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第二章 お出掛けついでにトラブル編
第04話 女神、領主と交渉する
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突如、ローラが時空の切れ目からゴブリンの骸を取り出し、床に置く。
「そ、それは……」
一目でその正体に気付いたダリルが、椅子を蹴飛ばすような勢いで立ち上がった。それでも、驚いた様子で二の句を継げず、口をパクパクとさせている。
「ええ、ゴブリンの死骸よ。実は、東の森で騎士団のみんなと魔獣討伐の訓練をしていたの。二年ほど経つから色々な種類を合わせると、数千ほどにもなると思うわ」
どう、凄いでしょ? とローラは得意げにいい放った。
が、
「何だと!」
ダリルが大声を上げるや否や、ローラの下まで詰め寄ってきた。
ダリルのあまりの形相にローラは、
(何よ、ダリルったら、そんな怖い顔しなくったっていいじゃない。先ずは、わたしの話を聞きなさい。これは、テレサにとっていい話なんだから)
などと、然程ダリルのことは気にせず、説明しようと口を開く。
「これを売れば――」
途端、乾いた音が食堂に響き、ローラの視界が大きく右にぶれた。
――フライングカートを売る必要はないわ、といおうとしていえなかった。
「ダリル!」
「お父様!」
セナとテイラーが驚きの声を上げた。
「え、なんでよ……」
ローラは訳もわからず、熱を感じる左頬を摩ってから、首を戻してもう一度ダリルを見上げる。
ダリルは、怒りとも悲しみとも取れる、複雑な表情をしていたのだ。
ダリルも咄嗟に手を出してしまったのだろう。自分の右の手のひらを見つめ、固まっている。
「……なんで?」
間の抜けた声と共に、ローラが何度も瞼を瞬かせる。
本当に、意味がわからなかったのだ。
ローラの問いに、我に返ったようにダリルがローラを見た。けれども、ここで甘やかしたらだめだ、とでも思ったのだろう。
「いったよな? 勝手に森の中に入るなと。しかも、この前確認した時、森には入っていないと断言していただろ」
ダリルの声音は、厳しかった。
「ええ、でも――」
「でも、じゃない! どうなんだ。答えなさい!」
未だかつてないほどに厳しい口調だった。
ローラにだけは甘いダリルも、このときばかりは引いてくれなかったのだ。
ローラは、いつもの調子で適当な理由を付けてこの場を切り抜けようとしたが、
(え、なに? どういうこと? この場合は何ていえば正解なのよ!)
と呆気にとられて瞳を右往左往させてしまう。
救いを求めるようにセナを見たが、セナもまた厳しい表情を浮かべている。
「ローラ、どうなの? お父様の質問に答えなさい」
セナに諭され、ローラは、さすがにだんまりを続けられなかった。
「はい、仰る通りです。いいつけを破り、勝手に森の奥まで行って探索をしていました」
ローラなりの意地が邪魔をしてしまい、セナに向かって説明したが、セナから首を振られてしまう。
「違うでしょ、ローラ。お父様の目を見て答えなさい」
ああ、なるほど……わたし、叱られてるんだ、とローラはようやく理解した。
理解した途端、なんだか悔しくなった。
以前、勝手に村の外へ出たことを咎められた。それでも、ローラが上手くいい訳をしてのらりくらりとかわしたのだ。
詰まる所、森の中に入らないことを条件に、外出を許可されたに過ぎない。
今回は、明らかに誤魔化せない。というよりも、誤魔化すつもりはなかった。
ダリルたちは、ローラの強さを知っている。か弱い娘をずっと演じてきた訳だが、モーラの件を発端にばれているのだ。だから、大丈夫だと思っていた。
が、ダリルにとっては、まったくの別問題だったようだ。
「ローラ、なにも東の森へ行くなとはいっていない。いまのローラたちの強さを考えれば、まあ、百歩譲って危険はないのだろう。問題は、嘘をついていたことなんだよ。わかるか?」
なぜか、先ほどまで怒ったように目尻を吊り上げ、語気を荒げていたにも拘らず、突然、ダリルが目尻を下げ、語気を緩めたのだった。
しゃがみこんだダリルが、ローラの両肩に手を置き、優しく微笑んだ。
「ただ、ローラのことが心配なんだ。ほら、泣かないでおくれ」
(泣かないで? 何をいっているのよ、ダリルったら)
ローラは、ダリルの言葉に疑問符を浮かべた。
すると、ダリルが両手を引き寄せ、そのままローラを抱きしめたのだ。
反動で瞳から涙が零れるのをローラは感じた。
あ……本当だわ、とローラは、思わず軽く吹き出してしまう。
「な、なんで笑ってるんだよ?」
訝しむようにダリルの声が耳元で響き、それが余計にくすぐったかった。
「いいえ、何でもないのよ。ごめんなさい……」
ローラは素直に謝ることにした。
ダリルにいわれた通り、一番はじめに嘘をついていたことを謝ったのだ。そして、ミリアたち四人で二年前から東の森で魔獣の討伐を行ってきたことを説明した。
ローラの謝罪を受け入れたダリルは、咄嗟とはいえ、叩いてしまったローラの頬を撫でながら、すまなかったと謝ってくれた。
驚きはしたものの、この痛みも新鮮で良かったかも、とローラは、軽く左右に首を振って微笑んだだけで、特に何もいわない。
これ以上、言葉は必要なかったのだ。
ちょっぴり、ダリルとの間に絆めいたものが生まれたような気がした――ほんの、ちょっとだけ。
ダリルがクシャクシャっとローラの頭を撫でて席へと戻った。
ローラも自分の席に座り直し、仕切り直しをする。
「通りで魔獣被害の報告が少ない訳だよ」
ローラの説明を聞いたダリルがため息交じりに呆れていた。いや、信じられないとの思いからだろう。
ふつうの子供が魔獣討伐を繰り返していたと告白しても、誰が信じられるだろうか。けれども、ローラがふつうの子供ではないことをダリルたちは知っているのだ。
(まあ、これはラッキーかもしれないわ。これを機に、いままでのようにコソコソとしなくて済むわね)
ローラは転んでもただでは起きない。ダリルに叱られ、そのまま引き下がるのであっては、怒られ損である。
「そ、それでどうかしら? 魔獣の素材とフライングカートを交換したいのだけれど……」
先ずは、交渉成立なのかを確かめる。
「うーん、そもそもフライングカートを何に使うというんだい?」
「それは当然、魔力操作の訓練よ」
ローラは、詳細の説明を省いたが、嘘ではない。そもそも、言葉では説明しきれないのだ。気になるなら訓練を覗きに来てもらった方がよっぽど早かったりする。
ただそれも、ローラの杞憂に終わった。
ダリルは、詳しい説明を求めることはせず、うーんと唸って腕組みしながら瞑目した。
そんな風に考える素振りを見せるも、大した時間は掛からなかった。
「まったく、ローラは訓練好きだな」
目を開けた途端、ダリルは諦めるように呟いた。
「じゃ、じゃあいいのね?」
「ああ、ただし、ラルフのいないところでの使用は禁止とする。また、森の中へも勝手に行くな。何かがあってからじゃ遅いんだ。必ずラルフと一緒に行くんだぞ」
やはり、そう簡単に思い通りにはいかなかった。
当然、ローラも簡単には引き下がらない。
「そんなの嫌よ。ラルフがいない午後を森の実践訓練にしていたのよ」
更に根拠があるから心配ないと訴える。
「わたしたちなら大丈夫よ。ユリアの強さだって知ってるでしょ」
「それとこれとは話が別だ。少なくとも彼女たちは、子供でもあるし、領民だ。領主の家の者が、領民を危険に晒して良い訳がなかろう」
ローラたちが強いとはいえども、魔力が切れたらただの子供だ。ダリルの言葉にも一理ある。
魔力があっても万が一ダリルみたいなステータスの魔獣には勝てない。
ダリルのステータスを魔獣に例えると、上級魔獣のトロールを更に強くしたくらいだろうか。
トロールは、ゴールドランク冒険者のパーティーであれば倒せるレベルだが、知能が低いせいであり、竜族や魔人並みの知能があれば、ミスリルランク冒険者でも厳しいだろう。
ダリルは、皇帝の懐刀の異名を持ち、それくらい強いどころか、魔獣の中で最強と名高い古竜に匹敵するほどのステータスを有しているのだ。
この周辺の森にはそんな魔獣はいないのだが、親が子供を心配するのは当然だろう。
「わ、わかったわ。ただし、ラルフがダメなときは、誰か大人が一緒なら良いでしょ? 魔獣討伐すれば、テレサ村の危険も減るし、魔獣の素材が財政難を救うわ。それに、わたしたちは騎士団なのよ」
これは嘘ではない。
本当は、貧しいテレサ村をどうにかしたいが、生憎ローラは愛と戦の女神である。
とどのつまり、人間の生活を豊かにする知識はほぼ皆無なのだ。
それならばと、ローラは得意な戦闘で貢献することにした訳だ。領地のためにもなるし、訓練にもなる。
最初は、難色を示したダリルだったが、結局、従者の誰かを伴えば、東の森を探索して良いと許可をくれた。
結果、ローラの目的であるフライングカートが売られずにすみ、条件付きではあるものの、東の森での実践訓練も大腕を振って行えるようになった。
これで万事解決と思いきや――
「ねえ、ローラ?」
ローラが食事を終え、席を立とうとしたとき、セナがローラの左手に右手を置き、微笑んでいた。
セナの右手には力が込められており、簡単に離してくれないことが、容易に予想できた。
「お、お母様、痛いですわ……」
そのあと、セナのプレッシャーに負け、冷や汗を垂らしながらローラは、異次元収納のことを洗いざらい説明させられたのであった。
こうして、更なる他言無用案件を抱えることになるローラであった。
「そ、それは……」
一目でその正体に気付いたダリルが、椅子を蹴飛ばすような勢いで立ち上がった。それでも、驚いた様子で二の句を継げず、口をパクパクとさせている。
「ええ、ゴブリンの死骸よ。実は、東の森で騎士団のみんなと魔獣討伐の訓練をしていたの。二年ほど経つから色々な種類を合わせると、数千ほどにもなると思うわ」
どう、凄いでしょ? とローラは得意げにいい放った。
が、
「何だと!」
ダリルが大声を上げるや否や、ローラの下まで詰め寄ってきた。
ダリルのあまりの形相にローラは、
(何よ、ダリルったら、そんな怖い顔しなくったっていいじゃない。先ずは、わたしの話を聞きなさい。これは、テレサにとっていい話なんだから)
などと、然程ダリルのことは気にせず、説明しようと口を開く。
「これを売れば――」
途端、乾いた音が食堂に響き、ローラの視界が大きく右にぶれた。
――フライングカートを売る必要はないわ、といおうとしていえなかった。
「ダリル!」
「お父様!」
セナとテイラーが驚きの声を上げた。
「え、なんでよ……」
ローラは訳もわからず、熱を感じる左頬を摩ってから、首を戻してもう一度ダリルを見上げる。
ダリルは、怒りとも悲しみとも取れる、複雑な表情をしていたのだ。
ダリルも咄嗟に手を出してしまったのだろう。自分の右の手のひらを見つめ、固まっている。
「……なんで?」
間の抜けた声と共に、ローラが何度も瞼を瞬かせる。
本当に、意味がわからなかったのだ。
ローラの問いに、我に返ったようにダリルがローラを見た。けれども、ここで甘やかしたらだめだ、とでも思ったのだろう。
「いったよな? 勝手に森の中に入るなと。しかも、この前確認した時、森には入っていないと断言していただろ」
ダリルの声音は、厳しかった。
「ええ、でも――」
「でも、じゃない! どうなんだ。答えなさい!」
未だかつてないほどに厳しい口調だった。
ローラにだけは甘いダリルも、このときばかりは引いてくれなかったのだ。
ローラは、いつもの調子で適当な理由を付けてこの場を切り抜けようとしたが、
(え、なに? どういうこと? この場合は何ていえば正解なのよ!)
