Bグループの少年

櫻井春輝

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第四章 Bグループの少年と夏休み

第八話 兵どもが夢の後

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「ぜーはー……っ」
「はあ、はあ、はあ……」
「はあ……あー、クソ、最初の方に思いっきり走っちまった……」
 膝に手をついて、息も絶え絶えに男子部員達が愚痴る。
「はっ、はあ……よ、良かった、ギリギリだった」
「本当にギリギリだったし、はあ……」
「朝ごはん戻しそう……」
 女子部員達も似たような状態である。
「よ、良し、一周遅れのまま! はあ……」
「け、けっこうキツかったわね……」
 藤本姉妹の二人は結局亮から一周遅れのままゴールして、亮からの罰ゲームを回避出来た。
「恵梨花とユキはけっこう頑張ったじゃねえか? 二週ギリギリになるかと思ったけど、一周差のままキープするなんてな」
 あの逆立ちでのランニングを終えた亮は、走り終えた時こそ軽く息を切らしていたが、それももう回復したようで、今は筋肉を解すように腕をグルグルと回している。
 部員達はなんだかんだで追加の十周から逃れることが出来た。
 それが出来たのも亮が二周ほど走り終えたところでペースが落ちた故だろう。
 どうやら最初に出したスピードはハッタリみたいなもので、かなり無理していたようだった。
 それでも逆立ちのまま四周半を走り終えたことは十分、驚異的なもので、最後まで腕で走った亮に部員達は驚愕していた。
「はっは、毎日同じペースでゆっくり走るより、こうやって偶に本気になって走るのも悪くねえだろ?」
 息を整えている部員達へ亮がからかうように言うと、恨めしい視線が突き刺さっていく。
「はあっ、はあ……確かに……偶にはこんな風に走るのも悪くは無い、か……」
 郷田が息を整えながら、自分に納得させるように呟いている。
「だろ? ――じゃあ、恵梨花とユキは昨日のおさらいからやる――前に、一回柔軟やっとくか」
「ん、わかった」
「はい」
 そうして亮は二人を連れて昨日と同じ位置へ向かい、三人で柔軟を始める。
「……ねえ、さっきの亮くん、ちょっとホラーっぽかったよ」
「ぷっ――ちょっと、ハナ」
 柔軟をしながら恵梨花が面白がるように言うと、雪奈が噴き出しながら咎めた。
「あー……あの映画のやつか?」
 ひと昔前のホラー映画を思い出したのだろう。
 道場でも皆良く言うので推測するまでも無く、亮はそう言った。
「ふふ。うん、そう」
「だろうな……ちなみに言うと、あの映画みたいに動けるぞ。やってやろうか?」
 亮がニヤリとして言うと、恵梨花と雪奈は二人同時に噴き出して「やめてー!?」と笑い叫んでいる。
 そんな風に三人和やかに柔軟を終えると、立ち上がって体の調子を確かめ合う。
「二人とも、筋肉痛はどうだ?」
「うん……? 走る前はそこそこ痛かったんだけど、今はそれほどでもない……かな?」
「そうね。走り終わる頃には、それほど気にならなくなってたわね。柔軟したら、より一層?」
 恵梨花と雪奈の不思議がりながらの答えに、亮は頷いた。
「軽めの筋肉痛ぐらいなら、思い切って動くとけっこうマシになるからな」
「あ、だから、さっきのランニングで……?」
「そういう意図があったんですか……?」
 恵梨花と雪奈の驚いた顔に対し、亮は笑って肩を竦めた。
「時によりけりだがな。さて、昨日のおさらいから始めるか」
 そう言って、亮が向き合うと、二人は並んで「はい!」と返事をする。
「じゃあ――」
 そう言ったところで、亮へ声がかかった。
「あのー、桜木くん。昨日頼んでたことなんだけど、今からでもいい……?」
 女子主将の古橋だ。彼女の後ろにはゾロゾロと女子部員が並んでいる。
 その様から亮は昨夜頼まれたことを思い出した。
「ああ、受け身ですか?」
「そう。昨日のおさらいなら、今から始めるんでしょ? それなら今一緒の方がいいかな、って思って」
「あー……確かにその方がいいかもな。わかりました。でも、その前に二人に一通りやってもらうんで、それ見ててください」
「ええ、わかったわ」
 話がついて、亮は恵梨花、雪奈と向き合う。
「という訳だ。とりあえず、俺が見てるから昨日のおさらいするぞ」
「はい!」
 二人の返事を聞いて、まずは前受け身からとやってもらい、それからも次々とやってもらうのを見ていると、後ろで女子部員達が呟き合っている。
「一日であれだけ出来るようになるんだ……」
「二人共、動きが軽やかね」
「改めて見てると、昨日から始めたように見えないわね……」
 彼女達の声を聞いて、亮は誇らしい気持ちになりつつ、そうだろうなとも思った。
(二人共、素質あるんだよな……恐らくだが、恵梨花は『剛』寄りで、ユキは『柔』寄り)
 兄妹として見ると、恵梨花は兄の純貴と才能が近く、雪奈は美月と近いのだろう。
 長く訓練をするなら、いずれは別個の練習メニューが必要だろうが、今はまだその段階ではない。
 考えながら一通り見終えると、亮は二人に声をかける。
「良し、問題無しだ。じゃあ、昨日言った通りに、二人で教えてみな。俺は横から見てるから」
「う、うん、わかった……」
「頑張ってみます……」
 少し自信無さげな二人であるが、亮はそれほど心配していないが、保険として女子部員の一人に声をかける。
「えーっと、あんた、ちょっと頼まれてくれるか」
「ん? 私?」
 そう言いながら自分を指差したのは、元柔道部員の真央である。
「ああ。あんたなら、殆ど習得済みだし、そうでないやつでもすぐ覚えるだろ」
 寧ろ、なんでここにいるんだと亮は言いたいぐらいだ。
 彼女以外の女子部員が全員ここに来たから無理もないだろうが。
「えーと……まあ、うん、そうかな」
 真央も何かしら思うところがあったのだろう、苦笑気味だ。
「だろ。だから、一通りやって満足したら、恵梨花とユキの補助的に全体見るの頼んでいいか?」
「ああ、そういう……いいよ、任せてくれて」
 快く了承してくれた真央に亮は頷く。
「助かる。それじゃ、頼むな――そういうことだから、恵梨花、ユキ」
 そう呼びかけて、二人に開始を促す。
「は、はい。それじゃ――まずは前受け身から始めるね――」
 恵梨花と雪奈の二人が拙いながらも懸命に教え始めるのを亮は横で見ることにする。

