デスゲームを終えてから500年後の未来に転生した

アストレイ

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東のダンジョン

東のダンジョン最寄りの村 もう一人の転生者

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 ベカズとベカズのメイドの冥土さんの2人に車を運転してもらって東のダンジョン最寄りの村へと向かった。
北東のダンジョンを出たときには日が傾いて夕方になっていた。
車で急げば夜までに東のダンジョンの最寄りの村へ着くとのことなので急いだ。
急いでいてもライラの時のようなことはならないので安心できた。
東のダンジョンの最寄りの村の道中何事もなく行くことができた。
本当に何事もなかった。もう時間的に遅いからか誰も合わなかった。

 何事もなく最寄りの村への近くまで近づいたところで前を走っていたベカズが車を停止させた。
ここからは村の人を刺激しないように降りて向かう。
この村を通らなくても東のダンジョンへ行くことができる。しかし、前世のリアルと違って夜の道に明かりが全くない。あるのは月明かりだけ、さらに今日は新月のため夜の道を走る危険度は高くなるから最寄りの村で一泊することにした。

この村にはベカズが懇意にしている宿があり、遅い時間でも受け付けてくれるらしい。
ベカズたちに案内されてその宿へとやってきた。

「聡明館へようこそおいでになりました」
「やあ、また来たよ」
「これはベカズ様、冥土様、エリン様、またお越しありがとうございます」

ん?この女将さんの話を聞くとエリンも来たことがあるのか。
エリンとベカズは知り合いだからわからんでもないか。

「この3人は俺のつれだ」
「あら、パーティーメンバーとはお別れになられたのですか?」
「いや、あいつらはビーストダンジョンにいる。あそこで起きていた増殖の検分に立ち会うため残っているんだ。エリンたちが急いでワームダンジョンに用があるとのことで俺と冥土は足になっているんだ」
「わかりました。ご主人様マスターの元には後程案内させていただきます」
「そうしてくれ」

この女将さんまさか・・・。ライスや冥土と同じで転生者の従者か?
女将さんに連れられて部屋に案内してもらった。
案内された部屋は3つ、その打ち分けは俺とライラ、ヒルロップとエリン、ベカズと冥土となった。
ベカズと冥土を同じ部屋にしていいのかと思ってしまったが、あいつらは主と従者だから問題なことは起きないだろう。
俺たちは夕食を食べた後、ダンジョンでの戦闘の疲れをいやすためにすぐに横なろうとした。
そこでドアがノックされた。
誰だろうか?

「お疲れのところすみません。冥土です。テレサ様には会っていただきたいお方がいらっしゃいますので会っていただけないでしょうか」

あの女将の主だろうか。

「わかった。会おう。それとライラも一緒に行ってもいいか」
「ありがとうございます。しかし、ライラ様もというのはなぜですか?」
「彼女は俺たちの転生に関係している人物だからだ」
「まさか、そのようなお方のなのですか。わかりました。わたくしの一存ではお答えできませんのでご主人様マスターに許可をもらってまいります」
「そうしてくれ」

冥土はドアから離れていった。
冥土が戻って来るまで部屋でくつろいでいた。
しばらくしてからまたドアがノックされた。

「テレサ様、ライラ様の同行が許可されました」
「わかった」

俺はライラとともに冥土に連れられて宿の奥へとやってきた。
奥には部屋があり、ドアには主の部屋と書かれたプレートが取り付けられていた。
冥土はドアをノックして俺たちが来たことを伝えた。
入室許可が出て俺たちは中に入った。
部屋の中にいたのは冥土の主であるベカズ、部屋を案内してくれた女将、部屋の執務机に1人いた。

「初めまして、自分はこの宿の主をしているヴァンだ」
「初めまして、テレサと言います」
「ベカズさんから話は聞いています。自分と同じ転生者だと」
「ああ、前世の名は凰牙という」
「これはどうも自分はキンスレと言います」
「それでどういった用件で呼び出しを?」
「簡単な理由ですよ」

ヴァンは立ち上がり頭を下げて一礼をした。

「自分たちができなかったことをやってくれてありがとうございます」

この人もベカズと同じく大切な人とともにデスゲームに巻き込まれたのだろう。
ヴァンの礼に答え、頭を上げてもらった。
ヴァンは椅子に座り直した。
彼は前世の職業柄、使命感でデスゲームをクリアしようとしていた。力及ばず死んでしまった。なお前世は警察官。
彼が『インフィニティ・ワールド』をやっていた理由はアルツハイマー型認知症になった父が施設でこのゲームをやっていたからだった。ゲームをやっている間は認知症の症状が出ないとのことでよくログイン
前世のヴァンは忙しいので実父がいる施設まで面会に行くのが難しかった。
しかし、『インフィニティ・ワールド』内ならいつでも会えた。
さらにゲーム内なら認知症を患っていない父のため、いろんなことを相談していたそうだ。
警察の機密事項とか外に漏らしても・・・。ゲーム内のPvPの決闘システムを応用することで秘密の相談をしていたそうだ。
『インフィニティ・ワールド』がデスゲームになった日、その時、ゲーム内で相談事があり、ログインした時に事件は起きた。父とともにデスゲームから人々を解放しようとしたが、父ともども力及ばず死んでしまった。
それが俺にお礼を言った理由だった。

「テレサ、ライラを連れて来た理由はなんだ」
「ああ、彼女は俺たちをこの世界に転生させた張本人だ」

ライラはふんぞり返り、全員驚いた。

「冗談だよな。彼女が女神イナクトなのか」
「それだけじゃない。邪神キルオールでもある」

また、驚かれた。
感情を表に出さなそうだった冥土や女将も驚いていた。
元警察官だからかヴァンはイナクトとキルオールが別の神として認識されているのか思い至った。

「表の顔と裏の顔といったところですね」
「なるほど、表が女神イナクトで、裏が邪神キルオールか!理解できた」
「しかし、なぜそれほどのお方がこのような下界に降りてこられたのでしょうか」

ライラは自分が下りて来た理由をここにいる転生者たちに言った。

「技術の発展させて世界に革命をですか」
「今まで『ナンバーズ』によって技術革新とかおきていいないからな。一応、いたちごっこのようになっているけど水面下で技術は発展しているけど、神様が降りてこないといけなくなるレベルでペースが遅いのか」
「そうなるとまずは『ナンバーズ』の排除ですかね」
「神は言っている。技術の発展の妨げをするなと」
「大義名分がある以上、『ナンバーズ』を排除することは可能ですね」
「排除じゃだめだ」
「そうだ。あいつらは確かに技術の発展の妨げになっているけど、それ以外は世界にとってなくてはならない奴らだ」
「要は『ナンバーズ』に技術の発展の妨げをしなければいいのですが、話が分かりそうなのが『クリエイターズ』の従者をしている人しかいませんね」

マジか!?そうなると話が分かる『ナンバーズ』が5人しかいないってことになるぞ。
ひどいな、あいつら人材の教育がなってないんじゃないのか。俺も人材の教育ができるかと聞かれると全くできんと答えるけど。

「テレサ、『ナンバーズ』のこと任せていいか」
「任された。身内の恥だからなあいつら」
「そうですね。『クリエイターズ』は全員あなた様の従者でしたね」

そういうことだ。言うことを聞かない『ナンバーズ』はぶちのめすだけだ。

「そうと決まれば、もう遅い時間ですし、明日のことを考えるともう寝た方がいいですよ」
「もうそんな時間か、ヴァンさん、テレサ、ライラ様お休み」

そう言ってベカズは退出していった。続くように冥土が続く。
俺たちも一言言って部屋に戻り明日のために寝た。
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