【改訂版アップ】10日間の異世界旅行~帰れなくなった二人の異世界冒険譚~

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63. 異世界602日目 工業都市へ

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63. 異世界602日目 工業都市へ
 褒賞を受け取った後、2日ほど屋敷にお世話になってから出発することにした。出発の朝はラクマニア様だけでなく家族全員が見送ってくれるというのはうれしいね。子供達二人はかなり泣きそうなんだが、笑って見送ると必死に我慢しているようだ。

「お世話になりました。」

「またこの国に来るときがあれば必ず寄ってくれ。」

「「ありがとうございます。お元気で~~!!」」

 そういって屋敷を後にして町を出る。いろいろあったけど、無事に終わってよかったよ。

 ここから工業都市ハルマまでは一気に走って行く予定だ。街道もきっちり整備されているのでおそらく6日くらいで到着できるだろう。

 途中は拠点に泊まりながら走って行くけど、さすがに往来も多いので魔獣の姿も見かけることはない。このあたりだったら護衛がいなくてもなんとかなるかもしれないというレベルだ。まあそうは言いながらも普通は護衛を雇うらしいけどね。
 拠点では時々食事を作ったりもしているけど、一度食材もちゃんと整理しないといけない。腐らないからそのまま持っていることが多いんだよね。まあ自分は収納品を一覧にしているのでまだ整理はしているんだけど、問題はジェンが収納しているものだ。


 あれからジェンとの関係は特に変わっていない。というか変わらないように振る舞っているといった方がいいかもしれない。うまくできているかどうかはわからないんだけど・・・。
 自分はやっぱりジェンのことが好きなんだろう。このままずっと一緒にいたいと思うのは愛情なんだろうか?こんな感覚は初めてだ。

 ジェンが自分のことをどう思っているのかは正直わからない。母から聞いた父も女性からの好意に鈍感だったらしい。どう考えても好意を示されているのに気がつかずにそのまま流していたと言うことがかなりあったらしく、母から告白されてやっと気がついたと言っていた。
 そう考えると、確かに自分に好意を持っているような言動とかもあったような気がする。からかっていると思っていた行動もたしかに普通はやらないよね?

 大切な人がいるといっていたけど、やっぱり離れているとその気持ちも薄まってしまうんだろうか?でもあのときのつぶやいていた顔はそんな生半可な覚悟とは思えなかったけど・・・。

 それに今までも自分のことが好きなのかなと勘違いしてしまったこともあったじゃないか。あとで他の人と付き合いだしていたから勘違いとわかったけど、勘違いして告白なんてしていたらきっと恥をかいていただろう。
 中学時代にいい関係と思っていた女の子がいたけど、なかなか気持ちを確かめられなくて、高校で別々になることがわかったから思い切って告白したけど見事に玉砕したからね。
 別の高校に行くことになったからまだ良かったけど、このせいで女性の好意というものがどういうものなのかわからなくなってしまったんだよな。一緒に図書館で試験勉強したりとか、義理チョコとは言いながらも結構大きなチョコをくれたりしていたのになあ。
 あのときは顔を合わさなくなったからそれで良かったけど、あんなことになるのならやっぱり今のままの関係の方がいい。
 自分にもっと自信を持てとか自分を卑下しすぎだと言われてもやっぱり自分に自信が持てないんだよなあ。今まで彼女がいたことも告白とかされたこともないから女性関係については特に自信が持てない。

 こんなときには誰かに相談したらいいんだろうけど、この世界で誰に相談したらいいと言うんだろう。女性のことで相談できる相手と言っても・・・うーん・・・。
 そうか、今度クリスさんとかに話を聞いてみるのもいいかもしれない。忙しいかもしれないけど、少しくらいだったら時間も作ってくれるだろう。



 予定通り6日目にハルマに到着することができた。ここはタイガとの国境にもなっているため町の入口にはかなりの行列ができていた。

「これって2時間くらいかかるかもしれないというレベルじゃない?商人たちが多くて荷物の確認に時間がかかっているみたいだし、町に入っても遅くなってしまったらまた外に出ないといけないかも・・・。」

「再入場の列も結構長い感じだよね。列の消化は早いけど、窓口が少なすぎる・・・。」

「イチ、そういえばあっちの門が使えるんじゃない?」

「あっちって・・・貴族用だろ?って、一応自分たちも貴族扱いになったんだっけ?貴族の特権は使えるといっていたしね。」

 だめだったら諦めてまた並べばいいだろうと言うことで貴族用の門へと行ってみる。

「こっちは貴族用の門となります。爵位を持っている本人または貴族の関係者という証明書がなければ通ることはできません。」

 貴族の家族でも証明書がないとだめなのか。結構厳しいんだな。まあ普通に見たら冒険者だし、貴族としても親が爵位を持っていると思われるだろうな。

「これでいいですか?」

「えっと・・・は、はい、大丈夫です。」

 身分証明証を出すと、ちょっと驚いた顔をしていたが、すぐに受付をしてくれた。よかった、よかった。


 町の中にはいると焼けたような匂いがきつくなった。鍛冶屋が多いせいでこのような臭いが漂っているのだろう。町の造り自体は他の町と大きく変わった感じはなく、やはり石造りの建物が多い。

 とりあえずまずは宿を確保しようとラクマニア様に言われたところに行ってみたけど、そこは貴族専用の宿だった。

「どうする?ラクマニア様の紹介の宿屋は貴族専用みたいなんだよね。値段はまだ聞いていないけど高いと思う。他の人たちから普通のおすすめの宿は聞いているけど・・・。」

「ここでハクセンも最後だから少しだけでも貴族用っていうところに泊まってみない?なにごとも経験よ。」

「まあお金も入っていることだし、せっかくだからそうするか。」

 宿屋に入ろうとすると入口で身分証明証の提示を求められた。まあどう考えても冒険者の格好だから貴族とは思わないよね。貴族で冒険者に登録している人はいるけど、町の中で冒険者の格好をしている人はほとんどいないみたいだしね。