「えっと、受け身って全体的に後頭部を守るのを一番重く見てるみたいで――」
「肩から腰にかけて、斜めに転がるの。右肩から転がったら背中左側が接地するように――」
「首は曲げておへそを見るように――」
「利き手じゃない方の側転って最初は怖いけど、やってみるとそうでもなくて――」

 二人は昨日、亮から聞いたこと、自分で感じたコツなどを丁寧に説明して実演している。
 途中から真央も二人の補助にまわって全体を見てくれている。
 手こずっている子には亮も実演したり、アドバイスをしてやる。

「あ、出来た出来たー!!」
「おおー! やっぱりこれ格好良いね」
「ふふん、どうよ」
「最後にキメ顔とかやめさなさいよ」

 少しすると、流石に普段から体を動かしてる女子部員達なので、ひとまず形になった。
 だが、まだ満足いかないようで、互いに見合って練習している。
(……もう問題ねえか。恵梨花とユキもけっこう自信ついたように見えるし)
 練習に熱中している女子達には暫く好きにさせようと、もう然程見てなくても問題無いと判断した亮は自分も体を動かすことにした。
「よっと――」
 側転し、両足で綺麗に着地するとその勢いを殺さず、両足で飛び上がって足を抱えてクルリと回り、足で着地――せずにワザと背中で地面に着地し、受け身を取る。
 背は逸らして浮かせ、勢いは足裏と手で床を叩くことで殺し、後頭部は逸らして床に接地させない。
 それでも畳でもない床なので、そこそこの衝撃が亮の体を走るが、無視できる範囲である。そこから体のバネを使って手を使わずにビヨンと起き上がって両足で立つ。
 自身の体を高いところに上げてからそこから受け身で落下する。これも亮には受け身の練習である。
 反対を向いて、もう一度やろうとしたら誰も彼もポカンと亮を見ていることに気づいた。
 だが亮は無視して、先ほどは反対の手で側転をして、再び宙から床に体を叩きつけるようにして受け身をとる。
 そうして再びビヨンと起き上がったところで、まだ自分に注目してるのに気づいて、ため息を吐く。
「俺のこと見てねえで、練習したらどうだ」
「お、お、おう……」
「い、痛そー……」
「てか、えらい高いところから落ちてるよな……」
「いやいや、あんなのを畳でもない場所でやるかな……」
「うわー、なんか受け身出来るようなったって今ハシャいでた自分が恥ずかしくなってきた……」
「う、うん……よし、練習しよ」
「そ、そうね。あそこまで変態的でないとしても、そこそこは出来るようなりたいしね」
 些か失礼な発言があったが、亮は聞かなかったことにして、それからも四往復ほど宙に身を投げ出してからの受け身を行った。
「ふー……」
 亮は一息吐くと、体の動きの確認を込めて、その場で突き、蹴り始める。
 但し、非常にゆっくりとだ。
 スローモーションを思わせるほどにゆっくりしたそれは太極拳みたいに見えるだろう。
 蠅が止まりそうな遅さで、ゆっくり、丁寧に動く。
 動きが遅いからといって、楽なものでは無い。
 想像以上にキツいもので、亮の体にジンワリと汗が浮かんでくる。
(暑っ……)
 突き、受け、前蹴り、受け、手刀、受け、足刀、裏拳、受け。
 どこか日本舞踊を思わせる型を一通り終える頃には体中に汗の雫が浮かび上がる。
 最後はそれらの雫を弾き飛ばすように――
「ふっ――!」
 通常の速さで突きを終えると、その瞬動の動きで汗がいくらか弾けていく。
「ふー……」
 ちょっとスッキリしたなと思ったところで、亮は先ほどからボーっと自分を見ている部員達へ呆れた声を出した。
「いや、だから、練習しろよ」
