【完結】ゲーム実況アイドルが毎日家に来てるけど、俺はいつも寝てるから過激アプローチを受けても気付けない

宇多田真紀

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第一章 アリス

五話 心通わせて

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「ん、んん……」
『ああ、起きたのね』

「え、ああ、すまん。……また寝てた」
『もうちょっと寝ててくれてよかったんだけどね』

 明け方、弘樹と同じ高校を卒業して今もネトゲ仲間でもある朱音あかねの声で目を覚ます。
 寝ぼけながらも彼女の言葉に違和感を覚えた。
 ぼーっとした頭で少し考えた後に疑問を口にする。

「なあ、寝てた方がいいってどういうこと?」
『そりゃそうでしょ。アリスちゃんと一緒にプレイしてる方が楽しいに決まってる』

「アリス? アリスって……? あっ! くくく、胡桃くるみアリス!!」
『ヒロはずるいよね。自分だけ有名人と仲良くなってて。早く言ってよ!』

 胡桃くるみアリスが自分の部屋に来ているかもしれない。
 至った考えに興奮し、確信に近いと思いながらも実際に本人を見た訳でもなく、やっぱりどこか信じられない思いだった。

 昨日の朝、寝落ちから目覚めてアリスのプリクラを見つけて、彼女が挿す黒塗りのかんざしに気づいた。
 胡桃アリスが自分の部屋に来ているかもしれないと思い至った。
 それで慌てて朝から部屋を掃除し、手紙を書いて準備した。

 彼女に喜んでもらうために。
 歓迎していると彼女に知ってもらうために。
 先に準備万端整えて印刷会社のバイトに行った。
 仕事中も身が入らずに部長に叱られたが、説教の最中も上の空だった。

 でも弘樹にとってそれは仕方がない。
 大ファンである胡桃アリスが、自分の部屋に来ているのかもしれないから。

 ゲーム実況者として人気が出るには、ゲームの腕も当然必要。
  でも、それ以上にキャラやトークの面白さが大切な要素である。
 だがアリスの場合、それらに加えてその見た目でも大量のファンを獲得していた。
 3Dや2Dで作られたVチューバーキャラではなく本人顔出しの女性実況者。
 その中でもハーフで金髪とくれば人気が出ない方がおかしい。
 そして極めつけは、オタク受けする色白で低身長の巨乳美女。

 そんなゲーム動画好き垂涎の胡桃アリスが、自分の家に来ているかもしれないのだ。
 これで興奮するなという方が無理というものである。

『ねえ、ヒロ! ねえってばねえ!』
「ん、ああごめん」

 朱音あかねの声で我に返った弘樹は、やっぱり昨日もアリスが来たんだなと嬉しくなった。

『ねえ、……あんたたち付き合ってんの?』
「誰と?」

『アリスちゃんとよ! あんたの部屋に泊まってんでしょ?』
「へ? ないない! 話したこともないし!」

『どうして話したことない人が部屋にいるのよ!』
「あ、ああ。それさぁ、ちょっと話がややこしいんだけど……」

『彼女、芸能人だもんね。言えないことがあるのは分かるけど……。ちょっと感じ悪い……』
「いや、説明が難しいだけで言えない訳じゃ……」

『後でいきさつ教えてよね。それと、私とアリスちゃんの通話動画があるわ。彼女の顔も見られるから』
「ちょ、ちょっと待て本当か!? こ、これかな? ごめん一旦切る」

 アプリの録画データを確認してすぐ再生する。
 自画像枠にはデスクに突っ伏して爆睡する弘樹と、その右手に腕を絡めて楽しそうにゲームをする胡桃アリスの姿が映っていた。
 彼女は右手でマウスを操作し、左腕を弘樹の右腕に絡めたまま器用にキーボードの左側を操作している。

 その光景に驚き慌てた弘樹は、画面から目を離すと顔を右に向けて自分の右腕を凝視した。



 か、彼女が俺と……俺と腕を組んでる!
 つまり、さっきまで俺の腕と組んでたんだ!
 し、しかもあんなに密着して!
 っていうか、み、密着し過ぎだろこれ!
 胡桃アリスがこんなことしていいのかよ!