「いらっしゃいませ。申し訳ありませんが、当宿はどなたかの紹介がなければ宿泊ができないのです。どなたかの紹介状をお持ちでしょうか?」

 おお、ここも一見さんお断りだったよ。

「この紹介状でいいでしょうか?」

 そういってラクマニア様に書いてもらった紹介状を見せる。

「はい、ルイドルフ様のご紹介ですね。身分証明証も一緒によろしいでしょうか?」

 紹介状と身分証明証を確認すると、すぐ部屋に案内すると言われる。あれ?宿泊料金の確認はないの?ちょっと怖いんだけど・・・。

「すみません、支払いのことを聞いていなかったのですが、一泊どのくらいかかるのでしょうか?」

「部屋のことが紹介状に書かれていましたのでそこに案内いたします。宿の代金はルイドルフ様がお支払いすると書いてありましたので大丈夫です。」

「「ええ~~~!!」」

「確認も取れましたので問題ありません。」


 そして案内された部屋は予想通りスイートルームのようなところだった。部屋の設備など一通り説明を受けるが広すぎだろう。気分によって寝る部屋を変えるって意味かもしれないけど、ベッドルームが3つあるって意味わからないし。

「ここってもしかして特別室とかなんですか?」

「はい、当宿自慢の部屋となります。部屋には専属のメイドがつきますので何かご用があればこちらのベルを鳴らしてください。」

「わ、わかりました。」

「それでは失礼いたします。」



「なあ・・・これってどうすればいい?」

「そうね、せっかくだから好意に甘えて泊まっていきましょう。もともとこの町で3泊くらいはするつもりだったでしょ?そのくらいは遠慮しなくてもいんじゃない?たぶんラクマニア様にとってはたいした金額じゃ無いと思うわ。」

 一般人の自分にとってはすごすぎて慣れないんだけど・・・。


 まだ夕食までは時間があるので少し町の中を歩いてみることにした。場所を聞くと、町の東の方に鍛冶屋が多く集まっているみたいで、聞いていた鍛冶屋もそっちのエリアにあるようだ。

 さっそくお店に行ってみると、さすがに有名なだけあってかなり充実した装備がそろっている。ミスリル関係の装備も結構普通に売っているのがすごいところだな。それだけ売れてもいるんだろう。非売品とかで置いているものは優レベルのものだ。すごいな。

「なあ、できるならここで鍛冶について少し学んでいけないかな?鍛冶学については最低限取得しているから、あとは技術の方だけだよね。ある程度できるようになったら装備の整備も自分でできるようから長期遠征の時に助かるからね。」

「そうね。いきなり性能が落ちるわけじゃないけど、自分で出来れば定期的にちゃんとした整備ができるからそれだけ戦闘には有利よね。
 それにスキルを持っていた方がクラスの恩恵も受けられるし、タミス神の祝福も受けているから習得も早いと思うわ。」

「問題はそんなレベルで習うことを受け入れてくれるかどうかだねえ・・・。」

「いくつか見ていって気に入った装備があるところにダメ元でお願いしてみましょう。」

 夕食は部屋でいつでも食べられるみたいだったのでお願いする。一番安い料理でもかなりの内容なので値段が怖くてあまり聞けない。ソースの多くかかった料理で、魚と肉のメインの皿が出てきて美味しかった。緊張している自分をよそに、ジェンはワインまで頼んでいた。なんか慣れているな。
 デザートはちょっと甘すぎて自分にはダメだったけど、ジェンは特に気にならないようだ。これは育った環境のせいかな。

 食事の後はお風呂にも入ってゆっくりしてから眠りにつく。ベッドルームはいっぱいあるんだけど、いつものように同じ部屋だ。なんかもう普通になりすぎてしまったよなあ。
 そっちは見ないようにしているとは言え、普通に隣で着替えているからね。からかってくるのもいつものことだし・・・。
 もう自分のことは安心しきっている感じだよ。普通だったら襲ってくれと言っているようなものだもんなあ。まあ同じベッドで寝たりもしている時点でもうおかしいか。おかげで時々トイレにこもらないといけなくなってしまうよ。


~ジェンSide~
 今回の件で使ったお金のことを聞いたときはさすがに落ち込んだけど、報酬をもらえてよかったわ。おかげで装備もそろえられそうだしね。だけどあの魔道具がなかったらと考えるとぞっとするわね。ほんとに危なかったわ。

 色々あったけど、下位爵の身分までもらえたので最終的にはよかったのかな?ちょっと怖い目には遭ったけど、イチの気持ちも聞くことができたしね。


 あの口げんかの後からイチの言動がちょっとおかしいような気がする。ちょっとしたことなんだけど、今までと少し違っている。からかったときの照れ具合が今までよりも強いような感じだし、一緒に行動しているときもなぜかよそよそしい感じを受けるのよね。

