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第Ⅵ章。「光の神イクタス」
9、剣道大会③④
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--リレーション⑥-剣道大会③--
次の月曜日に朋子は、一番先に学校に行った。
最初に来る生徒に声をかける。
「剣道に興味ないですか?」
朋子は、勇気を出す。
(何かの勧誘か?)筆者の声。
「興味ないけど。
田内さん。どうかしたの?」
声をかけられた男子生徒は、朋子が普段と違うので不思議に思い尋ねた。
「神海君が剣道大会に出るの。
だから、みんなで応援しようよ」
朋子は、必死である。
「神海て、誰?」
そっけなく、かわそうとする。
「この前、転校してきた子だよ。
知ってるでしょ」
朋子は怒り気味に食い下がる。
「あ。ぁ。
知ってる。知ってる。知ってるよ。
冗談だよ。
どこでやるの?」
男子生徒は、少し興味を出してみた。
「どこか、分からないけど。
近く」
(ああ!場所聞いてない。どうしよう)
朋子は、焦った。
普段冷静な朋子であるが舞い上がっている。
「パス」
「なんでよ」
「めんどくさいもん」
男子生徒は、興味が失せたらしく朋子を振り切った。
「なんで。
ねぇ。
なんでよ」
朋子は、何とか引き留めようとするが逃してしまう。
真菜美は、見かねて朋子に助言する。
(興味がないかもしれませんが、
真菜美は、まだ、鉢の花に水をあげている。
3人で持ち回りしていた)筆者の声。
「トモちゃん。周りが見えてないよ。
まず、雅美に相談でしょ。
こんな時こそクラス委員でしょ」
朋子は、真菜美に言われて『ハッ!』とした。
そこに、雅美が登校してきた。
朋子は、慌(あわ)てて駆け寄る。
「雅美様。お願いがぁ…ぁ有ります」
朋子は、思い切り下手に出てみる。
「朋子さん。ご用は何で御座いますの?」
雅美は、朋子に合わせて高ぴしゃのママの真似をした。
「神海君が今度剣道大会に出るの。
絶対、優勝するから、
クラスのみんなで応援しようよ。
前回は、準優勝なの。
今回は、絶対に勝たせてあげたい。
ねぇ。お願い。
みんなで応援に行こうよ。
お願いします。
クラス委員様。
クラスの団結の力を示す時です。
どうか、
哀れな女子に、
お情けを
お願いします」
朋子は、必死に縋りつく。
「仕方ない。
今日、クラス会するわよ。
みんなで話し合って決めましょう」
そう言うと雅美は、後ろの黒板に
『今日、放課後クラス会します。
議題は、剣道大会の応援です。
申請者:田内朋子
クラス全員残ってください』
と書いた。
「朋子、先生にも話に行くよ。
付いてきて」
雅美は、朋子に仮を返す大きなチャンスとばかり勢いづく。
(ところで、トモ。
神海君が好きなの?)