 剣を振ってる訳でもない動きを見ても仕方がないだろうにと亮がため息と吐くと、途端にハッと夢から覚めたような顔になる部員達。
「お、おう……」
「うわ、普通に見惚れちまった……」
「恐ろしいほどに滑らかに動くんだな、あいつ……」
「てか、今日初めてあいつが拳法家らしいとこ見たような……」
「……そーいやそうだな」
「だな。俺達の前じゃ、いっつも竹刀振るってたしな」
「そうだよ、あいつ剣は本業じゃないって言ってたよな」
「二刀流のイメージが強過ぎんだよ……」
「最後の突き、ゾクッてきた……」
「あれ、ヤバいね。正面立ってたら、腰抜かしてたかも」
「いやあ、そうなってたんじゃない?」
「そういえば桜木くんって剣道は本業じゃなかったんだよね……」
「竹刀振ってる時もすごいと思ったけど、流石に本業だと雰囲気また違うね……」
「そうそう。なんか、すっごい『達人』って感じした」
「はー、やっぱすごいんだね、桜木くんって……」
 ガヤガヤとざわめきながら練習に戻る部員達を横目に、亮は深く息を吐いた。
(……どうにも、自分の練習すると注目集めるな)
 家の道場で当たり前にやってることをする度にこれである。
 亮がやりにくさを覚えても仕方ないだろう。
「ねえ、ねえ、桜木くんってさー」
 周りの気を惹かないような何を無いかと考えていると、恵梨花と雪奈の補助を頼んでいた真央が亮に近寄って来た。
「なんだ?」
「うん、桜木くんってさ、柔道も経験あるよね?」
 確信を持ったような聞き方だった。
「嗜み程度にな」
 別段隠すことでもないかと亮が答えると、真央は意味深に笑みを浮かべた。
「だよね! 私が柔道してるのも見破るし、受け身とか見ても通じるとこあるしさ」
「? 受け身は別に柔道の経験があるからって訳でもねえけどな」
 亮の家の拳法には『柔』の技もあるため、受け身は必然の技術でもある。
「ふんふん、なるほど。どの流派でもやっぱり受け身って似てるもんなんだね」
「まあ、守らなきゃいけないとこを考えると、似てるのもおかしかねえよな」
「確かにね」
 うんうんと頷いて女子達の練習に戻らない真央に、亮は訝しんだ。
「……で、まだ何か用か」
「あ、そうそう! 柔道もやってるんだろうなーって思ったらさ、経験ある身からしたら気になっちゃってさ。だから――試させて?」
 語尾にハートマークを感じさせるような言い方をして、真央は笑みを浮かべたまま鋭く一歩踏み込んで、亮の道着の襟を掴んだ。
(へえ、なかなか……)
 真央は踏み込んだ時の勢いを殺さず、亮が感心してる間には身を反転して背負いの形に入っており、亮は自身にかかる力を意識すると、真央の首にそっと手を当てた。
「せえええいっ――…………?」
 真央の口から発された気合の声は尻つぼみに弱くなっていき、最後には違和感の響きのみが残った。
「っ――!?」
 そこでようやく真央が自分の状態に気づいて、ビクッと体に震えが走る。
 そしてソロソロと首を、亮を
「あ、あの、桜木くん……起こしてもらっていいでしょうか……?」
 真央がそう言ったのは、手は亮の襟から離れてるのにも関わらず背負いの形のままで、両足は伸びて、顔は床にキスしかけないほどスレスレの距離を維持しているからだ。
 そんな状態であるのに、真央が床に接地していないのは、ひとえに亮が真央の首襟を掴んでいるからである。
 それがまたなかなかに危ういバランスで成り立っているのを真央は体で感じているのだろう。
 一応は自由な手で、自分で起き上がろうとすれば顔が床にぶつかってしまう。それがわかっているのだろう。
