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第21話 美女フォーメーション
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今日は、Vtuber活動に使うパソコンの設定で、同じクラスの栗原瑠理が俺の家に来てくれる。
そして、Vtuber事務所の運営会社で専務をしている瑠理のお姉さんも、俺のマネージャーとして配信環境を見たいらしく、瑠理と一緒に俺の家へ来ることになっている。
「やっべえ、遅くなった!」
いよいよパソコンが届く金曜日。
急いで家へ帰って、みんなが来る前にパソコンの梱包を開封しておくつもりだった。
なのに、教室の掃除やら委員会やらで遅くなってしまった。
駅での待ち合わせ時刻が迫っているので、今から家へ帰っている時間はなさそうだ。
俺は家の最寄り駅で、みんなが来るのを待つことにした。
「あ、健太。随分早いのね」
改札から出た駅のホールで待っていると、制服姿の菜乃が俺に向かって手を振った。
「家に帰る時間がなかったんだよ。学校帰りでそのまま待ってたんだ」
「私も着替えに帰る時間がなくて。ホントは来る人たちを考えると、着替えたかったんだけどね……」
今日はパソコン設定なので、菜乃が参加する予定はなかった。
だが家に女性が来ることは付き合ってる彼女に知らせるべきと思い、今日のことを菜乃に伝えたのだ。
すると栗原姉妹が参加するなら、自分も参加すると言いだした。
まあ彼女の場合は思いっきり関係者なので、問題はないだろう。
「やっほー健ちゃん! あ、みんなも来てるね!」
「こんにちは、みなさん。中村さん、今日はどうぞよろしく」
制服姿の瑠理と黒スーツの栗原専務がやって来た。
身長は大きく違うが、同じ黒髪ロングの女性が並んで立っている。
控えめに言って美人姉妹だ。
俺のデビュー配信は、特別に瑠理とコラボの予定で、彼女に紹介してもらう流れ。
それで、パソコン設定の後に打ち合わせもする。
今日ならマネージャーでもある栗原専務が同席するし、俺の家で打ち合わせしようとなった。
「じゃあ、家へ案内しますね」
俺の両隣を制服姿の菜乃と瑠理がはさむ。
後ろには黒スーツの栗原専務だ。
このフォーメーションは相当に目を惹くようで、すれ違う男性のほとんどが振り返る。
「よくないな。目立っている」
栗原専務が気にしたが、それほど大きな駅でもなくすぐに人通りが減ったので問題なくなった。
家に向かう間、瑠理はずっとしゃべっていたが、菜乃は黙っている。
どうやら菜乃の機嫌が悪いようだ。
俺を睨んでから小声でつぶやく。
「なんで私よりも先に、ふたりを家にあげる約束しちゃうかな?」
「ごめん。反省してる」
俺は菜乃を大切に想っているので、他の女子と悪さする気など毛ほどもない。
ましてや栗原専務は、会社のお偉いさんだ。
いくら物凄い美人でも手を出すなんてありえない。
菜乃は事情を知っていても気に食わないようだ。
駅から10分ほど歩いて家へ到着する。
「ただいま。母さん、お客さん連れてきたよ」
先に玄関へ上がってみんなを招き入れたが、リビングの戸を開けて出てきたのは母さんじゃなかった!
「健太ー、遅いんですけどー? あんた、いつから私を待たせるほど偉くなったのー? って、あれ? 栗原だけじゃないの!? お、思ってたより多いわね!?」
「カレン!」
なんと、俺の家にカレンがいるじゃないか!
完全に想定外の事態で体が固まる。
カレンの方も、後ろからぞろぞろ女性が入ってくるのを見て固まっていた。
そして、Vtuber事務所の運営会社で専務をしている瑠理のお姉さんも、俺のマネージャーとして配信環境を見たいらしく、瑠理と一緒に俺の家へ来ることになっている。
「やっべえ、遅くなった!」
いよいよパソコンが届く金曜日。
急いで家へ帰って、みんなが来る前にパソコンの梱包を開封しておくつもりだった。
なのに、教室の掃除やら委員会やらで遅くなってしまった。
駅での待ち合わせ時刻が迫っているので、今から家へ帰っている時間はなさそうだ。
俺は家の最寄り駅で、みんなが来るのを待つことにした。
「あ、健太。随分早いのね」
改札から出た駅のホールで待っていると、制服姿の菜乃が俺に向かって手を振った。
「家に帰る時間がなかったんだよ。学校帰りでそのまま待ってたんだ」
「私も着替えに帰る時間がなくて。ホントは来る人たちを考えると、着替えたかったんだけどね……」
今日はパソコン設定なので、菜乃が参加する予定はなかった。
だが家に女性が来ることは付き合ってる彼女に知らせるべきと思い、今日のことを菜乃に伝えたのだ。
すると栗原姉妹が参加するなら、自分も参加すると言いだした。
まあ彼女の場合は思いっきり関係者なので、問題はないだろう。
「やっほー健ちゃん! あ、みんなも来てるね!」
「こんにちは、みなさん。中村さん、今日はどうぞよろしく」
制服姿の瑠理と黒スーツの栗原専務がやって来た。
身長は大きく違うが、同じ黒髪ロングの女性が並んで立っている。
控えめに言って美人姉妹だ。
俺のデビュー配信は、特別に瑠理とコラボの予定で、彼女に紹介してもらう流れ。
それで、パソコン設定の後に打ち合わせもする。
今日ならマネージャーでもある栗原専務が同席するし、俺の家で打ち合わせしようとなった。
「じゃあ、家へ案内しますね」
俺の両隣を制服姿の菜乃と瑠理がはさむ。
後ろには黒スーツの栗原専務だ。
このフォーメーションは相当に目を惹くようで、すれ違う男性のほとんどが振り返る。
「よくないな。目立っている」
栗原専務が気にしたが、それほど大きな駅でもなくすぐに人通りが減ったので問題なくなった。
家に向かう間、瑠理はずっとしゃべっていたが、菜乃は黙っている。
どうやら菜乃の機嫌が悪いようだ。
俺を睨んでから小声でつぶやく。
「なんで私よりも先に、ふたりを家にあげる約束しちゃうかな?」
「ごめん。反省してる」
俺は菜乃を大切に想っているので、他の女子と悪さする気など毛ほどもない。
ましてや栗原専務は、会社のお偉いさんだ。
いくら物凄い美人でも手を出すなんてありえない。
菜乃は事情を知っていても気に食わないようだ。
駅から10分ほど歩いて家へ到着する。
「ただいま。母さん、お客さん連れてきたよ」
先に玄関へ上がってみんなを招き入れたが、リビングの戸を開けて出てきたのは母さんじゃなかった!
「健太ー、遅いんですけどー? あんた、いつから私を待たせるほど偉くなったのー? って、あれ? 栗原だけじゃないの!? お、思ってたより多いわね!?」
「カレン!」
なんと、俺の家にカレンがいるじゃないか!
完全に想定外の事態で体が固まる。
カレンの方も、後ろからぞろぞろ女性が入ってくるのを見て固まっていた。
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