39 / 63
番外編 その2 竜の娘の、その旅路。
二人の旅立ち
しおりを挟む
――――
それから数日間……ラキサは、工芸都市アリアスレーンでゆっくり、楽しく過ごした。
町の工芸品を見て回り、街の地元料理を味わったり、現地の人々との交流、ガラス工芸の製造体験をしたりもした。
さながら、観光みたい……と言ったところか。
数日の間、街を満喫したその後で、荷物をまとめたラキサは宿屋を後にして、ついにアリアスレーンを発った。
街を離れ、草原を歩くラキサ。
彼女はふと、後ろへと振り返る。
そこには……朝日に照らされてシルエットを映し出す、アリアスレーンの街並み。
――やっぱり、名残惜しいかな。本当なら、もっとゆっくりしたかったんだけど、仕方ないよね――
後ろ髪を引かれる思いを感じながら、ラキサは街から離れて行く。
……すると。
「――ごめんなさい。準備に遅れてしまって、ラキサさん」
彼女のもとへと、後ろから駆けて来た誰か。
それはアリアスレーンで知り合いになった、テオだった。
「ううん、私は大丈夫だよ、テオくん」
「これから巡るところも、色々考えたんだ。だからラキサさんも、楽しみにしていてよ」
ラキサは嬉しそうに、彼に笑いかける。
「ありがとうね。私のために、考えてくれて。……テオくんがどんな所を旅していたのか、楽しみにしているよ」
「僕の方こそ、一人で旅するの、寂しかったから。その、君と一緒に、旅が出来たらって」
今後の旅は、ラキサとテオ、二人の旅になる。
テオの方が、彼女よりも旅をした日数は長い、。だから、彼はラキサに対して自身がしてきた旅路を案内し、共に同行しようと申し出た。
テオ曰く、一人旅に寂しさを覚えていたとの理由らしいが、それはラキサもまた、同じだった。
――誰かと一緒に旅をするの、私も望んでいたんだ。寂しいのは……私も分かるから――
「これからは二人旅、かしら。テオくん、あらためて宜しくね」
ラキサの言葉に、テオはこくっと頷く。
「もちろん。よろしくね――ラキサさん」
それから数日間……ラキサは、工芸都市アリアスレーンでゆっくり、楽しく過ごした。
町の工芸品を見て回り、街の地元料理を味わったり、現地の人々との交流、ガラス工芸の製造体験をしたりもした。
さながら、観光みたい……と言ったところか。
数日の間、街を満喫したその後で、荷物をまとめたラキサは宿屋を後にして、ついにアリアスレーンを発った。
街を離れ、草原を歩くラキサ。
彼女はふと、後ろへと振り返る。
そこには……朝日に照らされてシルエットを映し出す、アリアスレーンの街並み。
――やっぱり、名残惜しいかな。本当なら、もっとゆっくりしたかったんだけど、仕方ないよね――
後ろ髪を引かれる思いを感じながら、ラキサは街から離れて行く。
……すると。
「――ごめんなさい。準備に遅れてしまって、ラキサさん」
彼女のもとへと、後ろから駆けて来た誰か。
それはアリアスレーンで知り合いになった、テオだった。
「ううん、私は大丈夫だよ、テオくん」
「これから巡るところも、色々考えたんだ。だからラキサさんも、楽しみにしていてよ」
ラキサは嬉しそうに、彼に笑いかける。
「ありがとうね。私のために、考えてくれて。……テオくんがどんな所を旅していたのか、楽しみにしているよ」
「僕の方こそ、一人で旅するの、寂しかったから。その、君と一緒に、旅が出来たらって」
今後の旅は、ラキサとテオ、二人の旅になる。
テオの方が、彼女よりも旅をした日数は長い、。だから、彼はラキサに対して自身がしてきた旅路を案内し、共に同行しようと申し出た。
テオ曰く、一人旅に寂しさを覚えていたとの理由らしいが、それはラキサもまた、同じだった。
――誰かと一緒に旅をするの、私も望んでいたんだ。寂しいのは……私も分かるから――
「これからは二人旅、かしら。テオくん、あらためて宜しくね」
ラキサの言葉に、テオはこくっと頷く。
「もちろん。よろしくね――ラキサさん」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】
ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る――
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる