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3.帰ってくるのが遅かったな
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サイラス国軍探偵部。一ヶ月ちょっとぶりにいつもの職場にいくと、見慣れた同僚たちがげらげらと笑いながら出迎えてくれた。探偵部に戻りたいことを部長に伝えると、快く了承してくれたのだ。戻ってくると思ってた、という言葉付きで。
「おかえりーー!!!」
「おかえりなさい!エマさん!!」
熱烈な歓迎と笑い声にうんざりしながら、私は自分の席に座った。私が処分していくように頼んで置いた書類はそのままにしてある。これからまた仕事を再開するんだから、有り難くはある。ただ、どうせ戻ってくるだろうと思われていたのは不本意だ。
「お疲れ様。大変だったね。」
同僚であり親友でもあるミリアが私に珈琲を手渡してくれた。
「ミリア~。酷い目にあったよ~~。」
ミリアにハグして泣きつく。私を慰めてくれるのはあなただけだよ。
「帰ってくるのが遅かったな。」
「うぐっ。」
私にそう声をかけたのは、同僚であり幼馴染でもあるラメルである。
「さいってい!!」
昔からことあるごとにラメルは私をからかってきた。ほんと口が悪いんだから。
「ちょっと、ラメル、、、。ああ、言ってるけどね、ラメルだってエマのこと心配してたんだよ?」
ミリアがちらちらとラメルのことを見て言った。
「いーや!あの男は私の不幸を喜んでるだけなんだー!!」
「別に喜んでなんかいない。ただ、男を見る目が皆無だと思うだけでな。」
私はギルバードの前にも婚約破棄されたことがある。確かに私は男を見る目は無いし、恋愛下手だ。だけど、、、!
「そんなこと言って、あんただって彼女いない歴何年なのよ!馬鹿にするな!!」
「俺は作ろうと思えばいつだって作れる。」
確かに、ラメルは悔しいけどモテる。ギルバードに私はサイラス国1の探偵だと豪語したけど、実際のところNO.1はラメルである。
「うううう。ミリア~。ラメルが虐めるよ~!!」
いつもならもっと言い返してやるけど、今日の私は傷心だ。ミリアはやれやれと首を振って言った。
「ほんとにね、ラメルはだめだねぇ。こういうときに優しくできない男は、ほんとにだめだよね。」
「なにがだ!」
「思ったことを言っただけ。」
ミリアは基本的に、ラメルに辛口である。ラメルは憮然として言った。
「別にエマが悪いとは言ってない。悪いのがギルバードなことは確かだ。そう思ったから、ちゃんと調べといた。」
「何を?」
「ミィナとかいう女の正体。」
私はラメルから大量の資料を受け取った。
「こんなに沢山。いつの間に。」
私がギルバードとミィナのことをラメルに相談したのはつい三日前のことである。
昔からそうだけど、ラメルの調査力には敵わない。凄まじい集中力と努力によって、調査が行われていることを、私はよく知っていた。
「ありがとう。やっぱ探偵力だけは、ラメルに敵わないな。」
それだけは、素直に認めざるを得ない。
「ふん。」
ラメルは鼻を鳴らすとそっぽを向いた。
「さ、これでギルバードとミィナに痛い目を見せてやりますか。」
最初っから、ミィナが碌な女じゃ無い事はわかっていた。捨てられたと哀れっぽく箱に入っていたにも関わらず、爪は綺麗に切り揃えられネイルをばっちりしていたからね。
「見せてやろう!」
「男を見る目は無いけど、犯罪者を見つけるのは得意だからね、、、。」
ガックリと落ち込む私の背をミリアは必死で撫でてくれた。そんなミリアはもうとっくの昔に結婚している。
「だいじょうぶ、エマを大切にしてくれる人は絶対にいるから!!」
「ま、わからんけどな。」
と、ラメルはそっぽを向いたまま言う、
「ラメルに言われたくないぃぃ。」
「余計なことを、、、、。」
と、ミリアはため息をつく。
「なんでだよ。さっさと資料の確認するぞ。」
◇◇◇
「おかえりーー!!!」
「おかえりなさい!エマさん!!」
熱烈な歓迎と笑い声にうんざりしながら、私は自分の席に座った。私が処分していくように頼んで置いた書類はそのままにしてある。これからまた仕事を再開するんだから、有り難くはある。ただ、どうせ戻ってくるだろうと思われていたのは不本意だ。
「お疲れ様。大変だったね。」
同僚であり親友でもあるミリアが私に珈琲を手渡してくれた。
「ミリア~。酷い目にあったよ~~。」
ミリアにハグして泣きつく。私を慰めてくれるのはあなただけだよ。
「帰ってくるのが遅かったな。」
「うぐっ。」
私にそう声をかけたのは、同僚であり幼馴染でもあるラメルである。
「さいってい!!」
昔からことあるごとにラメルは私をからかってきた。ほんと口が悪いんだから。
「ちょっと、ラメル、、、。ああ、言ってるけどね、ラメルだってエマのこと心配してたんだよ?」
ミリアがちらちらとラメルのことを見て言った。
「いーや!あの男は私の不幸を喜んでるだけなんだー!!」
「別に喜んでなんかいない。ただ、男を見る目が皆無だと思うだけでな。」
私はギルバードの前にも婚約破棄されたことがある。確かに私は男を見る目は無いし、恋愛下手だ。だけど、、、!
「そんなこと言って、あんただって彼女いない歴何年なのよ!馬鹿にするな!!」
「俺は作ろうと思えばいつだって作れる。」
確かに、ラメルは悔しいけどモテる。ギルバードに私はサイラス国1の探偵だと豪語したけど、実際のところNO.1はラメルである。
「うううう。ミリア~。ラメルが虐めるよ~!!」
いつもならもっと言い返してやるけど、今日の私は傷心だ。ミリアはやれやれと首を振って言った。
「ほんとにね、ラメルはだめだねぇ。こういうときに優しくできない男は、ほんとにだめだよね。」
「なにがだ!」
「思ったことを言っただけ。」
ミリアは基本的に、ラメルに辛口である。ラメルは憮然として言った。
「別にエマが悪いとは言ってない。悪いのがギルバードなことは確かだ。そう思ったから、ちゃんと調べといた。」
「何を?」
「ミィナとかいう女の正体。」
私はラメルから大量の資料を受け取った。
「こんなに沢山。いつの間に。」
私がギルバードとミィナのことをラメルに相談したのはつい三日前のことである。
昔からそうだけど、ラメルの調査力には敵わない。凄まじい集中力と努力によって、調査が行われていることを、私はよく知っていた。
「ありがとう。やっぱ探偵力だけは、ラメルに敵わないな。」
それだけは、素直に認めざるを得ない。
「ふん。」
ラメルは鼻を鳴らすとそっぽを向いた。
「さ、これでギルバードとミィナに痛い目を見せてやりますか。」
最初っから、ミィナが碌な女じゃ無い事はわかっていた。捨てられたと哀れっぽく箱に入っていたにも関わらず、爪は綺麗に切り揃えられネイルをばっちりしていたからね。
「見せてやろう!」
「男を見る目は無いけど、犯罪者を見つけるのは得意だからね、、、。」
ガックリと落ち込む私の背をミリアは必死で撫でてくれた。そんなミリアはもうとっくの昔に結婚している。
「だいじょうぶ、エマを大切にしてくれる人は絶対にいるから!!」
「ま、わからんけどな。」
と、ラメルはそっぽを向いたまま言う、
「ラメルに言われたくないぃぃ。」
「余計なことを、、、、。」
と、ミリアはため息をつく。
「なんでだよ。さっさと資料の確認するぞ。」
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