 だから自分を腕一本で掴み支えている亮に、首を回して懇願したのである。
 対して、亮は真央へニッコリと微笑んだ。
「いきなり襲いかかってきた暴漢者に気遣いって必要だと思う?」
 そんなことを問われた、亮にいきなり襲いかかった真央は、思いっきり頬を引き攣らせた。
「や、やだなあ、桜木くんならどう襲いかかっても大丈夫だと思ってたからこそ、なんだよ?」
「ふむ。それはでも結果論じゃ?」
「た、例え、あのまま桜木くんが投げられたとしても、あんな受け身とれる人なら怪我しっこないでしょ!?」
「さて、いきなりの不意打ちだったから咄嗟に受け身がとれたかどうかは定かじゃねえなあ」
 いけしゃあしゃあと述べる亮に、真央は叫んだ。
「ごめんなさあい! 許してえ――!?」
 イジメるのはこれで勘弁してやるかと、掴んでいた猫を無造作に立たせるかのように引き起こす。
 そこで真央は両の足で床へ無事立つことが叶った。
「一応、言っとくが、もう道着を着てる時の俺を不意打ちで投げようなんて考えるなよ」
 あからさまにホッとした顔になった真央へ、亮は忠告する。
 道着を着てるだけで意図せずに気は引き締まるのだ。
 先ほどは真央が怪しかったから無傷に抑え込めたが、そうでなければ怪我をさせかねないカウンターを咄嗟にやりかねない。
(特に俺に対して投げ技ってな……)
 それほど襲い甲斐のないこともそうそう無いだろう。
「はい、ごめんなさい! もうしません!」
 素直に頭を下げた真央は次に、亮をマジマジと見上げた。
「ね、ねえ、さっき、何がどうなって、ああなったの!?」
 どう返そうかと一寸迷った亮だが、ありのままを答えて反応を見ることにした。
「……力をさせた。それだけ」
 真央は一瞬、亮が何と言ったのかと不思議そうにキョトンと首を傾げたが、次第に目を見開いて絶句した。
「……じょ、冗談、だよね……?」
 絞り出すように出されたその言葉に、亮は片頬を吊り上げた。
「さてな、どう思うかはあんた次第だ」
 そう言って肩を竦めた亮は、またも呆然とこちらを見ていた女子部員達を横目に、古橋へと声をかけた。
「受け身の指導はそろそろいいかと思うんですが、どうですか?」
 周囲と同じく呆然としていた古橋がハッとなる。
「そ、そうね……後は、自分達で練習していけば問題無いと思うわ」
「俺もそう思います。合宿中ならいつでもアドバイスはするんで、後は各自でお願いします」
「わかったわ――皆、立って。はい、桜木くんと藤本さん達に礼――!」
「ありがとうございました――!!」
 女子部員達が全員立って、亮、恵梨花、雪奈へと頭を下げる。
 それを照れ臭そうに受ける二人の姉妹に、亮は頬を緩ませる。
「さて、じゃあ、男子との練習に合流するわよ。動いて!」
 古橋の号令に女子部員達が、マットのあるこの一角から離れる。
「さて、自分達で教えてどうだった?」
 亮が恵梨花と雪奈へ問いかけると、二人は揃ってその美しい顔に苦笑を貼り付けた。
「思っていた以上に大変だったよ……」
「そうね。でも、おかげで亮さんが昨日言っていたことの理解が深まった気もしました」
「あ、私も説明しながら『ああ、そういうことだったんだ』って思うところ何回かあったよ」
「ねえ。あの説明をしてる時なんて――」
 そうやって二人で感想を言い合っているのを見て、やらせてみて良かったと亮は安堵の息を吐いた。
「良い経験になったようで、何よりだ。じゃあ、少し休憩したら、突き、蹴りとこれも昨日のおさらいから始めようか」
 亮がそう言うと、二人は背筋を伸ばしてにこやかに返事をした。
「はい――!」



