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【第一章】一部
【呼び出されし者】02.チートアイテム ~魔法の仕組み~
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「『・・・・』」
長い沈黙の後
『んんんんうん、おほんっ。あーあー、すまない。もう一度お願いするね。君の名前は?』
神様、超わざとらしい咳払いで強引に仕切り直したよ。
話が進まないからもう追及はしませんけど。
「えーと、俺の名前は、火燈 大地。」
神様は満足そうに頷いた。
『記憶に問題ないようだね。安心したよ。』
『ではまずカトー君、状況を説明しよう。』
『まずここは君が居た世界とは別の時空にある世界ということを理解して欲しい。』
『信じる信じないは君次第。だが、事実は変わらない』
「はぁあ?」
如何にも困惑したという声を出すけど、内心ではついに来たよ異世界転生!ひゃっほ~~♪
Yes!Yes!Yes!と脇腹辺りで両肘を後ろに引きながらガッツポーズ連打ですよ(あ、脳内でですよもちろん)
どこぞで聴いたようなフレーズがあった気がするけどそこは流した。
『君がここに居る意味なんだが・・・』
神様は説明を続けた。
要約するとこの世界にはダンジョンという魔物の巣窟が多数存在していて、その奥底にはこの世に異界の魔王を召喚する【ダンジョンシード】と呼ばれる悪魔が居るのだそうだ。
放置しておくと魔王を召喚してこの世界は破滅するらしい。
この世界の遥か昔に魔王が召喚され滅亡寸前まで陥ったそうだ。
「状況はわかりました。けど、何故俺なんですか?」
『ひとつは君の知識レベル。物質の成り立ちなどの教養が必要だった。
二つ目は君の心の柔軟性つまり精神の強さだ。突発的な事象を受け入れる余裕があること。君は今の状況にもそれほど動揺もしていないだろ?』
はい、動揺どころか思いっきりwktkしてます。
『3つ目は魂の共鳴というところかな』
「魂の共鳴。。。ですか?」
神様は『そう』と頷くと話を続けた。
『これは説明が難しいのだけど、運命とも言えるのかな。この世界に惹かれてこの世界に順応しやすい魂が呼ばれた。とでもいうか。
召喚する際に数ある異世界から条件に合致した呼び易い魂を探っていたのだけど、そこで君を見つけた。
君は不思議な存在だった。魂がこちらの世界と馴染みがある感じがした。元の世界で自分の存在が薄く感じたことはないかね?』
それは影が薄いってことですかね?
特にそんなことはなかったと思うんだけど。
友達も人並みに居た方だし、存在を忘れられるようなことも無かった。
「特に思い当たる節はありませんね」
神様は『そうか』と呟くだけだった。
『この3つが君を呼び出す対象に選んだ理由なんだけど、納得してくれたかな?』
「すべてがってわけではありませんが、現時点では納得しておきます」
『理解があって助かるよ』と神様はいうと、掌に何かを取りだしこちらに差し出してきた。
『この世界は過酷だ。君が居た世界と違い生き残るにはそれなりに力が要る。ましてやダンジョンの最奥に行くとなればなおさらだね。だからこの世界での魔法を行使する補助となるものをあげるよ』
おお、魔法があることが確認できました!