 寝ている間のことで弘樹には全く実感がないせいか、大好きなアリスが他人へ破廉恥な振る舞いをしているように見えて怪しからんと腹が立つ。
 だが、その相手が自分という訳の分からない状況で軽いパニックに陥った。

 彼は無意識に顔を右腕の外側へ近付けるとくんくんと匂いを嗅ぐ。
 するとふわりと甘い香りがしてきて、それが自分の家の柔軟剤ではないことを理解する。



 これがあの胡桃アリスの匂い……。
 こ、香水かな……?
 俺の腕に胡桃アリスが密着してた証拠。
 あ、あんなに密着してたんだ……。



 たった一分足らずの通話動画を何度も繰り返し再生する。
 ぼんやりとモニターに映る彼女の姿を見ていたのだが……。

 数回目の再生で、驚愕の事実に気づく。

 慌てた弘樹が録画データの画像を拡大した。
 モニターに顔を近づけてもう一度初めから再生すると、驚きのあまり大きく目を見開いた。

 動画の冒頭、黄色いパジャマを着た胡桃アリスがVサインをして、勢いよく腕を組んできたタイミングで、彼女のまりのように大きな左胸が変に形を崩したのだ。
 その原因がなんと、自分の右腕がこれでもかと押し当たったから!
 アリスは特に気にするふうでもなく、巨乳が弘樹の腕に押し当ったままでゲームを始めたのである。

 弘樹は動画を見ながら無意識とはいえエライことになったと慌てたが、よく考えると自分は寝ているのだから狙ってやっている訳じゃない。
 アリスも騒がずにそのままゲームを続けている。



 でも、なんで彼女は嫌な顔をしないんだ?
 男の腕が胸に思いっきり当たってんだぞ。
 イ、イヤじゃないのか?
 イヤじゃなさそうだよな?
 笑顔だし……。
 その後も俺と腕を組み続けているぐらいだし……。
 それに、彼女の頬が赤いんだけど……。
 これって、照れてる?
 え? それってつまりアリスちゃんは……胸に俺の腕が当たるくらい受け入れるってこと!?



 興奮が最高潮に達した弘樹は、いい年して小学一年生以来の鼻血を盛大に吹き出した。

◇◇◇

「き、来たわ……」

 いつものようにアリスは自分の部屋で転移を待っていた。
 緊張した様子で軽く身構える。

 彼女とってこの転移は慣れたもので、目の前が一瞬白くなるのも一時的な浮遊感も緊張するものではなかった。
 それでも彼女が緊張しているのは、再び弘樹に会うからに他ならない。

 転移が終わり弘樹の部屋へ着地してからも、アリスは緊張したままだった。
 机に近付いて、突っ伏して寝落ちしている弘樹の様子をうかがう。
 そして、ずっと朝から一日気になってたことに思いを巡らす。



 はぁ~。
 弘樹はあの通話動画に映った私をどう思ったのかしら。
 後で考えたら彼とは話したこともないのに、勝手に腕組んだりしてあんな通話動画を残しちゃったけど、もしグイグイくる厄介な女って思われたらどうしよう……。
 さっき相談した事務所の同期二人は、全く逆の意見だったのよね。
 理沙ちゃんは、相手だって男なんだし、女の子からグイグイ来られれば嬉しいに決まってるからドンドンやれって言うし。
 せせらぎちゃんは、そんなので喜ぶような男は、その後の関係が誠実なものにならないから自重した方がいいって言うし。
 せっかく運命の人に出会えたんだもの、弘樹とは素敵な関係になりたい。
 せせらぎちゃんの言うように、もっと無難な感じで仲良くなる方がいいのは私だって分かってるんだよ。

 でもね!!
 彼ったら寝てるんだよっ!
 いっつも!!
 これで一体どう無難に仲良くなれっていうのよっ!



