科学は、如何にしてヒトを幸せにするか~ななの例~

深町珠

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男友達

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「同じ、高校生の男子たちともね、僕は
友達になれた。みんな、いい奴です。
」と、加藤は懐かしむように言った。


それで、彼らを守らない大人たちの方が
変だ、と

子供時代を思い返して、そう感じたと
加藤は告げた。



「加藤さんは、自分の為にするって
事ないんですか」ななは尋ねる。




「無いんだね。男ってそういうものなんだね。自分の為より、家族の為、とか
恋人の為、大事にしている機械の為、とか。
自分じゃないものを大切にするのが
僕らの時代の男、ってものなんだろう。
大切にしたいものが見つかれば、それが
嘘だって、幸せなんだろうね。

愛したい、って思ってもね、愛せないような
女の子ばかりじゃ、荒むだけ、じゃないのかな。
僕は、幸い、ゆりや、その友達たちに会えたけど。

みんな、はみ出し者さ。それでいいんだね。
変な世の中に合わせて生きなくていいんだよ。
」と、加藤は微笑んだ。



「それで、ゆりちゃんの10年後に出会う事になるんですか?」と、ななは聞く。



「それは、わからない。できれば、ゆりは
お似合いの人と一緒になった方がいいと思っのだけど」




「加藤さんは?」





「僕は、もういい。こう言うと、信じて
もらえないかもしれないけれど

音楽が好きなんだ。いい音楽を聞いていれば
それだけでいいと思っている。
それは、昔から変わらない。
楽器を弾いたりもするけれど、聞いている方が好きだな」と、加藤は言った。


思考が止まって、音だけが心に響く。
それは、豊かな時間だろう。


「恋人、のようなものよりも
例えばね、アメリカンなポップスでもいいし
日本のアイドルポップスでもいいけど、1960年代のような音楽を聞いている方が
楽しいし、それだけでいいって思ってる」と
加藤は言う。



「なんとなく、わかります」ジョナサンは
笑顔で。
アメリカンポップスって、かつて
そういう時代があった事を

コンピュータの子供達だから、ジョナサンは
感じ取れるのだろう。
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