雅美は、耳元に口を近づけ小声で尋ねた。
「げぇ!」( ゚Д゚)
「ねぇ」
「う うん」
朋子は、観念して頷いた。
--リレーション⑦-剣道大会④--
授業が終わり、
ホームルームが始まった。
クラス委員の雅美が議長を務める。
田中先生も参加した。
まず、朋子から議題の提出にあたり挨拶がある。
「この度は、放課後にもかかわらずホームルームを開催いただき感謝です。
今日の議題は、今度の日曜日に神海君がでる剣道大会があります。
同じクラスになって日は浅いですが、
同じクラスになったよしみで皆で応援したいのですが、
皆の意見を聞きたいです。
ちなみに神海君は、去年、大阪府で準優勝です。
皆さんよろしくお願いです」
朋子の議案の説明は終わった。
(さすが。成績優秀な朋ちゃん、満点な挨拶です。
最後だけ?『お願いします』でしょ)
真菜美は、朋子の挨拶が上手くいきホッとした。
次に雅美は、神海に挨拶を求めた。
「議題を提案してくださった朋子さんには、感謝します。
今週の日曜日に剣道大会があります。
小学生の部は、団体戦で、
去年、5年生の時に出場した時には、
おしくも準優勝で全国の大会に出れませんでした。
今年は、小学生最後です。
みなさんとは、知り合ってまだ浅いですが、
応援していただければ、そんなに嬉しいことはありません。
みんなの意見を聞かせてください」
神海は、孤独を好むように見えたが、
みんなの応援を感謝して望んだ。
朋子は、何か恥ずかしげである。
雅美は、大会の日と時間と場所を明記しなくてはと思った。
神海は、前に出て来て書いた。
「9月5日(日曜日)です。
9:00~16:00までです。
場所は、浪速区宮中。
宮火屋体育館です」
「おぉぉぉ」
歓声が上がった。
「どうやって行くの?」
クラスメイトが尋ねた。
「人数にもよりますが、学校の前に迎えのバスを用意します」
神海は、提案した。
「おぉぉぉ」
また歓声が上がった。
「お昼は?」
クラスメイトから、つぎつぎ質問があがる。
「必要な人は、弁当を用意します」
神海は、答えた。
神海にとっては、大したことではない。
「おぉぉ。金持ちぃー--ぃ」
クラスの皆は、羨ましげである。
「だめ。
応援には、
みんなの気持ちが大切なの。
そんなに神海君の手間をとれせては、
何を応援するか分かりません。
昼は、各自持参をお願いします」
朋子は、半分怒り気味に発言した。
神海にも目を向けた。
(だめ)心で合図した。
雅美も朋子の意見に賛成した。
昼は、各自持参することになった。
雅美は、出席者を確認するためにメモを回した。
あからさまに聞いてもいいが、
個人の意思を尊重するためである。
応援に行く人も決まった20名くらいである。
「それでは、ホームルームを終了します。
気を付けて帰るように」
田中先生は、最後を締めくくった。
ホームルームは、終わった。
つづく。 次回(剣道大会前日)
次の月曜日に朋子は、一番先に学校に行った。
最初に来る生徒に声をかける。
「剣道に興味ないですか?」
朋子は、勇気を出す。
(何かの勧誘か?)筆者の声。
「興味ないけど。
田内さん。どうかしたの?」
声をかけられた男子生徒は、朋子が普段と違うので不思議に思い尋ねた。
「神海君が剣道大会に出るの。
だから、みんなで応援しようよ」
朋子は、必死である。
「神海て、誰?」
そっけなく、かわそうとする。
「この前、転校してきた子だよ。
知ってるでしょ」
朋子は怒り気味に食い下がる。
「あ。ぁ。
知ってる。知ってる。知ってるよ。
冗談だよ。
どこでやるの?」
男子生徒は、少し興味を出してみた。
「どこか、分からないけど。
近く」
(ああ!場所聞いてない。どうしよう)
朋子は、焦った。
普段冷静な朋子であるが舞い上がっている。
「パス」
「なんでよ」
「めんどくさいもん」
男子生徒は、興味が失せたらしく朋子を振り切った。
「なんで。
ねぇ。
なんでよ」
朋子は、何とか引き留めようとするが逃してしまう。
真菜美は、見かねて朋子に助言する。
(興味がないかもしれませんが、
真菜美は、まだ、鉢の花に水をあげている。
3人で持ち回りしていた)筆者の声。
「トモちゃん。周りが見えてないよ。
まず、雅美に相談でしょ。
こんな時こそクラス委員でしょ」
朋子は、真菜美に言われて『ハッ!』とした。
そこに、雅美が登校してきた。
朋子は、慌(あわ)てて駆け寄る。
「雅美様。お願いがぁ…ぁ有ります」
朋子は、思い切り下手に出てみる。
「朋子さん。ご用は何で御座いますの?」
雅美は、朋子に合わせて高ぴしゃのママの真似をした。
「神海君が今度剣道大会に出るの。
絶対、優勝するから、
クラスのみんなで応援しようよ。
前回は、準優勝なの。
今回は、絶対に勝たせてあげたい。
ねぇ。お願い。
みんなで応援に行こうよ。
お願いします。
クラス委員様。
クラスの団結の力を示す時です。
どうか、
哀れな女子に、
お情けを
お願いします」
朋子は、必死に縋りつく。
「仕方ない。
今日、クラス会するわよ。
みんなで話し合って決めましょう」
そう言うと雅美は、後ろの黒板に
『今日、放課後クラス会します。
議題は、剣道大会の応援です。
申請者:田内朋子
クラス全員残ってください』
と書いた。
「朋子、先生にも話に行くよ。
付いてきて」
雅美は、朋子に仮を返す大きなチャンスとばかり勢いづく。
(ところで、トモ。
神海君が好きなの?)
