デスゲームを終えてから500年後の未来に転生した

アストレイ

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王都異変

ライス・シャワー

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 ライス・シャワーは部屋へ入ってきて俺に向かってきた。
間違いない。ライスは俺のことに気づいている。
ライラも驚いていた。前世とは姿かたちが完全に別物になっているのによく俺が凰牙だって分かったな。
本当にすごい。マジで優秀だわライス。他の4人とは会っていないからわからないけど。
でも、あまりしゃべっていないのによく俺が凰牙だってよく確信できた。ある意味すごいわ。

「なあ、エリンの兄ちゃん、テレサ嬢ちゃんと『クリエイターズ』の間に何かあるのか?」
「知りませんよ。いったいどういった仲なんでしょうか?」

横でヒルロップとエリンが俺とライスとの関係について話していた。
すぐに予想はつかないよな。俺とライスの関係は。

ライスの顔は幼さを残しつつもどこかりりしさを感じた。
姿は漆黒の蝶を思わせる。
大人の女性といわれたら背が小さいため子供と思われるだろう。
よく見ると背高くなったか前の時は139.9cmだったから500年で背が伸びたのだろう。
着ている服はフレンドがライスにべたぼれして作った服と同じものだ。ライスの姿と合わさってかなり可愛い。
前は右目を前髪で隠して帽子を使って髪が動かなくして見えなくしていたんだけど、今は取り払って青い瞳見えるようになっている。心境の変化だろうか?

こちらに向かっていたライスが俺の前に立った。
凛々しかった顔がゆがみ、目から涙が流れ、俺に抱き着いた。
これを見たライラ以外は大変驚いた。
一応、ここ宿、他の人がいて夜なのに大声で叫ぶのはどうかと思う。他に泊まっている人に迷惑がかかるよ。声量を下げよう。

「うえ~~~ん、ご主人様ぁぁぁぁぁ!!!」

ここには弟子の『ナンバーズ』№Ⅶナインがいるのに泣き出すなんて、あいつライスが泣いて俺に抱き着いてからピクリとも動かないんだけど大丈夫か?衝撃的な光景と事実が出てきたから頭がオーバーヒートしているのかもしれない。現実逃避はここまでとしてどうしよう。前世の現実、ゲーム、今世で目の前で泣いている女の子の対応方法について全く分からないとうか経験がない。
前世の現実で女を泣かせたことはあったけど、そいつらに限って俺の金目当てだった。本気で俺に恋している奴いなかった。あいつらは全員、ではなくに恋してたのだから。そのせいで女性不振に陥った。もう女は現実じゃなくてゲームに求めるようになってしまった。
本当にどうしよう泣いている女の子のあやしかたを知らない。背中に手をまわして頭をなでればいいのか?
それとも・・・。

「そのライス」

俺の胸ところで泣いていたライスは俺と顔を合わせた。

「そのただいま」

転生するまでの約500年結果的にほったらかしにしていたから何と言えばいいかわからなかったかが多分これでいいと思う。

「おかえりなさいませ。ご主人様、ライスたち一同、ご主人様の帰還を待ってました」

そうやってライスは俺から離れた。これまで見守っていたライラがハンカチを取り出し渡した。
ライスはそれで涙を拭いた。その後、ライラを見て驚いた。
ライスは俺だけではなくライラの正体まで見抜いたようだ。
ライスすごいな。見抜きまくりじゃないか。スキルでは見抜けないようなものまで見抜くとはすごいな。

「あ、あなたはなんで」
「お久しぶり。ライスちゃん。訳があって降りてきたの。あなたたちの弟子たち『ナンバーズ』がやっていることについてちょっと文句があってね」
「あの子たちが何か」
「私はあなたたちにオーバーテクノロジーの管理を依頼したけど、技術の発展を阻害し欲しいとは言っていないよ。そこどう思っているわけ」

うわっ、感動の再会の最中に文句を言うとか、確かにこのままだと話が進まないような気がしていたけど、もうちょっと空気を呼んでだな。

「空気を読むつもりはないよ凰牙。あんたの従者が来てくれたのだからその弟子の不始末について聞いてもいいじゃない。それで話を聞かせもらっていい。ライスちゃん」
「すみません。ライスたちの監督不行き届きでした」

ライスがすぐにライラに謝った。新たに疑問を感じたライスは『ナンバーズ』が技術者たち襲っていることを知っていたのか?

「ライス、お前、自分の弟子たちが技術者たちを襲っていることを知っていたのか」
「確信が持てたのは今年です。それで今年の技術発表会の開催場所を聞いたのですが教えてもらえず、フクキタルで開催されることを突き止めるのに時間がかかり、今向かっているところです」

ライスは『ナンバーズ』の凶行を知ってはいたが確信が持てず、今年まで時間がかかった。それで止めるつもりでフクキタルに向かっていた。しかし、王都で異変に出くわしてしまった。多分来る途中で異変とかあったのだろう。それらを解決しながら向かっていたせいで開催日を過ぎてしまった。ってところか。

 俺はライスにフクキタルであった技術発表会のことを話した。
技術発表会最終日に『ナンバーズ』№ⅩⅢが襲撃したこと、死人は出なかったが技術発表会が滅茶苦茶にされたこと、俺と戦って№ⅩⅢが死んだことを話した。

「ご主人様。お手を煩わせてすみませんでした。これからはこんなことをしないよう厳しく指導していく所存です」

反省して次に生かしてくればいい。
今年の被害は物品や掲示内容だけだけど、もうすでに『ナンバーズ』の凶行によって死人が出ている。そこをどう思っているのだろうか。

「生き残った人たちにはできる限りの補償をさせていただきます」

それぐらいしかできないか。話によると『ナンバーズ』は技術発表会の襲撃以外ではまともな組織みたいな噂は聞いている。国お抱えの軍または騎士団だけではどうにかできないことをやってもらうことがあると聞いている。悪いところもあるけどいいところもある。そういうところなんだろう。殺しに来たら殺し返すけど。そこは世界の摂理ってことで。

「補償はいいが、そこで固まっている二人の内、若い方が婚約者を№Ⅶに殺されている。まぁ、そこは二人で話し合ってくれ」
「わかりました。ご主人様の手を煩わせるわけにはまりません。この人と後で話し合っておきます」
「そうしてくれ」

その後、固まっていた2人が元に戻ってギャアギャア騒ぐことになった。
さらにドアのところで機能停止していたナインも元に戻り、改めてエリンに謝罪した。
そこで補償について話し合っていたら、なぜかエリンがライスたちのところで修業しないかという話になった。
真面目に聞いていなかったから、なぜそうなったと思わざるえなかった。ライスたちのところにいれば№Ⅶを超えることはできるだろう。案外、№Ⅶを継承したりして、まさかな。
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