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【第一章】一部
【呼び出されし者】13.決行
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トスッ
「凄い、威力。頭、貫通」
淡々と聞こえる口調だが、ナタルゥを見るとなわなわと震えながら喜びの表情をしている。分かり易い娘のようだ。
ナタルゥの放った矢は俺達の檻を監視という居眠りしてた見張り役の頭部を貫通して地面に突き刺さっていた。
「痛みも感じる暇もなく死ねたのだから奴は幸せだろ」
誰かが皮肉げに呟いた。
ロックしていた21人のうち見張り以外のステータスが睡眠となったのを確認して暫く待ってから俺達は行動を起こした。
まずは最寄りの見張りの始末。
「じゃあ、檻を開けますね」
俺は檻の扉をロックして魔術を発動する。
「クリエイトアローズ」
檻の鉄柵を矢の材料にして鉄の矢を作り出す。20本ほどの鉄製の矢が入った矢筒が現れる。オール鉄製なので結構重い。
「ナタルゥさん、矢が足りなくなったらこれを使ってください。ただ矢一本がかなり重いので感覚が変わると思うので気を付けてください」
「頂く。ありがと」
他の馬車の上に陣取る見張り達はまだこちらの異常に気が付いていない。
檻の中からでは他の見張り達の居る馬車本体が邪魔して直接見ることができない位置なので、ナタルゥと俺は檻を出て身を潜めながら移動を開始する。
ナタルゥは弓に矢をつがえながら腰を落とししゃがんだ状態でそろそろと移動している。俺も見倣うが腰に来る体勢できつい。よろめきそうになるがなんとか堪える。
幸い俺達の檻の辺りはキャンプの火が遠いため暗がりで目立ち難い。
気配を殺しながら俺達は見張り達が全員直接見える位置へと移動する。
ナタルゥは手にしていた弓を肩掛けコードで背負うと詠唱を始める。
同時に俺はアナライズと魔力感知を開始する。
「我、ナタルゥ、願う、闇、精霊、彼の者たち、闇へ、誘い、微睡み、導かん」
ナタルゥが詠唱を始めるとナタルゥの体から発せられていた青い光が口から息のように拡がるとそれに惹かれるようにナタルゥの周りに闇の粒子がポツポツと現れナタルゥの周りに集まりだす。
(あれが闇の精霊なのか?)
闇の粒は彼女の周りをぐるぐる回り始めつむじ風のようになると見張り達に向かって流れて行く。闇のうねりは見張り達を包み込むと耳と鼻と口に流れ込む。
座って周囲を警戒している見張り達を見てみると上半身をゆらりゆらりとさせながらがくっと首を項垂れさせそのまま舟を漕ぎ出す。
【魔術式解析に成功しました】
【強制睡眠誘導を魔術式一覧に登録しました】
おっとあっさり魔術いただきました。後でどんな魔術礎なのかも確認しておこう。
今は見張り達のステータスを確認するのが先だ。
皆、睡眠状態になっているのを確認すると辛い体勢から立ち上がり待機していたダラ達に手を振って成功を伝える。ダラも手を振り返してくる。
ダラ達が檻から順に出ると馬車の陰に隠れるように移動する。
彼等が待機するのを確認して馬車3台を上に乗る見張り諸ともターゲットする。
「真空キューブ!」
小声だが近くにいるナタルゥには聞こえるように声にする。
3台の馬車は瞬く間に玄武岩のブロックに包まれる。
別に声に出さなくても発動出来るのだけど、仲間が居る場合は何をしたか分かるようにするためだ。連携には声掛けが重要だ。ネットゲームで行動が被ったりするのを避けるためにその辺は徹底していたので癖になっている。
MPゲージが一気に0になる。うへぇノリノリで作ったけど消費MPのこと考えてなかった。
「なっ!?」
ナタルゥが突然岩で馬車を包んだことに驚愕の表情を浮かべてこちらを目を向けてくる。
「岩、馬車、潰した!」
あ、そう言われればそう見えなくもないな。なるほど質量攻撃魔法としても良いのか。
真空空間の維持のことばかり考えてそっちに考えが至らなかったわ。ナタルゥサンキュー
