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ハッピーバレンタイン
はじめてのバレンタイン
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アメリカのバレンタインは『愛する人に愛と感謝を伝える日』という位置づけで、家族や友人とギフトを贈り合ったり、恋人や伴侶とロマンチックに過ごしたりする。さらに日本と違ってチョコ縛りはなく、花束やカードやアクセサリーなど思い思いの品を贈る。
しかし日本人のカザネにとってバレンタインと言えば、やはりチョコレートだ。もう気持ちは通じ合っているので、フラれたらどうしようと不安になることもなく
「ブライアン、喜んでくれるかな?」
と楽しいだけの気持ちで、おばさん直伝のブラウニーを作った。
バレンタイン当日。学校で渡しても良かったが、暗くなるまで2人でゆっくり過ごしたいねと、放課後にブライアンの家に行くことになった。ハンナも学校が終わった後、ジムとカフェに寄ってプレゼントを交換するそうだ。
「お互いにはじめてのバレンタイン、楽しみだね」
とカザネとハンナは、朝からワクワクしていた。
しかし放課後。ブライアンの家のリビングで、いざプレゼントを渡す時になって、カザネの自信は急にしぼんでしまった。ブラウニーの出来については、おばさんのお墨付きなので安心だ。問題はカザネが書いた手作りのカード。
はじめての彼氏と迎える、はじめてのバレンタイン。浮かれすぎて、ランナーズハイならぬバレンタインハイになってしまったカザネは
『大大大好きなブライアンへ。いつも優しくしてくれてありがとう。あなたと付き合えてとても幸せです。これからも仲良くしてね』
『大大大好き』だけでは飽き足らず、メッセージの周りにいっぱいハートを描いてしまった。言葉どおり、カザネは本当にブライアンが大大大好きなので大げさな表現ではないが、客観的にウザいのではないかと後で心配になった。
ブライアンは基本的にクールで大人っぽい性格だし、自分に媚びないカザネを好いている節があった。そのせいであんまりデレデレしたら引いちゃうかなと、いろいろ考えてしまった。
けれど、アメリカでは贈り物にカードを添えるのが一般的だ。いくら不安でもカードを取っては逆に素っ気ないかもしれない。
けっきょくカードを付けたままプレゼントを渡すと、
「へぇ? 『大大大好きなブライアン』か~。日本人はシャイだと聞いていたけど、カザネはたくさんハートを飛ばしてくれるタイプなんだね?」
ブライアンはニヤニヤしながらカードを眺めた。いつもの意地悪ではなく愛情あふれるカードがとても嬉しくて、思わずにやけてしまった。
しかしカザネのほうは、からかわれているのかなと誤解して
「だって好きな人とバレンタインを過ごすのははじめてだから、普通のテンションじゃ居られなくて……へ、変だった?」
「好きな子から、こんなカードをもらったら嬉しいに決まっているじゃん。俺も大好きだよ、カザネ。カードもプレゼントもありがとう」
ブライアンはソファに並んで腰かけるカザネを抱き寄せると、優しく髪を撫でながら頬や額にキスした。甘々すぎたかなと思ったら、もっと甘々な対応で返されたカザネは真っ赤になって打ち震えた。
しかも「じゃあ、今度は俺の番な」とブライアンがくれたプレゼントは
「えっ? これ全部、私へのプレゼントなの?」
まずはカザネの年齢と同じ数の赤い薔薇の花束。箱入りのチョコには綺麗なカードで『俺の大切な彼女さんへ』とメッセージが添えられている。最後に「イヤリングなら短髪でも映えるから」と小箱に入ったアクセサリーをくれた。
「嬉しいけど、多すぎじゃない? こっちはブラウニーとカードしかあげてないのに」
たくさんのプレゼントにカザネは喜ぶよりも戸惑ったが、
「こういうのは数じゃなくて気持ちだろ。と言いつつ、自分は1つに絞れなくて説得力が無いけどさ。俺もお前と同じで好きな子とバレンタインを過ごすのははじめてだから、ちょっと浮かれた」
ブライアン自身やりすぎだと自覚しているようで少し照れつつ、
「それにお前とは来年も祝えるわけじゃないから。言いたいこともやりたいことも、今しておかなきゃもったいないなって」
ちょっと寂しそうに微笑むと、
