいわ。」と言われていたけど、やっぱり違うのよね。
一度こっちの世界に来たせいなのかは分からないけど、確かに老化が遅いようには感じていたんだけど、やっぱり本当に若い身体というのは違うわ。
今でも定期的に関係は持っていたけど、やっぱり感じ方も違ってくるのよね。イチも我慢できなかったみたいだけど、私も久しぶりに堪能した感じだったわ。やっぱり若い身体というのはいいわね。
島での鍛錬は大変だったけど、身体のエネルギーがあふれていたので苦にはならなかったのよね。昼にあれだけ身体を動かしたのに夜も体力は余っていたのよねえ。治癒魔法は使ったけど、前はここまで体力も気力も持たなかったわ。
島を出てからルイサレムの町が見えたときはほんとに懐かしかったわ。ただ町に入るときはかなり緊張したんだけどね。イチがゲートで引っかかったときはどうなるかと思ったわ。単なる期限切れと言うことで良かったんだけどね。
あといろいろと調べてみると自分たちの知り合いはまだ存命ということを知ってほっとしたわ。もちろん亡くなっている人もいると思うけど、それは仕方が無いことだわ。できたらみんなに会って回りたいわよね。イチもそのつもりみたいだし、時間も十分にあるわ。
だけど出来れば最初にいろいろと内情まで分かっている人に話を聞いておきたいのよね。そう考えてみると一番いいのはクリストフ殿下になるのかしら?
まあそうは言ってもせっかくこっちの世界にやって来たんだからいろいろと楽しんでいった方がいいわよね。折角身体も若返ったことだしね。
たぶん今晩もイチが求めてくるだろうし・・・。さすがにもう年齢的に着れなくなった服も今なら大丈夫よね?
冒険者登録の試験でユータとカナの二人に会えたのはかなり驚いたわ。二人とも立派な冒険者になったのね。二人に指導していた頃が懐かしいわ。
今の時代にこの姿でいることについては時間転移としたんだけど、さすがに異世界という話はしなかったのよね。異世界の知識と言うことを公開してしまった場合、異質な文明をこの世界に持ち込んでしまう可能性があるからね。出来るだけ異質な文明を持ち込まないようにするため、このことについては話さないことに決めたのよね。
このため持ってきている道具についても基本的に持ち出さないことにした。もし間違ってこちらの世界の人に渡ってしまったらまずいことになってしまうからだ。正直に話してしまいたい気持ちもあるけど、やっぱりこれは譲れないことだった。古代文明が滅びた原因を考えると余計に・・・。
折角なので二人の見送りに行くと、町のお偉いさんもやって来ていて対応が大変そうだった。かなり有名人になっていたんだなあ。
「わざわざ見送りまで来てもらってありがとう。」
やっと一段落したのか、自分たちのところに挨拶に来てくれた。
「またこっちに戻ってきたら会おう。気をつけて!!」
「ジュンイチの方こそ、あまり無茶をしないようにね。戻ってきたら連絡を入れるよ。」
握手を交わしてから二人が船に乗り込むのを見送る。甲板までは距離があるが、風魔法を使って出航までは話をしていた。
二人と話していた自分たちは周りからちょっと奇異の目で見られていたけど気にしないでおこう。
前に向こうの大陸に行ったときはアムダの討伐だけだったから、またあっちの大陸に行ってみるのもおもしろいかもしれないな。
二人を見送った後、自分たちも出発することにする。目的は王都のサクラだ。
サクラの町に行く交通手段は自分たちの車でいく他に二つあり、一つは前からあるバスのようなものだ。途中宿泊しながらになるが、オーマト経由の直行バスだと12日、乗り継ぎで移動した場合は乗り継ぎのタイミングもあるが、15日ほどかかるようだ。バスの移動時間は以前とそれほど変わっていない感じだな。
もう一つは飛行艇で、これだと5日くらいで着くらしいが、週に1回しか出ておらず、出発は3日前だったので次の出発は7日後とタイミングが悪かった。ちなみに運賃はバスの5倍くらいかかるみたい。
車で移動した場合、急げば10日くらいで着くのでユータ達は普段は車で移動しているらしい。
最近は列車のようなものも出来ているようなんだが、あくまで貨物の運搬がメインの短距離のものだけらしく、人を運ぶ目的のものはかなり限定されているようだ。
ちなみにヤーマン国の町の移動は以前と比べて格段に安全になっているらしく、護衛業務はかなり減ってしまっているようだ。主要街道ではほとんど魔獣の被害は出ていないみたい。
ただ地方の方はまだ魔獣が出ることも多いし、未だに盗賊の被害もあるようなので、大手の商会は今も護衛依頼は出しているようだ。ユータ達もいくつかの商会と契約をしているらしい。
