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大好きな匂い
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「あっっっついっっ!!」
暑さで俊輔がベットから飛び起きた。
開いた窓から真夏特有の熱風が吹き込んでいる。
隣を見ると葵がこの暑い中熟睡している。
「あお……」
起こそうとしてやめた。
ベットから立ち上がるとエアコンを入れ窓を閉めた。
──またやらかしたんだ…。
ベットに座り昨日の記憶を思い出そうとする。
葵が家を出てからおかしくなって薬を飲んだのに効きが悪かったのを覚えてる。
──それでTVで海に飛び込むシーンを見て発作を起こしたんだ──…。
エアコンからの冷たく感じる程の風が俊輔の髪を揺らす。
寝ている葵を見ると汗をかいた身体に風が当たりブルっと震えた。
俊輔は薄掛けをそっと掛けると葵の髪を撫でた。
昨日久しぶりに子供の頃の夢をみた。
恐い夢を見たのか葵が泣きながらしがみついてきて「好きだ」と言っていた。
ただ不思議と体は今の葵で今思えばおかしくなる。
「きっと…本当は逆だったんだろうな…」
俊輔が自嘲気味に笑う。
記憶が無い間のことは葵から聞いて知っていた。
葵に申しわけなくて情けなくなる。
俊輔はため息をついて昨日の記憶を手繰る作業に戻る。
発作の最中誰かが背中をさすっていた記憶がある。
息を吸い続ける自分に息を吐くよう言いながら…。
それでもやめなくて…。
その後…。
俊輔の顔が紅潮した。
……その誰かは俺の呼吸をキスで止めたんだ……
微かに記憶が蘇る。
絡まる舌に微かな快感を覚えた。
俊輔は手の甲で唇を抑えた。
──顔が熱くなる…。
…まさか…──葵と……!?
鼓動が痛い程早くなる。
「俊…?」
いきなり声を掛けられて俊輔は身体が跳ねそうな程驚いた。
「び、っびっくりした!」
ついどもる。
「何そんな慌ててんの…?…調子どう?」
葵が眠そうな顔で聞いてくる。
「……大丈夫…」
つい葵の唇に目がいってしまう。
「……お前…顔真っ赤だぞ?」
葵が心配そうに起き上がり、俊輔の顔を覗き込む。
「大丈夫だって!」
葵の唇が近付いてきて、つい声が上ずる。
「………ならいいけど…」
葵が肩を竦めた。
気まづい空気が立ち込める。
「…あ、あ葵……バイトは…?」
空気を変えたくて慌てて言葉を探し、またどもる…。
「………今日休み…」
「…そっか……」
葵の返事も妙にぶっきらぼうで、俊輔の疑問を煽る。
「…腹減った…」
「え!?」
「腹減った!」
いつもの葵の様子にホッとしながら時計を見ると11時近い。
「分かった。すぐ作るよ」
俊輔は笑顔で立ち上がる。
「目玉焼き以外な」
俊輔は笑いながら「はいはい」と部屋を出た。
葵は部屋を出る俊輔の背中を見つめていた。
明らかにいつもと様子が違う…。
再びベットに寝転がる。
自分が目を覚ました時何か考えてる様子で顔も真っ赤だった。
『片山薫』の顔が頭に浮かんで無性にイラつく。
ずっとバカにしたように笑っていた。
──まるで「俊は自分の物だ」とでも言いたげに──…。
枕に顔を沈める。
「俊の匂いだ…」
安心する大好きな匂い…。
枕を抱きしめ匂いを嗅ぎ…ふと顔を上げた。
「…俺……変態みたいじゃん…」
そう言うと『はぁ…』と大きくため息をついた。
暑さで俊輔がベットから飛び起きた。
開いた窓から真夏特有の熱風が吹き込んでいる。
隣を見ると葵がこの暑い中熟睡している。
「あお……」
起こそうとしてやめた。
ベットから立ち上がるとエアコンを入れ窓を閉めた。
──またやらかしたんだ…。
ベットに座り昨日の記憶を思い出そうとする。
葵が家を出てからおかしくなって薬を飲んだのに効きが悪かったのを覚えてる。
──それでTVで海に飛び込むシーンを見て発作を起こしたんだ──…。
エアコンからの冷たく感じる程の風が俊輔の髪を揺らす。
寝ている葵を見ると汗をかいた身体に風が当たりブルっと震えた。
俊輔は薄掛けをそっと掛けると葵の髪を撫でた。
昨日久しぶりに子供の頃の夢をみた。
恐い夢を見たのか葵が泣きながらしがみついてきて「好きだ」と言っていた。
ただ不思議と体は今の葵で今思えばおかしくなる。
「きっと…本当は逆だったんだろうな…」
俊輔が自嘲気味に笑う。
記憶が無い間のことは葵から聞いて知っていた。
葵に申しわけなくて情けなくなる。
俊輔はため息をついて昨日の記憶を手繰る作業に戻る。
発作の最中誰かが背中をさすっていた記憶がある。
息を吸い続ける自分に息を吐くよう言いながら…。
それでもやめなくて…。
その後…。
俊輔の顔が紅潮した。
……その誰かは俺の呼吸をキスで止めたんだ……
微かに記憶が蘇る。
絡まる舌に微かな快感を覚えた。
俊輔は手の甲で唇を抑えた。
──顔が熱くなる…。
…まさか…──葵と……!?
鼓動が痛い程早くなる。
「俊…?」
いきなり声を掛けられて俊輔は身体が跳ねそうな程驚いた。
「び、っびっくりした!」
ついどもる。
「何そんな慌ててんの…?…調子どう?」
葵が眠そうな顔で聞いてくる。
「……大丈夫…」
つい葵の唇に目がいってしまう。
「……お前…顔真っ赤だぞ?」
葵が心配そうに起き上がり、俊輔の顔を覗き込む。
「大丈夫だって!」
葵の唇が近付いてきて、つい声が上ずる。
「………ならいいけど…」
葵が肩を竦めた。
気まづい空気が立ち込める。
「…あ、あ葵……バイトは…?」
空気を変えたくて慌てて言葉を探し、またどもる…。
「………今日休み…」
「…そっか……」
葵の返事も妙にぶっきらぼうで、俊輔の疑問を煽る。
「…腹減った…」
「え!?」
「腹減った!」
いつもの葵の様子にホッとしながら時計を見ると11時近い。
「分かった。すぐ作るよ」
俊輔は笑顔で立ち上がる。
「目玉焼き以外な」
俊輔は笑いながら「はいはい」と部屋を出た。
葵は部屋を出る俊輔の背中を見つめていた。
明らかにいつもと様子が違う…。
再びベットに寝転がる。
自分が目を覚ました時何か考えてる様子で顔も真っ赤だった。
『片山薫』の顔が頭に浮かんで無性にイラつく。
ずっとバカにしたように笑っていた。
──まるで「俊は自分の物だ」とでも言いたげに──…。
枕に顔を沈める。
「俊の匂いだ…」
安心する大好きな匂い…。
枕を抱きしめ匂いを嗅ぎ…ふと顔を上げた。
「…俺……変態みたいじゃん…」
そう言うと『はぁ…』と大きくため息をついた。
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