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連載
婚約者
「リーゼの婚約者を選ぶ必要があるかもしれない」
城から帰宅したお父様の第一声はそれだった
「アナタの言う通り伯爵領地の事を話したのだけど、逆効果だったのかしら?」
困り顔のお母様
「いや、そのおかげで陛下と王妃陛下は、王子達との婚約については、結ぶべきではないとお考えだ。リーゼの力を利用したがる有象無象の宝庫と言っても良い場所だからね」
「それなら何故、婚約者を急ぐ必要が?」
お母様と同意見だわ
「いや、王子達がね…リーゼの取り合いの様になってね…リーゼが国母であるべきだと言うなら、玉座争いも視野に入れるとなり出したんだ」
「それは…下手するとリーゼが傾国の悪女になってしまいますわ」
「そんなの嫌ですわ!」
傾国の悪女?!
冗談じゃないよー!!
そんな争いしようとしないで頂きたい!
「だから、仮でも構わないから婚約者が居ると言う事にした方が良いんじゃないかと思ってね」
「でも、婚約者を決める場を設けでもしたらそれこそ収拾つかなくなりそうだわ」
「そこが悩む所ではあるね」
「リーゼは社交の場にも出て居ないから、良く思ってる方も居ないでしょうしね」
そうなのよね
領地にこもってたから、どんな人が居るかも分からないのが現状なのだ
身近な男性と言ったら、セシル、カインに護衛騎士達しか居ない…
あ、そうか
「お父様、セシルはどうですか?」
「はい!?…失礼しました」
マイセンが、聞いた事ない大声を出したので、私の肩がビクッとなった
そりゃあ、仕えてる家の娘が孫を指名したらビックリするか
盗み見れば当の本人は、いつもと変わらない笑顔だけど
「セシルはどうかな?仮と言えリーゼとの婚約をどう思う?勿論、君が好いている女性が居るのなら断ってくれて構わないよ。誤解されて君の恋を邪魔する訳にはいかないしね」
「僭越ながらお答え致しますと、その様な女性はおりません。これまでの5年間、お嬢様の事だけを考えて生きて参りましたので、婚約者の件は個人としては光栄でございますが、身分の低い私等と婚約を結ばれてはお嬢様に傷が付くのではと考えます」
右手を胸に当てて笑顔で綺麗に一礼をして見せたセシル
これは上手く理由を付けて断られたって事かしら?
「ふむ。今は執事の肩書きも公爵家当主と言うのも忘れて1人の男として、リーゼロッテの父親に向けて答えてくれないかい?」
スッと身体を起こして、真剣な顔になるセシル
「リーゼロッテ様が私をと望んで下さるならこれ以上の幸せはありません。何があろうとリーゼロッテ様をお守りする覚悟は既に5年前よりしております。」
…え?
私の顔がボンっと発熱したかの様に熱を帯びるのが分かった
え、待って
セシルって、私の事が好きなの?!
え?
セシルの顔が見れないんだけど!!
「…リーゼは、最初に君の名前を出す位だ。少なからず好ましくは思っているんだろう。マイセン、どうだ?孫と我が娘の婚約はどう思う?」
「仮と申されておりましたし、お嬢様が学園で良き出会いがあれば直ぐに解消をし、以後変わらずにお仕え出来ると言うなら構いません。祖父としては見守る心積もりでございます。」
「勿論、解消に至ればその様に。ですが…」
マイセンに答えつつ、セシルがこっちを向いたのが分かる
けど、赤いだろう顔を見られたくなくて目を合わすられない
「私の気持ちが報われる奇跡は有り得ないと思っておりましたが、軽い気持ちで私の名前を出した事、まずは後悔して頂きましょうか。後は、他の男など目にも入らぬ程に愛して追い詰めてあげますね。」
「い、言い方!!追い詰めるとか物騒過ぎますわ!!」
「では、溶かして差し上げます」
「そ、それも言い方!!」
「お嬢様は相変わらず我が儘ですね」
「な、貴方、本当に私が好きなのかしら?!」
「好きなど生温い。愛しておりますが」
「あ、あ、あぅ……」
セシルに追い詰められて、お望み通り既に後悔しているわ!
大体、いつも憎まれ口ばかり叩いていた癖に!
好きな子イジメる小学生かっ!!
小学生なのか?!
「ちなみに」
「な、なによ!」
「学園の制服は大変お似合いで、有象無象共がその姿を目にするのは腹立たしく思っておりました。それ故に、お似合いだとお伝えするのが遅くなってしまいました」
「な、な、なによ、今更!!」
「侍女達が褒めておりましたし、私がお伝えせずとも十分かと思っておりましたが」
「そ、それでも褒めてくれたって良いじゃない!!」
「本当に可愛い人ですね」
「もう無理ー!!」
耐え切れなくなった私は自室へと逃げ込んだのだった
「マイセン…君の孫はなんで言うか、怖いね。色んな意味で」
「誠に申し訳ございません。教育を間違った様です」
「いやまぁ…リーゼにはピッタリの相手かもしれないね」
「お嬢様は少し甘え下手なのに甘えたいお方ですので、孫の直球さはお役に立てるかもしれませんが…しかもあやつ5年としれっと言いましたが、私が拾った時からお嬢様をお慕いしておりましたからね。相当拗らせているかもしれません」
「…見守ろうじゃないか。本人も言っていたが身分に関しては陛下とも相談してみるとするよ」
「承知致しました。よろしくお願い致します」
とりあえず、セシルが仮婚約者になりました
仮です、仮!!
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