護衛依頼を出す商会はかなり減っているので、今の冒険者の昇格に関わる実績ポイントについてはいろいろと見直され、上位の魔獣を退治した場合のポイントが前よりも高くなっているようだ。もちろん詳細までは発表されていないが、良階位や優階位の魔獣の実績ポイントは2倍以上になっているらしい。
出発してから走って行くが、車の速度は周りと比べても遜色はなさそうだ。まあかなりの改造を行っていたからね。
今のところ郊外ではスピードの制限がないのでかなり助かる。速度は自分たちの車の方が速いみたいで途中車を追い抜いていくことになった。
休憩がてら途中の町や村にも寄っていくが、以前に比べると発展しているが、大きな町ほど発展具合が顕著ではなかった。まあ、地球でも20年で一気に変わってしまうわけでもないからね。オーマトの町にも少し寄っていくが、この街はあまり縁がなくて知り合いもいないんだよなあ。
宿泊はタイミングが合ったときだけ町に泊まり、そのほかは拠点に泊まっていった。町以外にも野営エリアのようなところが出来ていてキャンピングカーのような感じの車で寝泊まりしている人たちの姿もあった。
もちろん管理人という護衛がいるところなので、ただというわけではないが、町と町の間にあるのでそれなりに使っている人がいる。
途中の町に寄っていったこともあり、結局10日ほどかかってサクラの町に到着する。
~ジェンSide~
長年考えていた異世界への転移が現実のものとなった。可能性は低いとは思っていたのだけど、こっちの世界に来ることが出来てほんとにうれしかったわ。
元の世界に戻り、イチの事も思い出せて本当に良かったと思う。もしあのまま記憶が戻らなかったら全く違う人生だったよね。きっとなにか心の一部が抜けた感じで結婚もしなかったと思うのよね。
子供も出来ていろいろ大変なこともあったけど、とても充実した日々だったわ。でもずっと心に引っかかっていたのよね。やっぱりちゃんとお別れが出来なかったせいだと思うわ。
時間がずれていたらライハンドリアに行ってもみんなに会えないかと思ったけど、20年と聞いてちょっとほっとした。20年ならまだみんな元気な可能性もあると思う。
向こうで作った薬を飲んで身体が若返ったのも良かったわ。みんなからは「若くてうらやましいわ。」と言われていたけど、やっぱり違うのよね。
一度こっちの世界に来たせいなのかは分からないけど、確かに老化が遅いようには感じていたんだけど、やっぱり本当に若い身体というのは違うわ。
今でも定期的に関係は持っていたけど、やっぱり感じ方も違ってくるのよね。イチも我慢できなかったみたいだけど、私も久しぶりに堪能した感じだったわ。やっぱり若い身体というのはいいわね。
島での鍛錬は大変だったけど、身体のエネルギーがあふれていたので苦にはならなかったのよね。昼にあれだけ身体を動かしたのに夜も体力は余っていたのよねえ。治癒魔法は使ったけど、前はここまで体力も気力も持たなかったわ。
島を出てからルイサレムの町が見えたときはほんとに懐かしかったわ。ただ町に入るときはかなり緊張したんだけどね。イチがゲートで引っかかったときはどうなるかと思ったわ。単なる期限切れと言うことで良かったんだけどね。
あといろいろと調べてみると自分たちの知り合いはまだ存命ということを知ってほっとしたわ。もちろん亡くなっている人もいると思うけど、それは仕方が無いことだわ。できたらみんなに会って回りたいわよね。イチもそのつもりみたいだし、時間も十分にあるわ。
だけど出来れば最初にいろいろと内情まで分かっている人に話を聞いておきたいのよね。そう考えてみると一番いいのはクリストフ殿下になるのかしら?
まあそうは言ってもせっかくこっちの世界にやって来たんだからいろいろと楽しんでいった方がいいわよね。折角身体も若返ったことだしね。
たぶん今晩もイチが求めてくるだろうし・・・。さすがにもう年齢的に着れなくなった服も今なら大丈夫よね?
冒険者登録の試験でユータとカナの二人に会えたのはかなり驚いたわ。二人とも立派な冒険者になったのね。二人に指導していた頃が懐かしいわ。
今の時代にこの姿でいることについては時間転移としたんだけど、さすがに異世界という話はしなかったのよね。異世界の知識と言うことを公開してしまった場合、異質な文明をこの世界に持ち込んでしまう可能性があるからね。出来るだけ異質な文明を持ち込まないようにするため、このことについては話さないことに決めたのよね。
このため持ってきている道具についても基本的に持ち出さないことにした。もし間違ってこちらの世界の人に渡ってしまったらまずいことになってしまうからだ。正直に話してしまいたい気持ちもあるけど、やっぱりこれは譲れないことだった。古代文明が滅びた原因を考えると余計に・・・。
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