 でも私のことを嫌っているという訳ではないのはわかるのよね。ちょっと私のことを意識してくれるようになったのかな?少しは進展していると思っていいのかな?


~~~~~

 夕べは眠りが深かったみたいで目覚めはすっきりだ。さすがに高級なベッドは違うな。掛け布団とか重さがないくらいな羽毛布団だったし。
 出かける準備を終えてから朝食の準備をしてもらう。朝から外の展望を眺めながらの優雅な朝食だ。うーん、金持ちになった気分だねえ。横にメイドさんまで立って給仕してくれるからね。食後は優雅に紅茶までいただく。まあずっとこんなんだと疲れてしまいそうだけどね。

 今日も紹介してもらったところや昨日ちょっと気になったところを中心に鍛冶屋を見て回る。ラクマニア様に紹介してもらったところは確かにいいところなんだけど、やはり貴族相手なのかちょっと雰囲気が違っていた。置いている装備も見栄えの方を意識している感じでその分値段が高い傾向があるんだよね。

 結構表通り以外の小さなところに隠れた名店とかがあるんだよなあ・・・とか思いながら適当にうろついていると、あまり綺麗ではないけど、冒険者がそれなりに来ている店に気がついた。冒険者は狩りに行っている時間なのでそんなに姿はないのに、この店はそれなりに来ているということは冒険者の中では有名なのかな?
 店の名前はカルマの店となっており、店内を見てみると見た目は豪華なわけではないんだけど、実用レベルのもので結構良さそうなものが売られていた。

「こんにちは。いきなりなれなれしくて申し訳ありませんが、この店って冒険者の中では有名なところなのでしょうか?」

 店に来ていた熟練者っぽい感じの男性に声をかけてみる。

「おっ?ああ、お前も冒険者か?他の町からやって来たのか?」

「ええ、装備をそろえるならこの町がいいと言われてきたのですが、店が多くてなかなか決めきれないと思っていたところだったんです。この時間なのに冒険者が結構多い気がするし、いい物がそろっているみたいなのでいい店なのかなと・・・。」

「おお、わかるか?豪華さはないんだけど実用レベルではこの店が一番という奴らも多いんだよ。俺もここの店を愛用しているからな。
 値段はそれなりにするんだが、自分に合うように細かく要望に応えてくれるし、実用性を考えると値段以上の価値があると思うぞ。」

「そうなんですね。ありがとうございます。」


 店に置いている武器は高レベルのものまでで、良レベル以上のものは置いていない。店員に話を聞いて見ると、良階位以上は注文しか受けていないらしい。

 せっかくなので完成したものを少し見せてほしいとお願いすると、いくつか見せてくれた。ただし注文品なので試し切りなどはできないと言われる。

「そんなに詳しくわからないけど、結構よくない?」

「ええ、持った感じがいいわね。オーダーで作ってもらったらもっとしっくりしたものになりそう。」

「付与魔法の技術も高い感じだよね。」

 これはたしかにいいところかもしれないと店員に注文について話を聞くことにした。

「すみません、注文して装備を作ってもらうと金額と期間はどのくらいかかるのでしょうか?」

「えっと、まずは注文を受けられるかになりますが、受けるとしても武器だと少なくとも1ヶ月近くはかかると考えてください。防具関係は調整だけであれば数日、注文となるとやはり1ヶ月近くかかります。
 金額は武器だと安くても200万ドールはみてください。あとは材料によって値段が変わってきます。注文の場合は前金で半額、完成後に残りとなります。手直しがある場合はその都度相談となります。
 ただ最初に注文される時には技量の確認をさせていただくことが条件となります。申し訳ありませんが、技量の判断はこちらの主観となりますので、ご了承ください。もし技量に達していないとなった場合、少なくとも再度技量の確認には3ヶ月必要となります。」

 どうやら技量が無い人間の為にいいものを打つのは嫌らしく、その場合は店に出ている装備で我慢してくれと言うことらしい。えらくこだわっているなあ・・・。

「折角なので技量の確認をお願いできますか?」

「確認してきますので、しばらくお待ちください。」

 少ししてから時間がとれると言われて裏庭の方に通される。途中で工房を確認できたんだけど、数名の人が作業しており、何人かは指導を受けながら作業を行っていた。横目で見ていると、細かくやり方を指導している感じだ。
 前に何度か鍛冶屋をみたことあるけど、みて覚えろっていうところばかりだったんだよなあ。ここはかなり近代的な教え方をしているみたいだ。
 案内されたところには、スキンヘッドでちょっと強面ながっちりとした体型の男性がいた。

「それで作ってほしいというのはおまえ達本人か?まだ若そうだが、最低限の技量を見せてくれなければいくら金を積まれても断らせてもらうぞ。」

 ちょっと頑固そうなおじさんという印象だな。こういう人ってこだわりが強いけど、それだけきっちりと作ってくれるというイメージだね。

「今は冒険者の上階位です。技量については正確にどの程度なのかはわかりませんが、残念ながら良階位のレベルはありません。」

「まあいい。とりあえずこっちの武器で少し動きを見せてみろ。」

 そう言って並べられた武器を示される。いろいろな種類と大きさの武器が準備されており、自分は片手剣と槌、ジェンは短剣と杖を使って二人で打ち合いをやってみる。

「よし、わかった。今後の成長を期待して片手剣と短剣については作ってもいいだろう。鎚と杖についてはまだまだ店に置いてあるものでも十分だ。細かな金額についてはさっきのルイドと話してくれ。」