雅美は、耳元に口を近づけ小声で尋ねた。
「げぇ!」( ゚Д゚)
「ねぇ」
「う うん」
朋子は、観念して頷いた。
--リレーション⑦-剣道大会④--
授業が終わり、
ホームルームが始まった。
クラス委員の雅美が議長を務める。
田中先生も参加した。
まず、朋子から議題の提出にあたり挨拶がある。
「この度は、放課後にもかかわらずホームルームを開催いただき感謝です。
今日の議題は、今度の日曜日に神海君がでる剣道大会があります。
同じクラスになって日は浅いですが、
同じクラスになったよしみで皆で応援したいのですが、
皆の意見を聞きたいです。
ちなみに神海君は、去年、大阪府で準優勝です。
皆さんよろしくお願いです」
朋子の議案の説明は終わった。
(さすが。成績優秀な朋ちゃん、満点な挨拶です。
最後だけ?『お願いします』でしょ)
真菜美は、朋子の挨拶が上手くいきホッとした。
次に雅美は、神海に挨拶を求めた。
「議題を提案してくださった朋子さんには、感謝します。
今週の日曜日に剣道大会があります。
小学生の部は、団体戦で、
去年、5年生の時に出場した時には、
おしくも準優勝で全国の大会に出れませんでした。
今年は、小学生最後です。
みなさんとは、知り合ってまだ浅いですが、
応援していただければ、そんなに嬉しいことはありません。
みんなの意見を聞かせてください」
神海は、孤独を好むように見えたが、
みんなの応援を感謝して望んだ。
朋子は、何か恥ずかしげである。
雅美は、大会の日と時間と場所を明記しなくてはと思った。
神海は、前に出て来て書いた。
「9月5日(日曜日)です。
9:00~16:00までです。
場所は、浪速区宮中。
宮火屋体育館です」
「おぉぉぉ」
歓声が上がった。
「どうやって行くの?」
クラスメイトが尋ねた。
「人数にもよりますが、学校の前に迎えのバスを用意します」
神海は、提案した。
「おぉぉぉ」
また歓声が上がった。
「お昼は?」
クラスメイトから、つぎつぎ質問があがる。
「必要な人は、弁当を用意します」
神海は、答えた。
神海にとっては、大したことではない。
「おぉぉ。金持ちぃー--ぃ」
クラスの皆は、羨ましげである。
「だめ。
応援には、
みんなの気持ちが大切なの。
そんなに神海君の手間をとれせては、
何を応援するか分かりません。
昼は、各自持参をお願いします」
朋子は、半分怒り気味に発言した。
神海にも目を向けた。
(だめ)心で合図した。
雅美も朋子の意見に賛成した。
昼は、各自持参することになった。
雅美は、出席者を確認するためにメモを回した。
あからさまに聞いてもいいが、
個人の意思を尊重するためである。
応援に行く人も決まった20名くらいである。
「それでは、ホームルームを終了します。
気を付けて帰るように」
田中先生は、最後を締めくくった。
ホームルームは、終わった。
つづく。 次回(剣道大会前日)
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