しかし今回は出来れば馬車とダラ達の装備を手に入れたかったのでこの選択で問題は無い。
首を左右に振りながら、
「ううん、今回は馬車を壊したくないから、岩で包んで中の空気を抜いたんだ。
ナタルゥ達の装備も多分馬車の中だろうしね」
「空気、抜く?・・・凶悪」
ナタルゥは中の状況を想像したのか絶句している。
緩く握った拳を口に当て小刻みに震えて驚愕の表情をしている。案外年頃の女の子らしい反応でちょっとホッとする。こんな年の子が殺戮にも眉ひとつ動かさずに淡々とするような人生を送ってきたとしたらいたたまれない。
まあ今頃中の連中は突然空気を奪われ抵抗する間もなく喉を掻き毟ってのたうち回って居ることだろうけどな。
MPが全快するのを待ち馬車の中に居た連中の状態を確認する。
ステータスが死亡となりHPとMPが0になるのを確認する。
因みに何度か確認していたが、HPだけ無くなるとステータスが仮死になったのでMP共に無くならなければ死んだことにはならないらしい。
MPが残って居れば蘇生の可能性が残っているということなのかもしれないがHPが無くなってからのMPの減少はかなり速かった。
読んでたラノベの主人公たちは最初の殺人に日本人だからと忌諱感を覚えている描写がほぼ必ず有ったけど、今の俺はそんな感情を不思議なくらい抱いていないことに気付く。
ダラ達やクミンの怪我のこともあるが、それとは別にここは日本ではないどころか日本が存在した世界ですらない。
生き残るのに躊躇していられない世界だからと認識し覚悟を決めたからかもしれない。
残りはテントの中の連中だ。最初にナタルゥが射殺した見張りと馬車の中と上に居たのは3人3人2人だったので残りは12人。
魔力感知でテントに4人ずつ合計12人居るのを確認した。ステータスを確認すると全員睡眠状態のままだ。
「真空キューブ!」
今度は3つのテントを岩が覆う。
ドゴーーーン!
突如、凄まじい破壊音が響き渡る。
「凄い、威力。頭、貫通」
淡々と聞こえる口調だが、ナタルゥを見るとなわなわと震えながら喜びの表情をしている。分かり易い娘のようだ。
ナタルゥの放った矢は俺達の檻を監視という居眠りしてた見張り役の頭部を貫通して地面に突き刺さっていた。
「痛みも感じる暇もなく死ねたのだから奴は幸せだろ」
誰かが皮肉げに呟いた。
ロックしていた21人のうち見張り以外のステータスが睡眠となったのを確認して暫く待ってから俺達は行動を起こした。
まずは最寄りの見張りの始末。
「じゃあ、檻を開けますね」
俺は檻の扉をロックして魔術を発動する。
「クリエイトアローズ」
檻の鉄柵を矢の材料にして鉄の矢を作り出す。20本ほどの鉄製の矢が入った矢筒が現れる。オール鉄製なので結構重い。
「ナタルゥさん、矢が足りなくなったらこれを使ってください。ただ矢一本がかなり重いので感覚が変わると思うので気を付けてください」
「頂く。ありがと」
他の馬車の上に陣取る見張り達はまだこちらの異常に気が付いていない。
檻の中からでは他の見張り達の居る馬車本体が邪魔して直接見ることができない位置なので、ナタルゥと俺は檻を出て身を潜めながら移動を開始する。
ナタルゥは弓に矢をつがえながら腰を落とししゃがんだ状態でそろそろと移動している。俺も見倣うが腰に来る体勢できつい。よろめきそうになるがなんとか堪える。
幸い俺達の檻の辺りはキャンプの火が遠いため暗がりで目立ち難い。
気配を殺しながら俺達は見張り達が全員直接見える位置へと移動する。
ナタルゥは手にしていた弓を肩掛けコードで背負うと詠唱を始める。
同時に俺はアナライズと魔力感知を開始する。
「我、ナタルゥ、願う、闇、精霊、彼の者たち、闇へ、誘い、微睡み、導かん」
ナタルゥが詠唱を始めるとナタルゥの体から発せられていた青い光が口から息のように拡がるとそれに惹かれるようにナタルゥの周りに闇の粒子がポツポツと現れナタルゥの周りに集まりだす。
(あれが闇の精霊なのか?)