 一応最低限の技量はあったようだ。まあ、鎚や杖は買い替えなくてもよかったからいいか。金額的にも厳しいしね。

「ありがとうございます。すみません、もう一つお願いがあるのですがよろしいでしょうか?」

「なんだ?」

「少しだけでもいいので、ここで鍛冶の勉強をさせてもらうことはできないでしょうか?」

「なんだと?」

「装備の手入れだけでも自分でできるようになりたいんです。鍛冶についてはある程度勉強しています。」

「おままごとなら他を当たってくれ。そんな簡単に身につくもんじゃない。」

「そんなつもりはありません。この工房をちょっとみただけでも指導方法がとても素晴らしく感じました。かなり効率的な指導をやっていることはわかります。見させてもらうだけでもかまいませんし、雑用であれば何でもさせてもらいます。」

 しばらく自分たちの方をにらみつけた後、口を開いた。

「・・・ふん、そこまでいうなら技術者のクラスを取得できたらうちで鍛えてやってもいい。まあそれの取得だけでも結構かかると思うがな。」

「本当ですね!!その言葉に間違いないですね。」

「ああ、タミス神に誓って約束しよう。」

 よし!ジェンをみると同じようにちょっとうれしそうにしている。

「「それではしばらく指導をよろしくお願いします。」」

 ジェンと二人で身分証明証を出す。

「ん?なにを言ってるんだ?」

「いえ、ですから技術者のクラスを確認してもらおうかと思いまして。付与、調合、錬金のスキルは持っていますし、これだとわからないかもしれませんが、タミス神の祝福ももらっていますので。」

「なんだと・・・見せてみろ。」

 そういって二人の身分証明証を奪い取って確認している。

「・・・くっ、しかたがない、約束は約束だ。」

 さすがにタミス神にまで誓ったといった手前、かなり悔しそうにしている。

「ただ指導は厳しいから覚悟しておけ。うちで習うのなら最低限のことができるようになるまではやってもらうからな。」

「それはこちらもお願いしたいところです。」

 一応納得した後、少し言いにくそうに聞いてきた。

「あと、気になったんだが、おまえ達は貴族なのか?」

「ああ、ちょっと色々ありまして・・・。名目上で貴族という立場にはなっていますが、身分はあくまで平民なので気にしないで下さい。なので普通に接してくれるとありがたいです。」

「そうか・・・。わかった。それじゃあ、装備について話がすんだら明日からでもかまわないぞ。」


 このあと武器についていろいろと話した結果、ミスリルの片手剣と短剣をお願いすることとなった。ただ他にも注文されたものもあるし、ある程度調整が必要なので、やはり1ヶ月ほどは見てくれと言われる。鍛冶を習うのでどうせしばらく時間もかかると思うので問題ないだろう。
 そのほかにも装備類を見てから購入するものを決めていく。ジェンの防具関係は大体そろっているんだけど、自分の方は見直したいからね。

「それでは明後日からよろしくお願いします。」

 さすがに1ヶ月もあの宿に泊まるのは悪いので他の宿に移ることにした。とりあえず明日はせっかくなので一日観光してから明後日から宿を移って鍛冶をすることにしよう。

・・・
・・


 それから1ヶ月ほどしてやっと武器ができあがった。できたものはかなりの出来映えで満足している。付与魔法も結構つけてもらえたので十分なものだ。手になじむ感じもあっていい。

名称:ミスリルの剣(良)
詳細:ミスリルで鍛え上げられた剣。製品の強度が30%向上する。製品の切れ味が30%向上する。
品質:良
耐久性:良
効果:良
効力:強度向上-3、鋭利向上-3

名称:ミスリルの短剣(良)
詳細:ミスリルで鍛え上げられた短剣。製品の強度が30%向上する。製品の切れ味が30%向上する。
品質:良
耐久性:良
効果:良
効力:強度向上-3、鋭利向上-3


 値段はそれぞれ480万ドールと360万ドールともちろん結構な額だったんだけど、かなりできもいいし、細かく調整までしてもらってこの値段だったから安かったのではないかと思っている。正直優階位の冒険者でも使っているレベルのものだからね。

「おい!!気に入ってくれたのはいいんだが、卒業試験は大丈夫なのか?」

「あ、カルマさん、すみません。頑張ります!!」

 今日は鍛治がちゃんとできるようになっているかどうかの試験をやってもらうことになっているので頑張らないといけないんだけど、完成した武器を見せてもらってちょっと気がそれてしまい怒られてしまった。
 やっぱりこのレベルにはまだまだだなあと改めて考えさせられるが、まあ当たり前だな。たかだか1ヶ月やった人間に追いつかれたら立場がないもんね。



 1ヶ月ほど前に、泊まっていた貴族用の宿から鍛冶屋の近くの平民用の宿に移り、約束した日の朝から鍛冶屋を訪問した。すでに準備はしていてくれていて、すぐに職場の人たちに紹介され、まずは簡単な手伝いから取りかかった。
 いきなり作業をするわけではなく、まずは炉の管理方法など覚えなければならなかったけど、事前に知識だけはあったのでまだよかった。なかったらこのあたりを覚えるだけでも結構時間を費やしていたと思う。

 一通りの前準備ができるようになった頃から少しずつ鍛冶のやり方を習い始めた。教えてくれるのはこの鍛冶屋のベテランのムニワさんだ。他にも3人が弟子として働いており、そのうちの一人はまだ働き始めて1年くらいだった。
 ある程度知識はあったつもりだったんだけど、やっぱり聞くのとやるのでは大違いだった。また暑くて熱いので熱を遮る魔法を使おうかと思ったんだけど、熱を感じなければ温度の調整ができないだろうと言われて怒られた。このため冬になっているのに暑くてしゃれにならなかったという・・・。