「やあ――!」
「――良し、突き、蹴りの修正はそんなもんか」
「次は別のことするの?」
「ああ。今度は受け技だな」
「受け技?」
「突きや蹴りを顔、体に当たらないよう払うやつだな」
「ふんふん」
「こいつは、上、中、下と三段階の受け技が基本になる。まずは基本の中段から――」



「――とまあ、これら三つが上中下の受け技になる。大事なのは、受ける場所――部位だな。受けても痛みが少なく、ダメージが積み重なりにくい場所、主に二の腕のこの筋肉の部分で払い、受けること」
「ここ……?」
「ああ、そこを……ユキ、恵梨花に向けて突きを打ってみな。そして恵梨花はそれを中段の受けで払う」
「えっと――いくわよ、ハナ」
「うん……」
「やあ!」
「え――いっ! あー、なるほど……」
「痛みは?」
「まったく痛くないってこともないけど、他で受けるより確かに痛みは少なそう」
「そう。私にもやってもらっていい?」
「うん――やあ!」
「やあっ――……はー、なるほど」
「わかったみてえだな? これからは二人一組で、さっきみたいにどちらかが攻めと受けを担って練習することが多くなるから」
「はい!」
「なるほど、ユキ姉がいた方がいいって亮くんが言ってた意味がわかったよ」
「だろ?」
「ふふ、そうかもね。私がいなければ、ハナは亮さんの突きを受ける練習になるとこだったんじゃない?」
「……手加減してくれるのはわかるけど……でも、絶対大変そう!」



「良し。ひとまずは形になったか? それじゃあ、これからうちの基本の型を教える」
「型?」
「ああ。突き、蹴り、受けを体でリズム良く覚えるためのもんだと思えばいい」
「あ、さっき、亮さんが一人でやってたようなやつですか?」
「ああ。そんなところだな。今から教えるのは、昨日と今日教えたもんだけで流すやつで、二人一組でやる」
「ふんふん」
「片方が攻めをすれば、もう片方は受けをする。それを交互にする一連の流れになってる。それを二人で繰り返していけば、突きからの受け、受けからの突き、蹴りなどの動きを体で覚えることが出来る。これが『型』だ」
「なるほど」
「これは一人では出来ないやつね」
「一人でも出来ることは出来るが相手がいた方が練習になるというやつだ。それじゃ、まずは中段で構えて――」



「えっと、突き、下段受け、蹴り、中段受け、突き、上段受け――」
「中段受け、蹴り、下段受け、突き、上段受け、突き――」
「良し、二人とも、攻め、受け両方の型は覚えたみたいだな。まずはゆっくりでいい。丁寧に確実にやるように」
「はい――!」
「それじゃ、攻め手と受け手を交代しながら、休憩挟みながら二人でやっててくれるか。そろそろ男子達の相手してくるから」
「はい――! 頑張ってね!」
「頑張ってください、亮さん!」
「……どちらかと言うと頑張るのは連中のような……まあ、いいか。二人からそう言われたら仕方ない。頑張ってくる」
「ほ、ほどほどに――!」
「あいあい」



 そんな最後のやり取りを耳にしてしまった男子部員達が戦々恐々としながら、近づいて来る亮に目をやる。
「そんじゃ、えーっと、田村? お前からな」
「……田村?」
「俺、田中だけど」
「……野村と名前ごっちゃになってんじゃ」
「とりあえず、その田中からだ、やるぞ!」
「え、ちょっと待って!? 将志からじゃねえの!?」
「んなもん決まってねえよ。俺の気分次第だ」
「え、もしかして昨日のこと――」
「ご愁傷さま……」
「いいから、早く用意しろ、田村!」
「田中だよ!!」
 恵梨花と雪奈という二人の美姉妹から応援された亮は張り切って男子部員達をしごいたのであった。



