社会に押しつぶされそうな一人の会社員

カタお

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社会に押しつぶされそうな一人の会社員

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「中川君! クライアント先に送る見積にミスがあったぞ!」
「あ、す、すみません……」
「すみませんじゃないだろ! 早く修正してクライアント先に至急送って!」
 ご覧の通り、俺は今部長にこっぴどく叱られているところだ。
 まあ、ミスをした俺のせいなんだけど……。
 時間は午後5時を回っており、もう間もなく定時の時間だったけど、今の件で今日も残業確定か……。
(他にもいろいろ今日には仕上げないといけない資料があるのに……、ちくしょう……)
 さすがに、社内では大袈裟な愚痴は言えないので、いつも愚痴は心の中で呟いている。

 午後6時――――――。
 定時のチャイムが鳴り、社内にいる数名の社員は後片付けを済ませて、退社していく。
「よし! なんとかクライアント先に送れたぞ!」
 俺も無事に見積を修正し、クライアント先に送ることができた。
 これで今日の仕事は完了! ――――――と言いたいところだが、まだ作成しなくてはいけない資料が山積みの状態だった。

「お先に失礼しまーす」
 そんな中、俺の参加しているプロジェクトの一人である後輩社員も退社しようとしていた。
「あ、ちょっと待って!」
「ん? 何ですか? 中川さん」
「帰ろうとしたところ申し訳ないんだけど、資料作成に少し協力してくれないかな……?」
「いや、今日の僕の仕事終わったんで、今さら残業してくれって言われても無理ですよ? この後用事があるんで」
「そ、そうだよね、ごめんね……」
「――――――じゃ、お先です」
 後輩は嫌気な顔をして会社を後にした。
 こんな風に、後輩からも呆れられている状態だった。
 上手く仕事量を管理できていない俺が悪いんだけど……。

「――――――はぁ、俺、この会社に就職してもう8年くらいになるけど、あんまり大きい成果出せてないんだよな……」
 結局、俺はこの日、今日中に作成しなければいけない資料を一人で作成していた。
 オフィスには、もう俺しかいない。でも、正直な話、オフィスに一人でいるということにもすっかり慣れてしまった。
 それが良いことなのか、悪いことなのかははっきりと分からない。

 俺は今年でもう30歳。年齢的にもベテラン社員、と言いたいが、俺は決してそんなことはない……。
 上司には毎回叱られ、後輩からもあまり良い印象と思われていない、板挟みな状態だった。
(本当に肩身の狭い立ち位置だよ……)



 ◇

 時刻は午後10時。
「はあぁぁぁぁ、やっと終わった~!!」
 俺は大きく背伸びをし、呪縛から開放されたような気分になった。
 なんとか日付が変わる前に資料が完成した。
「よし、さっさと帰るか……、正直、明日が休日で良かったよ……」
 もし、これが翌日平日だったら、憂鬱なままで明日仕事しないといけないんだから……。
 俺は後片付けを済ませ、社内の戸締まりも終わらせ、退社した。

 帰りの電車は、いつもなら元気になる。家に帰れば自由時間だからだ。
 だけど今日はもう夜遅くまで仕事をしていたから、少し違った。
(帰ったら、飯食べて、風呂に入って、寝るだけになるかな……)
 ――――――こんなことが、この先まだ続くって考えると、本当につらい。

 ――――――俺、何のために、生きているんだろう。

 子供の頃は、電車に乗るのも好きだったけど、今は嫌いな方向に向かっている。
 よく、祖父と電車でいろんな場所を巡っていたっけ……。
 明人は電車が好きなんだね、なんて言われていたっけか……。
(じいちゃん、電車がこんなに嫌いになるなんて思わなかったよ……。本当にごめん)
 心の中で、祖父に謝罪をした……。



 ◇

「ただいま~、って誰もいないけど」
 時刻は午後11時を回りそうになっていたところで、俺は無事に家に着いた。
 俺は一人暮らしの身、つまり待っていてくれている人など家にはいない。
 帰ってきたと同時に、コンビニで買った弁当を食べる。これが今日の夜飯だ。
「この時間帯のテレビって、何やってんのかな……」
 弁当を食べながら、テレビを点け、チャンネルを変えていく。
 この時間帯はだいたいニュースが放送されている時間だったが、あるチャンネルでは、男の子が好きそうな特撮が放送されていた。
「お、ムーンゴールドか、随分懐かしいのやってるんだな」
 俺はそこにチャンネルを切り替え、食べながら視聴していた。
 ――――――『黄金月の使者 ムーンゴールド』。それは俺が子供の頃にはまっていた特撮だ。
 この特撮はシリーズ化もされており、今も定期的に新作をやっているという。
 ちょうど今放送している回は、俺が特に好きだった回だ。
「そうそう、この話って、ムーンゴールドが宇宙人なのに、どうしてそこまで地球や人間を守っているかを敵の宇宙人に問われる回だったな」
 ムーンゴールドは宇宙人だけど、地球と人間を守るヒーローだ。けど、それは他の宇宙人からしたら、自分勝手な考え方で、敵の宇宙人も、何か目的があって地球を狙っているわけだ。

『貴様はどうして、そこまでこの地球と人間にこだわる!?』
『――――――僕は、別に誰かの命令で地球に来たわけじゃない。でも、この星の美しい自然、人間の持つ何かを愛する気持ち、可能性が、僕がこの星に来て好きになったものだ……! だから、好きなこの星と生きる人々を守りたい。ただそれだけだ!!』
 テレビから流れる敵の宇宙人の問い、それに答えるムーンゴールド。問いに答えたと同時に、ムーンゴールドは必殺技を繰り出し、敵の宇宙人を撃破した。
 ――――――好きなものを守りたい、ただそれだけ。
 けど、今の俺の好きなものって、どんどんなくなっている気がするんだよな……。
 ムーンゴールドのような特撮ヒーローは、年齢を重ねるにつれ、熱は冷めていき、電車も社会人になってからは乗るのが億劫だ。
「今から、何か始めようにもな……」

 夜飯を終えた俺は、テレビを消し、後片付けを済ませ、シャワーや歯磨きをし、ベッドへ入る。
(別に新しく何か始めたいことって、特にないな……)
 ――――――気持ちが曇ったまま、眠りについた。



 ◇

 仕事終わりの夕方。この日は珍しく定時で帰ることができた。
 ――――――今日も疲れたな。
 俺は重い顔をしながら、いつも通りの自宅の帰り道を歩く。
 ただ、今日は少し違った。
「なんか、まだ明るいし、近くの公園で少し休むか……」

 近くの公園に着き、公園に設置されている自販機で缶コーヒーを購入し、ベンチに座り、疲れた体を休ませた。
 購入した缶コーヒーを開け、それを頬張る。
 ヤケ酒ならぬ、ヤケコーヒーだ。

 ――――――俺は、何をしているんだろうか……。
 体を休めても、次々と襲ってくる不安。生活のこと、仕事のこと、これからの人生のこと、そんなことばかり考えると不安なことしかなかった。
 今は仕事をしているけど、その仕事も今は上手くいっていない。
 それなら辞めれば済む話だけど、その先の転職のことを考えると、これといって何か特別なスキルも資格も持っていない。そんな人を雇う会社なんてないだろう。
 そのまま転職もできなくなると、金銭的にも不安になる。
「――――――はぁ……」
 不安な気持ちばかり溜まっていき、自然に俺は涙を流していた。
 頬を伝っていく涙は、次々と公園の地面へと落ちていく。
(俺、このままどうなるんだろう……)

「すみませーん! ボール取らせてくださーい!」
 俺がぼーっとしていたとき、足元にサッカーボールが転がってきて、持ち主である男の子が駆け寄ってきた。
「ああ、ごめんね。気づかなくて……」
「全然大丈夫だよ! って、お兄ちゃん泣いてるの?」
「あ、い、いや、なんでもないよ!」
 俺はポケットからハンカチを取り出し、急いで涙を拭いた。
 小さい子にかっこ悪いところ、見せちゃったな……。
「そうなんだ……。ねぇお兄ちゃん、ちょっと隣に座ってもいい?」
「隣? ああ、大丈夫だよ」
 俺は横に置いていた鞄を膝の上にかけ、よいしょっとと言って男の子が俺の横に座った。

