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67.国王様と再会前夜
しおりを挟む「レオナルド!」
「リュカ……。」
リュカが満面の笑みを浮かべて、レオナルドを見つめている。
「アリスが生きていたんだってね!」
穢れなき笑顔を浮かべて、リュカはレオナルドに言う。リュカはアリスとレオナルドの間に何があったか、よく知らない。ただレオナルドの会いたかった相手が、アリスということだけ。
「よかったね!」
「……ああ。」
リュカがレオナルドの両手を握って、顔を覗き込む。その手の温かみに、レオナルドは泣き出しそうになる。レオナルドがここまで旅することができたのは、リュカのおかげだ。リュカがいなければ、きっと旅を途中であきらめていただろう。
「リュカ。僕は、アリスに会う資格があるのか……?」
「ある!」
リュカはすぐに言い切った。
「だけど…‥会っても憎まれているだろうし……。」
「アリス様はレオナナルドを恨んでない!」
再び、リュカは言い切った。
「なぜそう思う?」
「直感!」
夕日がリュカを照らして、彼女の緑の瞳がキラキラと光っている。アリスに似ているから、リュカを傍に置いていきたかった。だが今は違う。リュカの存在がいつも崩れてしまいそうなレオナルドを支える。
リュカに会うまで、レオナルドはいつも孤独で、どこかに逃げ出したくて、叫びだしたかった。でも、リュカの傍にいる時だけは、楽に息を吸っていられる。
レオナルドは外の世界の人間なんて、みんな大嫌いだった。大好きなアリスを変えてしまった恐ろしい世界に過ぎなかった。でも今は、外の世界は、リュカがいる世界。リュカは、レオナルドのことを受け入れた。
「明日はきっと、素敵な日になるよ!」
-----リュカは不思議だ。
リュカの言葉に、レオナルドの心は軽くなる。根拠はどこにもないのに。
「……お前にわかるもんか……。」
「わかるもん!ほら、戻ろう!今日はよく眠らなくちゃ!」
差し出された手を、レオナルドはそっと握った。柔らかい手は、レオナルドに勇気をくれる。アリスに会ってもいいのだと思わせてくれる。
-----僕は…‥‥まだ進まなくちゃいけない。
明日、アリスに会ったら、話さなくてはいけないことが沢山ある。外の世界で、何を見たのか、レオナルドはアリスに伝えたかった。
-----俺は国王だ。
アリスが叶えたい夢。かつてのレオナルドは聞く耳も持たなかった。だけど、今なら、アリスの夢を手助けできるに違いないから。
-----会いに行くよ、アリス。
たとえ、恨まれていたとしても、レオナルドはアリスに会うのだ。
きっと、アリスに会って謝ることができるとレオナルドは信じていた。
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