 鍛冶は熱した金属をただ打つだけではなく、魔力を調整しながら金属に練り込んでいくという感じだ。これにより強度が上がるだけでなく、魔力が通りやすくなり、付与魔法も浸透しやすくなるようで、これが鋳造したものとの違いとなる。
 上位の金属になればなるほど、練り込む魔力の調整が難しく、なかなか魔力を練り込むことができなくなるため、技量の劣る者が上のクラスの素材を鍛えてもあまり意味が無いらしい。たとえ形になったとしてもグレードの低い物になってしまうみたいだ。

 木製の道具についても木槌で魔力を込めながらたたいたり、道具で削ったりして調整していくようだ。ただ弓は別の技術がいるらしく、ここでは教えてもらうことができなかった。


 手伝いを兼ねているので、昼までは準備や雑用に追われるので作業ができるようになるのは昼を過ぎてからだ。最初はある程度やり方を見せてもらい、一通りの工程を確認したところで鉄を使って鍛冶をする。
 他の金属や木材でもいいし、鉄を正式に使えるようになるのはスキルがついた後なんだけど、練習や鍛錬には一番需要が高い鉄でやるのが効果的と言うことで鉄を使うらしい。
 ジェンと一緒にハンマーをふるって武器を鍛え上げていく。もちろんいきなりうまくいくわけではないので、何度も何度もやり直すことになったけど、やっていくと徐々にコツもわかってくる。加護の恩恵もあるのだろう。

 鍛冶の仕事はほとんどが男性ということもあって、ジェンはすぐに注目を集めることになって、帰り道とかでも食事に誘われたり声をかけられたりすることがしばしばあった。
 もちろん自分も一緒にいるんだけど、見えてないように振る舞われるのはちょっと悲しくなる。しかも断られるとこっちをにらんでいくからたちが悪い。同じ宿どころか同じ部屋に泊まっているとばれた後はかなり怖かったよ。


 毎日頑張っていたせいもあり、最初の1週間で鍛冶のスキルがつき、さらに3週間でスキルレベルが2に上がった。なんとか鉄まではうまく魔力を練り込むことができるようになったので鋼にも挑戦してみたけど、やっぱりそう簡単にはいかない。それでも少しは取り扱うことができるようになったのでうれしかった。
 さすがに短期間でここまでできるようになったことにカルマさんやムニワさんも驚いていた。一番若いタレンダさんが最近になって鋼を鍛えられるようになったと喜んでいたらしく、すぐに追いつかれてかなり落ち込んでいたようだ。やはり事前に鍛冶の知識については習得していたことと、加護の恩恵が大きいのだろう。


 鍛冶を習う条件として、武器ができても鉄の鍛錬がちゃんとできるまではやっていくように言われていたので、その技能についての確認が今回の卒業試験なのである。

 数日前から弓以外の一通りの装備について造らされている。金属は鉄、木製の物は硬樹といわれる種類の木材、革製品は牙猪の革を使っている。今日は付与魔法まで入れており、最後の仕上げを済ませてなんとか完成することができた。
 できた物を自分で鑑定してみると、品質、耐久性、効果ともに高レベルのものが多いが、品質と耐久性だけは並レベルのものがときどき混じってしまっている。ただ本体のレベルとしては高レベルと出るのでとりあえず大丈夫かな?まあほんとは全部が高となっておかないとだめなんだろうけど。

 カルマさんだけでなく、他の人達から確認をしてもらう間はかなり緊張してしまった。しばらく装備の確認を終えた後、打ち合わせが行われる。しばらくしてカルマさんがやってきた。

「よくがんばった。合格だ。」

「「やった~~~!!」」

「ただし、合格ラインはぎりぎり達成できたと言うだけだからうぬぼれるんじゃないぞ。あと、鍛冶はやらないと腕はなまっていくからな。最低限鍛錬は続けてくれよ。」

「「わかりました。ありがとうございます。」」

「しかし、1ヶ月くらいでこれだけのことができるようになるとは正直驚いた。おまえ達ももう少し頑張らないとな?このまま本気で二人がやったらすぐに追い抜かれてしまうぞ!明日からもっとみっちりとやってもらうからな。」

「「「「「・・・・」」」」」

「それじゃあ卒業祝いに飯に行くぞ!!」

 最後の送別会と行って夕食をごちそうになった。他の従業員も一緒に焼き肉屋みたいなところでたらふく食べて満足だ。ジェンは結構お酒も飲んでいたけど大丈夫かな?よほど楽しかったのか、最後はダウンしてしまったので帰りはおんぶしていくことになったよ。飲み過ぎだよ・・・。


~ジェンSide~
 この一ヶ月ちょっとの間は本当に忙しかったわ。とりあえず鍛冶の技術を習得することに全力をかけた感じだった。出来れば武器の完成までに最低限のスキルを手に入れておきたいと言うことで結構遅くまで作業させてもらった。防音の魔道具を見せたときはかなり驚いていたけどね。

 がんばった甲斐もあってなんとか無事に卒業試験をクリアしてほっとした。まだいくつかは劣っているところもあるので自分的にはちょっと不満だったけれど、それはこれから修練していけばいいかな。

 鍛冶の世界では女性が少ないと言うこともあって、かなり目立っていたみたい。結構な頻度で告白されたんだけど、好きな人がいるからと言うと、あっさりと諦めてくれたので助かったわ。イチのことをにらんでいる人もいたけどね。

 いろいろと考えることもあるんだけど、こうやって何かに打ち込んでいるとある意味楽だった。真剣に考えないといけないと思いながらもこのままでいいと思う気持ちがあるのよね。