「キミ、今までずっとひとりで遊んでいたの?」
「ううん、さっきまでは友だちと遊んでたんだ! でも、みんな先に帰っちゃって、ボクはお母さん待ってるの」
「そうなんだ。お母さんを……」
 男の子の顔を見ていると、昔の自分を見ている感じだった。
 無邪気に嬉しそうにしている表情、これからのことが楽しみだと感じる顔が、小さい頃に祖父と電車でいろんな場所に出かけていた時の顔と同じな気がした。
 そんな中、男の子が持っていたナップサックのチャックに、見覚えのあるキャラクターのキーホルダーが付いていた。
「あ、ムーンゴールド……!」
「ん? お兄ちゃん、ムーンゴールド知ってるの?」
「知ってるもなにも、お兄ちゃん、ムーンゴールドを昔テレビで見ていたんだよ!」
「そうなんだ! ボクね、ムーンゴールド大好きなんだぁ! 今でもシルバーブレードだったり、ウルフノワールだったり、シリーズは続いているけど、ボクはムーンゴールドが一番好きなんだ!」
 あのシリーズ、俺が知らないうちにそんなに続いていたのか……。
 男の子の話を聞いて、少し驚いてしまった。俺が小さい頃に見ていた特撮シリーズが、未だに続いていたことを。
 それと、ムーンゴールドは俺の直撃世代の作品だ。かれこれ25年くらい前にテレビ放送されていた作品だ。
 今の子だったら、最新作にハマるものなんじゃないかと思った。

「――――――ひとつ、聞いていいかな?」
「ん?」
「どうしてムーンゴールドが一番好きなのかな? ムーンゴールドなんて25年くらい前に俺が子供の頃に見ていた作品なのに……」
「そんなの決まってるよ! ムーンゴールドがボクたちのこと好きだからだよ!」
 男の子の答えに迷いはなかった。
 ムーンゴールドのキーホルダーを見ながら、男の子が続けて口を開く。
「今はウルフノワールなんだけど、もちろんボクは毎週見ているけど、お父さんとムーンゴールド一緒に見たことがあって、その時にムーンゴールドが人間が好きだから戦っているって言ってたんだ!」
「その話って……」
 それって、俺が前に見ていた話――――――!
 おそらく男の子のお父さんが見せてくれた回は、俺の好きな苦悩しながらも、戦う理由を言う話だ。
「キミのお父さんの見せてくれた話、実は俺が好きな話なんだよ! あの回は本当にムーンゴールドのかっこよさに惹かれたんだよな~」
「へぇ! お兄ちゃんもその話が好きなんだね! ボクたち気が合うのかもね!」
「きっとそうかもね、あはは」
 微かではあったが、俺は自然と笑みを浮かべていた。
 今まで辛いことばかりしてきて、笑うことなんてここ最近なかったが、この子と話していると楽しく感じた。
 歳の差こそあるが、今はそんなこと関係ない。
 こうして話し相手がいるだけで、今は嬉しかった。
「……でね、ボク決めたんだ。ボクも好きなことをいっぱいがんばろうって」
「――――――好きなことを頑張る?」
「うん! 好きなことをがんばり続けたら、きっといつか自分にとって大きな力になるんじゃないかって思って! ムーンゴールドだって人間が好きだから、傷ついても悪い宇宙人をやっつけて、みんなから好きになっているとも思ってね」
「――――――!」
 この子の言葉には一切の迷いがないと感じた。
 子供だから社会のことはあまり知らないかもしれない。でも、この子には好きなことという強い武器があった。
 それを頑張っていけば、何か自分の糧になるものがある。そう信じて今この子は必死に頑張っているんだろう。

 ――――――それに比べて、俺はどうだ?
 歳を重ねるにつれ、特撮は小さい子が見るものだからと周りの声に流されて、友人たちの趣味に無理やり合わせてきた。
 受験も、友人たちと一緒に地元の大学に行きたかったのに、都内の大学は就職率が高いからと周りが言ってきて、受験勉強を頑張って、都内の大学に進学した。
 就職活動も、別にやりたい仕事ではなかったけど、大企業という言葉に負けて、そこに就職はできたものの、結果、今の自分だ。

 俺の場合は、好きなことが減ったのではなく、好きなことを手放してきたんだ……。

「――――――ト~! アキト~!」
 しばらくして、人の名前を呼ぶ女性の声が聞こえてきた。
「あ、お母さんだ! じゃあね、お兄ちゃん! お話とっても楽しかったよ!」
 アキト、と呼ばれていた男の子がベンチから降りて、俺に別れを告げた。

 ――――――アキト?