◇◆◇◆◇◆◇



「はーっ、うめえ……」
「生き返るわ……」
「後半死ぬかと思った……」
「倒れるにはまだ早いとか言われて、フラフラなってるのに叩かれたぞ、俺……」
「俺も……」
「昨日よりはまだ耐えれるかと思ったのに、全然だったわ……」
「おい、折角美味いカレー食ってるんだから、練習のことなんて思い出させんなよ」
「そ、そうだな。悪い」
「しかしマジで美味いわ、このカレー」
「猪の肉使ったカレーなんて、超レアだよな……」
「てか、猪関係なく美味い。このカレー!」
「ああ、なんかすげえ深みある感じだよな、このカレー」
「藤本さん、マジすげえ……」
「……私達も手伝ったんだけど……」
「お、おう、お疲れさん!」
「美味いぞ、ありがとうございます!」
「……まあ、味付けは殆ど恵梨花ちゃんがやったんだけどね」
「いや、うん、まあ、作ってくれたことに感謝だよ!」
「はいはい」
 部員達は午前、亮にたっぷりとしごかれた分を昼食のカレーで大いに癒されていた。



「練習試合? 明日?」
 ガツガツとカレーを食べていた亮が、手を止めて郷田へ訝しげに目を向ける。
「ああ。近くで、別の高校も合宿をしていてな。そこも全国大会出場高でな。なので事前に練習試合をする話が決まっていたんだが、伝え忘れていたようだな。すまん」
「ふうん……? じゃあ明日は一日、そこと練習一緒にするのか?」
「いや。午後からで、それも午後一杯という訳では無い」
「そうか……場所は? どこでやるんだ?」
「ここの練習場でやることになっている。だから――」
 その先の言葉を予想して、亮は先んじて言った。
「その時間、こっちの練習は出来ねえってことか?」
「うむ……すまん」
 丁寧に頭を下げてくる郷田に、亮は眉を寄せる。
「いや、別に構わねえが……」
 それならその時間どうするかと亮は考える。
「どうするの、亮くん? 練習試合なら応援する?」
「そうね。練習出来ないのなら……」
 恵梨花と雪奈の提案を耳にした男子部員達が色めき立つ。心なしか、郷田まで嬉しそうだ。
 反対に、亮は顔を顰める。
(高校生同士の試合な……)
 ハッキリ言えば、亮からしたら特に得ることも無い、観戦し甲斐のない試合だ。
 応援も特に気が乗らない。同じ全国の出場高というのなら結果もなんとなく予想が立つからだ。
(午前に見たところ、既に一段階腕上げてるのがチラホラいたしな……)
 レギュラーだと思える連中には特にしつこくやってやったので、そこは既に全員伸びていたりする。
 とにかく色んな意味で亮には練習試合をボーッと見る気になれない。
 加えて恵梨花と雪奈が応援するとなると、男子達が張り切って空回りしたりしないだろうかという思いもある。
(……いや、それよか……)
 相手校からナンパされるのでは無いだろうか。
 そうでなくても、こんなに可愛い、綺麗な姉妹がいれば、相手校も落ち着かないだろう。
(なら……ああ、それよりも、か)
 亮は名案を思いついた。
「恵梨花、ユキ、二人からしたら練習試合観ても特に得るものねえし、どうせなら休憩しようぜ」
 郷田含む男子部員達の顔が「え」と固まる。
「休憩って?」
 小首を傾げる恵梨花と雪奈に、亮は考えながら答える。
「そうさなあ……川原に行って涼みにでも行くか?」
「川原? え? いいの?」
 期待に目を輝かせつつ、後ろめたいような顔をする恵梨花に亮はにこやかに頷いた。