~~~~~


 夕べはかなり飲んだせいでジェンはまだ起きていない。一人の時はそこまではめを外さないのに、自分といるときは連れて帰ってくれる人がいると思っているのか大体飲み過ぎてるよなあ。普通だったら襲われているぞ。
 その場で治療すればいいのに、帰ってちゃんと寝付くまではいつもこの状態なんだよな。気持ち悪くなるまではこの酔った感覚がいいのよねと言って回復魔法をかけさせてくれない。


 ジェンが起きたところで鍛冶屋に行って昨日の武器と装備品のお金を払う。武器だけでなく防具についてもある程度見直しを行っていたので結構な金額だ。
 購入したのは全部で2000万ドール超えだ。2億円ですよ、2億円。おかげで残金が10万ドールくらいまで落ちてしまったけどしょうが無い。まあ月末にはまたお金が入るからなんとかなるだろう。
 今回のこのお金は正直もともと無かったお金だし、ここまでいいものをそろえるのはなかなか難しいからね。今回はジェンと相談した上でこれだけのものを購入することにした。
 安全第一だし、普通の生活費は月初めのインスタントラーメンとかの売り上げで十分にまかなえるからね。まあ3年限定だけど、今は毎月20万ドールほど入るので何もしなくても年収240万ドールと良階位の冒険者レベルの収入がある。

 ミスリルの剣(良)=480万ドール
 ミスリルの短剣(良)=360万ドール
 突牛の鎧(良)=580万ドール
 ミスリルの小盾(良)=440万ドール
 ミスリルの兜(良)=200万ドール

 とりあえず装備は正直言って良~優階位の冒険者に匹敵するような内容になったと思う。上階位でこの装備は贅沢すぎるかもしれない。
 鉄の短剣は魔獣の解体用に使うことにしているのでそのまま持っておく。大角牛の革の鎧(高)は10万ドール、鉄の小盾(高)は6万5千ドールで引き取ってもらった。

 負けてくれるとは言っていたんだけど、いろいろとお世話になっているのにそこまで甘えることはできないのでちゃんと支払いをする。
 その代わりというわけではないだろうが、古い鍛冶道具をもらうことができたので助かった。これで出先でもある程度は鍛冶の修練と装備の整備ができるな。鍛冶の炉は魔法で代用することができるからね。
 正直この道具だけでも結構な値段だと思うんだけど、もう使わないし、防音の魔道具を考えたら安いものだと言っていた。


 鍛冶の修練をしていたとき、やはり時間が足りなくて困ってしまった。というのも町の取り決めで鍛冶作業は7時までと決められていた。騒音の問題からそのように決まってしまったため、大きな工房は防音設備を充実させて夜遅くまでやっているところもあるらしい。

 防音の魔道具は音を小さくするという効果で、何重にも使わなければ規定の範囲まで防音できないことからある程度の敷地がないと効果が出ないみたい。このため敷地の狭いこの鍛冶屋では厳しかったようだ。
 自分の造った魔道具なら空気の振動を遮断する方法で作っていたため、狭いエリアでも十分に防音の効果を出せた。魔獣石の消費を抑えるためにかなり細かく造ったので時間はかかったけど、十分実用レベルのものができたと思っている。これを使うことで結構遅くまで鍛冶作業をすることが出来たのが大きい。

 その防音効果に驚いたのはカルマさんだ。その魔道具はどうしたんだと言われたので遺跡で見つけたんですとごまかしておいた。さすがに自分で作ったと言ったらまずいだろうからね。

 自分たちは普段は使わないからと言って譲ることにしたんだけど、その対価で武器をただにしようかという話が出てしまった。価値的にそこまでのものではないため、それは断ったところ、鍛冶道具をくれたという流れだ。


 あと、この一ヶ月間鍛冶だけでなく色々と鍛錬をしたこともあって、ついに魔素操作が4にあがった。魔法についても自分は一般魔法と風と治癒、ジェンは一般魔法と水と治癒が4にあがっている。他にもちょっとずつスキルが上がっているのでやった甲斐があったというものだ。
 治癒に関しては旅の間に孤児院とかによって治療をしていったことが効いているのだろう。国が変わったら難しいかと思っていたんだけど、あるていど風貌が伝わっていたので結構あっさりと受け入れてくれたのには驚いた。
 ハクセン語も国に入ったときは3だったのにやはりいろいろと話をしたせいか4に上がっていた。このせいか言語学についてはついに5に上がっていた。
 やっと実技関係で4に上がるものが出てきたのはうれしいね。戦闘スキルは加護が少ないから上がりにくいかもしれないけど、地道にやっていこう。



~鍛冶屋の親方・カルマSide~
 わしの造る装備は結構いいものだと自分では思ってはいるが、残念ながらそれほどはやってはいない。それでもわしの装備をみて常連になってくれるやつもいるし、その知り合いがやってきて徐々に顧客は増えてきている。
 見栄えを重視した装備ではなく、実用性重視の装備なので兵士などには受けが悪いのは仕方が無い。兵士達はやはり見栄えも重視しなければならないだろうからな。ただわしはそれよりも性能を重視したいので、本当にわかっているやつのものしか作る気は起きない。

 珍しく、誰からの紹介でもなくこの店を見つけた冒険者が武器を作ってほしいとやってきた。会ってみるとえらく若かったが、上階位レベルの実力は十分にあり、そろそろ上の装備がほしくなるくらいと言うのが見て取れた。ただ後で聞いたところ、魔法の方が得意と言うことを聞いて驚いたくらいだ。
 金額についても特に驚いた感じもなく、そのくらいだったら十分だというようなことを言っていた。どこかの金持ちの子供なのだろうか?まあ実力もちゃんとあって、わしの作ったものを良いと思ってくれているのなら問題は無い。

 注文を受けていいと思って話を進めようとしたんだが、何を思ったのか、鍛冶を教えてほしいと言ってきやがった。何を考えているんだ?しかも武器の手入れができる程度でいいのでというなめたことを言ってきた。そんな簡単にできるもんじゃねえぞ。

 冗談で技術者のクラスを取ってきたら考えてもいいというと、すでに持っていると聞いて驚いた。付与魔法に錬金などいくつか持っており、タミス神の祝福ももらっていると言っていた。
 タミス神の加護って鍛冶をやる人間にとっては憧れの加護じゃねえか。そこまで持っているならと受けざるを得なかった。

