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帝国からの帰還
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その後、アルマーニ王国国王がジュリアンをエスフィート帝国の皇帝として認めると帝国民の前で宣言をした。民は皇帝が倒されたことを喜び、新たに皇帝となったジュリアンを歓迎しているようだ。今までジュリアンのことを蔑んでいた貴族も今や媚びへつらっている。
散々罵っておいて本当に調子の良い人たちだよ、とレイリックは呆れ返っていた。ジュリアンもそんな貴族に嫌気が差していたが、祖父の意思を継ぐために皇帝となる道を選んだ。
元皇太子リチャードについてだが、平民に対してもそうだが、貴族にすら見下した態度を取っていたため元々評判が良くなかったらしい。皇帝がリチャードを溺愛していたため誰も何も言えなかったとのことだ。
そして、アルマーニ王国とエスフィート帝国は和平条約を結び直すこととなった。一応、今までも和平条約は結ばれていたのだが、帝国側の身勝手な王国への侵略行為により、条約は決裂していた。この条約締結の署名は今回表立って行動したレイリックとジュリアンとで行うこととなった。
無事条約締結が完了すると、レイリックは帰国することとなった。
「レイリック王太子殿下、ありがとうございました。何かあった際は必ずや力になります」
「ああ。これから大変だと思うけど応援しているよ」
帰国する方法だが、侵入者が使用した魔法陣を使う。あのとき皇帝は魔法陣の起動に必要な魔力が足りないため、無理矢理魔力を人や魔物から奪って起動させていた。要するに、魔力量が足りれば良いのだ。レイリックは生まれつき魔力量が多い。起動に必要な人数分の魔力をたった1人で補うことが出来る。そうして、レイリックは魔法陣を起動させ、皆無事に王宮に帰った。
執務室に向かうとロベルトとウィリアムが待機していた。
「そっちも無事に終わったみたいだな」
「ああ。君たちの方は問題はなかった?」
「ええ。殿下が帝国に向かわれてすぐに倒しましたので」
「リリカ嬢のところにジュリアン皇子の護衛騎士が現れてな」
その言葉に、レイリックは眉を顰める。
「あっ、今はもう皇帝になったんだったか」
「そうだね。それで無事倒せたんでしょ?」
「ああ、当然」
「まあ、ロベルトは強いからね」
「いや、相手が弱すぎて全然手応えなかったわ。それにとどめを刺したのは俺じゃない、リリカ嬢だ」
「え?」
レイリックはその言葉に首を傾げる。レイリックが渡したネックレスで防御は出来ても攻撃は出来ないことを知っているからだ。
ロベルトはリリカが放った魔法で敵騎士の剣が折れ、気絶したことも含め全ての経緯を事細かに説明した。
「はははっ。いや~それは面白かったね。僕も見たかったよ」
レイリックが珍しく大笑いしていて、貴重な光景を見逃したことを残念がっている。
「あっ、そうだ。全て解決したし、リリカ嬢を早くこっちに呼んでよ」
その言葉にウィリアムは心底嫌そうな顔をしている。
「ですがリリカ嬢はこちらに戻りたいと思っているのでは?」
ロベルトはウィリアムに言う。
「いつそんなことを……」
「帝国の騎士が倒れた後、少しお話を」
「……分かりました。呼んでおきます」
少しの間の後、諦めたように彼は言う。
「それと一つだけお伺いしても?」
「何かな?」
「殿下は妹のことをどう思っていらっしゃるのですか?」
「……さあね、分からないよ」
とぼけているのではなく、本気で分からないのだ。それはレイリックにとって初めての感情だった。
「はい?」
「僕自身もこの感情がなんなのか理解出来ていないんだ。ただ言えるとするなら、僕はリリカ嬢を手放したくない。そして、彼女のことを誰よりも大切に思っているってことだけだよ」
その言葉に、ウィリアムは複雑そうな顔をしていた。
散々罵っておいて本当に調子の良い人たちだよ、とレイリックは呆れ返っていた。ジュリアンもそんな貴族に嫌気が差していたが、祖父の意思を継ぐために皇帝となる道を選んだ。
元皇太子リチャードについてだが、平民に対してもそうだが、貴族にすら見下した態度を取っていたため元々評判が良くなかったらしい。皇帝がリチャードを溺愛していたため誰も何も言えなかったとのことだ。
そして、アルマーニ王国とエスフィート帝国は和平条約を結び直すこととなった。一応、今までも和平条約は結ばれていたのだが、帝国側の身勝手な王国への侵略行為により、条約は決裂していた。この条約締結の署名は今回表立って行動したレイリックとジュリアンとで行うこととなった。
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執務室に向かうとロベルトとウィリアムが待機していた。
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「ああ、当然」
「まあ、ロベルトは強いからね」
「いや、相手が弱すぎて全然手応えなかったわ。それにとどめを刺したのは俺じゃない、リリカ嬢だ」
「え?」
レイリックはその言葉に首を傾げる。レイリックが渡したネックレスで防御は出来ても攻撃は出来ないことを知っているからだ。
ロベルトはリリカが放った魔法で敵騎士の剣が折れ、気絶したことも含め全ての経緯を事細かに説明した。
「はははっ。いや~それは面白かったね。僕も見たかったよ」
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その言葉に、ウィリアムは複雑そうな顔をしていた。
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