異世界からめちゃくちゃモンスターが転生されてくるんだけど、いい加減誰かなんとかしてください

ゆみのり

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8 ミサイルでもぶっ放して一撃で倒せたらいいのに

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 今までも確かに授業中にモンスターが現れた事はあった。でも、それのほとんどはRPGの最初に出てくるような雑魚モンスターで、クラスメイトだったり先生が倒してくれていたが、コカトリスはたぶん、ある程度レベルが上がった時に出てくるモンスターである。こんな経験初めてだ。

 すると、ようやくパトカーの音が聞こえて、赤いランプがカーテン越しでもわかるように光っていた。皆は外が気になりそちらに顔を向けるが、先生は「こら、こ、こっちを向きなさい」と僕たちの目を黒板へ誘導する。しかし、僕たちの好奇心を抑える事は難しく、皆は窓際へ行きカーテンをめくり外を見た。

 先生もそれ以上は何も言えず、だからと言って授業を続けるわけにもいかず、誰も聞いていないのに授業を続ける。その時、外から銃を発砲する破裂音が聞こえ、そのあとにモンスターの雄叫びと人の悲鳴が聞こえてきた。

 僕も皆の後ろから外を見る。すると、数名の武装した警察官がコカトリスと戦っていた。だけど、苦戦しているのが見てわかる。銃ぐらいでは、大したダメージを与えられないのだろう。いや、正確にはダメージを与えても回復してしまうのだ。何故ならモンスターには不思議な力があるのだから……それは魔法と呼ばれるもので、僕のお父さんが使ってみたいと言っていたものである。

 こいつを倒すには、もっと火力のある武器で、一撃で倒さなければダメだ。でも、こんな狭い所ではそんな武器を使うのは無理だろう。周りへの被害が懸念される。

 警察官達はこりゃ無理だ……と判断したのか、パトカーに乗り込み走り去って行った。おいおい、それでいいのか……国民の税金で食ってんだから何とかしろよ……とは思ったが、命の方が大事だろう。

 コカトリスはパトカーをある程度追いかけて諦めた。そして、再び運動場に居座る。何で戻ってくるんだよ……海外のように、ミサイルでもぶっ放して一撃で倒せたらいいのに……

「警察帰ったじゃん。どうなってんの?」

 横に居た花林は僕にそう言ってきたが、「殺されると思ったんじゃないかな?」と僕は返した。ありきたりな返答に花林はつまらない顔をする。

「でも、追い出してくれないと……安心して学校生活送れないじゃん」

 花林は不満を吐き出し、何かを閃く。

「こういう時こそ、冒険部の出番では?」

 そのアイデアに僕は首を横に振る。

「いやいや、何言ってんの?!冒険部って言っても、ただの中学生だよ?」

「ですよね~」と花林は自分の席に戻る。「まぁ、今んとこ、こっちからアクション起こさない限り襲ってこないみたいだし……気にしないのが一番なのかな」

「そうだよ」

 と僕も自分の席に戻る。すると、窓際から離れて皆の様子を見ていた隆太くんが、僕の方に来てボソっと言う。

「ワクワクするな」

 こんな時に隆太くんはほんと……

「ドキドキだよ」

 僕はそう返し、黒板の方を向いた。先生はまだ一人で授業を進めている。他の生徒達も警察官が去って詰まらなくなったのか、各々の席に戻り机のノートに向き合う。

 先生は黒板に文字を書く手を止めて僕たちの方を見て言う。

「えーー、ここまでで何か質問のある人」

 いや、何も聞いてないから質問もなにも……すると、花林が手を挙げる。

「もう一度最初っからお願いします」

 先生はため息をつき、教科書を閉じる。そして、ちょうどチャイムが鳴り、一限目の授業は終わった。
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