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第二章
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橘はこの緩んだ空気を咳払いで消した後、石橋へと目を向けた。
「石橋さん。言いたいことはわかりますが、その方法だと……」
「はい、わかっています。面倒な決済は購買意欲を削ぐので、大きなマイナスです。瑠衣ちゃんが解除申請を受け付けないと判断したのも、正解だと思います」
石橋は橘が言いたいことを理解していたのであろう、淀みなく返答し、
「エロならまだしもね!」
と寺島へ吐き捨てた。
罵られた寺島は真顔になり、ゆっくりとディスプレイ側へ顔を背けていた。
「じゃあ、結局トーカ的にはどうなの?」
片倉に聞かれ、石橋は相槌をして数十秒考え込んでいた。
「まぁ、ギリギリ妥協できるラインかな。生年月日の登録は必須で、購入金額の上限解除もユーザー自身がやらなくてはならない。課金周りに関しては規約にも載せられる。一応、筋を通して対応することはできる。それに、個人情報を受け取りすぎるのも怖い。ウチのミスで漏洩なんてしようものなら、取り返しがつかないからね」
石橋はそう述べ、片倉や橘を見て頷いた後、渡辺には笑顔であった。
「ありがとうございます」
渡辺は安堵の息と、やり切ったような爽やかな顔をしていた。それから渡辺は手際よく片付けを終え、席へと戻った。
「次はこっちですね。じゃあ、守屋さん」
「え? お前じゃないんかい!」
片倉に対し、賢吾は思わず声を上げた。
「はい。僕とトーカもアドバイスをしましたが、今回は守屋さん主導の企画です」
真顔で返す片倉に、賢吾は口をあんぐりと開けていた。
準備に取り掛かった楓は、ロボットのように動きがガチガチだった。石橋も手伝ってはいたが、落ち着きがない様子は目に見えており、賢吾を含めた全員が不安そうな顔であった。
……片倉を除いて。
楓はフーッと息を吐き、ゆっくりと頭を下げた。
「それでは、皆様よろしくお願いいたします」
そう言ってから、顔を上げた楓。目つきが鋭くなり、空気ががらりと変わった。
「質疑応答はプレゼン後で、それでは守屋さんお願いします」
「はい。私が提案するのは、メンタルケアのアプリです」
片倉から綺麗にバトンタッチをし、楓のプレゼンが始まった。
皆にディスプレイが見えるよう、楓は身体を横に向ける。
「アプリの概要ですが、これは二つにわかれます。メンタルをケアしたいユーザーと、ケアをされたいユーザーが別々にいるということです。例えばですが、無料で公開している漫画やイラスト、小説等々のサイトやアプリをイメージしてください。投稿者と、閲覧者、評価してもらいたい側と、する側。今回のアプリにおいては、ケアするユーザーは臨床心理士の資格を持ったカウンセラーで、ケアされたいのは一般ユーザーとなります」
ディスプレイに映ったものは淡いピンク色が主体のデザインで、シンプルなUIでわかりやすいと賢吾は感じた。
これが初めてのプレゼンとは思えないほど、楓は順序良く進めていく。
「続いて、活用方法に移ります。ユーザーが悩みを投稿し、無作為に選んだカウンセラー、もしくはユーザー側が指名したカウンセラー各々が回答します。一つの悩みに対し、必ず五名のカウンセラーが回答をする仕組みです。五名にしたのは、意見が散らばり、尚且つ散らばりすぎない、と私が勝手に想定した人数です。なお、カウンセラーの指名料は、カウンセラー一名につき一律百円を予定しております。これが収入源の一つ目です」
ディスプレイではユーザーが悩みを投稿したところから、架空のカウンセラー達が回答しているものへと推移していった。
「某ゲーム雑誌の、プレイヤーがゲームの採点をするみたいな感じ?」
寺島がそう言い、確かに似ていると賢吾も思った。だが、楓はその某ゲーム雑誌を知らないのであろう、寺島の質問に固まっていた。
「似たような感じですが、質疑応答は最後です。守屋さん、続けてください」
片倉に言われ、寺島は申し訳なさそうに口を結んだ。片倉からの助け舟で気を取り戻したようで、楓は大きく頷いた。
「回答を受け取ったユーザーの悩みが解消すれば、そこで終わり。気に入った回答があり、特定のカウンセラーと別途でカウンセリングをしたい場合には、カウンセラーへの予約をしていただく。予約の手数料が収入源の二つ目です。ただし、この手数料は初回のみとします。ユーザーとカウンセラーがその後どうするかは、お互いで決めてもらいます。カウンセリング料金、やる場所と時間、一切こちらはノータッチです。ですが悩みが解決した、しなかった場合においても、カウンセリングを行った際には五段階で評価をしてもらい、カウンセラーの優劣を可視化します。そうすることで、ユーザーはより自分に合ったカウンセラーを探すことが可能となります」