と呆気にとられて瞳を右往左往させてしまう。
救いを求めるようにセナを見たが、セナもまた厳しい表情を浮かべている。
「ローラ、どうなの? お父様の質問に答えなさい」
セナに諭され、ローラは、さすがにだんまりを続けられなかった。
「はい、仰る通りです。いいつけを破り、勝手に森の奥まで行って探索をしていました」
ローラなりの意地が邪魔をしてしまい、セナに向かって説明したが、セナから首を振られてしまう。
「違うでしょ、ローラ。お父様の目を見て答えなさい」
ああ、なるほど……わたし、叱られてるんだ、とローラはようやく理解した。
理解した途端、なんだか悔しくなった。
以前、勝手に村の外へ出たことを咎められた。それでも、ローラが上手くいい訳をしてのらりくらりとかわしたのだ。
詰まる所、森の中に入らないことを条件に、外出を許可されたに過ぎない。
今回は、明らかに誤魔化せない。というよりも、誤魔化すつもりはなかった。
ダリルたちは、ローラの強さを知っている。か弱い娘をずっと演じてきた訳だが、モーラの件を発端にばれているのだ。だから、大丈夫だと思っていた。
が、ダリルにとっては、まったくの別問題だったようだ。
「ローラ、なにも東の森へ行くなとはいっていない。いまのローラたちの強さを考えれば、まあ、百歩譲って危険はないのだろう。問題は、嘘をついていたことなんだよ。わかるか?」
なぜか、先ほどまで怒ったように目尻を吊り上げ、語気を荒げていたにも拘らず、突然、ダリルが目尻を下げ、語気を緩めたのだった。
しゃがみこんだダリルが、ローラの両肩に手を置き、優しく微笑んだ。
「ただ、ローラのことが心配なんだ。ほら、泣かないでおくれ」
(泣かないで? 何をいっているのよ、ダリルったら)
ローラは、ダリルの言葉に疑問符を浮かべた。
すると、ダリルが両手を引き寄せ、そのままローラを抱きしめたのだ。
反動で瞳から涙が零れるのをローラは感じた。
あ……本当だわ、とローラは、思わず軽く吹き出してしまう。
「な、なんで笑ってるんだよ?」
訝しむようにダリルの声が耳元で響き、それが余計にくすぐったかった。
「いいえ、何でもないのよ。ごめんなさい……」
ローラは素直に謝ることにした。
ダリルにいわれた通り、一番はじめに嘘をついていたことを謝ったのだ。そして、ミリアたち四人で二年前から東の森で魔獣の討伐を行ってきたことを説明した。
ローラの謝罪を受け入れたダリルは、咄嗟とはいえ、叩いてしまったローラの頬を撫でながら、すまなかったと謝ってくれた。
驚きはしたものの、この痛みも新鮮で良かったかも、とローラは、軽く左右に首を振って微笑んだだけで、特に何もいわない。
これ以上、言葉は必要なかったのだ。
ちょっぴり、ダリルとの間に絆めいたものが生まれたような気がした――ほんの、ちょっとだけ。
ダリルがクシャクシャっとローラの頭を撫でて席へと戻った。
ローラも自分の席に座り直し、仕切り直しをする。
「通りで魔獣被害の報告が少ない訳だよ」
ローラの説明を聞いたダリルがため息交じりに呆れていた。いや、信じられないとの思いからだろう。
ふつうの子供が魔獣討伐を繰り返していたと告白しても、誰が信じられるだろうか。けれども、ローラがふつうの子供ではないことをダリルたちは知っているのだ。
(まあ、これはラッキーかもしれないわ。これを機に、いままでのようにコソコソとしなくて済むわね)
ローラは転んでもただでは起きない。ダリルに叱られ、そのまま引き下がるのであっては、怒られ損である。
