科学は、如何にしてヒトを幸せにするか~ななの例~

深町珠

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かわいいあいしゃ

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名雪が居ない加藤の家では
愛紗が、流れてくる音楽に
耳を傾けていた。


ハーモニカのメロディーは、ブルースふうに
フェイクして。

STEVIE WONDERの声は、若々しく張りがある。

かわいいでしょ? って歌ってる。

Isn't She Lovely?


いい曲ね、と

愛紗は、幸せな気持ちになる。



ここに来て、のどかな気持ちを思い出した。
幻覚を見る事もなくなった。


坂の途中の別荘地にある、加藤の家は
大きく、静かで


遠くに海を望む丘だった。


そこに、名雪と愛紗は暮らしている。




二階の加藤の部屋から流れている音楽。



「あ、先生」加藤が下りてきて。


「いつもありがとう」加藤は愛紗に感謝の言葉を述べる。



「いい曲でしょ。かわいいアイシャ、って題名」加藤は笑顔で。





「私?いいえそんなぁ」と、愛紗は戸惑うけれど
間違いに気づいて、恥ずかしい。


頬染めて。少女の面影を残す。




「お父さんはSTEVIE WONDERが好きだったのかなぁ。この曲から名前がついたのかな」と
加藤は、自然にそう言う。
口調は、BJ先生、と言う呼び名に似つかわしくない。



「はい。わたしの名前は、音楽好きのおじさんが候補を上げて、お父さんとお母さんが
響きで決めました」と、愛紗は
しっかりと定めて話すあたりが
まっすぐな性格で、様子見をしない人柄を
思わせる。



田舎でのびのびと育ったのだろう。
それ故、富士山急行のバスガイドに採用された。



一流の会社は、結局人柄で選ぶ。
見た目とか、勉強の成績とかは
どうとでも繕えるからで

ただ、もう会社がある必要はないのだけれども。

富士山急行も、観光を仕事として
行う必然もなくなったが。





「素敵なお話ですね。宮崎はいいところだし。
音楽好きのおじさんは、ミュージシャンだったの?」加藤は楽しそうに聞く。


加藤も、ミュージシャンだったのだが
あまり才能はなかったらしい(笑)。





愛紗は、楽しそうに「クラシックの演奏家で、宮崎のオーケストラのメンバーでした。
クラシックも好きだったみたいです、わたしも良く聞きました。バッハとか、ビバルディとか」と、愛紗も音楽が好きらしい。


「音楽はいいね、幸せになれるもの。
この曲に出てくるアイシャちゃんはね、STEVIE WONDERに生まれた赤ちゃんだったんだね。
お父さんは、可愛くて、可愛くて、って
曲を作ったんだね。」と、加藤は言う。


でも、アイシャのお母さんとSTEVIE WONDERは
別れたりするんだけど(笑)

男女の恋愛って、そんなものだ。


独占したいと思うと、どうしてもそうなる。


でも、STEVIE がアイシャを思う気持ちは
変わらない。


それも愛だし、独占したいって気持ちは
家族制度があるからで


200万年くらい、ずっとそうして暮らしているし



餌が限られているから、独占したいと
子育て中の雌が思うから


人間以前でもそう言う性質があった。




子供の方でも、親が世話をしてくれないと
死んでしまうので


独占したいと思う。


愛紗は、独占できたから
満足していて、幸せな気持ちを
赤ちゃんの頃からずっと、覚えていて
にこにこした子になっていて




そうでないと、伊原のように
不満な気持ちをいつも感じている。


なぜそうなるか、と言うと

人間が進化して、早産で生まれてしまうからだ

世話をできない子供は、自然なら死んでしまう。


人間は、死なないので
伊原のように心に問題を持って生きてしまう。







でも、もう人間は無限エネルギーを得て
自由である。


子供も、生みたくなければ
コンピュータに受胎させて保育させられる。


アメリカでは、ジョナサンのように
そういう子供は当たり前だ。


日本でも、それが可能になる。

親のせいで、不幸になる子供は減るのだ。


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