「だから、そんな顔しないで遠慮せずにもらって? お前と違って手作りでもないし、けっきょく親の金だけどさ。これでも、お前を喜ばせたくてメチャクチャ考えて選んだんだ。だから笑って受け取ってくれたら嬉しい」
ブライアンの気持ちを聞いたカザネは
しかし日本人のカザネにとってバレンタインと言えば、やはりチョコレートだ。もう気持ちは通じ合っているので、フラれたらどうしようと不安になることもなく
「ブライアン、喜んでくれるかな?」
と楽しいだけの気持ちで、おばさん直伝のブラウニーを作った。
バレンタイン当日。学校で渡しても良かったが、暗くなるまで2人でゆっくり過ごしたいねと、放課後にブライアンの家に行くことになった。ハンナも学校が終わった後、ジムとカフェに寄ってプレゼントを交換するそうだ。
「お互いにはじめてのバレンタイン、楽しみだね」
とカザネとハンナは、朝からワクワクしていた。
しかし放課後。ブライアンの家のリビングで、いざプレゼントを渡す時になって、カザネの自信は急にしぼんでしまった。ブラウニーの出来については、おばさんのお墨付きなので安心だ。問題はカザネが書いた手作りのカード。
はじめての彼氏と迎える、はじめてのバレンタイン。浮かれすぎて、ランナーズハイならぬバレンタインハイになってしまったカザネは
『大大大好きなブライアンへ。いつも優しくしてくれてありがとう。あなたと付き合えてとても幸せです。これからも仲良くしてね』
『大大大好き』だけでは飽き足らず、メッセージの周りにいっぱいハートを描いてしまった。言葉どおり、カザネは本当にブライアンが大大大好きなので大げさな表現ではないが、客観的にウザいのではないかと後で心配になった。
ブライアンは基本的にクールで大人っぽい性格だし、自分に媚びないカザネを好いている節があった。そのせいであんまりデレデレしたら引いちゃうかなと、いろいろ考えてしまった。
けれど、アメリカでは贈り物にカードを添えるのが一般的だ。いくら不安でもカードを取っては逆に素っ気ないかもしれない。
けっきょくカードを付けたままプレゼントを渡すと、
「へぇ? 『大大大好きなブライアン』か~。日本人はシャイだと聞いていたけど、カザネはたくさんハートを飛ばしてくれるタイプなんだね?」
ブライアンはニヤニヤしながらカードを眺めた。いつもの意地悪ではなく愛情あふれるカードがとても嬉しくて、思わずにやけてしまった。
しかしカザネのほうは、からかわれているのかなと誤解して
「だって好きな人とバレンタインを過ごすのははじめてだから、普通のテンションじゃ居られなくて……へ、変だった?」
「好きな子から、こんなカードをもらったら嬉しいに決まっているじゃん。俺も大好きだよ、カザネ。カードもプレゼントもありがとう」
ブライアンはソファに並んで腰かけるカザネを抱き寄せると、優しく髪を撫でながら頬や額にキスした。甘々すぎたかなと思ったら、もっと甘々な対応で返されたカザネは真っ赤になって打ち震えた。
しかも「じゃあ、今度は俺の番な」とブライアンがくれたプレゼントは
「えっ? これ全部、私へのプレゼントなの?」
まずはカザネの年齢と同じ数の赤い薔薇の花束。箱入りのチョコには綺麗なカードで『俺の大切な彼女さんへ』とメッセージが添えられている。最後に「イヤリングなら短髪でも映えるから」と小箱に入ったアクセサリーをくれた。
「嬉しいけど、多すぎじゃない? こっちはブラウニーとカードしかあげてないのに」
たくさんのプレゼントにカザネは喜ぶよりも戸惑ったが、
「こういうのは数じゃなくて気持ちだろ。と言いつつ、自分は1つに絞れなくて説得力が無いけどさ。俺もお前と同じで好きな子とバレンタインを過ごすのははじめてだから、ちょっと浮かれた」
ブライアン自身やりすぎだと自覚しているようで少し照れつつ、
「それにお前とは来年も祝えるわけじゃないから。言いたいこともやりたいことも、今しておかなきゃもったいないなって」
ちょっと寂しそうに微笑むと、
「だから、そんな顔しないで遠慮せずにもらって? お前と違って手作りでもないし、けっきょく親の金だけどさ。これでも、お前を喜ばせたくてメチャクチャ考えて選んだんだ。だから笑って受け取ってくれたら嬉しい」
ブライアンの気持ちを聞いたカザネは
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