ハンドパワー

咲 颯凛

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1章アニマルランド

3.パワー試験

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15歳になる歳の4月頃にパワーは出てくると言われている。
4月1日、アニマルランド全体パワー試験が開始される。

パワー試験を行う場所は、自衛隊の何もない部屋の中。
初めて出す力なので制御できない可能性もあるからだ。
そして、自衛隊の目的は、ハナツ力を我が隊に入れることと役に立ちそうなパワーを隊に入れること。
隊を強くし、4年に一度行われるアニマルランド自衛隊大合戦に勝つこと、そしてアニマルランドを守ること。
 
自衛隊大合戦をやり始めて20年が経つ。
カバ島は、人口も少なく、島も小さい、一番最弱だと言われ第一回の大会以降優勝はない。

今年もろくなのいないだろうな…
去年なんて五人いてみんなツク力…
しかも、羽毛、缶、コルク、ヒモ、なんかよくわからない黄色いやつ……
こんなのでどう戦うんだよ…
今年に期待しよう…

今年は六人の試験が行われる。

今年は六人か…
少ないな…
噂ではシャチ都は30人以上とか…

自衛隊達はコソコソ愚痴ばっかりこぼしている…

1人目!
パーヤ!入れ!!
自衛隊の声が廊下を突き抜ける。

「まずは手のひらを、見せてみろ」

去年写真を撮った手のひらと見比べて自衛官は3人で確認する。

「おっ!これ何か光ってるな!まだ1.2ミリくらいでよくわからないな…また、半年後確認する。パーヤツク力!学校に戻っていいぞ」

次!オリン!

オリンも写真と手のひらを見比べたが、なにも変わらなかった。
ちょっと自衛官は期待で胸が広がった

次は、オリンの手のひらを、下にして出ろと唱えてみろ!
そう言われオリンは手のひらを下に向けて小声で出ろっと言った。

コロン…何か小さいものが落ちる音がした。

自衛官はため息をついた…
デル力かよ……それになんだこのグニョグニョの鼻くそみたいなのわ!
と言って自衛官達は笑った。

えーオリンはデル力。鼻くそと!
と笑いながらメモ用紙にメモをした。

次!ザック!!

「俺は絶対にハナツ力だ!!ビームでも出してやるよ!!」
とザックはかなりのお調子者だ。

いいから早く来い!
手のひらを見せろ!

「だから俺はハナツ力だからこう」

ザックは左手の手のひらを前に向け出ろ~!!っと叫んだ。

……………

「何もでねー」

ザックはショックを受けて自衛官に手のひらを見せた。
手のひらにも何も変わった様子はなかった。

ザックはダス力だと思いなにが出てくるのかワクワクしている。
手のひらを下に向け出ろ!っと叫んだ!

…………

何も出ない……

自衛官はお前左手効きか?と尋ねるとザックはコクっと首を縦に振った。

「お前ちゃんと勉強したか!?
力はだいたい利き手の逆の方にでるんだ!」

ザックは、頭の上に?マークが出てる感じで首を横に傾げた。

「いいから右手見せてみろ!」

と自衛官が言うと今度はスッとなにも言わずに右手をさしだした。
写真と見比べると、手のひらに黒い点が新しく出ていた。

自衛官は、ちょっと笑いながら
「お前の力はツク力でホクロがついてるわ!」

ザックはそんなことあり得ないと反抗し、手を下に向けたり、前に出したりした。
何も出ることはなかった…

「ザック。ツク力。ホクロと!」
そう自衛官はメモをした。

ザックは、「これは黒いダイヤモンドだ!!
ホクロなわけねーだろ!!
ダイヤモンドだ!!!
もう一回みろ!!」
と荒い言葉で言った。

「パワー図鑑にダイヤモンドはもう書いてある!
違う人がダイヤモンドの力を持ってる!」
と自衛官はパワー図鑑を片手にザックをなだめるように言った。

パワー図鑑とは、アニマルランドの力全てをここに書いてある。
力は、1人持っていれば違う人が持つことは出来ないと言われている。

ザックはガックリ肩を落として部屋から出ていった。

次!ヨシ!!入れ!
ヨシ!!早くこい!!
おい!ヨシ!!!

「あっはっはい……」

「なんだよボーっとして!
弱そうなやつだな!早くしろよ!」
自衛官はヨシの貧弱そうな体と気弱そうな雰囲気になにか嫌気がさした。

ヨシは、手のひらを見せ、手を下にしたが何も出ず…

「お前右利きだよな!?さっきバカいたからさ…」

自衛官は、驚きながら期待を胸にヨシに言った。

「手を前に出してみ!そして出ろと叫んでみろ!」

ヨシは言われるがまま手を前に……

ヨシは出ろ!!っと今まで出したことのないような声で叫んだ!

チョロ~チョロチョロ~

えっ!?ヨシは驚きのあまり尻餅をついた。

自衛官は何が何だかわからないような目をして、さっきまでの嫌気がどこかに飛んでいき、
一瞬どうしていいのかわからなくなった。

なんと言ってもカバ島でハナツ力が出たのは20年以上前のことだからだ。

自衛官は、我を取り戻し

「ヨシ!お前はこれから学校に戻らず一年間カバ島の自衛官でみっちり鍛え上げる。
自衛官を1人つけるから今すぐ家に帰り自衛官の寮に住める支度をしてこい!
明日、お前の家に迎えを出す!それまでに用意しておけ!
このことは内密にしておけよ!」

「嫌だ!嫌だ~!!学校のみんなとまだ一緒にいたいし、家族ともまだまだ一緒に過ごしたいんだ!!自衛官なんかになりたくないし嫌だ!行かない!!!!」
泣きながらヨシはその自衛官に訴えかけた。

「なにを言ってるんだ!
アニマルランドの法律で決まってるのは知ってるだろ!
ハナツ力は強力なんだ!お前が悪者になる可能性だってある!
それにお前の力が必要なんだ!
裁きを受けてしまうぞ!
決まりなんだよ!!」

自衛官はこんな奴がハナツ力で自衛隊に入って活躍できるのか不安になりながらもヨシに喝を入れた。

そして、残りの2人もパワー試験を終え、半年間その力がどんなものかを探るために学校は続く。

学校を卒業したら普通に暮らす者、自衛隊に入るために試験を受ける者この二つに分かれる。

ザックとオリンは自衛隊を目指す。
だが、試験を受けるためには3人1組でないと試験を受けられない。





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