 このとき気になったのは職業に下位爵という記載があったことだ。貴族なのかと聞いたんだが、名誉職なので特に気にしないでくれと言われた。貴族の子供ではなく、この年齢で貴族本人というのが驚いた。後でルイドルフ上位爵に伝があると聞いてさらに驚いたものだ。


 実際に鍛冶に入ると、言っていたとおりすでにかなりの知識は持っていた。もちろん実務としては全くだったけどな。うちでは従来のやり方を変えて、出来るだけ分かりやすく指導をしていたつもりだったんだが、さらに効率的な考えをしており、こちらが改めて勉強することも多かった。
 結局1ヶ月半で鋼まである程度鍛えることができるようになったのには驚いた。おかげで他の弟子達の目の色が変わったのはよかったかもしれんな。とくに女性のジェニファー嬢までができるようになっていたのにかなりショックを受けていたからな。


 かなり気さくな二人で1週間もしないで職場に打ち解けていた。もちろん対抗意識を燃やす奴もいたが、それでもいい感じに付き合っていた。

 驚いたのは防音の魔道具だ。音が漏れたら意味が無いぞと思って試しに使わせたんだが、全く音が漏れていなかった。どこで手に入れたのかと思ったら古代遺跡で見つけたと言っていた。しかもそんな貴重な物を譲ると言われてさらに驚いた。
 正直こんな魔道具は見たことがないのでいくらになるのか見当がつかないため、購入する装備をただにしようかという話をしたんだが、それは受け入れてくれなかったので、昔使っていた鍛冶道具を譲ることで話が付いた。
 防音の魔道具もあくまで借りるということにして、こっちに来たときには無料で装備の整備をすることにした。
 ただし、この魔道具のことは内密にするように言われる。犯罪に使用される可能性も高いからだ。このためこのことはわしだけの秘密とし、他の奴らにはちょっと性能のいい防音の魔道具を付けることが出来たと説明しておいた。


 試験の課題も無事にクリアし、最後に装備なども購入していった。負けてやると言ったのに「それはだめです!」と言って正規の料金を払いやがった。値段もちゃんと覚えているのでごまかしようもなかったからな。
 今後も頑張って精進すると言っていたが、次に会うときにはもしかしたらミスリルまで扱えるようになっているかもしれないな。

 付与魔法については効果は発揮できているようだったが、本人達が言っていたように規定の大きさではできなかったのは仕方が無いことだろう。あれだと魔素の消耗が大きすぎるので使えないが、今の段階ではあれだけできれば十分と考えてもいい。付与魔法までできないやつも多いからな。


 しかし二人の関係は未だによくわからなかった。ジェニファー嬢はいろいろなやつに告白されていたが、いつも好きな人がいるといって断っていたし、好きなのはジュンイチのことかと思ったんだが、付き合っているというわけではないらしい。しかし同じ宿で同じ部屋に泊まっているという話なのでみんなどういう関係なんだと頭を抱えていた。

 最後の打ち上げでは酔い潰れたジェニファー嬢をおんぶして帰って行ったからな。どう考えても恋人同士の関係にしか見えないぞ。


~購入した装備の詳細~
名称:突牛の鎧(良)=580万ドール
詳細:突牛の革から製作された鎧で要所にミスリルが使用されている。製品の強度が30%向上する。製品の魔法耐性が30%向上する。
品質:良
耐久性:良
効果:良
効力:強度向上-3、魔法耐性向上-3

名称:ミスリルの小盾(良)=440万ドール
詳細:ミスリルと鋼で作りあげられた小盾。製品の強度が30%向上する。製品の耐久性が30%向上する。
品質:良
耐久性:良
効果:良
効力:強度向上-3、耐久性向上-3

名称:ミスリルの兜(良)=200万ドール
詳細:ミスリルと巨角牛の革から製作された帽子。製品の強度が30%向上する。製品の耐久性が30%向上する。
品質:良
耐久性:良
効果:良
効力:強度向上-3、耐久性向上-3


~装備~
ジュンイチの装備:
ミスリルの剣(良) 良/良/良 強度向上-3、鋭利向上-3
鉄の短剣(良) 良/良/良 強度向上-3、鋭利向上-3、耐久性向上-1
鋼の戦鎚(高) 高/高/高 強度向上-2
突牛の鎧(良) 良/良/良 強度向上-3、魔法耐性向上-3
巨角牛の革パンツ(高) 高/高/高 強度向上-2
巨猪の革の籠手(高) 高/高/高 強度向上-2
ミスリルの盾(高) 良/良/並 強度向上-1、重量軽減-1
巨猪の革のブーツ(高) 高/高/高 耐久性向上-2
ミスリルの兜(良) 良/良/良 強度向上-3、耐久性向上-3
力のネックレス(良) 良/良/良 筋力向上-3
魔術の指輪(良) 良/良/良 魔力強化-3、治癒力強化-2
堅牢の腕輪(高) 高/高/高 肉体硬化-2
耐久のアンクレット(高) 高/高/高 持久力強化-2

ジェニファーの装備:
ミスリルの短剣(良) 良/良/良 強度向上-3、鋭利向上-3
鋼の錫杖(高) 高/高/高 強度向上-2
巨角牛の革パンツ(高) 高/高/高 強度向上-2
突牛のミスリルハーフ鎧(高) 良/良/並 強度向上-1、重量軽減-1
ミスリルの籠手(高) 良/良/並 強度向上-1、耐久性向上-1
ミスリルの小盾(良) 良/良/良 強度向上-3、耐久性向上-3
巨猪の革のブーツ(高) 高/高/高 耐久性向上-2
ミスリルの兜(高) 良/良/並 強度向上-1、耐久性向上-1
力のネックレス(高) 高/並/高 筋力向上-2
魔術の指輪(高) 高/高/高 魔力強化-2、治癒力強化-1
治癒の指輪(良) 良/良/良 治癒力強化-3
俊敏の腕輪(高) 並/並/高 俊敏強化-2
堅牢の腕輪(良) 良/良/良 肉体硬化-3
耐久のアンクレット(高) 高/高/高 持久力強化-2