映像がカウンセラーの五段階評価シートから、ユーザー同士が話し合うようなルームの画面へと変わり、楓は横向きから正対した。
「また、これはユーザーとカウンセラーだけが接点を持つアプリではありません。同じ悩みを持った者同士が話し合える場を設け、ユーザー間でも話し合って解決できるようにしたいと考えています。ただ、内容が内容なだけに当たり前ですが、本アプリは個人情報の登録ができない仕様にします。収益については基本B to Bで、あとは指名料、予約手数料のみです。渡辺さんの主張と重なりますが、Flameのネームバリューがありますので集客は見込めます。広告収入だけでも充分に潤うと思っています」
一拍置いたあと、楓は更に目に力を込める。
「そして最後になりますが、今回私がこのアプリを提案したのは、私自身がカウンセラーを目指しているからでもあります。多感な思春期とイジメに苦しむ十代の若者、仕事初めで環境の変化に適応できない新社会人、激務で摩耗した会社員、子育てや家事で精神と体力を消耗する主婦。悩みがない人などいません。ですが気軽に精神科へ通うことや、カウンセリングを受けることは、先進国のアメリカと比べ日本は大きく遅れています。この手法はまだどこも手を出していませんし、上手くいけば革命が起きると私は信じています」
力強く言い放った楓は、深々と頭を下げた。
「以上、ご清聴ありがとうございました」
楓は顔を上げたが、表情はまだ崩れていなかった。
「では質疑があればお願いします」
片倉が切り出すと、早速辰巳が手を上げた。
「ユーザーの予約手数料は初回のみとのことですが、一回払えばどのカウンセラーとも無料で予約が可能ということですか?」
「いえ、カウンセラー別となります」
楓は即答したが、
「じゃあ、不動産仲介業者みたいな感じか」
辰巳の言い方に、賢吾は何となく悪意を感じた。
「はい。ですが、予約手数料も均一にし、どんなに高くても五百円以内にする予定です。あくまでこれは、指名料と同じく収益の補助です」
悪意に対し、楓は真正面から受け止め返していた。
「補助なら予約手数料の方は無料でいいんじゃない? 指名料も払っている場合、ユーザーとしては予約手数料まで払いたくないでしょ。無料がいいって言うに決まってる」
山岡がそう主張した。確かに筋は通っているが、辰巳と同様に悪意が見えた。
「石橋さん。言いたいことはわかりますが、その方法だと……」
「はい、わかっています。面倒な決済は購買意欲を削ぐので、大きなマイナスです。瑠衣ちゃんが解除申請を受け付けないと判断したのも、正解だと思います」
石橋は橘が言いたいことを理解していたのであろう、淀みなく返答し、
「エロならまだしもね!」
と寺島へ吐き捨てた。
罵られた寺島は真顔になり、ゆっくりとディスプレイ側へ顔を背けていた。
「じゃあ、結局トーカ的にはどうなの?」
片倉に聞かれ、石橋は相槌をして数十秒考え込んでいた。
「まぁ、ギリギリ妥協できるラインかな。生年月日の登録は必須で、購入金額の上限解除もユーザー自身がやらなくてはならない。課金周りに関しては規約にも載せられる。一応、筋を通して対応することはできる。それに、個人情報を受け取りすぎるのも怖い。ウチのミスで漏洩なんてしようものなら、取り返しがつかないからね」
石橋はそう述べ、片倉や橘を見て頷いた後、渡辺には笑顔であった。
「ありがとうございます」
渡辺は安堵の息と、やり切ったような爽やかな顔をしていた。それから渡辺は手際よく片付けを終え、席へと戻った。
「次はこっちですね。じゃあ、守屋さん」
「え? お前じゃないんかい!」
片倉に対し、賢吾は思わず声を上げた。
「はい。僕とトーカもアドバイスをしましたが、今回は守屋さん主導の企画です」
真顔で返す片倉に、賢吾は口をあんぐりと開けていた。
準備に取り掛かった楓は、ロボットのように動きがガチガチだった。石橋も手伝ってはいたが、落ち着きがない様子は目に見えており、賢吾を含めた全員が不安そうな顔であった。
……片倉を除いて。
楓はフーッと息を吐き、ゆっくりと頭を下げた。
「それでは、皆様よろしくお願いいたします」
そう言ってから、顔を上げた楓。目つきが鋭くなり、空気ががらりと変わった。
「質疑応答はプレゼン後で、それでは守屋さんお願いします」
「はい。私が提案するのは、メンタルケアのアプリです」
片倉から綺麗にバトンタッチをし、楓のプレゼンが始まった。
皆にディスプレイが見えるよう、楓は身体を横に向ける。