 弘樹を起こしたらアリスは家に戻ってしまう。
 それは毎日、朝方に彼が身じろぎして目覚めそうになると、自分の部屋に戻るので彼女も気づいていること。
 でも、気になる人と毎日逢えるのに会話もできないのは、何ともいえないやるせなさが募る。

 パソコンを操作しようとして、マウスの下に手紙が残されているのに気づく。



 胡桃アリスさんへ

 あなたに謝りたいことがあります。
 アリスさんが俺の部屋で過ごすハメになっているのは、全部俺のせいなんです。
 あなたが召喚されるのは、たぶん俺が寝落ちしたせいだから。
 たぶんなのは、俺がいつも寝てから召喚が起こるのでよく分からない部分が多くて……。
 それに誰が召喚されるのかも選べません。
 でも寝落ちしたときに、俺の理想の存在が召喚されるみたいです。
 ずっとアリスさんが召喚されているってことは、アリスさんが俺の理想の存在だから。
 急にこんなことが起こっても、アリスさんは嫌な顔せずに俺を気遣った動画を残してくれた。
 ありがとう、嬉しかったです。
 迷惑かけてすいません。
 早く何とかしますm(_ _)m
 川上弘樹


 うふふと彼女から笑みがこぼれた。
 それは、手書きされた最後の顔文字がなんとなく可愛かったからでもあるが、それよりも何よりも自分が召喚された理由が嬉しかったから。



 私、弘樹の理想の存在だってぇ!
 やったぁ!!
 それに弘樹って、誠実なんだね。
 よかったぁ。



 アリスは、だらしない顔でにへらと笑って弘樹を見つめた。
 召喚した主がその辺の男なら、こんな反応なんてあり得ない。
 彼女は男性の好みに結構うるさい方である。

 でも、アリスは事実を知って嬉しくなった。
 それは弘樹のことが大好きだから。
 もう好きで好きで仕方がないほどだったから。
 そんな大好きな相手からの手紙に、自分のことを理想の存在と書かれていたから。

 すっくと立ちあがったアリスは、弘樹の後ろに回り込み彼を抱きしめた。
 小柄な彼女が弘樹を包み込むように、後ろから彼のお腹に両腕を回す。
 そのままアリスは顔を横に向けると、頬を弘樹の首にくっつけた。

「弘樹。ねぇ、好きだよ。大好き」

 寝ていてもきっと想いは伝わる。
 あふれる気持ちを知って欲しくて、アリスは弘樹を抱きしめたまま声に出して愛を伝えた。

 しばらくそうしてから両腕の拘束を解くと、眠る彼を見つめてゆっくりと顔を近づける。

 そして、首筋にキスをした。
 頬へのそれより少しだけ長く、そして吸うようなキスだった。

 企みを終えた彼女は、ストンとデスクチェアに座ると少しだけ満足そうにする。

「確かこれで虫よけになるのよね」

 弘樹の首筋には、赤く小さなキスの痕が残っていた。

 彼女は慣れた様子で弘樹の右手を横に避けて、起動中のパソコンからチャットアプリで朱音あかねにメッセージを送る。

>アカネ昨日ぶり~
>あっ、アリスちゃん来たね

>今日もよろです!
>ってことはヒロ寝た?

>うん寝とるよ。爆睡
>じゃあ今日次の大陸行く?

 昨日と同じようにやりかけのMMORPGを数時間プレイしたが、明け方近くになってアリスが朱音に提案する。

>あのね、アカネにお願いあるけどよい?
>アリスさんのお願いなら喜んで

>明日は苦手なバトロワゲーム練習したい
>バトロワってパーティ組んで生き残るヤツだね

>うん、銃撃つアクションシューティング
>アカネは銃で狙うの苦手

>同じ。私もエイム超苦手
>なんで苦手ゲームするの?

>配信で、せせらぎちゃんに迷惑かけとるの
>ああ同じチームでたまに協力プレイしてるよね

>せせらぎちゃん無双だけど、私が酷過ぎ
>おけです。じゃ夜ヒロとバトロワ始めとくね

 アリスは弘樹の手紙を読んで、召喚されるのは自分が彼の理想の存在だからだと理解していた。
 弘樹もアリスを誤解させるつもりはなく、きちんとスキル診断用紙に書かれたとおり「俺(スキル保持者)の理想の存在」と手紙に書いている。

 だが少々言葉足らずだった。
 『寝落ちスキル』の特殊効果『小人の靴屋』の説明に書かれていた前半部分「やりかけたことを助けてくれる高い実力・・・・があり、かつ」がアリスへの手紙に書き漏れていたのだ。


※第一章まで読んでいただき、ありがとうございます。
もしアリスが可愛いって思われましたら「お気に入り」に登録してくださると嬉しいです!
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