予備の装備:
鋼の剣(高) 高/高/高 強度向上-2
鉄の短剣(良) 良/良/良 強度向上-3、鋭利向上-3、耐久性向上-1
巨角牛の鎧(高) 高/高/高 強度向上-2
大角牛の革のハーフ鎧(高) 高/高/高 強度向上-2
厚手の革パンツ(並) 並/並/並 強度向上-1×2
牙猪の革の籠手(高) 高/高/並 強度向上-1
牙猪の革の籠手(高) 高/高/高 強度向上-2、耐久性向上-1
牙猪の革のブーツ(高) 高/高/高 耐久性向上-2×2
鉄の兜(高) 高/高/高 強度向上-2
牙猪の革の帽子(高) 高/高/高 強度向上-2
鉄の盾(並) 並/並/並 強度向上-1
鋼の小盾(高) 高/高/高 強度向上-2


~ジュンイチとジェニファーのステータス~

名前:ジュンイチ(大岡純一郎)
生年月日:998年10月30日
年齢:18歳
国籍:ヤーマン国
職業:冒険者(上階位・アース) ハクセン下位爵
賞罰:ハクセン緑玉章
資格:車運転
クラス:戦士(武術力向上-1)、魔法使い(魔力向上-3)、治癒士(治癒力向上-1)、学者(思考力向上-3)、技術者(技術力向上-1)、神の祝福(物理耐性上昇-3、魔法耐性上昇-3、能力吸収上昇-1)

スキル:
体術-3、片手剣-3、両手剣-2、短剣-3、槌-2、盾-3、刀剣-1
威圧-3、突撃-3、回避-3
一般魔法-4、火魔法-3、風魔法-4、水魔法-3、土魔法-3、氷魔法-3、雷魔法-3、光魔法-3、闇魔法-3、次元魔法-1
治癒魔法-4、回復魔法-3
肉体硬化-2、筋力強化-2、持久力強化-2、俊敏強化-2、魔力強化-1、治癒力強化-1
毒耐性-3、麻痺耐性-3、睡眠耐性-3
演奏-1、歌唱-1、絵画-2、彫刻-2、工作-3、料理-2、裁縫-1
日本語-5、英語-5、ヤーマン語-5、ライハンドリア公用語-5、ハクセン語-4、モクニク語-2、サビオニア語-2、古代ライハン語-1、古代ホクサイ語-2、スペイン語-2
思考強化-3、鑑定-4
索敵-3、罠探知-3、罠解除-3、隠密-3
鍛冶-2、調合-1、錬金-3、付与-3、商人-2
採掘-2、採取-2、解体-3、解体魔法-3

知識スキル:
戦学-4、武学-4、防学-3
魔法学-4、魔素吸収-3、魔素放出-3、魔素操作-4
算学-4、自然科学-4、社会科学-4、生物学-4、植物学-4、地学-4-、神学-4、医学-4、天文学-4、言語学-5
罠学-4、鍛冶学-3、調合学-3、錬金学-3、付与学-4
ガイド本-3

秘匿スキル:
アミナの祝福(知識吸収上昇)
タミスの祝福(技術吸収上昇)
イギナの祝福(芸術吸収上昇)


名前:ジェニファー(ジェニファー・クーコ)
生年月日:998年12月15日
年齢:18歳
国籍:ヤーマン国
職業:冒険者(上階位・アース) ハクセン下位爵
賞罰:ハクセン緑玉章
資格:車運転
クラス:戦士(武術力向上-1)、魔法使い(魔力向上-3)、治癒士(治癒力向上-1)、学者(思考力向上-3)、技術者(技術力向上-2)、神の祝福(物理耐性上昇-3、魔法耐性上昇-3、能力吸収上昇-1)

スキル:
体術-3、片手剣-2、短剣-3、杖-2、弓-2、盾-3
威圧-3、突撃-3、回避-3
一般魔法-4、火魔法-3、風魔法-3、水魔法-4、土魔法-3、氷魔法-3、雷魔法-3、光魔法-3、闇魔法-3、次元魔法-1
治癒魔法-4、回復魔法-3
肉体硬化-2、筋力強化-2、持久力強化-2、俊敏強化-2、魔力強化-1、治癒力強化-1
毒耐性-3、麻痺耐性-3、睡眠耐性-3
演奏-3、歌唱-2、絵画-3、彫刻-1、舞踊-3、工作-1、料理-2、裁縫-2
英語-5、スペイン語-4、ドイツ語-3、フランス語-3、中国語-2、日本語-5、ヤーマン語-5、ライハンドリア公用語-5、ハクセン語-4、モクニク語-3、サビオニア語-2、古代ライハン語-1、古代ホクサイ語-2
思考強化-3、鑑定-4
索敵-3、隠密-3
鍛冶-2、調合-3、錬金-2、付与-3、商人-3
採掘-1、採取-2、解体-3、解体魔法-3

知識スキル:
戦学-4、武学-4、防学-3
魔法学-4、魔素吸収-3、魔素放出-3、魔素操作-4
算学-4、自然科学-4、社会科学-4、生物学-4、植物学-4、地学-4、神学-4、医学-4、天文学-4、言語学-5
罠学-3、鍛冶学-3、調合学-4、錬金学-3、付与学-4
ガイド本-3

秘匿スキル:
アミナの祝福(知識吸収上昇)
タミスの祝福(技術吸収上昇)
イギナの祝福(芸術吸収上昇)


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