『これは【魔導の瞳】という。左目に当てると良い』
【魔導の瞳】と差し出された物はすっごく透明なプルプルした某大作RPGでお馴染みのスライム君から混じり物をすべて排除してクリーンにしたようなものだった。
どうみても水信玄餅です。本当にありがとうございました。
神様から受け取ると見た目通りの感触でひんやりしっとりしていた。
『上を向いて目薬を差すように左目を見開いた状態で覗き込んでみて』
言われたままに覗き込むと急に液状になり左目に雪崩れ込んできた。
「うわっ」
慌てて取ろうとするが水に指を突っ込んでいるように突き抜けて掴むことができない。
『大丈夫だから、そのまま目を開いてて』
取れないのだからもう仕方ない。言われた通り左目を開けておく。
澄んだ海中から水面を見上げたときのような波に揺蕩い揺らめく景色が見えた。
暫くして揺らめきが収まると眼球が温かくなるのがわかる。
温かさは目の奥から鼻の奥を伝って喉の辺りまで温かくなるのがわかった。
一瞬視界にノイズが走り視界がぶれる。すぐに収まるが視界は思いっきり異常だった。
見えている景色は変わらないが、その手前にゲームの画面のようなアイコンやメニューやステータスバーなどが見える。
意識をアイコンに向けると別のウインドが開きメニューが表示される。
う~ん、どっからどう見てもゲームのインターフェース。
『どうやら見えているみたいだね。それが魔導の瞳のメイン画面だ』
「まるで俺の世界のゲーム画面をそのまま持ってきた感じですね」
『なるほど。どこの世界でも似たようなものになるのかもね。
それは太古の時代に最初の魔王が現れた時に対魔王軍用に開発された魔法発動戦闘支援魔道具なんだよ。
改良は進めているので当時よりも高性能にはなっているはずだよ。
論より証拠。魔法の作成をやってみようか。
まず魔術作成をメニューから選んで新規設計を選ぶ。するとパズルのピースのようなものが並んでると思うんだけど、ピース一つ一つに意味があるんだ。そのピースを魔術礎と呼ぶ。』
「魔術礎ねぇ。そういえばこのメニューの文字、日本語なんだけど」
『君の記憶から主要言語を解析して翻訳して表示しているだけだよ。会話も同じで翻訳してくれる。聴くのは勿論、喋る際も魔導の瞳の発声器官が翻訳した言葉を発してくれるから言語を気にせず会話できるなかなかの優れものでしょ』
「これが普及したら通訳の人は全員失業だね。てか瞳なのに発声器官てのが意味不明なんだけど」
『普及させようとしたら高確率で同族同士で争い始めるから難しいね。彼等はいつになったらあの自らの過ちに気付いて愚行を辞めるんだか』
神様はとても寂しそうな顔をして俯いた。
きっと過去に幾度か試みたのだろう。その度に神様の想いは踏みにじられたのかもしれない。
俺の居た日本だってほんの百年前まで似たようなものだったし、外国を見ればまだまだそんな状態のところは多い。
『発声器官は魔術を顕現させるのには音を出す必要があるためだよ。瞳を装着した際に鼻腔と声帯に発声器官を追加してるけど特に影響はないから安心して』
「知らぬ間に人体改造までされてるとか恐ろしいな」
『まあ君には寧ろ良い影響しかないから喜んでよ』
「事後承諾てのが嫌なだけですよ。先に言ってくれれば」
『いや事前に伝えると君は断るからね。・・・実際断ったし』
神様の声がトーンダウンして最後の方は小声で聞き取れなかった。
『ええと、魔術作成の話に戻るよ。魔術は魔術礎を組み合わせた計算式から生成されるんだ。
習うより慣れろということで、水を出す基礎的なのを作ってみよう。
まずは酸素の魔術礎と水素の魔術礎を見つけて組み立て欄に持ってきて』
「酸素に水素ってめっちゃ化学のお話じゃん」
『だから君を呼んだって言ったでしょ。魔術はそういう化学の知識が必要だから君を選んだ。魔術ってのは、中間作業で必要な化学反応を呪文と魔方陣で肩代わりして結果だけを取り出す技術なんだよ。』
「魔法に対するイメージが・・・」
もっと夢広がりんぐな強固なイメージがそのまま具現化するとか甘いこと考えてました。
『魔法だって万能じゃないからね。やろうと思えばほぼどんなことでも出来るけど、実現するには触媒を揃えるのが困難だったり、触媒を魔素で作り出して代用したりするには膨大な魔素と魔力が必要で魔素自体を用意出来なかったりとかね。あと中間作業が膨大で術の完成までの規模に比例して膨大な詠唱時間が必要とかね。
例えば君の世界でも地面をずうっと真下に掘り進んで星の反対側に出ることは時間と予算と技術が揃えば可能でしょう?』
「まあ確かに技術と予算があれば後は時間を掛ければ可能でしょうね。べらぼうな金額と時間が必要なのは分かりますよ。」
『つまりそういうことさ。とてつもない術式作っても詠唱に1000年掛かりますじゃ意味無いでしょ』
「なるほど」
『じゃあ続きね』
その後神様は作成手順を教えてくれた。
『魔術礎の組み立てが終わったら、そこから【魔術式】を作り出します。
魔術式生成を選ぶと組み立てに問題がなければ魔方陣と呪文データが生成される。もし魔術礎組み立て途中で保存したいなら、魔術礎保存を選択してね。』
パソコンのアプリケーションの機能と良く似てる。画面もゲームのGUIだし。
魔術式も要は魔術礎をコンパイルしてソース生成しているってことだし色々と似てるな。
これなら現代の日本人ならある程度問題なく対応できそうだ。
小学生だとまだ化学とかプログラミングとか厳しいかもだけど中学生以上で普通に勉強してるなら大丈夫かな。
魔術式生成を選択する。すると直ぐに終わってメッセージが出て来た。
【発動時に消費魔力を設定する必要がある術式です。求める結果量に絶対値比例して消費魔力が増加します。】
絶対値比例?