闇の粒は彼女の周りをぐるぐる回り始めつむじ風のようになると見張り達に向かって流れて行く。闇のうねりは見張り達を包み込むと耳と鼻と口に流れ込む。
座って周囲を警戒している見張り達を見てみると上半身をゆらりゆらりとさせながらがくっと首を項垂れさせそのまま舟を漕ぎ出す。
【魔術式解析に成功しました】
【強制睡眠誘導を魔術式一覧に登録しました】
おっとあっさり魔術いただきました。後でどんな魔術礎なのかも確認しておこう。
今は見張り達のステータスを確認するのが先だ。
皆、睡眠状態になっているのを確認すると辛い体勢から立ち上がり待機していたダラ達に手を振って成功を伝える。ダラも手を振り返してくる。
ダラ達が檻から順に出ると馬車の陰に隠れるように移動する。
彼等が待機するのを確認して馬車3台を上に乗る見張り諸ともターゲットする。
「真空キューブ!」
小声だが近くにいるナタルゥには聞こえるように声にする。
3台の馬車は瞬く間に玄武岩のブロックに包まれる。
別に声に出さなくても発動出来るのだけど、仲間が居る場合は何をしたか分かるようにするためだ。連携には声掛けが重要だ。ネットゲームで行動が被ったりするのを避けるためにその辺は徹底していたので癖になっている。
MPゲージが一気に0になる。うへぇノリノリで作ったけど消費MPのこと考えてなかった。
「なっ!?」
ナタルゥが突然岩で馬車を包んだことに驚愕の表情を浮かべてこちらを目を向けてくる。
「岩、馬車、潰した!」
あ、そう言われればそう見えなくもないな。なるほど質量攻撃魔法としても良いのか。
真空空間の維持のことばかり考えてそっちに考えが至らなかったわ。ナタルゥサンキュー
しかし今回は出来れば馬車とダラ達の装備を手に入れたかったのでこの選択で問題は無い。
首を左右に振りながら、
「ううん、今回は馬車を壊したくないから、岩で包んで中の空気を抜いたんだ。
ナタルゥ達の装備も多分馬車の中だろうしね」
「空気、抜く?・・・凶悪」
ナタルゥは中の状況を想像したのか絶句している。
緩く握った拳を口に当て小刻みに震えて驚愕の表情をしている。案外年頃の女の子らしい反応でちょっとホッとする。こんな年の子が殺戮にも眉ひとつ動かさずに淡々とするような人生を送ってきたとしたらいたたまれない。
まあ今頃中の連中は突然空気を奪われ抵抗する間もなく喉を掻き毟ってのたうち回って居ることだろうけどな。
MPが全快するのを待ち馬車の中に居た連中の状態を確認する。
ステータスが死亡となりHPとMPが0になるのを確認する。
因みに何度か確認していたが、HPだけ無くなるとステータスが仮死になったのでMP共に無くならなければ死んだことにはならないらしい。
MPが残って居れば蘇生の可能性が残っているということなのかもしれないがHPが無くなってからのMPの減少はかなり速かった。
読んでたラノベの主人公たちは最初の殺人に日本人だからと忌諱感を覚えている描写がほぼ必ず有ったけど、今の俺はそんな感情を不思議なくらい抱いていないことに気付く。
ダラ達やクミンの怪我のこともあるが、それとは別にここは日本ではないどころか日本が存在した世界ですらない。
生き残るのに躊躇していられない世界だからと認識し覚悟を決めたからかもしれない。
残りはテントの中の連中だ。最初にナタルゥが射殺した見張りと馬車の中と上に居たのは3人3人2人だったので残りは12人。
魔力感知でテントに4人ずつ合計12人居るのを確認した。ステータスを確認すると全員睡眠状態のままだ。
「真空キューブ!」
今度は3つのテントを岩が覆う。
ドゴーーーン!
突如、凄まじい破壊音が響き渡る。
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