「あ、ちょっと待って!」
「ん? どうしたの、お兄ちゃん?」
 男の子がこちらに振り向く。

「キミ、名前をちょっと教えてくれていいかな?」

「ボクは明人、中川明人なかがわあきと!」
 俺の名前を名乗った男の子は、公園を後にしていく。

 ――――――あの子は、もしかして、子供の頃の……?


 ◇

 カーテンの隙間から朝日の光が射し込む。
 その微かな光が、見事に俺の顔に直撃していた。
「……あ、朝……?」
 俺は体を起こし、ベッドから降り、部屋のカーテンを全開にして、日光を体に浴びた。
 天気はとても良く、休みの日もあってか、1日のスタートとしては最高だ。

「――――――ちょっと、不思議な夢だったな」
 子供の頃の自分と会った夢。
 夢だったとはいえ、子供の頃の自分にいろいろ後押しされるなんてな。
 そう思いながら、着替えを済ませ、外出の準備をしていた。

 俺が向かった先は、おもちゃ屋だった。
 昨日見ていたテレビ、夢の中での出来事があり、ここに来ていた。
 その目的は……。

「お、ここにあったか。本当にこのシリーズ長いことしてるんだな」
 俺はムーンゴールドと同じ特撮シリーズのおもちゃコーナーに来ていた。
 長いこと触れていなかったこともあり、俺の知らないヒーローのおもちゃがたくさん並んでいた。
 そんな中で、俺が眺めていたのは、人形のコーナーだ。
 1個500円で、大きさも小さい子が持ち運べるくらいの大きさだ。
「お、ムーンゴールドの人形もちゃんとあるんだな……!」
 ムーンゴールドの人形を見つけた俺は、自然にそれを手に持っていた。
 こういう人形を手にしたのも、本当に子供の頃以来だ。

「本当に買っちゃったな~。別に子供のお土産でもなく、自分用として」
 子供の頃なら、親に頼んで買ってもらったものを、大人になって自分で買うというのが不思議な感じだった。
 でも、俺はやっぱり好きなんだなと再確認した。
 好きなことは、どんなに歳を重ねても、好きのままでいいんだと。

 それと、ムーンゴールドも言った台詞、夢の中の子供の頃の自分が言っていたこと。
 好きなものを守るために戦う。
 好きなことを頑張り続ければ大きな力になる。
 ――――――俺もまだ30歳になったばかりだけど、まだ年齢的にも若いからまだチャンスはある……!

「少し、頑張ってみるか……!」



 ◇

「先輩! ここの展示完成しました!」
「おぉ、随分細かく作ったね~」
 あれから俺はいろいろ考えた末、前の職場を退職し、おもちゃ屋の店員として働き始めた。
 転職活動した当初は、特別なスキルや資格もない俺を雇ってくれるのかと不安だったけど、おもちゃ屋での面接の際に、自分の好きなことをアピールできたからか、すんなり採用された。
 そして今、俺はムーンゴールドの特撮シリーズのおもちゃの展示品を作っていたところだ。
「中川さん、もしかして、このシリーズのファンだったりする?」
「まあ、そんな感じですね。特にこのムーンゴールドは、小さい頃によく見ていたんですが、まさか自分が今こうして好きなものの仕事に関わる日が来るなんて思ってませんでしたよ~」
「なるほど、だから展示品にもムーンゴールドの人形を置いたってわけね~。いや~、中川さんの作品への愛が感じるよ!」
「ありがとうございます!」
 こうやって、誰かに必要とされるって、やっぱり嬉しい気持ちになるな。

「パパ、ここすごいね!」
「ほんとだね~、あ、ムーンゴールドか! 懐かしいな~」
「パパ、ムーンゴールドって?」
「パパが昔見ていたヒーローだよ。もう何年前かの作品なのに、この展示品作った人も、ムーンゴールド好きな人だったのかな……」
 他のおもちゃの陳列作業をしていると、親子の会話が自然と耳に入ってきた。
 その親子は、とても楽しそうに会話をしていた。
 こうして直接、良い感想を聞けて、俺は頑張ってきて良かったと感じれた。

 俺は、ムーンゴールドみたいに悪者をやっつけて地球を守るような力なんてない。
 それでも、こうして子供たちを楽しませることなら今の俺にはできる。
 そして、その子供たちが大人になっても、好きなことを頑張り続けてほしい。それがいつか大きな力になるんだから。
 そう思い、俺は今日も好きなことを頑張っていく。
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