「別にいいだろ。練習試合とか俺には関係ねえし、恵梨花もユキも関係ないだろ。それに何より、二人とも普段から運動してねえのに、いきなり運動部員と同じ時間、稽古し続けるのもおかしな話じゃねえか。だから明日の午後は数時間、水遊びがてら川原で涼んでリラックスしに行こうぜ」
「でも、亮さん、そんな水遊び出来るような川原なんて近くにあるんですか……?」
 先ほどの恵梨花と同じぐらい期待で顔を輝かせている雪奈に亮はドヤ顔で頷いた。
「あったぞ、そこで猪の血抜きしたし。水遊びするのにちょうど良さそうな場所だったぜ」
「わあ、じゃあ――」
 恵梨花と雪奈の二人が、遠慮がちに、されど期待の籠った目を郷田へと向けると、彼女達の幼馴染は、葛藤の末に躊躇いがちに頷いた。
「さ、桜木の言う通り……二人には休憩も必要だと思うから…………いい、と思うっ……」
 血の涙を流しかねないのは、二人の応援が無くなることに対してか、それか亮一人が二人と水遊びすることに対してなのかはわからない。
「本当!? 行っていいのね、ありがとう、タケちゃん!」
「ごめんなさい、お言葉に甘えるわね、剛くん」
 そうやって二人が喜びを露わにすると、もう誰も水を差すことが出来なくなる――のだが、昨晩から亮への遠慮が無くなってきた男が口を挟んだ。
「あー、いや、でも桜木って俺達に稽古つけてくれてる分、その成果ってか、練習試合を桜木に見てもらうことで、俺達への新たな助言とか、見つかるんじゃないかー、とか思ったりするんだよ」
 今日の総当たりで一人目を指名された田中である。
 彼の割と全うな発言に、男子部員達がコクコクと頷いて田中へ応援の目を向けている。
 恵梨花と雪奈を止めるのでなく、亮を留め、連なって二人も留まってもらおうという下心が丸わかりな言葉に、亮は鼻で笑った。
「無駄だな。俺は高校生同士の試合とか興味ねえし、残っても退屈になって寝るだけだ。だから試合を見てアドバイスなんてやりようがない」
 そんなあまりにあまりにもな返答に、田中が情けない顔になる。
「ええ……」
「第一、俺が残ったとして、恵梨花とユキの休憩はどうする? なんだかんだで二人に休憩が必要なのはわかるだろ。俺抜きで二人を外に出したら、旅行者や地元民にナンパされて、落ち着いてゆっくり出来ねえのが目に見えてるだろ」
「くっ……た、確かに……」
 男子部員達は亮の言葉を全面的に認めざるを得なかった。
「決まりだな。明日の午後の数時間、俺と恵梨花とユキは川原に行くぞ」
「はーい」
「ふふ、楽しみね」
 楽しそうにする二人を横目に、男子部員達はまとめて血の涙を流さんばかりに悔しがっている。
「しゅ、主将! なんで、なんであいつ一人だけ……!」
「もう練習試合とかどうでもいい気がしてきた……」
「あの二人と水遊びする方がよっぽど有意義じゃねえか……っ!!」
「ああ、もう練習試合とかどうでもいい、お姉さんと水遊びがしたい……!」
 ギリギリと歯ぎしりの響きがアチコチから聞こえてくるのを無視して、亮は意気消沈したように肩を落としている郷田へ問いかけた。
「そういや、おっさん。練習試合の相手って、おっさん達より強いのか?」
「ん? ああ……そうだな、恐らく俺達より強いだろう……」
「へえ?」
 どうしてそう思うのか亮が目で問うと、郷田は顎に手を当てて悩ましげに答えた。
「うむ。どうして全国初出場の俺達の相手を受けてくれたのか不思議な話でな、何せ相手校は――」
 亮と目を合わせて、郷田は重々しく言ったのだ。
「――昨年の覇者、優勝校だ」