「アプリの概要ですが、これは二つにわかれます。メンタルをケアしたいユーザーと、ケアをされたいユーザーが別々にいるということです。例えばですが、無料で公開している漫画やイラスト、小説等々のサイトやアプリをイメージしてください。投稿者と、閲覧者、評価してもらいたい側と、する側。今回のアプリにおいては、ケアするユーザーは臨床心理士の資格を持ったカウンセラーで、ケアされたいのは一般ユーザーとなります」
ディスプレイに映ったものは淡いピンク色が主体のデザインで、シンプルなUIでわかりやすいと賢吾は感じた。
これが初めてのプレゼンとは思えないほど、楓は順序良く進めていく。
「続いて、活用方法に移ります。ユーザーが悩みを投稿し、無作為に選んだカウンセラー、もしくはユーザー側が指名したカウンセラー各々が回答します。一つの悩みに対し、必ず五名のカウンセラーが回答をする仕組みです。五名にしたのは、意見が散らばり、尚且つ散らばりすぎない、と私が勝手に想定した人数です。なお、カウンセラーの指名料は、カウンセラー一名につき一律百円を予定しております。これが収入源の一つ目です」
ディスプレイではユーザーが悩みを投稿したところから、架空のカウンセラー達が回答しているものへと推移していった。
「某ゲーム雑誌の、プレイヤーがゲームの採点をするみたいな感じ?」
寺島がそう言い、確かに似ていると賢吾も思った。だが、楓はその某ゲーム雑誌を知らないのであろう、寺島の質問に固まっていた。
「似たような感じですが、質疑応答は最後です。守屋さん、続けてください」
片倉に言われ、寺島は申し訳なさそうに口を結んだ。片倉からの助け舟で気を取り戻したようで、楓は大きく頷いた。
「回答を受け取ったユーザーの悩みが解消すれば、そこで終わり。気に入った回答があり、特定のカウンセラーと別途でカウンセリングをしたい場合には、カウンセラーへの予約をしていただく。予約の手数料が収入源の二つ目です。ただし、この手数料は初回のみとします。ユーザーとカウンセラーがその後どうするかは、お互いで決めてもらいます。カウンセリング料金、やる場所と時間、一切こちらはノータッチです。ですが悩みが解決した、しなかった場合においても、カウンセリングを行った際には五段階で評価をしてもらい、カウンセラーの優劣を可視化します。そうすることで、ユーザーはより自分に合ったカウンセラーを探すことが可能となります」
映像がカウンセラーの五段階評価シートから、ユーザー同士が話し合うようなルームの画面へと変わり、楓は横向きから正対した。
「また、これはユーザーとカウンセラーだけが接点を持つアプリではありません。同じ悩みを持った者同士が話し合える場を設け、ユーザー間でも話し合って解決できるようにしたいと考えています。ただ、内容が内容なだけに当たり前ですが、本アプリは個人情報の登録ができない仕様にします。収益については基本B to Bで、あとは指名料、予約手数料のみです。渡辺さんの主張と重なりますが、Flameのネームバリューがありますので集客は見込めます。広告収入だけでも充分に潤うと思っています」
一拍置いたあと、楓は更に目に力を込める。
「そして最後になりますが、今回私がこのアプリを提案したのは、私自身がカウンセラーを目指しているからでもあります。多感な思春期とイジメに苦しむ十代の若者、仕事初めで環境の変化に適応できない新社会人、激務で摩耗した会社員、子育てや家事で精神と体力を消耗する主婦。悩みがない人などいません。ですが気軽に精神科へ通うことや、カウンセリングを受けることは、先進国のアメリカと比べ日本は大きく遅れています。この手法はまだどこも手を出していませんし、上手くいけば革命が起きると私は信じています」
力強く言い放った楓は、深々と頭を下げた。
「以上、ご清聴ありがとうございました」
楓は顔を上げたが、表情はまだ崩れていなかった。
「では質疑があればお願いします」
片倉が切り出すと、早速辰巳が手を上げた。
「ユーザーの予約手数料は初回のみとのことですが、一回払えばどのカウンセラーとも無料で予約が可能ということですか?」
「いえ、カウンセラー別となります」
楓は即答したが、
「じゃあ、不動産仲介業者みたいな感じか」
辰巳の言い方に、賢吾は何となく悪意を感じた。
「はい。ですが、予約手数料も均一にし、どんなに高くても五百円以内にする予定です。あくまでこれは、指名料と同じく収益の補助です」
悪意に対し、楓は真正面から受け止め返していた。
「補助なら予約手数料の方は無料でいいんじゃない? 指名料も払っている場合、ユーザーとしては予約手数料まで払いたくないでしょ。無料がいいって言うに決まってる」
山岡がそう主張した。確かに筋は通っているが、辰巳と同様に悪意が見えた。
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