タビスルムスメ

深町珠

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ばたーいぬ

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同じ頃・・・熊本の自宅、タワーマンション7階、南向きの部屋で
恵は。
どこからも見えないので、半裸みたいな格好で
夕陽を見ていた。

ちょっと、シャワー浴びて。バスローブ。
タオルで髪を拭いて。

おちちはゆらゆら。

ガラスのテーブルにはスパークリング。

「あー、んまい!」と。


こういう気楽さ、最高!

勤め人にはない、平日昼寝の快楽。


と・・・・。


上の方から、ガラス窓拭きのワゴンがするする。


「きゃっ!」

ガラス窓拭きのお兄さん、ニタニタ。\(^^)/

いいモンみたねぇ。

(^^)








由布院駅、1番ホームに
「ゆふDX」は、到着する。

この列車は、なぜか車掌さんのアナウンスで
録音の、あのにこやかな女の人の案内はない。

その辺りがDX、なのかな。


臙脂色のボディ、黒いライン。
モケットのシートはふかふか。


「さ、降りよ」と、菜由。


友里絵は「あー、もう着いちゃった!」



1番線は、駅舎側、
2番、3番は島になってるホームで・・・・

その向こう側でラブラちゃんが「わんわん!」


由香が「友里絵、呼んでるよ」

友里絵は「おーい、ラブラちゃーん!」


愛紗は「よくわかるね」

パティは「わんこはおはながいいから」

みんなで、ホームに下りていくと

向こうで呼んでる「わんわん!」


友里絵は「おーい」と、手を振って。

由香は「臭いんじゃないか?」


友里絵「イカ?」


由香「そーいう下品なネタはやめれ」


友里絵「ははは」(^^;


パティは「イカがどーしたの?」

菜由「バター犬か」


ともちゃん「バター?」


友里絵「あったしっじゃなーいよーだ」(^^)。


さかまゆちゃんは「バターが好きなの?」


愛紗は「・・・他人のふり、他人のふり」(^^;;;


由香「マンネリマンネリ」

友里絵は、腰をぐりぐり。

由香「だから、そーいうのは!こらまて!」
と、張り扇持って追っかける。


2号車の車掌室、日野車掌のところに行った友里絵「これから、どこまでいくの?」


日野さんは、日焼けの顔でにこにこ「うん。博多」


友里絵は「じゃ、泊まりだ。いーなぁ旅暮らし」


日野さん「いいかな?ははは。じゃ、なれば車掌」


友里絵は「なれるかなー」

日野さんは、車掌室から出てきて、デッキから降りて

「なれるよ。パティだって試験受ければ車掌だもん」

と、友里絵の口調を真似て。


友里絵「じゃ、なるね」


日野さん「待ってるよ、国鉄においで」



と、ホームに立って乗降を確認した。


この列車は、前後の乗務員室が二階なので
グリーン車の車掌がドア扱いを行う。

4両なので、楽だけど。

長い編成だと、真ん中と前後で見たりして
無線や、ホームの放送で連絡したり。


乗降、終了、安全よし!



と、車掌室に入って。

ドア、閉! ボタンを下げる。


空気の入る音がして、ドアががらり・・・と閉じる。


「じゃね」と、日野さん。

愛紗たちも一緒に、お見送り「いってらっしゃーい」



左カーブの由布院駅。

出発信号は、そのカーブの内側にある。

青。


運転士は、二階から信号現示。


出発、進行!
由布院、定時!

すでにギアは変速段。
ブレーキを解放0ノッチ。

マスター・コントローラを1。


ごおおおお・・・・。と、エンジンが唸る。


きーーーーん・・・と、タービンの金属音。

この列車は重いので、ひときわいい音がする。


重々しく「ゆふDX」は
由布院駅を走り出した。


すこし暗くなったホームに、テールランプが赤く、残る。

煙をたなびかせて編成は進む・・・・。



「わんわんわん」と、ラブラちゃんが呼んでいる(^^)。



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