◇◆◇◆◇◆◇



 昼食後は一時間ほどの休憩時間を設けていた。
 屋内とはいえ、陽が一番高い時間に頑張らなくてもいいだろうという、熱中症対策のためだ。
 この時間をどう過ごすかは各自で自由にしていいこととなっている。
 部屋でゴロゴロするのも良し、外で遊ぶのも良し、道場で軽く運動するのも良し、道場前に広がっている運動場で遊んだり運動したりするのも良しだ。だが、休憩時間なのだからなるべく運動は控えるべきだろう。
 そんな中、将志が千秋と一緒に道場へ戻ると、三年の男女の先輩が用具室から引っ張りだしてきたのだろうバスケットボールをダムダムと鳴らして遊んでいた。
 二人の堂の入った動きからして、小学校か中学校かでバスケ部だったのではないかと自然と思わされた。
「あ! 新川さん! あたしも混ぜてくださーい!」
 千秋が元気いっぱいな様子で二人へ突撃する。
「あら、千秋、いいわよ。それじゃ……軽くゲームでもする?」
 新川が三年男子へ問いかける。
「別に構わんが……どうせなら3ON3したくね?」
「そうね! じゃあ、他に入る人いるー?」
 新川が周囲に呼びかけると、一年の後輩男子が手を挙げた。
「あ、俺やりたいっす。経験者っす」
 そして千秋が思っていた通りに、こちらへ振り返って手招きする。
「将志もやろうよ! 久しぶりじゃん、バスケなんて!」
「あー、わかった、わかった」
 将志が苦笑して答えると、新川が指を口に当てて悩ましげな声を出す。
「それじゃ……あと一人は……」
「おい、赤城! お前も入れよ、お前も経験者だろ?」
 三年の先輩男子がそう声をかけた先にいた赤城は寝そべったまま億劫そうに首を左右に振る。
「いい、パス。疲れてんだよ、休ませてくれ」
「あー、まあ……それなら仕方ねえよな……」
 レギュラーの赤城は午前中、しこたま亮に竹刀で打たれていたのを皆が知っていた。
「さて、他には誰もいないし、どうするか……」
 三年の先輩男子がそう呟いた時、賑やかな声が聴こえてきた。
「はー、暑かった……ここってなにげに風通し良いから、けっこう涼しいよな」
「ね。お昼寝したらけっこう気持ち良さそう」
「……アリだな」
「ふふ、なら亮さん、膝お貸ししましょうか?」
「うぇ!?」
「ちょっとユキ姉!?」
「冗談よ、するならハナが貸すんでしょ?」
「ちょ、ちょっと――!?」
 その場にいた亮以外の男子が一人残らず、イラっとしたのを将志は確信した。
「あはは……なーんか、見たことあるような光景」
 千秋が笑いながら呟いたのを耳にして、将志も中学の時に似たような場面があったのを思い出した。
「ねえ、亮! バスケしないー!?」
 将志が過去を思い返そうとしたのも束の間、千秋が両手を振って亮へ呼びかける。
「んー? バスケ?」
 最近の学校での消極的な亮を目にしていた将志は、亮が断る未来を想像した。が――
「別に構わねえぞ」
「え――!?」
 そんな声を上げたのは、将志の他に同じ未来を想像したらしい恵梨花だった。
「『え』って何だよ、恵梨花」
「え、亮くんが受けるなんてなんか意外で……」
「そうか? ……いや、まあ、そうかもな」
 亮が苦笑していると、千秋がガッツポーズをとる。
「よっし、新川さん! これで3ON3出来ますね!」
「え、ええ……」
 亮の参戦など予想外だったことと加えて、亮だからだろう。新川はどこか不安そうだ。
「ちょっと待ってくれ」
 そう言って体を起こし、こちらへやって来たのは、先ほど参加を拒否した赤城である。
「桜木が入るのなら、俺も参加させてくれ」
 そう言ってやる気を漲らせている赤城に、千秋は困ったような顔になった。
「えーっと、じゃあ、人数が一人余っちゃいますね……」
 空気を読んだのか、参加を控えようと考えたのだろう最下級生の一年男子が手を挙げようとした。
「あ、ちょっと待って、それじゃあ、私が参加を控えるわ。この面子が試合するの見る方がなんか楽しそうだし」
 新川が先に言って断った。
「……そうか。チーム分けはどうする?」
「……桜木と将志と成瀬は確か同じ中学だったんだよな?」
「あ、そうです! ならあたし、将志と亮とで同中おなちゅうチームしたいです!」
「……となると、残りは経験者チームか……」
 そう呟いたところで、経験者チームの男子達は揃ってニヤっと笑ったのである。
「桜木……お前にとっては本業でもない剣で俺達はいいようにやられているが、球技では、バスケではそうはいかんぞ――!」
 赤城が宣戦布告するように言うと、同じチームの二人も同意見とばかりに強く頷いた。
 軽く遊ぶつもりだったであろう亮が、意外な展開故に驚いたように目をパチパチと瞬かせている。
(不味い……)
 やる気マックスな大人げない経験者チームの発言に、将志はタラっと冷や汗を流して、横目で千秋を見た。
『これ不味くね?』
『あっはは、いやー、もう止められないでしょ……』
 アイコンタクトだけでそんなやりとりをした将志は、この後の展開を思って胸を痛めたのであった。
 
 
 
***********************************************
また長くお待たせして申し訳ありません。
前話の感想の返信まだですね。
ちゃんと返させていただきますので、少々お待ちくださいませ。

来週に誕生日控えてまして、そんな時に更新に追われるのもアレなのでね。
頑張りました。
いや、はい、遅くなってすみませんって。

励みになるので、感想いただけると嬉しいです。

あ、当サイトで、現在B少の一巻、二巻が無料で読めますので、未読の方、再読の方お気軽にどうぞ!!

このサイトに掲載していた私の別作品
『社畜男はB人お姉さんに助けられて――』
ですが、こちらでの掲載はルール的にアウトだったようで、読んでいた方はカクヨムの方で続きをお願いします。


おまけツイートとか流してるので、興味ある方は是非↓のツイッターまで
https://twitter.com/sakuharu03
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