えーと、結果量を減らす場合でも消費魔力が増えるってことか?
繊細な制御は余計な魔力が必要ってことなのか。
『できたかな?できたなら魔術式一覧メニューに登録されてるはずだから選んで実行してみてよ』
言われるまま一覧から先程作った魔術式【クリエイトウォーター】を選択して実行。
すると【規定量で実行しますか?】とのメッセージが出たので承認をすると目の前に光で描かれた平面的な魔方陣が現れ、自分の口からどこからどうやるとそんな声が出せるの?って耳障りな音が一瞬響くと、魔方陣の上に直径10cmくらいの水の珠が現れて、床に落ちてべしゃっと水溜まりを作る。
「おおこれが俺の初魔法かぁ」
ちょっと感動したが結果が悲しいことになっているのが切ない。
『魔法についてはこんなもので良いでしょ。あとは君のアイデア次第だから頑張って楽しい魔法を編み出してくれ』
『さて、ここでの時間もそろそろ限界に近い。【ダンジョンシード】の排除頼むね。
それと路銀代わりで魔素結晶を幾つか渡しておくよ。魔力として使っても良いし、1つ売るだけでも暫くは飢えなくて済むくらいの金額にはなると思うよ。まあ足下見られないように気を付けてね。残念ながら質問に回答している時間ももう無さそうだ。君の幸運を祈るよ。それじゃあね』
神様は小さな巾着袋を握らせると一方的に捲し立てると話を切り上げた。
視界が霞んで段々と薄暗くなってゆく。
これから俺の異世界の冒険が始まるんだな。
そして視界が完全に闇に包まれた。
長い沈黙の後
『んんんんうん、おほんっ。あーあー、すまない。もう一度お願いするね。君の名前は?』
神様、超わざとらしい咳払いで強引に仕切り直したよ。
話が進まないからもう追及はしませんけど。
「えーと、俺の名前は、火燈 大地。」
神様は満足そうに頷いた。
『記憶に問題ないようだね。安心したよ。』
『ではまずカトー君、状況を説明しよう。』
『まずここは君が居た世界とは別の時空にある世界ということを理解して欲しい。』
『信じる信じないは君次第。だが、事実は変わらない』
「はぁあ?」
如何にも困惑したという声を出すけど、内心ではついに来たよ異世界転生!ひゃっほ~~♪
Yes!Yes!Yes!と脇腹辺りで両肘を後ろに引きながらガッツポーズ連打ですよ(あ、脳内でですよもちろん)
どこぞで聴いたようなフレーズがあった気がするけどそこは流した。
『君がここに居る意味なんだが・・・』
神様は説明を続けた。
要約するとこの世界にはダンジョンという魔物の巣窟が多数存在していて、その奥底にはこの世に異界の魔王を召喚する【ダンジョンシード】と呼ばれる悪魔が居るのだそうだ。
放置しておくと魔王を召喚してこの世界は破滅するらしい。
この世界の遥か昔に魔王が召喚され滅亡寸前まで陥ったそうだ。
「状況はわかりました。けど、何故俺なんですか?」
『ひとつは君の知識レベル。物質の成り立ちなどの教養が必要だった。
二つ目は君の心の柔軟性つまり精神の強さだ。突発的な事象を受け入れる余裕があること。君は今の状況にもそれほど動揺もしていないだろ?』
はい、動揺どころか思いっきりwktkしてます。
『3つ目は魂の共鳴というところかな』
「魂の共鳴。。。ですか?」
神様は『そう』と頷くと話を続けた。
『これは説明が難しいのだけど、運命とも言えるのかな。この世界に惹かれてこの世界に順応しやすい魂が呼ばれた。とでもいうか。
召喚する際に数ある異世界から条件に合致した呼び易い魂を探っていたのだけど、そこで君を見つけた。
君は不思議な存在だった。魂がこちらの世界と馴染みがある感じがした。元の世界で自分の存在が薄く感じたことはないかね?』
それは影が薄いってことですかね?