「そ、それでどうかしら? 魔獣の素材とフライングカートを交換したいのだけれど……」
先ずは、交渉成立なのかを確かめる。
「うーん、そもそもフライングカートを何に使うというんだい?」
「それは当然、魔力操作の訓練よ」
ローラは、詳細の説明を省いたが、嘘ではない。そもそも、言葉では説明しきれないのだ。気になるなら訓練を覗きに来てもらった方がよっぽど早かったりする。
ただそれも、ローラの杞憂に終わった。
ダリルは、詳しい説明を求めることはせず、うーんと唸って腕組みしながら瞑目した。
そんな風に考える素振りを見せるも、大した時間は掛からなかった。
「まったく、ローラは訓練好きだな」
目を開けた途端、ダリルは諦めるように呟いた。
「じゃ、じゃあいいのね?」
「ああ、ただし、ラルフのいないところでの使用は禁止とする。また、森の中へも勝手に行くな。何かがあってからじゃ遅いんだ。必ずラルフと一緒に行くんだぞ」
やはり、そう簡単に思い通りにはいかなかった。
当然、ローラも簡単には引き下がらない。
「そんなの嫌よ。ラルフがいない午後を森の実践訓練にしていたのよ」
更に根拠があるから心配ないと訴える。
「わたしたちなら大丈夫よ。ユリアの強さだって知ってるでしょ」
「それとこれとは話が別だ。少なくとも彼女たちは、子供でもあるし、領民だ。領主の家の者が、領民を危険に晒して良い訳がなかろう」
ローラたちが強いとはいえども、魔力が切れたらただの子供だ。ダリルの言葉にも一理ある。
魔力があっても万が一ダリルみたいなステータスの魔獣には勝てない。
ダリルのステータスを魔獣に例えると、上級魔獣のトロールを更に強くしたくらいだろうか。
トロールは、ゴールドランク冒険者のパーティーであれば倒せるレベルだが、知能が低いせいであり、竜族や魔人並みの知能があれば、ミスリルランク冒険者でも厳しいだろう。
ダリルは、皇帝の懐刀の異名を持ち、それくらい強いどころか、魔獣の中で最強と名高い古竜に匹敵するほどのステータスを有しているのだ。
この周辺の森にはそんな魔獣はいないのだが、親が子供を心配するのは当然だろう。
「わ、わかったわ。ただし、ラルフがダメなときは、誰か大人が一緒なら良いでしょ? 魔獣討伐すれば、テレサ村の危険も減るし、魔獣の素材が財政難を救うわ。それに、わたしたちは騎士団なのよ」
これは嘘ではない。
本当は、貧しいテレサ村をどうにかしたいが、生憎ローラは愛と戦の女神である。
とどのつまり、人間の生活を豊かにする知識はほぼ皆無なのだ。
それならばと、ローラは得意な戦闘で貢献することにした訳だ。領地のためにもなるし、訓練にもなる。
最初は、難色を示したダリルだったが、結局、従者の誰かを伴えば、東の森を探索して良いと許可をくれた。
結果、ローラの目的であるフライングカートが売られずにすみ、条件付きではあるものの、東の森での実践訓練も大腕を振って行えるようになった。
これで万事解決と思いきや――
「ねえ、ローラ?」
ローラが食事を終え、席を立とうとしたとき、セナがローラの左手に右手を置き、微笑んでいた。
セナの右手には力が込められており、簡単に離してくれないことが、容易に予想できた。
「お、お母様、痛いですわ……」
そのあと、セナのプレッシャーに負け、冷や汗を垂らしながらローラは、異次元収納のことを洗いざらい説明させられたのであった。
こうして、更なる他言無用案件を抱えることになるローラであった。
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