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仮面舞踏会
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「レイナ、パーティー用のドレスを用意してちょうだい」
部屋に戻ったリリカは早速、レイナに告げる。
「パーティーですか?」
「ええ。私、仮面舞踏会に参加するから」
もちろん目的はウィリアムの婚約者を探すことだ。
「お嬢様が仮面舞踏会に……」
なぜか微妙な反応をされているような……。
「レイナ?」
「……かしこまりました。すぐに準備いたします」
気のせいだったのかしら。まあいいわ。この舞踏会で絶対にお兄様の婚約者を見つけるわよ。
仮面舞踏会では仮面必須でそのパーティー会場では仮面を外してはならない、というルールがある。仮面を着けると皆貴族だということは分かっていても誰が誰か分からないので本性が出やすい。だからこそ、性格の良い素晴らしい女性を見つけることが出来るのではとリリカは考えたのだ。
「あと、一応仮面舞踏会に参加すること秘密にしておいてね」
お兄様に婚約者探しに行くなんて知られたら止められるかもしれないもの。どこから情報が漏れるか分からないし、レイリック様にもお伝えせず、こっそり行った方がいいわね。
「……承知いたしました」
少しの間の後、レイナは返事をした。
**********
すぐにドレスの準備が出来た。艶のある黒色の生地に細かな刺繍が施された綺麗なドレスだ。そのドレスを着て、上にダウンを羽織り、誰にも見られないようにこっそりと馬車に乗り込み、王宮を出た。リリカは自由な外出が認められているので普通に王宮を出ることが出来る。しかし、この姿を見ればパーティーに参加すると一目で分かる格好をしているのだ。だから、こっそりと馬車に乗る必要があった。
また、馬車に取り付けられている特注の白いレース生地のカーテンを閉めておけば馬車の中は見えないため、例え行き先を聞かれても適当に誤魔化せばバレはしない。
御者さんにも決して知られないように王都の近くで降ろしてもらった。そこからしばらく歩き、仮面舞踏会の会場に到着した。使用人や付き添い人が中に入ることは出来ないので、レイナには会場の外で待機してもらう。
会場の中は仮面越しからでも分かる豪華で煌びやかな場所だった。普通のパーティーとは違い、暗めの灯りが灯されていた。
これは、完璧に誰が誰か分からないわね。
「よろしければ一緒に踊りませんか。レディー」
「いえ、遠慮しておきますわ」
先程からこのような感じでよくダンスに誘われている。いくら仮面をしていても婚約者以外の男性と踊ることは出来ない。婚約者と踊った後なら誰とでも踊ることが出来るという社交界のマナーがある。今回は婚約者が来ていないので男性とは踊ることが出来ない。しかし、女性とは踊ることは出来る。普段のパーティーではよく女性にも誘われるのだが、今回は全く誘われないどころか話し掛けられもしない。
そのとき、どこかからくすくすと笑い声が聞こえた。その方向を見ると数人の女性が同じところを見ている。そこには一人の女性がいた。お下がりのドレスなのだろうか、かなり古い型のドレスを着ている。その女性は外に走って出ていってしまった。なんとなく逃してはいけない気がしたリリカはその女性の後を慌てて追った。
部屋に戻ったリリカは早速、レイナに告げる。
「パーティーですか?」
「ええ。私、仮面舞踏会に参加するから」
もちろん目的はウィリアムの婚約者を探すことだ。
「お嬢様が仮面舞踏会に……」
なぜか微妙な反応をされているような……。
「レイナ?」
「……かしこまりました。すぐに準備いたします」
気のせいだったのかしら。まあいいわ。この舞踏会で絶対にお兄様の婚約者を見つけるわよ。
仮面舞踏会では仮面必須でそのパーティー会場では仮面を外してはならない、というルールがある。仮面を着けると皆貴族だということは分かっていても誰が誰か分からないので本性が出やすい。だからこそ、性格の良い素晴らしい女性を見つけることが出来るのではとリリカは考えたのだ。
「あと、一応仮面舞踏会に参加すること秘密にしておいてね」
お兄様に婚約者探しに行くなんて知られたら止められるかもしれないもの。どこから情報が漏れるか分からないし、レイリック様にもお伝えせず、こっそり行った方がいいわね。
「……承知いたしました」
少しの間の後、レイナは返事をした。
**********
すぐにドレスの準備が出来た。艶のある黒色の生地に細かな刺繍が施された綺麗なドレスだ。そのドレスを着て、上にダウンを羽織り、誰にも見られないようにこっそりと馬車に乗り込み、王宮を出た。リリカは自由な外出が認められているので普通に王宮を出ることが出来る。しかし、この姿を見ればパーティーに参加すると一目で分かる格好をしているのだ。だから、こっそりと馬車に乗る必要があった。
また、馬車に取り付けられている特注の白いレース生地のカーテンを閉めておけば馬車の中は見えないため、例え行き先を聞かれても適当に誤魔化せばバレはしない。
御者さんにも決して知られないように王都の近くで降ろしてもらった。そこからしばらく歩き、仮面舞踏会の会場に到着した。使用人や付き添い人が中に入ることは出来ないので、レイナには会場の外で待機してもらう。
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これは、完璧に誰が誰か分からないわね。
「よろしければ一緒に踊りませんか。レディー」
「いえ、遠慮しておきますわ」
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