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許せない思い
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「送ってくって!」
玄関先で俊輔が焦っている。
「大丈夫だから!夜買い物とか行く時だってあるし、そんな遠い訳でもないんだから」
結衣が苦笑いする。
「また……明日来るから…」
結衣が上目遣いで俊輔を見つめる。
俊輔は少し困ったように笑っている…。
「俊輔が……来るなって言うまで…毎日くるから」
「……分かった」
俊輔が結衣の頭を撫でる。
「…ありがとう……」
結衣は俊輔の家を出ると少し行って立ち止まった。
───俊輔……ずっと困ったように笑ってた……。
──そりゃそっか……。私……振られたんだもんな……なのに…毎日来るとか……。
結衣は溜息をついた。
──図々しい……とか思われたかな…。
スマホを見ると8時半過ぎている。
葵と話がしたくて俊輔が送ってくと言うのを断った。
しばらく待つと向こうから人が歩いてくるのが分かった。
─────葵……だ……。
「……久しぶり」
結衣が葵の前に立ちはだかる。
「…………」
葵が軽く睨みつけ、視線を逸らした。
「……葵……付き合ってる人いるんだってね?」
いきなりの言葉に再び葵が結衣を睨みつける。
「…………だったら…なんだよ……」
「あんた私に言ったよね!?俊輔を守るって」
葵の表情が明らかに変わる……。
「まあ……いいけど。あんたの「好きだ」とか「愛してる」とかなんて…そんなもんだったんだから……」
結衣の言葉に頭に血が上る……。
「…──お前に何が解る………」
「……何も?……解ってるのは…葵が俊輔を放り出したってことだけじゃない?」
葵の手が握られ微かに震える…。
「……違う…………」
「違わない。何があったか知らないけど…私なら好きな人の手を離したりしない」
結衣にも葵の怒りが伝わっている。
怖くない訳じゃない。
自分より遥かに背も高く力もある。
それでも……俊輔を放り出した葵が許せなかった。
「──俺が好きでいる方が俊を傷付けるんだよ!何も知らない癖に偉そうなこと言うな!!」
葵が怒りに任せて声を上げた。
「……あんた…小学生?誰かを好きになれば傷付くことも、傷付けることもあるに決まってんじゃん。葵がやってる事はこれ以上自分が傷つかない様に他の人に逃げただけでしょ」
結衣の冷静な言葉が葵を冷たく突き放す。
「俊輔は私が守るから。──葵には……」
結衣は精一杯葵を睨みつけた。
「葵には絶対俊輔を渡さない」
それだけ言うと結衣は葵に背中を向けて歩き出した…。
昔から母に「気ばっかり強い」とよく言われた。
手が驚く程震えている…。
感情が昂って涙が溢れる…。
別に葵にいちいち言う必要無いこと位分かっていた。
だけど……『自分はただの兄貴だから』と悲しげに笑った顔が頭から離れない…。
結衣は手で涙を拭くと家へと向かって歩いていった。
玄関先で俊輔が焦っている。
「大丈夫だから!夜買い物とか行く時だってあるし、そんな遠い訳でもないんだから」
結衣が苦笑いする。
「また……明日来るから…」
結衣が上目遣いで俊輔を見つめる。
俊輔は少し困ったように笑っている…。
「俊輔が……来るなって言うまで…毎日くるから」
「……分かった」
俊輔が結衣の頭を撫でる。
「…ありがとう……」
結衣は俊輔の家を出ると少し行って立ち止まった。
───俊輔……ずっと困ったように笑ってた……。
──そりゃそっか……。私……振られたんだもんな……なのに…毎日来るとか……。
結衣は溜息をついた。
──図々しい……とか思われたかな…。
スマホを見ると8時半過ぎている。
葵と話がしたくて俊輔が送ってくと言うのを断った。
しばらく待つと向こうから人が歩いてくるのが分かった。
─────葵……だ……。
「……久しぶり」
結衣が葵の前に立ちはだかる。
「…………」
葵が軽く睨みつけ、視線を逸らした。
「……葵……付き合ってる人いるんだってね?」
いきなりの言葉に再び葵が結衣を睨みつける。
「…………だったら…なんだよ……」
「あんた私に言ったよね!?俊輔を守るって」
葵の表情が明らかに変わる……。
「まあ……いいけど。あんたの「好きだ」とか「愛してる」とかなんて…そんなもんだったんだから……」
結衣の言葉に頭に血が上る……。
「…──お前に何が解る………」
「……何も?……解ってるのは…葵が俊輔を放り出したってことだけじゃない?」
葵の手が握られ微かに震える…。
「……違う…………」
「違わない。何があったか知らないけど…私なら好きな人の手を離したりしない」
結衣にも葵の怒りが伝わっている。
怖くない訳じゃない。
自分より遥かに背も高く力もある。
それでも……俊輔を放り出した葵が許せなかった。
「──俺が好きでいる方が俊を傷付けるんだよ!何も知らない癖に偉そうなこと言うな!!」
葵が怒りに任せて声を上げた。
「……あんた…小学生?誰かを好きになれば傷付くことも、傷付けることもあるに決まってんじゃん。葵がやってる事はこれ以上自分が傷つかない様に他の人に逃げただけでしょ」
結衣の冷静な言葉が葵を冷たく突き放す。
「俊輔は私が守るから。──葵には……」
結衣は精一杯葵を睨みつけた。
「葵には絶対俊輔を渡さない」
それだけ言うと結衣は葵に背中を向けて歩き出した…。
昔から母に「気ばっかり強い」とよく言われた。
手が驚く程震えている…。
感情が昂って涙が溢れる…。
別に葵にいちいち言う必要無いこと位分かっていた。
だけど……『自分はただの兄貴だから』と悲しげに笑った顔が頭から離れない…。
結衣は手で涙を拭くと家へと向かって歩いていった。
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