特にそんなことはなかったと思うんだけど。
友達も人並みに居た方だし、存在を忘れられるようなことも無かった。
「特に思い当たる節はありませんね」
神様は『そうか』と呟くだけだった。
『この3つが君を呼び出す対象に選んだ理由なんだけど、納得してくれたかな?』
「すべてがってわけではありませんが、現時点では納得しておきます」
『理解があって助かるよ』と神様はいうと、掌に何かを取りだしこちらに差し出してきた。
『この世界は過酷だ。君が居た世界と違い生き残るにはそれなりに力が要る。ましてやダンジョンの最奥に行くとなればなおさらだね。だからこの世界での魔法を行使する補助となるものをあげるよ』
おお、魔法があることが確認できました!
『これは【魔導の瞳】という。左目に当てると良い』
【魔導の瞳】と差し出された物はすっごく透明なプルプルした某大作RPGでお馴染みのスライム君から混じり物をすべて排除してクリーンにしたようなものだった。
どうみても水信玄餅です。本当にありがとうございました。
神様から受け取ると見た目通りの感触でひんやりしっとりしていた。
『上を向いて目薬を差すように左目を見開いた状態で覗き込んでみて』
言われたままに覗き込むと急に液状になり左目に雪崩れ込んできた。
「うわっ」
慌てて取ろうとするが水に指を突っ込んでいるように突き抜けて掴むことができない。
『大丈夫だから、そのまま目を開いてて』
取れないのだからもう仕方ない。言われた通り左目を開けておく。
澄んだ海中から水面を見上げたときのような波に揺蕩い揺らめく景色が見えた。
暫くして揺らめきが収まると眼球が温かくなるのがわかる。
温かさは目の奥から鼻の奥を伝って喉の辺りまで温かくなるのがわかった。
一瞬視界にノイズが走り視界がぶれる。すぐに収まるが視界は思いっきり異常だった。
見えている景色は変わらないが、その手前にゲームの画面のようなアイコンやメニューやステータスバーなどが見える。
意識をアイコンに向けると別のウインドが開きメニューが表示される。
う~ん、どっからどう見てもゲームのインターフェース。
『どうやら見えているみたいだね。それが魔導の瞳のメイン画面だ』
「まるで俺の世界のゲーム画面をそのまま持ってきた感じですね」
『なるほど。どこの世界でも似たようなものになるのかもね。
それは太古の時代に最初の魔王が現れた時に対魔王軍用に開発された魔法発動戦闘支援魔道具なんだよ。
改良は進めているので当時よりも高性能にはなっているはずだよ。
論より証拠。魔法の作成をやってみようか。
まず魔術作成をメニューから選んで新規設計を選ぶ。するとパズルのピースのようなものが並んでると思うんだけど、ピース一つ一つに意味があるんだ。そのピースを魔術礎と呼ぶ。』
「魔術礎ねぇ。そういえばこのメニューの文字、日本語なんだけど」
『君の記憶から主要言語を解析して翻訳して表示しているだけだよ。会話も同じで翻訳してくれる。聴くのは勿論、喋る際も魔導の瞳の発声器官が翻訳した言葉を発してくれるから言語を気にせず会話できるなかなかの優れものでしょ』
「これが普及したら通訳の人は全員失業だね。てか瞳なのに発声器官てのが意味不明なんだけど」
『普及させようとしたら高確率で同族同士で争い始めるから難しいね。彼等はいつになったらあの自らの過ちに気付いて愚行を辞めるんだか』
神様はとても寂しそうな顔をして俯いた。
きっと過去に幾度か試みたのだろう。その度に神様の想いは踏みにじられたのかもしれない。
俺の居た日本だってほんの百年前まで似たようなものだったし、外国を見ればまだまだそんな状態のところは多い。
『発声器官は魔術を顕現させるのには音を出す必要があるためだよ。瞳を装着した際に鼻腔と声帯に発声器官を追加してるけど特に影響はないから安心して』
「知らぬ間に人体改造までされてるとか恐ろしいな」
『まあ君には寧ろ良い影響しかないから喜んでよ』
「事後承諾てのが嫌なだけですよ。先に言ってくれれば」
『いや事前に伝えると君は断るからね。・・・実際断ったし』
