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葵の告白
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「今日はやけに時間気にするんだね」
藤井が今まさに時計を見ていた葵に声をかける。
「すみません」
葵が慌てて謝ると
「謝る必要はないよ。何かあった?」
藤井が心配そうに微笑む。
「…昨日兄貴が発作起こして…。持病があるんですけど…。それで発作起こすとしばらく調子悪くなるから…」
葵が目を伏せる。
「心配なんだね」
「そうっすね…まぁ…」
「それでずっと元気がなかったんだ」
そう言って時計を見る。
2時を少し過ぎたところだ。
「今日はもう帰るといい。僕も事務の方終わったから店に出られるし」
「でも…、藤井さんホントは今日休みで書類だけやりきたって…」
葵が慌てて顔を上げた。
「僕はこの店の責任者だからね。葵くんじゃなくても自分の休みに欠員が出たら入るよ。それに家族や本人が体調が悪いなら仕方がないし、皆お互い様だ」
そう言って優しく笑った。
「それと何かあったら、とりあえず僕に相談してみて。スタッフはそれなりに組むようにしてるから対応出来るかもしれないからね」
「ありがとうございます!」
葵は急いでスタッフルームへ向かい着替えると店を後にした。
「葵!」
店を出ると聞き慣れた声がして振り返った。
裏口から少し離れた所に結衣が立っている。
「……お前、こんなとこで何してんの?」
葵が冷たく言う。
「俊輔…あの後大丈夫だった?」
結衣は今にも泣きそうな顔をしている。
葵は大きなため息をつくと
「あの後少し休んでから帰ったよ」
結衣が安心してホッと息を吐く。
「お前、俊に連絡したの?」
葵の言葉に結衣は首を振った。
「葵にまず聞いてから、と思って…」
「それでいい」
「え?」
結衣の顔が不安で曇る。
「あんなに大きな発作起こしたの久しぶりだし、今あいつに無理させたくないから、しばらく連絡しないでほしい」
少しの沈黙が重く感じる…。
「…やっぱり…私、俊輔に無理させてたよね…」
結衣が俯いて呟く。
「俊は…いつだって無理してるよ。あいつはいつだって自分のことより人を優先させる。今だってお前達に悪かったって思ってると思う。……だから今はそっとしといてほしい」
キッパリとしていたが、いつものように攻撃的ではなく俊輔のことを思っての言葉だった。
「分かった…」
結衣が頷き「葵は本当に俊輔のこと大切なんだね」
自分は一体どれだけ俊輔のことを思いやってきただろう…。
いつも自分のわがままを押し付けてばかりいた……。
「お前、もうずっと前から俊が好きなんだろ?」
「――…!?どうして、それ……」
葵の突然の言葉に結衣が動揺する。
「――俺もだから。俺も子供の頃から俊が好きだから」
葵が結衣の目を見て告げた。
「それ……」
結衣の顔が歪む。「…弟だからでしょ?家族だから…でしょ…?」
葵はしばらく黙って結衣を見つめると
「俺は……1人の男として俊を愛してる。あいつを守れるのは俺以外いないと思ってる」
葵はハッキリ告げると
「――だから俊を傷付けるようなことがあれば…お前でも許さない」
葵はそう言うと結衣に背中を向けて家へと急いだ……。
藤井が今まさに時計を見ていた葵に声をかける。
「すみません」
葵が慌てて謝ると
「謝る必要はないよ。何かあった?」
藤井が心配そうに微笑む。
「…昨日兄貴が発作起こして…。持病があるんですけど…。それで発作起こすとしばらく調子悪くなるから…」
葵が目を伏せる。
「心配なんだね」
「そうっすね…まぁ…」
「それでずっと元気がなかったんだ」
そう言って時計を見る。
2時を少し過ぎたところだ。
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「でも…、藤井さんホントは今日休みで書類だけやりきたって…」
葵が慌てて顔を上げた。
「僕はこの店の責任者だからね。葵くんじゃなくても自分の休みに欠員が出たら入るよ。それに家族や本人が体調が悪いなら仕方がないし、皆お互い様だ」
そう言って優しく笑った。
「それと何かあったら、とりあえず僕に相談してみて。スタッフはそれなりに組むようにしてるから対応出来るかもしれないからね」
「ありがとうございます!」
葵は急いでスタッフルームへ向かい着替えると店を後にした。
「葵!」
店を出ると聞き慣れた声がして振り返った。
裏口から少し離れた所に結衣が立っている。
「……お前、こんなとこで何してんの?」
葵が冷たく言う。
「俊輔…あの後大丈夫だった?」
結衣は今にも泣きそうな顔をしている。
葵は大きなため息をつくと
「あの後少し休んでから帰ったよ」
結衣が安心してホッと息を吐く。
「お前、俊に連絡したの?」
葵の言葉に結衣は首を振った。
「葵にまず聞いてから、と思って…」
「それでいい」
「え?」
結衣の顔が不安で曇る。
「あんなに大きな発作起こしたの久しぶりだし、今あいつに無理させたくないから、しばらく連絡しないでほしい」
少しの沈黙が重く感じる…。
「…やっぱり…私、俊輔に無理させてたよね…」
結衣が俯いて呟く。
「俊は…いつだって無理してるよ。あいつはいつだって自分のことより人を優先させる。今だってお前達に悪かったって思ってると思う。……だから今はそっとしといてほしい」
キッパリとしていたが、いつものように攻撃的ではなく俊輔のことを思っての言葉だった。
「分かった…」
結衣が頷き「葵は本当に俊輔のこと大切なんだね」
自分は一体どれだけ俊輔のことを思いやってきただろう…。
いつも自分のわがままを押し付けてばかりいた……。
「お前、もうずっと前から俊が好きなんだろ?」
「――…!?どうして、それ……」
葵の突然の言葉に結衣が動揺する。
「――俺もだから。俺も子供の頃から俊が好きだから」
葵が結衣の目を見て告げた。
「それ……」
結衣の顔が歪む。「…弟だからでしょ?家族だから…でしょ…?」
葵はしばらく黙って結衣を見つめると
「俺は……1人の男として俊を愛してる。あいつを守れるのは俺以外いないと思ってる」
葵はハッキリ告げると
「――だから俊を傷付けるようなことがあれば…お前でも許さない」
葵はそう言うと結衣に背中を向けて家へと急いだ……。
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