神様の声がトーンダウンして最後の方は小声で聞き取れなかった。
『ええと、魔術作成の話に戻るよ。魔術は魔術礎を組み合わせた計算式から生成されるんだ。
習うより慣れろということで、水を出す基礎的なのを作ってみよう。
まずは酸素の魔術礎と水素の魔術礎を見つけて組み立て欄に持ってきて』
「酸素に水素ってめっちゃ化学のお話じゃん」
『だから君を呼んだって言ったでしょ。魔術はそういう化学の知識が必要だから君を選んだ。魔術ってのは、中間作業で必要な化学反応を呪文と魔方陣で肩代わりして結果だけを取り出す技術なんだよ。』
「魔法に対するイメージが・・・」
もっと夢広がりんぐな強固なイメージがそのまま具現化するとか甘いこと考えてました。
『魔法だって万能じゃないからね。やろうと思えばほぼどんなことでも出来るけど、実現するには触媒を揃えるのが困難だったり、触媒を魔素で作り出して代用したりするには膨大な魔素と魔力が必要で魔素自体を用意出来なかったりとかね。あと中間作業が膨大で術の完成までの規模に比例して膨大な詠唱時間が必要とかね。
例えば君の世界でも地面をずうっと真下に掘り進んで星の反対側に出ることは時間と予算と技術が揃えば可能でしょう?』
「まあ確かに技術と予算があれば後は時間を掛ければ可能でしょうね。べらぼうな金額と時間が必要なのは分かりますよ。」
『つまりそういうことさ。とてつもない術式作っても詠唱に1000年掛かりますじゃ意味無いでしょ』
「なるほど」
『じゃあ続きね』
その後神様は作成手順を教えてくれた。
『魔術礎の組み立てが終わったら、そこから【魔術式】を作り出します。
魔術式生成を選ぶと組み立てに問題がなければ魔方陣と呪文データが生成される。もし魔術礎組み立て途中で保存したいなら、魔術礎保存を選択してね。』
パソコンのアプリケーションの機能と良く似てる。画面もゲームのGUIだし。
魔術式も要は魔術礎をコンパイルしてソース生成しているってことだし色々と似てるな。
これなら現代の日本人ならある程度問題なく対応できそうだ。
小学生だとまだ化学とかプログラミングとか厳しいかもだけど中学生以上で普通に勉強してるなら大丈夫かな。
魔術式生成を選択する。すると直ぐに終わってメッセージが出て来た。
【発動時に消費魔力を設定する必要がある術式です。求める結果量に絶対値比例して消費魔力が増加します。】
絶対値比例?
えーと、結果量を減らす場合でも消費魔力が増えるってことか?
繊細な制御は余計な魔力が必要ってことなのか。
『できたかな?できたなら魔術式一覧メニューに登録されてるはずだから選んで実行してみてよ』
言われるまま一覧から先程作った魔術式【クリエイトウォーター】を選択して実行。
すると【規定量で実行しますか?】とのメッセージが出たので承認をすると目の前に光で描かれた平面的な魔方陣が現れ、自分の口からどこからどうやるとそんな声が出せるの?って耳障りな音が一瞬響くと、魔方陣の上に直径10cmくらいの水の珠が現れて、床に落ちてべしゃっと水溜まりを作る。
「おおこれが俺の初魔法かぁ」
ちょっと感動したが結果が悲しいことになっているのが切ない。
『魔法についてはこんなもので良いでしょ。あとは君のアイデア次第だから頑張って楽しい魔法を編み出してくれ』
『さて、ここでの時間もそろそろ限界に近い。【ダンジョンシード】の排除頼むね。
それと路銀代わりで魔素結晶を幾つか渡しておくよ。魔力として使っても良いし、1つ売るだけでも暫くは飢えなくて済むくらいの金額にはなると思うよ。まあ足下見られないように気を付けてね。残念ながら質問に回答している時間ももう無さそうだ。君の幸運を祈るよ。それじゃあね』
神様は小さな巾着袋を握らせると一方的に捲し立てると話を切り上げた。
視界が霞んで段々と薄暗くなってゆく。
これから俺の異世界の冒険が始まるんだな。
そして視界が完全に闇に包まれた。
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